魔法少女育成計画 己の大切な人を生かしたい   作:紀野感無

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はいみなさん。20日ぶりです。
実は書き始めたのは一昨日だったりします。

意外と筆が乗る筆が乗る

パム戦は描くのが楽しいです。厨二病全開でかけたので。


それではどうぞ。


25話

☆レプリカ

 

「ん…これで、よし。二人とも、息苦しくない?」

 

私は()()()()()()()言う。

 

「大丈夫にゃ」

「だ、だいじょうぶです」

 

そこから聞こえてきたのは、先ほど地面の中に空間を作って、それを守るように透明な壊れない壁を作る魔法で覆いその上から土を盛った。

 

「それじゃあ…あとは、お願いね。くれぐれも…無茶を、しないでね。やばいとか、何か嫌な感じがする、とか少しでも悪いことを思ったならば、絶対に逃げて。魔法少女としての、そのカンは、無視できないから」

 

それだけを告げて珠たちのいる場所から離れる。

余談だけど珠たちにかけられてる魔法は6種類。

全て死なないための魔法だから、魔法を打ち消す、なんてことをされない限りは大丈夫…だと思いたい。

 

相手は魔王パムだ。

たらればを考えればキリがない。

 

いざとなれば私が魔王パムとタイマンを張ればいいだけのこと。

 

ただ、それだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「レプリカ、もう6時間が経つ。準備はいいか?」

 

「…ん、大丈夫。いつでも、()れる。…はは、今まで何度無茶振りをさせられたかわからないけど、魔王パムを殺せなんて、過去一の無茶振りだ。まあ、だけど…珠を守るために、やるしかない、か」

 

プフレに確認を取られ、レプリカらしからぬ、普通に返事をし、しまいには歪んだ笑みを浮かべた。それを見た周りの魔法少女は少なからず引いたという。

 

レプリカからしたら単に無茶振りだからこそやってやろうじゃねえか、程度の感情である。それに加えて、あの二頭の巨大なドラゴンとの戦闘以降、ロクに満足のいく戦い…ではなく、殺し合いをしていないため本人的に欲求不満な面が出てきたのもあるだろう。

 

レプリカは、これから始まるのは最っ高の催しだと言わんばかりの、期待をしていた。

だからこそパムが羽が二枚しかないと知った時には少なからずある落胆はしていた。

羽が欠けたパムなんかに勝ったところで、といった気持ちもあるがそれはそれ、これはこれといったところだろう。

 

 

珠を生かすためならば、手負いの師匠だろうが遠慮なく殺す。

それがレプリカだ。

 

 

「プフレ……他の魔法少女は、大丈夫、なのか?」

 

「ああ、おそらくな。もしもの時があるからこの街の近くに配置はしているが…あの魔王だ。何があるかわからん」

 

「…まあ、そうだろうね。…いざとなれば、私一人で、相手をする。それだけの…ことだ」

 

そして6時間が経とうとしていた。

 

 

レプリカも、プフレも、ラピス・ラズリーヌ、メルヴィル、リオネッタ、クランテイル、のっこちゃんも、この場にいる全員の緊張が高まる。

 

このゲームが始まって以来の、最大級に危険なことが始まるから。

 

「……っ、離、れろ!」

 

何かをレプリカは感じ取って、すぐさま横にいたプフレを蹴り飛ばす。

プフレは驚きながらも器用にバランスを取り横転はしなかった。

 

 

 

 

 

ドォン!

 

 

 

 

 

突然、轟音が響いたと思うと何かが衝突し砂煙があがる。

皆が驚き戦闘態勢に入る。

 

「おや、今回は防がれたか」

 

砂煙の中ではレプリカとパムが互いの拳を握り取っ組み合いのようになっていた。

 

「二度も…同じ手が、通用するとでも?」

「ま、それもそうだな。だが…ここからは、どうかな?」

 

パムがそう告げた瞬間、レプリカは手を離し上に跳躍した。

 

「【煉獄の炎(ゲヘナ)】!」

 

「く…凍れ」

 

突如地面から炎では生ぬるい表現のような、まるで地獄の炎とでも思わせるような炎が()()()()から噴出した。

 

さながら噴火のように、大小様々な岩、石が乱雑に上へ吹き飛ばされレプリカを襲う。

それをレプリカは()()()()()()()

