今年も『まほいく 己の大切な人を生かしたい』をよろしくお願いします(遅い)
本当は新年に投稿するつもりだったんですが新年早々こんなどろどろしたモノは投稿しないほうがいいとおもいました。
今回からrestart編かクライマックスに入っていきます。
それではどうぞ
「随分とまぁ、派手な登場だことで。流石は戦闘狂。魔王の名にふさわしいですね。師匠」
「はは、そう褒めるな。私とて照れる」
「照れるの意味を理解してから言ってくれません?」
ニヤケながら魔王パムはそう言った。
全然可愛くねえぞ痴女。
「ふーむ。何をしたかは知らんが、皆良い目つきになっている。パッと見だが、死線をいくつかくぐり抜けたか?」
「…半分正解ですね。相変わらずの観察眼…」
全くもってこの人はやりづらい。
やる事なす事全て見透かされてるような感覚になる。
「さて…ド派手に登場したは良いが、ラ・ピュセルが何を希望してたんだっけか?」
「とぼけないでくれ。レプリカとの一騎打ちだ」
「ああ、そう言えばそうだった。だそうだが…レプリカ、勿論やるよな?」
「当たり前だ…」
アリスの魔法を使って傷を全回復させる。
「ただ…やる上で一つ、私から条件が」
「ん?」
「私が魔王の騎士と
「ふむ…まあ、そのくらいは構わんさ。お前が守っている相手というのにも興味があるし、じっくり観察させてもらうさ」
「…珠に、手を出したら、どうなるかわかってますよね?」
「わかってるさ。だからそんな殺気を出すんじゃない。私が約束を破ったことがあるか?」
どうやら、自分でも気づかない内に殺気ダダ漏れだったらしい。たっく、この癖直さないと。
「さあ、思う存分やると良い」
「はいはい…」
「感謝する、パム」
☆ラ・ピュセル(魔王の騎士)
ようやく、ようやくこの時がきた。
レプリカとの、一騎打ち。
「(…そういえば、僕はなんでレプリカとの一騎打ちに拘っているんだろうか。…まあ、今はいいか。それよりも…)。気合い入れろ。でないと瞬殺されるぞ゙…」
「…前より、格段に
「そうか?…それじゃあ、行くぞ。レプリカ」
「どっからでもかかってこい。魔王の騎士ラ・ピュセル」
剣の切っ先をレプリカに向けて構える。
それに対してレプリカは自然体だった。機械室のゴーグルも、今はつけていない。
パムに聞いた、レプリカが本気でやるときの格好だ。
互いに、無言の時間が流れる。数秒ほどだったとは思うが、何分にも、何時間にも感じた。
「ふっ!」
足に力を込めて一気に間合いを詰める。
その勢いのまま剣を振るうも、レプリカはしゃがんで避けた。
透過魔法を使わずに避けてくるというのは予想できていたから、蹴り上げる。
が、防がれた。
今度は剣を手放し、拳を使った戦闘。
だけど、使うのは拳だけじゃない。
尻尾も、ツノも交えて戦う。
一撃さえ当てれば、そこは破壊できる。
尻尾とツノを用いた格闘戦はパムに嫌という程叩き込まれた。
こればかりはレプリカにも負ける気は無い。
左フックを打ちだし、それと同時に尻尾で右側から叩く。下か上かしか避ける手段は持ち合わせて無いから、骨ごと蹴り砕くつもりで右脚で蹴る。
今度は後ろに避けられた。
残っている右腕を魔法を発動させながら振り下ろす。
「…なるほど、少しはマトモ、ってわけね…。でも、それだけに…」
が、レプリカはその剣の上に乗っていた。
「…そう、だね。様子見は終わり…に、しようか」
何かをレプリカは言っていたが、先に剣を回収する。
「手を抜くなんて、いい度胸だな。レプリカ」
「…手を抜いていたわけじゃ無いんだけど…。まあ、君には正々堂々と戦って、死んでもらおうか」
「正々堂々?」
「そうだよ…。君は、騎士道精神がたいそう好きだからね…。私のかつての友達のように。だから…私は、魔法を一つしか使わずに、君を倒して見せよう。
あの殺し合い、とは僕やスノーホワイトの故郷であるあの街での出来事のことか?
