魔法少女育成計画 己の大切な人を生かしたい   作:紀野感無

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注) ちょいと、書き直すかもしれません
具体的にはラストの方。


7話

プフレのバカみたいに大きく出してきた声を聞き流しながら私は噴水に背をかけて色々と考えていた。

 

「(持ってきた魔法と合わせて、使える魔法は……11個、か。自分の意志と無関係に、見るか使う本人に聞くだけでコピーできるのは便利だけど……気づかないうちに増えてても困るんだよね…。把握しきれないし。何より記憶力強化の魔法かけれないからな…。……相変わらず珠はオドオドしてるね…。でも、そこが可愛い……。…何をネズミとか青いやつに謝ってたんだろ。私を見てた…ってことは、さっき私がやりすぎたことかな…?珠は優しいね、私なんかのために……。本当に……etc(以下割愛)」

 

「レプリカ、聞いているのかい?」

 

「一切聞いていない……」

 

喋り始めて数十秒だった頃にプフレにそう言われ、即答で返した。

黒ナース服に睨まれはしたが、まあいいか。

 

「この場の全員に聞いてもらうようお願いしたつもりなんだがね」

 

「お願いとかいうな…気持ち悪い。お願いじゃなくて脅迫の間違いだろ…。……初めから言ってくれたら聞くかもね……」

 

明らかに周りの空気が悪くなった気がしたが、どうしようもない。こいつとはどうしても相容れない。今は珠の前だから抑えてるが本当なら首をもぎ取ってやりたい。

 

ああ、珠。ごめんって、泣きそうな顔しないで。

ちゃんと表面上では聞くから。

 

「ええと、どこまで話したかな。そんなに話してないと思うが」

「クリアするために協力し合おう、ってことしか言ってないですよ。お嬢」

「ああ、そうだったね。1つ目は、先ほど言った通り協力をしよう、ということだ。どうあっても我々にゲームをさせたいらしいからね。手法を見るに、我々をどうにでもしてしまえるだけの力を、敵は持っているらしい。負けたりしない、と思っているのもいるかもしれないが、勝てないから現状こうなっている」

 

まあ、表向きはかっこいい(棒読み)ことを言っているが反論はもちろんあった。

個人的意見としては、現状に文句を言う前に行動を起こせ、と言いたいけど。

私?プフレ以外に言われたら自分が納得するまで言い合う。もしくは殴り合う。または殺しあう。

プフレとなら、どうせ引っ搔き回されるのは目に見えてるから言うより行動したほうが早い。

 

と、プフレとその他大勢が言い合っていた頃だった。

言い合いの内容は、敵の言葉を信じるとか信じないとかどうでもいい内容だったが。

 

「私はディティック・ベル。こう見えて探偵をしています」

 

一人の魔法少女----ハンチング帽にケープとコートといった探偵のような装い----が言葉を発した。

 

「先日----」

「(……眠いな)」

 

話の内容は簡単に言うと、前に私の目の前で死んだ……えーと、ああ、そうだ、マジカルデイジーっていうのを調べた結果、本当に死んでた、ということだった。

 

もっと簡単にいうと、ファルが言ってた『ゲームでの死は現実での死』ということを裏付けていた。

まあ、だからどうした、ということだけど。

 

その事実確認の後、また騒ぎに発展した。

正直にいうと、うるさい。寝れない。

 

ああ、珠の声は違いますよ?うるさくない。それどころか聞いてて気持ちいいです。はい。変態黙れ?ははっ、無理だな。私を珠のことで黙らせるなんて……あっはい。そろそろ黙ります。

テンションがおかしい理由は、眠たすぎるから。

 

「もう1つ、いいかな?」

 

またプフレだった。

 

「本来こういう時に言うべきことではないかもしれないが…今のうちに片付けておかねば、もっとまずいことになるかもしれないからね」

 

じゃあ言わなきゃいい、と思ったけど、口に出すのもめんどくさい。

 

「協力していただきたい!」

 

私以外の全員の注目がプフレに集まった。

 

「再ログイン後、パーティ合流までの僅かな時間を狙い、我々のパーティーメンバーのマスクド・ワンダーが殺された。現実とゲームで生死がリンクしていると言うことは、本当の意味で殺された、と言うことになるね。

