魔法少女育成計画 己の大切な人を生かしたい   作:アテナ(紀野感無)

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魔王の能力を説明文に起こすために調べてみるとあら不思議
とんだチートじゃないですか(汗)

一応弱体化させてるつもりだが…どしようかな…


つか、最近でたDBDのスマホ版の第五人格が楽しすぎます。
サバイバー、ハンター共にランク80行ったぜ
関係ない話をするな?はいわかりました。

それではどうぞ


16話

☆レプリカ

 

「ラズリーヌ!騎士のほうは魔法少女だ!魔法は『剣を自由な大きさに変えられる』!それに注意しろ!」

「メルヴィル!武器で逃げるための警護を!クランテイルと(シャドウゲール)はラズリーヌを援護しろ!他は出口に向かって走れ!ショップの中まで戻れば追撃はできないはずだ!そして黒い翼が出てきても決して戦うな!この場のほとんどが勝てんぞ!」

 

必要なことだけを、簡潔に叫び終えただけだというのに、気づいたら目の前にパムはいた。

 

「がはっ…」「レプリカちゃん!?」

「相変わらずその癖を直せというに」

 

反射的にスイムの物質透過の魔法を使ったにもかかわらず、気づいたら入り口付近の壁まで吹っ飛ばされていた。

 

「っと……転んでもただじゃすまないね、お前は」

 

「は……やく!魔法含め…30秒だけ封じた。とっとと逃げろ…。私には…かまうな!」

 

「ラ・ピュセル、私は動けないがそれはレプリカも同じだ。2枚の翼は自動操縦にしておいた。30秒くらいならもつだろう。私はこの部屋から出られないんだ。くれぐれも頼むぞ?」

「わかっている」

 

「各人!黒い人間の形をしたものは今までのどの敵より強い!ラピス・ラズリーヌとメルヴィルで対処しろ!クランテイルはラズリーヌと切り替わって騎士の魔法少女を抑えてくれ!他はとにかく逃げることに集中しろ!」

 

 

ずっとパムを見つめて魔法を発動させていると、重力に耐え切れず体が地面に落ちた。

が、その程度で視線は外さない。外してしまうと魔法も切れるから。

 

パムから視線を外せないから、他の状況を確認することもできない。

プフレがいいように指示をしてくれてはいるが、30秒で何とかなるか…。

 

「(くっそ…想像以上にダメージ負った…動けん……毒も入れられたな…)」

 

周囲では、激しい肉弾戦をしているのか殴り合いの音が鳴り響き、後ろではガキン!と何度も鳴っていた。

 

「レプリカ!ラズリーヌ!クランテイル!メルヴィル!戦闘向きでない魔法少女は全員ショップまで避難させた!倒さなくていい!とにかくショップまで戻れ!」

 

その言葉を合図に、一斉に戦闘音が止んだ。

それを確認してパムにかけてある魔法も止めた。

 

即座に他三人を確認するとラズリーヌが部屋の外と中でテレポートを交互に繰り返し、私以外の全員をすぐに救出していた。

私はそれを邪魔させないように翼2枚分の黒い人型とパム、ラ・ピュセルにむかってこのゲーム内でコピーしたビームをまき散らした。

 

「最後っす!つかまって!」

 

急に後ろから声が聞こえたかと思うとラズリーヌがいた。

とっさに手をつかむとラズリーヌは青い宝石を扉の外に投げ込んだ。

次の瞬間には宝石が投げ込まれた場所にテレポートしていた。

 

「あとは走るだけっす!早く!」

 

と、急かされ全力疾走でショップまで戻った

 

 

 

 

 

 

☆パム

 

ふむ、しくじったな。

レプリカ以外の魔法少女を侮っていた。

 

これは私が悪いな。

 

「しかもプフレまでいるときた。中身は腹黒くてもやはり有能だな。即座に状況に応じた一番の案を生み出す。おかげで全員に逃げられた」

「すまない。僕も侮っていたわけじゃないんだが、予想以上だった」

「大丈夫だ。少しとはいえ楽しめたからね。それはそうと、ラ・ピュセルは()()()()()()()()()()()?なぜ追いかけなかった?」

「魔王パムが出れるのならレプリカを含めたあの四人相手でもなんとかなったかもしれないが、僕一人だとせいぜい一人と渡り合うくらいだ。それがわからないほど馬鹿じゃない」

 

ふむ、いい判断だ。

 

「まあ、それはそれとして、君には伝言を頼む。無駄な戦いは避けるようにね」

「わかった」

 

 

 

 

 

 

☆レプリカ

 

「……最悪だな」

 