「それにしても、魔法をたった一種類しか使わないなんてレプリカらしくないな。僕は君に、君の持つ全てを使って戦って欲しいんだけど」
そう言うと、レプリカは、笑った。
冷酷な笑みだった。
一瞬、血の気が引いたかと錯覚した。
それほど、怖いと思ってしまった。
レプリカという存在が。
「あはっ、魔王の騎士、知ってるかい?殺し合いっていうのは、肉体的な意味に限らない。殺し合いというのは、心の殺し合いでもある。たとえ肉体的な面で負けていたとしても、精神面での殺し合いを制すればいい」
「?」
「戦って死ぬ奴ってのは、能力で負けているだけに限らない。たとえ能力が負けていたとしても、創意工夫、不意打ち、罠なんかで、どうにかなる。けど、そんなことをしなくても相手の心を殺しきって仕舞えば、勝機なんかいくらでも見いだせる。殺し合いっていうのは、そういう世界だ。使う魔法を一つにした程度で、君のような半端者に負ける道理がない。君は、修羅場をいくつ潜り抜けてきた?友達だったラ・ピュセルを再現したとして、潜り抜けてきた修羅場、死線なんてたかが知れてる。どうせ師匠と戯れてたくらいだろ?ああ、戯れじゃないか。あのクソゴリラ師匠のことだから常に殺し合いか。でも、それを踏まえてでも、君は経験が足りなさすぎる」
ああ、つまり僕は、レプリカに舐められているのか。
とても、心外だな。
「さあ、くだらない演説はこれにて閉幕。それじゃあとことん戦ってやるよ。望み通りの、殺し合いを。覚悟はいいか?魔王の騎士」
「無論。元より僕は、君に勝つためにずっと鍛えてきたんだ。たとえ魔法を一つしか使われないとしても、手なんか抜かない」
レプリカに、あの部屋で出された殺気と同じくらいのものを向けられたが今回は怯えたりしなかった。
それにお返しとばかりに僕も
「いい…いいね。その覚悟に満ちた顔、絶対に
「⁉︎」
四足歩行のような格好になったかと思うとレプリカは勢いよく突撃してきた。
その勢いで右腕を振るってきたかと思うと右腕が刀になって、慌てて剣で受け止めた。
「まだまだ…」
左手で掌底突きを繰り出してきて、何かキラッと光ったと思ったらいきなり手の平から刃?のようなものが伸びてきた。
思わず顔を横に逸らして避ける。
少し、頰をかすめた。
意表を突かれまくっているが、やられてばっかりじゃいられない。
鍔迫り合い状態になっていた剣から手を離し、半歩下がる。
レプリカは急に止めることはできずに変化させていた右腕が地面に刺さった。
そこを回し蹴りする。
けど、避けられた。でもそれは想定内。
今度は剣じゃなく
「そぉれ!」
「っ…」
鞘を地面に垂直になるようにして、横薙ぎをして叩きつける。が、手応えはない。
それも想定内だ。
下に逃げることはできない。なら、上に逃げるしか手はない。
上を見上げると、予想通りレプリカが空中にいた。
脚に力を入れ、真上に飛ぶ。
飛ぶと同時に剣を持ち、爪楊枝くらいのサイズにして手の指の間に隠し持っておく。レプリカとほぼ同じ高さになると、地面に落ちながらも足を振り抜いてきた。それを鞘で受け止める。
「ぐっ…」
「なんの…」
「っ⁉︎」
再度レプリカに目をやると、先程まで足だったものが今度は散弾銃になっていた。
遠慮なく撃ってきた。
鞘を思わず巨大化させて防ぐ。
「⁉︎」
「自ら視界を塞ぐなんて馬鹿だね…」
銃撃が治った思うと鞘越しに真下へ向かって叩きつけられた。
地面に激突する前になんとか態勢を立て直して着地する。
その直後真上を見るとレプリカがこちらへ向かって落ちてきた。
真横に跳んでそれを回避する。
「……やっぱり魔法を、一つに絞ると…仕留めるのは、難しい」
「やっ!」
着地してレプリカは何か言っていたが、降りてきたところを狙って突撃して殴る。
が、受け止められた。
すぐにもう片方の手で殴りつける。それも受け止められた。
これだ、この状態を待ってた。
指の間に隠し持っていた剣を一気に巨大化させた。
ゼロ距離、しかも完全な死角からだったためか、ようやく、レプリカにダメージを与えることができた。
左手の先端から、肘のあたりにかけて深い傷を負わせることができた。
左腕はもう使い物にならないだろう。
「痛っ……。…なるほど、だから、あんなにも鞘だけを、使って、剣を、使わなかったのか…」
「あんまり驚かれなかったか。かなりの意表を突いたと思ったんだけど」
「…私が、どれだけの相手と戦ったと思っている…。まあ、予測できなかった時点で、私自身もまだまだ…か」
レプリカは左腕についた傷を眺めながらそんなことを言う。
「…
「は?」
レプリカは、右肘から先を刀にしたと思うと、レプリカは左腕を
「…どういうつもりだ」