なんでも凍らせることができる魔法だ。

 

「ほぉ…炎ごと、凍らせたか。なら…」

「させるか…」

「【聖槍(グングニル)】」

「はっ!」

 

パムは凍らされた炎を黒い槍へ変化させ氷ごと穿ち砕き、勢い衰えぬままレプリカへ超速で向かう。

それに対してレプリカはこのゲーム内でコピーしたビームを撃つ魔法を最大出力で撃ち、槍を相殺する。

 

「っ、あっぶな…」

「ははは、いい余興になった。いやぁ、感心感心。【煉獄の炎(ゲヘナ)】を凍らされた時は流石に驚いたよ」

 

だが、槍を相殺するには足りず、レプリカは反射的に顔を逸らして槍を避けるも、目の横に傷を負う。

 

地面に着地し、改めてパムとレプリカが向かい周りの魔法少女は突然の展開についていけてなかった。

 

「殺人光線をたかだか槍の一撃で迎え撃つとか、アホなんですか。バカなんですか。威力頭おかしいですよ」

 

「むっ、失敬な。これでも特訓してるんだぞ」

 

レプリカらしからぬ、軽口に周りの魔法少女はまたポカーンとなってしまっている。

が、周りを気にかけれるほどの余力は、レプリカには一切ない。

 

「(…おかしいな、なんで、()()()()()()()()。弱体化をされているとはいえ、最低でも羽は二枚あったはずだ」

 

レプリカは魔王パムの傍に寄り添っている黒い羽が一枚しかないことに懸念を抱いていた。

それに気づいたパムは、自ら答え合わせをするかのように高らかに喋り始めた。

 

「おいおい、いくら私といえど本気のお前と()り合うのに羽を二枚とも他に回すと思うか?それにだ、私の記憶している魔法少女と数が合わないのは私からしたら懸念材料だ。だからな…

先手を打たせてもらったよ」

 

「は…?」

 

「こんなのは見せたことないだろ?

神々の黄昏(ラグナロク)】!」

 

「っ!全員逃げろ!」

 

そうレプリカが叫ぶももう遅い。

 

 

突如として地面が陥没した。

地割れが起き、隆起が起き、陥没し、魔法少女を飲み込んでいく。

レプリカはそれらに目もくれず地面の中へ

 

正確には珠たちのいる元へ向かった。

 

 

 

「羽が一枚とはいえ、使い方次第ではこうもなるのだよ。たとえ数百人集まったところで纏めて葬ることも出来る。が…一人も仕留めれないのは流石に驚きだよ。全員、よく鍛えられてる。最初に魔王の玉座の間で合間見えた時とは大違いだ」

 

まるで隕石が落ちた後のような荒れた荒野に転がる大小の岩の中、または地面の中から魔法少女達が現れてくる。

全員が何処かしらに傷を負っている。

 

「はぁ、はぁ…クソが、チートすぎるよ。師匠」

 

「お前にチートとは言われたくないな。それに、やるべきことを事前にしておいただけじゃないか」

 

瓦礫の中から最後に出てきたのはレプリカと珠、ペチカだった。

二人ともレプリカに抱えられている。二人は無傷だが代わりにレプリカは相当傷を負っている。

 

「ええ、ええ。そうですよ。羽を使ってエコーロケーションができるの忘れてましたよ。お陰で色々狂ってますよ」

 

「まあそう言うな。私からの贈り物だ。それにだ、こんな大技作ったところで実戦だと、現場の被害が云々とか色々言われてね、使えないんだ。ここでくらい発散させてくれよ」

 

「ほとんど私怨じゃないですか……」

 

レプリカは珠とペチカを下ろし、改めて魔王パムと向かい合う。

魔王パムの傍には羽が二枚。そして黒い人型のモンスターのようなものが1()()

 

「弱体化…されてるようには、見えませんけどね。また嘘を、つかれたのかな?」

 

「いいや、嘘じゃないさ。現に、私が操れる羽は二枚が限度。残りの二枚分は自律人形としてしか命令できないし使えない。しかも、破壊されたらもう元には戻せない。それでも相当な弱体化だぞ?」

 

「…?自律人形は、()()?」

 

()()()()()()

 

「っ、まずい!」

「…ああ、そういうことか。なるほど…。ラズリーヌ、プフレの方に、ついて行って。こっちは、なんとかなる」

 

