魔法少女育成計画 己の大切な人を生かしたい   作:紀野感無

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はい、すいません
今回で終わりませんでした。

やく9000字とかいう、ことになってまして。

終わりまで書いてたら、多分1万5千前後になってしまうのか…とか思ってしまい、一旦区切ることにしました。


それではどうぞ


15話

いつから、僕は僕でなくなったのか。

 

正確なことはいえないが大まかには言える。

 

 

魔法少女育成計画により魔法少女にされた時だ。

 

 

今思えば、あの時から僕の何かは、僕にとっての()()が壊れていっていたのかもしれない。

 

しかも…… 珠以外の人を、()()()()()()()()()()、なんて。僕らしくもない。

 

 

思えば、僕は

世間で言うところの、狂者、って言うものに近かったのかもしれない。

小学生の頃なんて、自我を保つなんてそんなにできることでもないし。

 

今思えば結局、自分のしてきたことは全てエゴだったのかもしれない。

 

けど、エゴでも構わなかった。

それにより、珠が……僕の、大好きな人を守れると言うのなら。

 

そのためなら、友達なんていらなかった。

球を馬鹿にする奴と友達になるなんて吐き気がすることだった。

いや、馬鹿にしていない人もいたかもしれないが、周りと付き合う価値なんてないと思っていた。

 

ただ、表面上の当たりはよくしてただけで、他人と笑うことに感情なんかこもっちゃいなかった。

 

人を殺すことも、別になんとも思わなかった。

それが珠を守るために一番良いことだと思っていたから。

 

 

ラ・ピュセルに会うまでは。

 

 

ラ・ピュセル--岸辺颯太は、大の魔法少女好きらしい。

だから、同じ魔法少女である珠を馬鹿にするなんて、考えもつかなかったのかもしれない。

 

そして、何より僕の気持ちを、わかってくれた。

わかった上で、僕のことを、珠のことを改めて認めてくれた。

 

ラ・ピュセルは、人を殺したことのある僕を、怒りはしたが、軽蔑はしなかった。

言われたことは、

 

 

(この事がひと段落ついたら、罪を償ってくれ。そして、もう一度、僕と友達になってくれ)

 

 

だった。

驚きもしたし、呆れもしたけど、何より、僕とまっすぐ向き合おうとしてくれたのが嬉しかったのかもしれない。

だって、珠以外で、そんなことをしてくれるのは……初めてだったから。

僕の周りのニンゲンは、僕が利用できるか利用できないかで判断する奴しかいなかったから。より新鮮に思えもしたし、初めて友達になりたい、と心の奥底で思っていたのかもしれない。

 

その後は、他愛ない世間話、というやつを珠以外の人と話して始めて心の奥底から笑いあえて、これが友達なんだ、と初めて思った。

 

 

 

その、ラ・ピュセルが死んだと知らされ、僕の中での何かは、さらに壊れた。

 

初めて出来た、たった1人の友達を失って。けど、珠を心配させたくないがために、辛くないと自分に無理やり言い聞かせて。

 

珠を、守るのは僕の使命だと勝手だけど思っている。

だけど。それと同じくらい、ラ・ピュセルとの約束も守りたいと、心のどこかで思うようになっていた。

 

ただ、自分で気づかないふりをしていた。

 

いや違う。認めたくなかった。

 

僕が、僕でいられなくなりそうで。

 

 

でも、僕はスノーホワイトも守ってしまった。

その代償として、自分が死んでしまうかもしれないのに。

 

 

 

 

 

 

「ミヤビちゃん!ミヤビちゃん!」

 

目の前に倒れた、幼馴染の体を揺さぶりながら、みっともなく、叫び続けてしまった。

 

ミヤビちゃんが、突然飛んで来た岩の目の前に立って、その岩に直撃したかと思うと、岩が爆発をした。

それが、何回も、何回も。

 

血が、お腹から、腕から、顔から、沢山出ている。

 

スノーホワイトも、兎耳の人も、何が起こったのかわかってなかった。

私も、分かるわけもなかった。

 

 

けど、絶対に離れないと約束してくれた人が、離れていきそうだったのは、分かってしまった。

 

 

「羽菜!」

「マナ!気をつけて、新手が……」

 

「わかってる!ファヴにやられた!」

 