「どういうつもりも、なにも、邪魔だから、斬り落とした。それだけ。痛みや、必要以上の流血は、体の動きを鈍らせるから。…そんなくだらない話はいらない。とっとと再開するぞ」
レプリカが自分の左腕を右手で持ちながらそう言ってきて、僕も改めて構え直した。
そうだ、レプリカの講堂にいちいち驚いている場合じゃない。
とにかく、レプリカを、倒すことだけに意識を再度集中させた。
☆たま
事の起こりが急すぎて。ついて行けなかった。
突然みんなが同じ場所に集まっていたかと思うと殺し合いが起こって、レプリカちゃんが力尽くで止めて、それが終わったかと思うとレプリカちゃんに何かをされて。
目が覚めると、魔王パムと呼ばれていた人が急に襲ってきてレプリカちゃんが殴り飛ばされて。
ラ・ピュセルにすごいよく似た…魔王の騎士?って人も来て。
レプリカちゃんとラ・ピュセルが殺し合いを始めた。
見ていて、すごい心が痛かった。
レプリカちゃんが、友達と殺し合っている姿が、とても見ていて辛かった。
口では、あのラ・ピュセルを贋物と、戦うときは容赦しない、なんて言っていたけど。
とても辛い思いをしているのは見ていてわかった。
ラ・ピュセルを傷つけるたびに、辛そうな顔をしていた。
「ふぁあ…。つまらん。なーにが容赦はしない、だ。ラ・ピュセルの姿や声が一緒でも殺す?攻撃のすべてを
と、魔王パムさんが不意にそんなことを言った。
周りのみんなも聞こえていたらしくて、『そんなわけがない』とか『あのレプリカが…?』などいっていたが、私は自然と、レプリカちゃんなら当たり前だ、と思っていた。
だって、大事な友達を、殺すなんてレプリカちゃんにできるわけがない。
たとえ、姿や声が一緒で中身は違うとわかっていても、絶対に倒すと思っていても、できないと、わかった。
きっとレプリカちゃんは……
わざと殺されるわけじゃないとは思う。でも、レプリカちゃんは絶対にあのラ・ピュセルを殺す、なんてことはできないと、私は心のどこかで確信していた。
☆レプリカ
いったい、僕は何をしているんだ。
何で、たかだかこの程度の魔法少女相手に、ムキになって騎士道精神やら、殺し合いとは何かとかを語って、真正面から、魔法も一つしか使わずに対峙している。
なんで、致命傷を狙えるところで、わざわざ攻撃を外す、もしくは攻撃しない。
なんで、
わざわざ左腕を切り落としたのも、意味不明だ。
使えないなら盾にでもできるのに。
いったい、私は僕は、何をしているんだ?
「考え事なんて、ずいぶん余裕なんだな」
黙ってくれ、頼むからその声を発さないでくれ。
その声を聞くたびに、僕が私が、私で僕でなくなる。
剣や鞘、飾りだと思っていた尻尾なんかまでをフルに活用してきている魔王の騎士と肉弾戦を、繰り広げるも、明らかな隙があったにも関わらず、攻撃しようとすると、とたんに体の動きが鈍くなる。
なんでだなんでだなんでだナンデナンデ
殺せよ、目の前の贋物を。壊せよ。殺せよ。
ナンデできない。
……ああ、心を、殺せば、イイノカナ。
そう考えてから、魔法で一時的だが
時間は五分程度だが、きっとそれだけあれば大丈夫だ。
一度蹴り飛ばして距離を稼ぐ。
その後すぐに足に力を入れて魔王の騎士に向かって跳ぶ。
顔に膝蹴りを繰り出してやるも、鞘で受け止められた。
そこから顔に合った膝を支点にして側頭部から蹴り込む。
今度は当たって横に吹っ飛ばせた。そこから追い打ちをかけるように、起き上がられる前に懐に入り込む。鳩尾を狙って掌底突きを。
当たる直前に足の先を針のような物に変化させて魔王の騎士の足を地面に固定する。
上から血を吐く音が聞こえた。
今度は真上に向かって頭突きをする。
感触的に、顎に命中した。
足にしていた固定を外して。魔王の騎士を押し倒し、馬乗りになる。
右手をナイフの刃の部分に変化させる。
「え…」
でも、その手を、僕は止めてしまった。
目の前の、魔王の騎士が、魔王の騎士だったモノが
肌の色も、何もかもが、あのラ・ピュセルに、なっていたから。
見間違えようのない、僕の友達の、ラ・ピュセルが、こっちをみて、無邪気な笑顔を浮かべていた。
それを見て、僕は、とどめを刺せなかった。
代わりに、冷たい金属のようなモノが、僕の腹を、貫いた。
さて、どういう風に持って行くかは考えてあるので、書く暇があれば今月中に2か3話は投稿できるかも。
あまり期待はしないでくださいね(
読んでくださりありがとうございます
レプリカについて(本編には全く影響しません)
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好き(受け入れられる)
-
嫌い(受け入れられない
-
どちらでもない