前回のログアウト直前のイベントで手に入れたアイテムを含め、全てのアイテム、マジカルキャンディーが奪取されていた。犯人は名乗り出て欲しい!」

 

ふーん……ていうか、マスクドなんたらがどんなやつかを知らないんだよね。

 

「マジカルデイジーと同じパーティだったものはいるか?」

 

プフレが問いかけると、10歳くらいの見た目のメイド姿の魔法少女がおずおずと手を挙げた。

 

「マジカルデイジーのアイテム等はどうした?」

 

「ええっと…その、あのう……いくらかは手向けにしようってことになって……あとは…みんなで相談して…分けました……」

 

ああ、死体から剥ぎ取りできるのね。いいことを聞い…いえ、なんでもありません。ええ、なんでもありません。

「聞いたか!殺害されてもアイテム等が消えることはない!マスクド・ワンダーの魔法の端末は空っぽになっていた!何者かに奪われたという何よりの証左じゃあないか!犯人は正直に名乗り出て欲しい!ゲーム再開直後にはゲーム内と現実での生死がリンクしているとは知らなかったはずだ!マスクド・ワンダー殺害はゲームの一環として行われた行為だった!咎め立てはしない!」

 

反応はなく、全員ざわついているだけだった。

 

「ならば、諸君らの魔法の端末を見せて欲しい。犯人の端末にはミラクルコインが入っているはずだからね」

 

もう。そろそろめんどくさくなったので口を出すことにした。いつまでもこいつの独壇場にされるのは虫唾が走る。

 

「プフレ……」

「なんだ、レプリカ」

 

「……今探して、どうするつもり…。別に、マスクド・ワンダー…?が殺されたのは、そいつが弱かったから……。自然の摂理として当然のことだ……。それを今犯人を探してどうする…。魔女狩りならぬ魔法少女狩りでもするつもり……?」

 

「品行方正な魔法少女がゲームの中くらいはと悪の道、今回でいうとPKに走ったって別にいいさ。名乗り出てくれたら仕方ないね、で終わらせる」

 

「……ああ、じゃあ私が犯人ですよ……」

 

すると、全員の視線が私に集中した。

 

「ほら、私が犯人なんだから、仕方がないね、で終わるんでしょう?それじゃあこの話は終わらせてもらっていい……?」

 

「いいや、お前が犯人はあり得ない」

 

「……その根拠は?」

 

でも、残念ながら釣れなかった。早く終わりたいんだけど……。

あとは、曲がりなりにも珠を犯人の可能性がある、と言っているのが腹立つ。

 

「ゲーム再開後に、全員の端末に『新しいプレイヤーが追加された』と通達が来たはずだ。いろんな人の証言から推測するに、どう知ったかは知らないがレプリカは新しいプレイヤーが珠、ということを知っていた。マスターの下についていて手足として動いているのか、とも思ったが、あのレプリカが珠を危険に晒すような奴の下につくわけがない。繋がりはあるかもしれんがね。そしてお前は珠絡みになると、お前はその他大勢がどうなろうが知ったことじゃない、たとえ死にかけでも無視するはずだ。よってあり得ない」

 

「わからないよ……?死体だけ見つけて剥ぎ取りをしたかもよ……?」

 

「お前がそうも罪をかぶろうとしてる理由はわかっているさ。さっさと終わりたいだけなんだろ?すぐ終わらせるから黙って協力したまえ。ただ、全員の魔法の端末を確認させてもらうだけだ」

 

「………はぁ、だから話したくないんだよな……お前とは」

 

()()()()()()()()()完膚なきまでに言い負かされたので言われた通り、黙った。

 

そこからは、一人、また一人と、不満を抱きながらも疑われるくらいなら、という結論に達したのか、プフレに魔法の端末を見せていた。

 

プフレ達が剥ぎ取った後に何食わぬ顔で盗られた、と言っていることも考えたけどケンタウロスのような人……確かクランテイル?だっけ?そいつに自分たちの端末を確認させていたからこの線はないだろう。

 

気づくと、私ともう一人を除いて全員が終わっていた。もう一人、とは初日に殺し合いかけた侍風の魔法少女だ。

 

「さあ。君たち以外は全員調べた。犯人でないというのなら協力できるだろう?」

 

「私は…犯人じゃないと断定してなかったっけ…?調べる必要があんの…?」

 

「犯人じゃないのと剥ぎ取りをしていないのはイコールじゃない。さあ」

 

「「………」」

 

私と侍風は動じなかった。

けど、その代わりと言ってはなんですが、侍にめちゃくちゃ睨まれてる。

 

…なんかしたっけ?