ファヴ、という言葉を聞き、羽菜は即座に持っていたマスター用端末を確認する

 

「「⁉︎」」

 

が、取り出した瞬間、何者かによってマスター用端末を奪われた。

 

「さてと、これでいいんだよね?」

『ありがとうぽん♪』

 

そこには、首にチョーカーをして、掌には何かの陣が描かれていて、白の水着の上から、シャツを羽織ったような格好をした人物だった。

 

「で、この他の人たちも敵?あなたに言われた人は倒せなかったけど」

『そうぽん。けど、無理してまで戦う必要はないぽん。とりあえず、生き延びてくれたらそれでいいぽん♪』

「はいよー」

 

そして、こんどは足元にあった石を掴み、投げて来た。

 

「させなっ…⁉︎」

 

それを、兎耳が弾こうとし、触れた瞬間、石が爆発した。

 

「(同じだ…。ミヤビちゃんの時と、全く…)」

 

起こった事が、少し前にミヤビちゃんに起こったことと全く一緒だった。

 

弾こうと、触れた瞬間、爆発を起こした。

 

「くっ……」

「あー、やっぱり物の大きさで威力変わるね。これは街の中が一番いいかも」

「逃っ…」

 

逃げようとする敵を、羽菜が追いかけようとして、体が止まった。

なぜなら、大量の石が、降り注いで来ていたから。

 

私とスノーホワイトは立ち尽くすことしかできなかった。

 

受けるのはダメなのは、全員が分かっていた。

けど、羽菜はスノーホワイト達を守ろうと思い、即座に行動をした。

マナも同じだった。

 

けど、私は、自分の命が狙われている、という事実に、立ち尽くすことしかできなかった。

 

「クズが!死にたいのか!」

「す、すいませ……」

 

マナに抱えられながら、罵声を浴びさせれる。

 

「クッソ…。ファヴのやろう。捕まえたら問答無用で消し飛ばしてやる」

「それは同感。あれは、裁判とかの必要性皆無だよ。あ、ごめんね。荒っぽくなって」

「い、いえ…ありがとうございます。…ハッ!レプリカは⁉︎」

 

スノーホワイトが、レプリカの身を案じて大声をあげる。

 

「大丈夫……とは言えない。さっきのあいつの魔法をモロに受けちゃってるから…。けど、マナなら、致命傷は回避できると思うよ。ね?」

 

「ほ、本当ですか⁉︎お、お願いします!レプリカちゃんを…助けてください」

「私からもお願いします!レプリカは……大切な人なんです!」

 

「断る」「ちょっ!マナ⁉︎」

 

「仲間なら助けるが、仲間でもないやつを助ける義理なんて無い。こうなったのは、全てこいつの責任だ」

 

マナは、蔑むような目で、レプリカちゃんを見た。

 

「待ってください……」

 

私と、スノーホワイトが、絶望し、マナと羽菜が言い争っているところに、新たな人が来た。

 

「アリス!」

 

それは、17人目の魔法少女----確か、ハードゴア・アリス----だった。

 

「私からも、お願いします。レプリカを、助けてあげてくれませんか?」

 

「おまえは誰だ」

 

「私は…ハードゴア・アリス」

 

「おまえが、ハードゴア・アリスか。だが、なぜこいつを助けようと思う。こいつの話を聞いた限りでは、こいつは、おまえを殺そうとしたはずだが?」

 

「……」

 

マナの問いかけに、アリスは、無言になった。

 

「何もないか。なら…」

 

「この人は、生きていてほしいと、思ったから。確かに、殺されかけたけど、それは、他人を思ってのことだった。誰かのために、自分を犠牲にしようといった顔をしていた。私は……もし、こんな状況じゃなかったら、きっと、この人は、こんなことはしないと、思う。それに……この人は、強いです。ファヴを捕まえるのに…この人の力は絶対に役に立ちます」

 

最後の、役に立つ、というのを聞いて、マナは表情を少し変え、考えるそぶりをした。

 

「……いいだろう。だが、致命傷を避ける程度まで、だ。それ以上の回復は、こいつ自身に委ねる」

「ありがとうございます……」

「あ、ありがとうございます!」「ありがとう!」

 

アリスに続き、私とスノーホワイトが頭を下げた。

 

 

……悔しい。ミヤビちゃんのことなのに、何一つ、私はできていないのが悔しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

よく、わからない激痛で、目が覚めた。

 

「ミヤビちゃん!」

 

「………たま?」

 

「少し離れて」「は、はい…」

「内臓がなんでこんなにグチャグチャなんだ。めんどくさい」

 

……?なんか、色々と、よくわからない。

 

ていうか、なんで、アリスも、たまも、スノーホワイトも、兎耳も、魔女も、僕の周りに集まってるんだ?

