魔法少女育成計画 己の大切な人を生かしたい   作:紀野感無

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三人称視点がいいのか、一人称視点がいいのか、今更ながら迷い、少しだけ不安になりつつ書き上げました。

しばらく放置しすぎたせいで書き方を忘れるとかいう大失態。
ほんっとヤヴァイ


ちょっと変な点もあるかもしれませんが、その時は感想欄にてそっとお伝えください(震え声)



それではどうぞ


17話

☆レプリカ

 

「う……がぁ!はぁ…はぁ……クソッ!…じゃまだ、木偶の坊が!」

 

ひたすら、ひたすらひたすら、ただただ目の前のドラゴン()を殺して、殺して、殺す。

 

「はぁーはぁー…」

「レプリカ、少しは落ち着きたまえ。何があったかは知らないが、少しは落ち着きたまえ。話し合いも何もできないではないか」

 

いまは洞窟エリアにてモンスター狩りという名の、ただの鬱憤晴らしをしていた。

 

モンスターが強化されているということで、最初は散らばって、各々鍛える、とかいう話ではあったがそんなことをしてただでさえ低い戦力が減っては嫌だから、全員まとまって動いてもらった。

現に、何人か一人でドラゴンを狩ろうとしていたが、強化前とは比べ物にならないくらい、知能が上がっていて、死にかけた。

 

「…そんで、どうする…。正直、今のままだと、魔王には絶対に、誰も欠けずに勝つ、なんてことは不可能だ」

 

「そう、今の現状では不可能だ。だから…一部を除き、全員を鍛え上げることにしようと思う。君と渡り合える、とまではいかなくてもラピス・ラズリーヌ相手に少しは善戦できるのが最低ラインとしてね」

 

「ん…妥当だね。ラズリーヌと…戦ってないから、そいつがどれくらい強いか、私は…知らないから、少しだけ…手合わせしておこうか。全員の強さを…現段階のを、把握しておきたいし……」

 

「いいが、頼むから勢い余って殺すなよ?」

 

「わかってる…」

 

その後に、プフレが全員を集め、まとめて荒野エリアにワープした。そんな道具があるならさっさと言えよ、と思ったが、まあこの際はいいだろう。

 

 

 

 

 

 

☆ラ・ピュセル

 

「……」

「なんだ、まだ気にしているのか」

「…いや、大丈夫だ、続けてくれ」

「そうは見えないから言ったお節介だが…まあ、この際はいいだろう。それじゃあ、続きだ。かかってきたまえ」

 

今日も、魔王を倒す目的を持った魔法少女が来るまで暇だということで魔王パムに戦闘訓練をつけてもらうことにした。

 

だが、レプリカに言われたことが、ぼくの中では相当ショックだったのか、まるっきり集中できていなかった。

 

 

 

『やっぱり、オマエは、ラ・ピュセルじゃない……ね…』

 

 

 

あの森の音楽家クラムベリーと戦い、敗北し、トラックの前に放り出されたところまで記憶はあった。死んだと、思っていた。現にその頃から今日までの記憶が一切ない。

が、死んだはずの僕は、ゲームマスターを名乗るキークという魔法少女の前にいた。

 

 

『ん、魔王直属の騎士って設定にするつもりだし多少色を弄っても問題なーし。そんじゃラ・ピュセル、ゲームキャラの1人として頑張って♪あ、そうそう。レプリカや珠もいるからね♪』

 

 

「っ!」

「ほらほら、この私との戦闘中に考え事なんて、ずいぶんとナメてるね」

 

気づいたら吹っ飛ばされて、剣でガードしたにもかかわらず壁にぶつけられた。

 

「ガハッ……」

 

そのまま重力に従うように地面に落ちた。

 

「ふむ…今日はこの辺にしておこうか。興が削がれた」

 

血を吐きながら立とうとすると、パムが呆れた目を向けてきながらそう言った。

 

「しばらく休め。そうすれば今のお前にある葛藤に対して自分なりの答えも出せるだろうよ」

 

「でも…っ!レプリカに……友達に、あんなことを……言われたんだ…。平静を保てというほうが…無理だ…」

 

「ふむ…お前はまだ()()()()()()()()()しか知らないんだな。一つだけ忠告しといてやろう。あいつ…レプリカはな、お前や、私、スノーホワイトのの知っているレプリカでは、もうないんだ。

あいつはな…

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「な……、それは…どういう……」

 

「言葉通り、さ。殺している、ではなく、殺されている。中身を作り変えた、ではなく造り変えられた」

 

言葉…通り?