 

「音楽……家…」

 

おおう、なんかゆっくりとこっちに近づいて来てるんですが。

余談だけど、私たち以外の全員にミラクルコインとやらは無かったらしい。じゃあ、侍が持ってるんだろうね。

 

誰かが魔法とかで隠してない限りは。

 

「ちょっとちょっと、そこのお二方。睨み合うのはそこまでにして。ごねたって疑われるだけっしょ。ここは素直に見せておきましょうぜ。旦那がた」

 

今度は、近未来的な地球防衛でもしてるのかと言いたいような魔法少女が間に入って来た。

前にどこかであった気がするけど……まあどうでもいいか。

 

ていうか、さっきから侍がずっと睨んで来てる。

殺気がビンビンと伝わって来てる。

 

……どうしようか、本当に心当たりない。

急に斬られても嫌だからスイムの魔法くらいは使っておこうか。

 

「……音楽家か?」

 

「はい?」「……?」

 

口を開いたかと思うとそんなことを聞いてきた。前にもこんな質問してなかったっけ?

 

「音楽家か?」

 

「…違う。私の師匠は音楽家だったけどね……」

「まあ、そうともいうかな?実は動画サイトにボカロ使って自作の歌とか……」

 

 

ズシャッ

 

 

すると、日本刀が何もない空間で振られた。

まるで濡れた雑巾を叩きつけたかのような音がしたのとほぼ同時に、右肩に激痛が走った。

 

間に入ってきた魔法少女のヘルメットの中から赤い液体がみるみるうちに溢れ出てくる。そしてそのまま前のめりに倒れた。

 

私の右肩から先は、噴水の中に落ちていた。

どうやら、()()()()らしい。

 

それを確認すると同時、誰かの悲鳴が鳴り響いた。

 

「ミヤ…レプリカちゃん⁉︎大丈夫⁉︎腕が……」

「夢ノ島さんが!手当てを!手当てしないと!」

「落ち着いて……とにかく落ち着いて……」

 

「まあ落ち着きたまえ」

 

誰もが、いろんな行動をしてる中、侍に向かって行ったのは私くらいだろう。

何回か刀を振られたが、さっき右腕を切り飛ばされた感覚的に、どういった魔法かは概ね理解したので、難なく避けることはできた。

懐まで接近し、左腕で腹を思いっきり突き、数十メートル吹っ飛ばした。

 

「いってぇなぁ……。…あーあー、今すぐ全員に言うよ…?今すぐ、全員、この場から、離脱しろ……。出ないと、巻き込まれるよ

 

「音楽家ぁ…」

 

かなりの威力を込めたつもりだったけど、侍は狂気に満ちた……いや、()()()()()()声で何かを言いながらこっちを見てきた。

 

「レプリカちゃん!ジェノサイ子ちゃんが……」

 

「……大丈夫、まだ生きてるのなら……治せるから……。だから、その人が生きてることを願って、そして僕を信じて……今はこの場を離れて……。こいつは、私がなんとかするから……」

 

「う……うんっ!し、死なないでね!」

 

「……てことで、こいつは、私の……獲物、ってことでいい……よね?お前に意見されても聞く気は無いけど…」

「話を聞きたかったが、まあいいだろう。存分にやりたまえ。ああ、できるのなら殺さずにな」

「上からもの言うな……。うざったい」

 

「音……楽家ぁぁ!」

 

 

「っ……とぉ、あぶ……ないじゃないね、普通にくらっちゃったな……」

 

プフレに、一応、一応念のため確認を取ってると侍がそこらじゅうを、やたらめったら斬りまくったせいで、まだ右腕も治せてないというのに今度は左肘から先を切り飛ばされた。

 

僕とこいつ以外はというと、建物に隠れていたり、死角にいた。ああ、死体になりかけてるやつはすぐそばで倒れたまんまです。

つまりは、久しぶりの、タイマン状態だった。

 

そんな、久々に()()()状況になるかもしれなかったかというのに、侍は僕を斬るより先に、周りにあった建物----その中でも珠とペチカ、そしてメイド服が隠れたところ-----を一瞥し、あろうことかその建物を文字通り真っ二つに斬った。