 

魔女は、なんか僕にやってるし。

 

「こんなものだ。あとは知らん」

 

「ミヤビちゃん、大丈夫?」

 

「………痛いけど、大丈夫…?かな」

「けど、まだ血が……」

「ああ、これくらいなら……」

 

「「「「……⁉︎」」」」

 

アリスの魔法を使って、怪我を治していく。

てか、みんな驚いてるね。

 

あ、そっか。僕の魔法のこと言ってないからか。

 

「……?」

「ど、どうしたの?」

「いや…なんでも……ないっ…」

 

無理矢理、立ち上がる。

 

しっかし、改めてメンツが豪華(?)だね。

 

「えーと、何をしてこうなったんだっけな…」

「ミヤビちゃん、飛んできた岩にあたって爆発に巻き込まれて…」

「…ああ、そういえば。そんなことだったね…」

 

……うん、だんだん思い出してきた。

 

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

「で、状況説明をお願いできますか?」

「ええ」

 

僕は体のほぼ全部を治し、兎耳----羽菜と向き合う。一通り自己紹介をされた。

けどまあ、魔女--じゃなくて、魔法使いのマナはどうあっても険悪な雰囲気になる。

 

 

ちなみに、僕の、内臓はかなりグチャグチャな状態だったらしい。

驚かれてたよ。こんな状態で戦おうとしてたのかって。

 

アリスの魔法を常に使ってはいるが、なかなか治る気配がない。

さて、どうしようかね。

ときたま、口の中に血がたまって鬱陶しいんだ。

 

 

閑話休題

 

 

「と、いうわけです」

「なるほど。それで……私に何をしろと?」

 

「単純です。ファヴと、その協力者を捕らえ、始末することに協力してもらいます。協力者の方はダメですが、ファヴはあなたの好きなように、とのことです」

 

「ふーん……」

 

「それで、円滑にするためにも、あなたの魔法を教えて欲しいのですが」

 

と、羽菜が言ってくる

 

「……コピー」

 

「え?」

 

「だから、魔法のコピー、が私の魔法です。今あるだけでも、10種ほど」

「そ、そう」

 

兎耳が、相当驚いてくる。

 

「詳しい中身については、後々。それより、一つ」

 

「何?」

 

「私の、魔法については……口外しないで欲しいです。私は、生きていればそれでいいので。めんどくさい事柄に…巻き込まれたくないので」

 

「……わかったわ」

 

うん、やっぱり羽菜さんは話のわかる人だ。

あと、マナさん。そんな睨まないで。うっとおしい。

 

 

はい、てことで状況整理、行ってみようか。

ん?テンションとか色々おかしいって?

 

だって、こうでもしないと盛大に赤いものをぶちまけそう。未だに激痛走ってるからね?

マジでクラムベリーさんとの戦闘で深手を負い過ぎた。

 

 

 

まず、羽菜とマナは味方。

2人とも、ファヴに呼び出されたが、ここでのやり取りで捕らえるのは、僕じゃなくファヴに変更になったらしい。

 

で、ファヴによって、新たに魔法少女を作られ、それによりマスター用端末も奪われた。

新しい魔法少女の魔法は、推測にしか過ぎないが【触れたものを爆弾に変える】らしい。

 

で、僕たちの最終目標は、ファヴと新しい魔法少女の捕獲。ファヴは最悪殺しても構わない、だそう。

 

 

でだ、(僕にとって)重要なのが

 

ファヴが僕に言った文句はほとんどが嘘だった。

 

ファヴは、ファヴ自身の力によって魔法少女は殺すことはできない。

あくまでも、試験のシステムにより死んでいただけとのことだ。

で、その設定も解除しシステムでは誰も死なないようにしたし、暗証コードも変更したから大丈夫とのこと。

 

陣営は味方が

羽菜

マナ

リップル

アリス

スノーホワイト

たま

 

の6人

 

敵が

 

ファヴ

協力者(最低1人)

 

ちなみにだが、リップルはちゃんと治しておきました。

あくまで、致命傷を止めただけなんだけども。

腕と眼はそのままでいいらしい。

よくわからんね。

 

 

 

はい、終わり。こんな感じかな?