「そうだな。予想をしていなかったわけではないが、まさか本当にあいつだとは思っていなかった」

 

「ああ…どうする。こうなった以上、全面的に…協力はする。けど、全員を生かしてあいつに勝つなんて、無理ゲーだ」

 

「少数精鋭はどうだ?ラピス・ラズリーヌ、メルヴィル、クランテイルなどでこれまで以上に綿密に作戦を練る」

 

「駄目だ…。パムだけならまだしも、羽も二枚あるし、ラ・ピュセルもいる…。こんな、付け焼刃の作戦とパーティだと逆手に取られて終わりだ」

 

ショップの中では全員騒然としている。

 

中でも、一番焦っているのは私とプフレかもしれない。

 

「お嬢、レプリカ。いい加減説明をしてください。全員困惑してるんですよ」

「ああ、そうだったね」「……」

 

黒ナースにいわれ、私と話し合っていたプフレが全員に向き直った。

 

「諸君、まずは事前に言っていたことと全く違うことを強要させてしまったことを謝る。すまなかった。それについての理由だが、ただ単純に一つだけだ。()()()()()()()()()()()()()()()()。これだけだ。それに関しては、最も前衛に近い者達が目にしていただろう?あのレプリカが一撃で戦闘不能に追い込まれたんだ」

 

それを聞いた人は、全員動揺を隠しきれていなかった。

 

「奴の名前は『魔王パム』。奴は、()()()()()()()()だ。魔法は、記憶に間違いがなければ『黒い羽を使って戦う』。詳しいことはレプリカにお願いしようか』

 

「…急だな。……魔王パムについては、姿形を見ていない奴も多いと、思う。まあ…結構痴女っぽい…黒い翼の生えた奴。それくらいの認識で…いい。そして、あいつは私たちと違って()()()()()()()()()()()()。わかりやすくいうなら…私たちは、バイトで、向こうは正規社員……かな?……そんなことはどうでもいいか。それで…魔法はプフレの言う通り…『黒い羽を使って戦う』。名前の通り、黒い羽を自由自在に操って戦う。羽は、4枚が上限」

 

それを言うと、リオネッタと御世方那子は反論してきた。

 

「あら、現代魔法少女最強と言う割には魔法は大したことありませんわね」

「本当デース。それだけだと言うのならイッツイージー!なんでニげたデース?」

 

 

「…話を最後まで聞け。羽を自由自在に操る、って言ったけど、自由自在、の範囲が()()()()()()()()

 

そのまま羽で使うことやラズリーヌ達が見たように人型にすることも可能。

毒の霧にすることも可能だし、ビームを撃つこともできる。

羽の構成物質自体を変化させることもできるし、壁にもできる。

絶対零度の領域にすることも可能。

地獄の業火のような灼熱の領域にもできる。

破壊力を持った音波に変化することもできる。

とんでもない硬さの防壁にもできる。

五感の付与をすれば情報収集にも長ける。

 

……要は、あいつの魔法は欠点が『()()()()』だけで、他は()()()()()に近い魔法。私は、あいつ以上に凡庸性の高い魔法を、まだ知らない。そして、現代魔法少女最強の名を持ってる。私は、あいつと1対1(サシ)でやりあって、勝ったことなんか片手で数えれるくらいだ。しかも、本気なんか一回か二回しか出されたことない。本気を出された時は、今までにないくらいにズタボロにされたよ」

 

説明を終えると、通夜みたいに静かになった。

 

「わかる…?どれだけ絶望的状況か。さらに言うと、パムの最も得意とする戦闘場所は、あの部屋のように何も被害を考えずに思いっきりやれるところだ。ただの人がたくさんいる市街地で、きみたち全員が…ラズリーヌレベルなら、戦略を練れば、何とかなるかもしれないけど…この状況下では、戦闘特化の魔法少女以外は、何人束になろうとも……触れることすら出来ずに、死ぬ。あの黒い羽は、戦闘面が素人な魔法少女相手なら、5人くらい相手にしても圧勝するだけの力がある」

 

「ついでに言うと、パム自身も羽に頼り切る戦闘にしないためにパム自身も相当強いよ」

 

 

突然後ろから声がした。

非常に聞きなれた声が。

 

 

即座に体を反転させ構えた。

 

「やあ、さっきぶりだね、レプリカ」

 

「…何の用だ」

 

そこには、龍をモチーフとしたような、全身の肌が薄めの黒色をした騎士----パムとともにいた魔法少女がいた。

 

「ひどいな、ぼくたち友達だろ?」

 

「……ラ・ピュセルは、死んだ。もう、いない。お前は、ニセモノだ」

 