 

「……!この……」

 

さらに追い打ちで斬ろうとしてたので仕方なしに侍の真正面に飛び込んだ。

 

刀が振り下ろされるより早く、刀を持っていた左手を殴り、確実に左手の骨を折った。

 

「……私を……無視して、あろうことか、珠を狙うなんざ……いい度胸してんなぁ、おい」

 

「音楽家ぁ…」

 

うん、アリスの魔法のおかげで傷は完治した。

あとは、どうやって嬲り殺すか。

 

にしても、音楽家、しか言えないのか、こいつは。

気持ち悪ぃ。

 

「「……」」

 

互いに、睨み合う。

私は、姿勢を低くして、四つ足歩行みたいな姿勢に。

侍は、右手で刀を持ち、高く振り上げた姿勢に。

 

先に動いたのは侍だった。

右手を勢いよく振り下ろした。

横に飛ぶと、先ほどまでいた場所に斬撃の跡がついた。

 

「…見えるものは何でも斬れる…あたりかな?まあ、あとで検証するとして……よっ、と」

 

右手を直径5メートルくらいに大きくし、地面を思いっきり殴り、粉塵を巻き上げる。

 

それに私と侍を巻き込んだあと、スイムの魔法を使って地面に潜った。

すると、粉塵が、文字通り真横に斬られ、すぐさま晴れてしまった。

 

けど、潜ってしまってるからもう関係なく、侍の下まで移動し足首を掴んだ。

そして勢いよく飛び出して侍を持ったまま空中に飛び出し、思いっきり、何の遠慮もなしに頭から地面に叩きつけた。

 

そしてすぐにまたスイムの魔法で地面の中に潜る。

 

「がっ……」

「はい…確保」

 

頭を打ち付けられてフラフラしていたところを、また地面の中から足を持って、転げさせた後、左腕を首に回しいつでも絞め殺せる状態にし、足で腹を掴み、右腕で刀を持った手を固定した。

外から見ると、地面から腕と脚が生えて女を拘束しているように見える。

ていうか、そういう状況だし。

 

まずは刀を持たれてたらメンドくさいので右手を握りつぶす。ついでに、腕全体の骨もバキバキにおる。

次に何をしようか少し思案しながら拘束する手足に力を込めると、侍は暴れ始め、私ごと無理やり立った。

 

「う……がぁぁぁ!」

 

すると驚いたことに、バキバキに折ったはずの右手で刀を持って私に突き立てにきた。

 

止むを得ずに離れると、本当に鬼のような顔と殺気で向かってきた。

しかも、口に刀を咥えて。

 

「……めんどくさいな。いつもの手でいいか……」

 

迫ってくる侍が口で刀を振り回して、斬ろうとしてくるが、目の前に来るまではそれを全て避けた。

そして、見えたところを斬る、じゃなく、刀自身で斬れる距離まで近づいてきて、刀を振り下ろしてきた。

 

顔めがけて振り下ろされたものを、少し顔をそらして、()()()()()()

肩に刺さった瞬間に刀身を左手で持ちそれ以上の侵食を止め、右足で侍の顎を思いっきり蹴った。確実に、骨ごと砕いた。

 

「が……」

「はい…チェックメイト……。無駄な努力、ご苦労様……」

 

あえて致命傷にならないような場所を選んで、ちょっと拝借した刀で刺した。

 

まだ、殺しはしない。

うん、殺しはね。ちょいとプフレに対して借りを作れるかもしれないからね。

 

それが終わったら、本当の用済み、だ。




書いてる最中に気づいたんですが、レプリカの魔法の量がすでにチートになってたw

余談ですがレプリカは持ってきている魔法は侍風の魔法少女----アカネとの戦闘時に、全て使ってます

うち2つはすぐわかると思いますが、後1つは、まだ説明すらしてないことにここで気づきました。で、どうせなら予測でもしてもらえたらな、と(何様だ、と自分でも思ってしまった

そうそう、今月が終われば受験も終わってる(色々な意味で)ので、更新頻度も少しずつ戻って来ると思います。

読んでくださりありがとうございました

レプリカについて(本編には全く影響しません)

  • 好き(受け入れられる)
  • 嫌い(受け入れられない
  • どちらでもない
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