 

 

 

 

「とりあえず、ファヴたちの動向はこちらで掴むから、君達はひとまず思いっきり休んでね。何かあれば連絡するから」

 

そういい、羽菜とマナはどこかへ行ってしまった。

 

「……で、どうする……って、どうしたのさ、3人とも」

 

たま達を見ると、全員険しい顔をしてこっちを見ていた。

いや、心当たりしかないのだけどね。

 

けど、シラを切る。

 

もう、これ以上、僕が僕でなくならないために。

 

「レプリカ…」

 

「……何?」

 

スノーホワイトに、真剣な眼差しでこっちを見られる。

 

「なんで……なんで、あんなこと書いたの?」

 

「あんなことって?」

 

「私の家に置いていた手紙だよ!」

 

すると、スノーホワイトが、大声をあげた。

 

スノーホワイトの顔を見ると、大粒の水が、どんどん溢れてきていた。

 

「なんで…なんでもう会わない、なんて書いたの?なんで、全部1人で抱え込むの?」

 

「…」

 

「もっと、私たちを頼ってくれてもいいじゃない。私たち、友達でしょ?それに、私だけじゃない。たまも、アリスもいるんだし」

 

「……」

 

「それにね、私は、もっとレプリカと一緒にいたい。魔法少女としても。友達としても、ずっと一緒にいたい。だから---」

 

 

 

「-----るさいな…!」

 

 

 

「え?」

 

 

「うるさいな!じゃあ、どうすればよかったの!」

 

 

「れ、レプリカ⁉︎」「ミヤビちゃん⁉︎」

 

スノーホワイトの言葉により、僕の中のナニカが溢れ出てくる。

 

 

「僕は!頑張った!ずっと!珠を、死なせたくない一心で!

 

珠を悲しませたくないから!僕も死なないよう精一杯頑張ってた!

 

周りに頼るにも、ルーラもいて、スイムスイムもいて、ピーキーエンジェルズもいて!あいつらは!珠を、悲しませることしかしない!

 

唯一、仲良くなれた、ラ・ピュセルの時は!

 

ラ・ピュセルがいて、スノーホワイトがいて!僕は、この2人なら、大丈夫だと、思ってた!けど!

 

ラ・ピュセルが-----人生で、初めてできた、最初で最後の、友達を、失って!頭が正常に動かなくなって!

 

でも、珠を悲しませたくない一心で、ずっと、ひたすら自分の心を殺して!

 

その矢先に!唯一の安らぎの場だった、家すらも奪われて!

 

ラ・ピュセル達に会って、他人を信じてもいいと思い始めてた思いが、全部消えていって。

スノーホワイトでさえ、信じれなくなって!

 

だから、この殺し合いを終わらせるのに、他人を殺すしかなかった!

 

師匠も、自我をなくしたとはいえ、自分の手で殺してしまって。

 

……そんな矢先に、ファヴに、珠を、スノーホワイトを、殺すぞと脅されて

 

 

だったら、僕が悪者になるしかなかった

 

 

元々、守りたいもののために、命を屠るなんて、躊躇いもしていなかった。

 

けど、ラ・ピュセルに会って、その考えは少しずつ変わっていっていた。

 

けど、ラ・ピュセルが死んで、逆にその考えはより一層強くなった。

 

自分のやってきたのは、珠を----好きな人を守るためだった。

それに、スノーホワイト---ラ・ピュセルの大事な人も、守りたいと思っている自分がいた。

 

僕は、自分が---変わっていく自分が怖かった。許せなかった。

 

僕にとっての一番は、ずっと珠だった。それが、だんだん変わっていくのが、嫌で、怖くて、そんな自分がだんだん嫌いになっていって。

 

それでも、珠を、スノーホワイトを、僕の大事な人()()を守りたかった。

 

たとえ、それで自分が死んでしまうことになったりしても…」

 