 

「驚きを隠せないのはわかるさ、でもな…」

 

 

「余計なことを、しゃべらないでもらえます?痴女ババア師匠」

 

 

「ほぉ…もう来たか。どした?今度は一人か?」

「レプリカ…っ!」

 

声のした方を見ると、いつの間にか扉が開けられていて、そこにはレプリカ----淡雪ミヤビがいた。

 

「あと、だーれが痴女だ。誰が。あと、ババアって程歳食ってないよ」

「その格好を見て痴女と思わない奴はいないかと…。あと、ババアってのは……誰か忘れたけど花を額に付けてる奴からの受け売りでしてね……」

 

と、陽気な会話をレプリカとパムは繰り広げていた。

 

「…今回は、ちょっと、調べ物を……。別に、殺しあっても…いいけど、ね」

 

「構わんさ、お前のことだ。どーせ私を殺す算段をつけるためだろ?」

 

「ええ…いつものタイマンとは…状況が、別、ですからね…。今回は、本気で、殺しにかかるつもり…なんで」

 

「うむ、それでよし。いや、いつも殺す気な気もするが、まあそこは触れないでおこうか」

 

まただ、会話に置いてけぼりにされている。

 

 

ドゴォ!

 

 

「ん…なら魔法だと……」

「おいおい、あくまでも私の部屋なんだが?」

 

レプリカは、壁を殴り、魔法を使い、ありとあらゆる手で壁を破壊しようとしていた。

 

「無駄…ね。概念レベルから…干渉不可、って感じかな…うん、なんとなく…掴めて来た。よし、帰ろ…」

「おいおい、騒音を鳴らすだけならして帰るのか。相変わらず傍迷惑な行為をサラッとするね、お前は」

「…それで、魔王の騎士は、私を、そんな怖い顔で…見つめて、なんか、用?」

 

いつの間にか僕は、険しい顔をして見つめていたらしい。

 

「…もう、ラ・ピュセルって、呼んではくれないんだな」

 

「言った……はず。オマエは、ラ・ピュセルじゃ、ない。馴れ馴れしく……私の友の、名を、(かた)るな」

 

「…っ!」

 

少し前に、珠と3人で話した時より、強い敵意を向けられ、思わず後ずさりをしてしまった。

 

「こらこら、この場での数少ない私の協力者をそんな風に虐めるのはやめてもらえないかな」

「…どうせ、殺しあう運命なんだ。なんなら、もう一回、やる?」

 

いつの間にか、パムが僕とレプリカの間に入ってきていた。

 

「別に構わないが、お前は魔法の性質上、殺しても殺しても殺せないからな。だが…お前のパーティメンバーを殺した時はどうなるかな?」

 

「あ?」

 

「私はお前がゲームオーバーとなる条件を、知っているのさ。…まだ、やる気かな?」

 

「…チッ、はいはい、わかり…ましたよ。ここはおとなしく撤退しておきます…」

 

「うん、よろしい」

 

レプリカはこちらに背を向け、扉から出ようと…

 

 

「な訳ないでしょ…」

 

「おっと」

 

 

「な…何が……」

 

突然の爆音が鳴り響いたかと思うと、何かが打ち上がった。

 

「…チッ」

「私の前で部下を傷つけられるとでも思っていたのか?ナメるなよ、レプリカ」

 

一瞬、何が起こったか分からなかった。

レプリカは右肩から先が無くなっていて、血が垂れていた。

切り口は僕を向いていた。

 

 

 

