個性は強いけど生きづらいです   作:まるくら

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雄英入学編
第一者 転生したので。


ドスンという鳩尾に食らった衝撃によって俺は起きた訳だが、痛い。とても痛い。

犯人は俺の飼っている猫なのだが、ベット脇の棚から飛び降りてきた。

偶然などではなくわざとだ。

 

「おはよう。やっと起きたね霊(れい)」

『おはようアケ・・・じゃなくて痛いんだが。物凄く痛いんだが!』

 

猫の姿で心底嫌そうにアケが顔を歪めて話す。

 

「煩いなぁ。何で心の声でそんなに叫べるのさ?」

『知るか!つーか起こし方を工夫しろよ!』

「あのさぁ、猫に何言ってんの?」

『そりゃ猫だけど!お前人型なれんじゃん!』

「チッ、バレたか」

 

何なんだよこの猫!

 

まぁいい、とりあえずアケの事は一先ず置いておこう・・・。

 

俺は転生者でありヒロアカ愛読者だ。

両親は俺が転生前の記憶を取り戻した頃には既に亡くなって、今家族と呼べる存在はアケだけだ。

記憶を取り戻すより前の記憶はハッキリと残っているものが少ないため、俺がどんな人物だったのかは覚えていない。

現在俺は一人と一匹で暮している。

両親が亡くなった後俺はずっと一人暮らしだったらしい。

 

「ほらほらさっさと準備してよ。そろそろ朝食取らないと遅れるよ?」

『あー、はいはい』

 

人型アケが冷めた目をしながら急かす。

今日は本編でも現実(この世界)でも雄英高校の入試当日だ。

そこまで急ぐ時間では無いものの、早いに越したことはないという理由で遅刻しない程度に早く起こしてもらった。

 

そういえば、一人暮らしから一人と一匹暮らしになったのは俺が記憶を取り戻して一週間後くらいだった。

捨て猫として捨てられていたのを俺が拾ったのだ。

最初の頃はアケも可愛かった・・・と思う。

 

『いただきまーす』

「試験は大丈夫そうなの?」

『まぁな。筆記は全部覚えてるから問題ないし、実技は言わずとも分かるだろ?』

「あー、うん。聞いた僕が馬鹿だった。とりあえず頑張りすぎないでね。他の人達に迷惑だから」

 

アケの言葉が物凄く辛辣なのだがこれは・・・。

いや、いつもの事だから不満はないけど。

 

『ごちそうさま。そんじゃ行ってくるわ』

「あぁうん。行ってらっしゃい。程々に頑張ってね」

『はいはい程々に頑張るよ。行ってきまーす』

 

荷物を持って玄関のドアを開けて家を出る。

 

アケの応援の仕方は間違ってはいないのだが、これから受験会場に行こうって奴にかける言葉じゃないと思う。

いや、まぁ、それに普通に応えた俺が言えたことじゃないんだけどな。

 

まだ試験すら受けてないけどな・・・これからの学校生活が楽しみだな。

何たって、イベントづくしで原作キャラと初めて対面することが出来るんだしな。

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