もう、色々な感情が、いろんな色の絵の具を垂らしたように、グチャグチャになって、本音を、全てぶちまけてしまった。

頭に思いついたものが、勝手にあふれたようなものだから、事の順序とかもグチャグチャだ。自分で何を言っているのか、わからなくなってくる。

 

スノーホワイトも、珠も、アリスもリップルも、みんな僕を驚いた顔で見る。

 

そう、強がってはいたけど、結局ぼくはこんなニンゲン(不良品)だ。

 

ただ、ひたすら珠を、不安に、悲しませたくないがために強気で振舞っていただけだ。

 

「………だから…他人とは、関わりたくなかったんですよ……。僕が、僕で無くなるから……。僕にとっての一番は……珠な筈なのに…だんだんとそれが変わっていく自分自身を許せなかった。

それに…こんな情けないことを大声で、怒鳴り散らすとか…僕らしくもない…」

 

虚ろな目で、幽霊のように立ち上がる。

 

「で」

 

スノーホワイトをみると、ビクッと怯えてしまった。

 

「僕に言いたいことは、それだけ?それだけなら、僕は、ファヴを殺しにいく」

 

「……」

 

スノーホワイトは、何かを言いたいけど、かける言葉が出てこない、そんな表情をしていた。

 

アリスも、リップルも、そんな感じだった。

かくいう、僕も、もう何も喋る気が起きなかった。

 

もう、珠以外の全てがどうでも良くなってきそうだった。

 

「ミヤビちゃん」

 

「こんど……は」

 

この場から離れようとすると、たまに、話しかけられ、足を止めて振り返った。

 

 

すると、突然たまに、抱きつかれ、()()()()()()

 

 

「⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」

 

 

そのまま、抵抗できるわけもなく、たまに押し倒された。

 

って、おいコラ。スノーホワイト、顔赤くしないで。こっちが恥ずかしい。

リップル、頼むから盛大な舌打ちやめて。

アリス、首傾げないで。わけわからないのは僕だ。

 

ていうかさ、これだけみると、女同士でキスしてるようなものじゃ?

 

「……ぷはぁ!えへへ……」

 

たまが、唇を離し、笑いかけてくる。

 

「た、たま?」

 

「やっと、私も本当の気持ちを伝えれた…のかな?。私もね、

 

ミヤビちゃんのこと、好きなんだ〜。

 

ただ、告白とか、そんな勇気私にはなくて、私なんかとミヤビちゃんが付き合ったら、迷惑なんじゃっていう考えが先に出ちゃってて……。

でもね、さっきのミヤビちゃんの本音を聞いてね、いてもたってもいられなくなったっていうか…。とりあえずね、私は、ミヤビちゃんのこと、大好きなんだー」

 

「え…その……」

 

顔がめちゃ熱い。もう、何が目的かも何もわからなくなってきた。

 

アレ、ボクッテナニヲシヨウトシテタッケ?

 

「それでね、付き合ってほしい……っていうのはまだ先でいいんだけど」

 

「は、はい…」

 

「あのね、私は、ミヤビちゃんの辛いことを全部吹き飛ばすようないいことは何も言えないんだけどね、

 

私は、ミヤビちゃんが優しいって、知ってるよ。私の知ってる人の中で、誰よりも、優しくて、かっこいい人だって。

だから、私の大好きなミヤビちゃんを、自分のことを、嫌いだなんて、私は言って欲しくないな…。

 

だって、ミヤビちゃんは、こんなにも、素敵な人なんだから。私なんかを、好きでいてくれて、私を守ろうとしてくれて、友達の大切な人までも守ろうとしていた人なんだから」

 

「…………わかったんだけど、たま……そろそろヤメテ。僕、恥ずかしさで、死んじゃいそう…」

 

「ハッ⁉︎」

 

もう、頭ショートした。僕の人生ここで終わってもいいや。

それくらい、今、幸せな気分だ。

 

うん、我に返って恥ずかしがって顔真っ赤な珠も可愛いね。

 

って、そんなこと言ってる場合じゃないな。

 

たまが、どいてくれて、僕はゆっくりと立ち上がる。

 

「スノーホワイト」

 

と、呼ぶと、現実に戻ってきたのか、ハッとなっていた。

 

「僕のことを心配してくれたにもかかわらず、先ほどのような暴言、ごめん」

 