「れ、レプリカ⁉︎大丈夫か⁉︎」

 

明らかに、僕に敵意を向けていたんだろう。

けど、それ以上に怪我を負った友達を、見ていられなかった。

 

 

 

「…まあ、()()()()()は手に入ったから…よしと…しよう。それじゃあ…また、殺し合いにきますので。そこの、魔王の騎士は、ちゃんと私と殺し合えるくらいには…育ててくださいよ」

 

「まっ、待ってくれ!レプリカ!」

 

「黙れ、口を、開くな。虫唾が走る。今は、師匠がいる手前、抑えてる、けど、次私が、この部屋に来た時は、望み通り一騎討ちを、やってやるよ。それまで、精々強くなってろ、雑魚騎士」

 

レプリカは、切り飛ばされていた右腕を持ち、そう言い放ってきた。

さっき以上の敵意と殺気を持って……。

 

「やれやれ…まーた血で汚れたよ。さ、ラ・ピュセル。掃除の時間だ。それが終わり次第、また特訓と行こうか。君は、一人でレプリカと渡り合いたいんだろ?こんなことで立ち止まってもらっちゃ困る」

 

「…ああ」

 

 

 

 

 

 

☆レプリカ

 

「…チッ、無駄な戦闘を…起こさないで欲しかったな」

 

「で。どうだ?」

 

「…ファルから、言われたものは、()()()()()()()()()。あとは…()()()()()()()()()()でしょ」

 

プフレにそう言われ、ファルに言われたとかいうことは全部こなした。

どうやら、私がブチ切れてドラゴン狩りをしてる最中にファルに色々言われてたらしい。

 

「ま…戦力(こっち)は、正直全然足りない。あー…ほんっと、全員がメルヴィルかラピスラズリーヌレベルなら、文句無しなんだけど……」

 

「戦闘に関して私は何も言えないからな。護の奴も遠慮なく鍛えてくれ」

 

「…鍛えるも何も、全力で殺し合いの経験を、全員に積ませるだけなんだけど」

 

荒野で行ってることは、戦闘訓練なんて生易しいものには、してないつもりだ。

魔王と、他の魔法少女では、殺し合いの経験が雲泥の差。

あんな戦闘狂に勝つなんざ、明確な勝ち負けのあるお遊びならまだしも、殺し合いならほぼ不可能だ。

 

「とりあえずは……鍛えるのは鍛える。勝つための作戦は……お前が考えろ。私は……作戦なんて、考えたことがほぼないからね」

「ああ」

 

「…さて、もう休憩はいらないかな?それじゃあ…再開だ。次は…リオネッタ。さあ、こい」

 

リオネッタを見ると、明らかにげっそりとした表情をし、嫌ですわ…と小さく声を漏らしていた。

 

悪いが、そんな表情されても手なんか抜かない。

 

「そら…とっととこい」

「わ、わかりましたわ……」

 

 

 

「…武器は、正直、レプリカ(あいつ)には不要だ。なら…誰が持つのが最適だ…」

「恐らくは、メルヴィルではないだろうか。わたしは盾があるため、どちらかというと攻撃よりは皆を守ることに徹した方がいいだろう」

「-------」

「メルっちは、『おそらく、わたしが一番武器の使い方が上手くできるかと思います。ただ、正直なところ武器があるからと言ってあの魔王に勝てるとは思いませんが』って、言ってるっす。でも、そうっすね。私も魔法が宝石を投げて、そこにテレポートする、ってものですから、正直なところ武器があっては逆に足手まといになりかねないっす」

 

レプリカとリオネッタが戦い始め、少し離れた場所にて作戦を立て始めた。

手始めに、誰が武器を持ち盾を持つか、誰が前線にたち後衛になるか、などだ。

 

「でも…正直レプリカの言う通り戦力が圧倒的に足りない。奴らがそれぞれ一騎討ちを望めばまだ勝機はあるが…」

「…魔王の騎士は、絶対に一騎討ちを、望むだろうね。というより、私以外の魔法少女には、殺されたくないんだと思うよ」

 