「僕は正真正銘のラ ・ピュセルだよ。正確には、ゲームマスターに死ぬ直前までの記憶を持った状態で再現されてるだけらしいけどね」

 

「……」

 

「酷いなぁ、まあレプリカらしいけど…。やあ、改めましてみなさん初めまして。僕の名前はラ ・ピュセル」

 

ラ・ピュセルが自己紹介をしている間に、半数以上が戦闘態勢に入っていた。

 

「心配しなくても、今は戦う気はありません。ただ、我が主人からの伝言を持ってきました。

 

『魔法少女諸君。私はいつでも玉座で待っている。サシでも集団で来てもらっても構わない。だが、諸君らが今のままでは、絶対に私達には勝ち目はないだろう。だから魔王の私からアドバイスだ。いままでのエリアでもう一度鍛えてきたまえ。そうすれば、多少はマシになるだろう。ああ、君たちが戦ってきていた敵はゲームシステム上、魔王城の最深部につくことでパワーアップするようだ。注意したまえ』

 

以上です。

最後に、絶対に殺しあわないと誓うので、レプリカと珠をお借りしても大丈夫でしょうか」

 

と、最後にそんなことをラ・ピュセルは言ってきた。

 

「……どうする、レプリカ」

「…私は、大丈夫。仮に、私の知っているだけのラ ・ピュセルなら、殺し合いになったとしても、負けないから…。珠は…?どうする?」

「わ、わたしも…大丈夫だよ」

 

「こちらは大丈夫だ。だが、約束は守れよ?魔王の騎士」

 

「もちろん」

 

 

 

 

 

ショップから出て、ここに来るまでに通ったでかい大理石の通路に出た。

 

「……で、話は何?」

 

「はは、いいよ。いつもの口調で。同じ男同士だろ?」

 

「……あの部屋でも言っただろ。私の友達だったラ・ピュセルは、もう死んだ。たとえ、記録を再現されていたとしても、オマエはニセモノにしかなり得ない」

 

「酷いなぁ。……でも、それでも君に聞きたいことがあるんだ。…彼女は、スノーホワイトは、無事?それだけが…とても気がかりなんだ」

 

ラ・ピュセルは、心配そうな顔でこちらに聞いてきた。

 

「あの、殺し合いを、君と珠が勝ち抜いたのは、今日姿を見てわかったよ。でも、スノーホワイトは…小雪は、どうなったんだ?」

 

「……生きてるよ。ちゃんと、今も。生前に、君と約束したことを、私は、ちゃんと守ってるよ。そして今も、珠と同じくらい、スノーホワイトには、手を貸している」

 

「そう…よかった。あ…珠は海岸で会った時…だから珠たちからしたら何年まえだろうね。あの騎士の軍勢を相手に戦っているのを見て、相当成長してるのがわかったよ。珠も頑張ったっていうのが、とても伝わった。できるのなら、僕も君たちと一緒に頑張りたかったなぁ」

「いや…私なんて、そんな…」

 

 

「…御託はいい、サッサと要件を話せ、魔王の騎士ラ・ピュセル」

 

 

いつまでも、思い出話に浸るほど、時間はない。サッサと魔王を潰す作戦も考えないといけないのに。

 

「こんなくだらないデスゲームに、私だけにとどまらず、珠をも巻き込んだんだ。オマエはゲームマスター(そっち)側なんだろ?だったら、悪いが例えかつての友と同じ姿、声をしていようが、私は容赦なく殺す」

 

「ああ、わかっているよ。むしろそれを言いにきたんだ。レプリカ、珠。僕は君たち以外に殺される気なんてない。だから、本気で殺しにこい。僕は玉座でパムと一緒に待っている」

 

 

「……やっぱり、オマエは、ラ・ピュセルじゃない……ね。珠、こんなニセモノと話し合う…必要はない。さっさと戻ろう…」

「えっ…」

 

 

「………」

 

「ああ、そうそう。魔王の騎士。心配しなくても、私の友達を騙ったからには、オマエは、私が殺す。この手で。絶対にね」

「ラ・ピュセル…そ、その、ごめんね…。次、ちゃんと話そうね!」




ラ・ピュセルであってラ・ピュセルじゃない。そんな感じをモチーフにしてだしたラ・ピュセル オルタ的な。肌の色を除けば外見はまんまラ・ピュセルなのですが、性格面は少し変化を入れてます。
さて、どこでレプリカが気づいたのか…


わからない人いないよね?(まほいくssを読む物好きな人はわかるはずだよね?)


読んでくださりありがとうございました

レプリカについて(本編には全く影響しません)

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