「い、いや、私は大丈夫だよ。私こそごめんね。レプリカの気持ち、何も考えてなくて…」

 

「いえ、もう、何も気にしてません。…えーと、ハードゴア・アリス」

 

今度は、アリスの方を向く。

 

「あなたを、未遂とはいえ、殺しかけてしまったこと、心から、詫びる。本当にすまなかった」

 

「いえ…特に、気にしていません。誰でも…あんな状況になったら、ああなってしまうと思いますし…」

 

「ありがとう。…リップル」

 

今度は、リップルだ。

 

「リップル、あなたも、未遂とはいえ殺しかけてしまい、心から詫びる。本当にすまなかった」

 

「別に…」

 

「それで、腕と目なんだけど、治そうと思っているんだけど…」

 

「いや…いい。これは…きっと、私への…罰だから…」

 

「?…まあ、それなら…」

 

私への罰、がよく分からなかったが、まあいいならいいだろう。

 

……にしても、皆さん。殺されかけた人もいるというのに、よくスッと許してくれましたね。

優し。

 

「………よし、やることはやった。あとは……」

 

「はぁい、惚気は終わった?」「よくもまあ森の中とはいえこんなことを堂々と…」

 

すると、羽菜とマナが現れた。

 

ん?惚気って……もしかして、色々と聞かれてた?

 

「それでねー、ファヴたちの居所が掴めたから、作戦会議しようかなーときたんだけど…まさか、こんなことになっていようとはね」

 

と、羽菜が悪戯な笑みで珠を見る。すると、珠は顔をボンッと赤くして縮こまってしまった。

 

カワイ…ゲフンゲフン。

 

「茶番はそこまでにしておけ」

「はーい」

 

「時間がないから手短に説明するぞ。ファヴたちがいるのが、この、鉄塔のそばの倉庫街だ。魔法少女は、2人ほど確認している。1人は、爆弾の、もう1人は魔法はわからん」

 

と。僕が初めてラ・ピュセルと戦った場所を示された。

 

「それで、注意すべきが、あの石の爆弾を降らせてきたやつだ。あいつがの魔法は、【触ったものを爆弾に変える】だ。下手をすると、自分の体を爆弾にされて爆発、なんてことをされるかもしれない」

 

そこからは、淡々と作戦を伝えられた。

まあ、けど大したことはない。

 

僕と羽菜で突っ込み、後衛でマナが援護をする、と言った感じだ。アリスとリップルは、基本はマナの警護だが、場合によっては前衛に行くとのこと。

 

スノーホワイトに関しては、状況確認兼見張りを、珠は落とし穴用の傷を多数作っては離脱、を繰り返してもらうとのこと。

 

全力で反対したかったが、先ほどのことあり、強く言い出せないし、珠もなんかやる気に満ちてる。

 

まあ、本気で援護はするが。

 

 

 

と、まあこんな感じだ。

 

小難しい作戦とかはない。そんなものを立ててる暇もないだとか。

まあ、その方がありがたい。

 

要は、珠を全力で守り、敵は全力で蹴散らせと。

マスター用端末は、速攻破壊オッケーをもらった。

 

そのために、4次元袋、そのなかにスイムの使っていた武器を入れてもらっている。

そのほかにも、閃光弾など、殺傷力のない、視界を奪ったりするものを武器強化の魔法をかけてあるものを多数。

 

さあ、準備は整った。

 

 

 

 

 

「ミヤビちゃん」

 

「ん?」

 

「絶対に、死なないでね」

 

「もちろん」




はい、まあミヤビが案外まとも⁉︎みたいな感じに突っ込んだ人もいるかもしれませんが。

結局のところ、主なところは変わってないです。
珠を狂愛していますし、それでいて珠に危険を及ぼす存在だったり、馬鹿にする相手には容赦ないです。

ただ、それは、ミヤビが珠を守るために作り出した【もうひとりの自分】と言ったところでしょうか。

まあ、それでも他人を信じるようになったり、ラ・ピュセルの事を友達だ、と思うようになってるあたり、少なからず変わっているものだと思います。


読んでくださりありがとうございます
次こそは、無印編は最終回です

レプリカについて(本編には全く影響しません)

  • 好き(受け入れられる)
  • 嫌い(受け入れられない
  • どちらでもない
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