それから、何が起こっているのか全員が察し始めた。

 

 

 

そう、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ということに。

 

 

 

「さあ、ここからはしっかりと、対魔王戦を始めようじゃないか。なあ、魔法少女諸君。全員で力を合わせて魔王を打ち滅ぼす。正義のヒーロー、魔法少女とは、そういうものだろう?」

 

 

不敵にパムは微笑み、戦闘が開始された。

 

 

まず最初に行ったのは最初の予定通り、自律して動く人型の羽を他の魔法少女が抑え込む。

人型がメルヴィルへ向かって走り出したと同時に、レプリカはその場に四つ足歩行をするかのような格好になり、パムへ向かって跳躍する。

 

レプリカ達にとって予定外だったのは、羽が二枚ではなかったことだ。

 

「っ、ガアッ!」

「【巨大な門衛(ハダーニエル)】」

「ちっ…」

 

レプリカは『なんでも吹っ飛ばす魔法』でパムを蹴りつけるが、パムは羽を一枚、巨大で強固な壁にして防ぐ。

この壁は近距離からの核爆発にすら耐えうる。ただ吹っ飛ばすだけの魔法では僅かに後退させるだけだった。

 

「じゃあ…こうだ」

 

今度はレプリカの持っている袋の中から大量に銃火器が出てきた。

それらは全て強化に強化を重ねられている。

大量の武器を『どんなものでも一流に扱えるようになる魔法』と『念力が使える魔法』を併用して使い銃火器を360度かつ上から一斉にパムへ向かって撃ち込む。

 

が、巨大な門衛は全く崩れていない。

 

「…なら」

「ふん。【毒蛇(エキドナ)】」

「ゲボッ…。ちっ…」

「もう一度行こうか。【神々の黄昏(ラグナロク)】。更にだ、【煉獄の炎(ゲヘナ)】。さしあたってこれは…

最後の審判(メシア)】。死による救済、といったところだろうか」

「なめ…るなよ!」

 

レプリカは魔法の壁を作り出しパムを囲った。そしてすぐさま『どこにでも潜れるようになる魔法』…スイムスイムの魔法で地面の中に潜り囲いの中へ強襲した。

 

が、パムは羽を毒霧へ変化させ自分が侵されないように密室の中を充満させた。

レプリカの体験したことのあるものより更に威力が格段に上がっていたのか、『受けても大丈夫』とタカをくくっていたレプリカの顔が激痛によって歪んだ。

目から血が出て口から血を吐き出し、皮膚が爛れる。

が、レプリカはそれを『なんでも爆発させる魔法』で爆破させ無理やり相殺する。

それを【巨大な門衛(ハダーニエル)】で防ぎきったパムは二つの羽を地面の中へ仕込み、先ほどのより巨大な地響きを起こし更に炎を巻き起こす。

威力が先ほどの単体の攻撃どころではなく、地割れがレプリカを飲み込み、更にその中にいるレプリカを炎が包む。

『怪我が治りやすくなる魔法』…ハードゴア・アリスの魔法を『なんでも二つに増やせる魔法』を使って()()()()()使()()()()()体を回復させパムの猛攻を防ぐ。

 

今度はレプリカの番とでも言うように自分を覆っていた土塊、炎を『なんでも吹っ飛ばせる魔法』で上空に蹴り飛ばし、『音を操る魔法』…クラムベリーの魔法を使って破壊音波をパムに浴びせる。

 

「ならこちらも…【至言(ロゴス)】!」

 

それに対してパムも羽を()()()()破壊力のある音波にしレプリカの破壊音波を消し去る。

 

「はっはっは!いいねぇ!楽しいよ狂愛(がんさく)者レプリカ!やはり戦闘はこうでなくてはな!」

 

「うるせえ!戦闘狂が!その名前は断ったはずだ!」

 

「【聖槍(グングニル)】!」

 

「同じ手をそう何度もくらうか!」

 

パムの高らかな笑いは、まさに魔王の凱旋歌のようなもので、よく響く。

レプリカは珍しく声を荒げパムの放った槍に向かって『なんでも複製する魔法』を使ってパムの槍を複製し投げつける。

 

「【吠え猛る風(ミーノース)】」

「めんどくせえ…一旦全部消えろ!」

 