と、突然、聞き慣れた声が、全員の真横から響いた。

全員がその方向を見ると同時に、とても驚いた表情をし、さっき戦闘が始まった場所を見て、また再度すぐ横を見て、を数度繰り返し……

 

 

「「「なんで二人いる(っす)⁉︎」」」

 

真横にいる()()()()()()()()()にむかってそう叫んだ。

 

 

「…説明してなかったんだ、()()()()()()()も、プフレも」

「いや、私はお前のその魔法は知らん。説明しておけという視線を送られても、知らないものは説明できん」

「ふーん…。にしても…やっぱ少数精鋭?」

「ああ、だが使えるものは全て使うさ」

「まあ、そうでもしないと勝てない…」

 

 

「…この辺に、しとこうか」

「よ、ようやくですわ…」

 

戦闘音が止み、そちらを全員が見るとレプリカが直立不動、リオネッタは血がいたるところから溢れ出ていて、致命傷ではないものの、放っておいたら死ぬのでは、という感じになっていた。

全員が一斉に回復薬を全回復するまで使いまくった。

 

「ん…ああ、私、帰ってきたんだ…。わたしさぁ…戦闘するのは構わない…けど、君も私で、私も君なんだ。寿命を、文字通り分割して作ってんだから、君が寿命を減らすような真似をすると、私の寿命も縮むんだよ…わかってんの?」

「よくいうよ…多少寿命縮んだところで大して意味がないくせに…。まあ、そんな話は置いといて……。

 

プフレに言われたアイテムの回収、してきた。多分、痴女魔王には気付かれ出るとは思うけど、まあ大したことじゃないから見逃したんだと、思う。にしても…意味が、わからないものだね、これ」

 

魔法の端末を持っていた…ついさっき、帰ってきた方が、端末をプフレに投げ渡した。

 

「…なんだ、これは」

「さあ…。ファルに言われた通りの場所に、私は取りに行った。その結果が、それだ」

 

全員が端末を覗き込むと、そこには『記憶回復装置』と、あった。

 

「ひとまず、それはいいんだが…レプリカ、一人に戻ってくれないか?見た目が全く一緒だから見分けが付かん」

「「はいはい…」」

 

すると、全員の目の前で片方のレプリカが片方の頭を持ち……

 

盛大に音を鳴らすように頭突きをかました。

すると、頭突きをされた方が光り、した方に吸収され、光が収まった後には一人のレプリカがいた。

 

「…私は、ここ最近で何回驚けばいいんだろうか」

「私も同じ思いっす…」

「………」

「レプリカに驚くのはもう慣れてしまったからね。もうこれしきでは驚かんよ」

 

この話し合いの場に集まっていた四人のうちプフレを除いた全員が、もう疲れ果てたようにレプリカを見つめていた。

 

「んで…記憶回復装置を、わざわざ取りに行かせて…これで無駄なことなら…」

 

「そんなことはないだろう。少なくともファルは私達側だ。不利になるようなものではないものだと思うが」

 

そう言いながらプフレは記憶回復装置を起動させた。

 

『失われた記憶を取り戻しますか?』

 

イエスかノーかのボタンが出てきて、プフレは迷うことなくイエスを押した。

 

『記憶がオン状態になりました。次回メンテナンス期間開始時にプレイヤーの失われた記憶が戻ります。また、そのため緊急メンテナンスをこれから開始します』

 

話し合いをしていた四人以外の、戦闘向きでなかったペチカやディティック・ベル---探偵風の魔法少女達も、全員がいつの間にかプフレの周りに集まった。

他が困惑しているところを見ると、この装置が発動と同時に全員が同じ場所にワープしたらしい。

 

そして、メンテナンスに入り、現実世界に戻り-------

 

 

 

レプリカと-------を除いた全員が、かつての記憶、魔法少女になるための、試験を受けていた頃の、記憶を取り戻した。




あれ……そうちゃん視点少なすぎね?

レプリカについて(本編には全く影響しません)

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