パムは突風を起こしレプリカを吹き飛ばそうとする。

単なる突風ごときならば魔法少女は棒立ちでも耐えれる。が、パムの起こしたものは魔法少女、その中でもかなり強い部類に入るレプリカでさえ吹き飛ばしかけた。

 

レプリカら即座に右足を地面に突き刺し地面と右足を同化、固定する。そして自分を中心としたパムとの距離までの半径約50メートル内にある魔法を全てかき消す。

 

「魔法をかき消す、か。だが私の羽が消えるわけじゃない」

「知ってるよ!」

 

レプリカは砂を蹴り上げた。

『なんでも吹き飛ばする魔法』で空高く砂を、大量に巻き上げる。

 

「あなたの受け売りです。さあ、耐えてみてください。【流星群】」

 

砂を『遠くの離れたものに干渉できる魔法』と『大きさを自在に変える魔法』を併用して使い且つ『強度を自由に変えられる魔法』でダイヤモンド並みに硬くする。

今度は『投げたら百発百中の魔法』…リップルの魔法と『念力が使える魔法』を併用して使ってパムへ向かって大量の隕石を降らせる。

 

 

 

 

 

「ゲボッ…無理しすぎた、な」

 

「全くだ。流石に防御に徹するしかないじゃないか。いやいや、成長してて嬉しいよ。まだ人生捨てたもんじゃないね。外交部門の駒としてちょくちょくこき使われているが、まだお前という強敵と戦えるかもしれない。そう思えるだけでも満足だ。…ま、ここで自らやられる、なんてそんな気も一切ないけどな」

 

荒野はもう既に原型を留めてはいなかった。

 

クレーターを作り、地割れが起きており、所々燃えており、凍っていたりと、この世の終わりが起きているのかと普通の人が見れば錯覚していただろう。

 

そんな中からパムは何食わぬ顔で出てきた。見当たる外傷は腕の傷くらいだろうか。レプリカの猛攻をパムは防ぎきったのだ。

 

「…もうちょっとダメージ負っててくれません?火傷程度て、単なる骨折り損じゃないですか。いくら貴女が規格外とはいえ、私、凹みます」

 

げっそりした顔をしながら、レプリカは言う。こんなにも表情豊かなレプリカは珠でさえ、みていないだろう。

それに対しパムは本当に楽しそうに笑っている。

 

「何を言うか、なかなか危なかったぞ。羽を二枚使って【巨大な門衛(ハダーニエル)】を使ったんだぞ。それにプラスお前、地面からも魔法を使ってただろ?そっちにも対処しなきゃいけなかったんだぞ?」

 

「…おかしいなぁ。王水なはずなのに。それすら簡単に防ぐってなんですか」

「なんだ、王水か。てっきり私の使ってる【毒蛇(エキドナ)】の毒をコピーしてきたのかと思ったから一部を犠牲にしたんだがな」

「まるで王水なら耐えれるとでも言いたげですね」

「まさか、いくら私でも王水を耐えきることは無理だ。対処法が違ってくるだけさ」

「…ほんっと、嫌になる。毎回貴女と会うたびに、自信を粉々に砕かれますよ」

「よく言う。自信もプライドも何も持っていないくせにな」

「まあ間違ってはない…ですね」

 

レプリカは体を治しながら、パムは羽を治癒のできる形にして腕を治しながら会話をしていた。

 

「おっと、自律人形はいつのまにか二体とも破壊されているな。しかしまぁ、収穫は十分、といったところか」

 

「何人か…やられましたか。まあ、想定内…というか、珠とペチカが死んでなければどうでもいい損害だな…」

 

「その二人は死んでないのは確実だ。そもそも、その二人は殺さないように指示してるからな。私との戦い中にお前に死なれたら楽しめないじゃないか」

 

そういうパムの顔は、とても無邪気な子供のようだった。

レプリカは理由はなんであれ珠が死なないのなら別にいい、と考えていた。

 

「さて、無駄話もこれくらいにして、他の魔法少女が集まってくる前に続きをやろうか」

 

「ええ、望むところですよ」





一番大変だったこと
パムの技にいちいちルビを振らなきゃならならないこと。

あとはもう、本能の赴くままに書き上げました



読んでくれてありがとうございます

レプリカについて(本編には全く影響しません)

  • 好き(受け入れられる)
  • 嫌い(受け入れられない
  • どちらでもない
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