あ~、だるい。なんか貧血気味だ、何かくらくらするな。昨日は昨日で、帰宅後、気分が悪くなって夕食食べてからすぐに寝たんだけど、一向に体調が良くならない。マジで鉄分、血液不足してるわ。こんなこと今までなったことないからどう対処したらいいかわからんし、流石に病院に行くべきか?いや、別に熱が出てるわけじゃないし、病院代も馬鹿にならんし。
学校休むのは流石に論外だし、バイトを休むのはもっと論外。うーん、どうしたらいいか。よし!レバー沢山食えばどうにかなるだろう!(馬鹿)そうと決まれば今日のご飯は三食レバー三昧だ!
翌日、そんな錯乱したかのような行動を後悔したのは後の祭りだった。てか、錯乱したかのようなじゃなくて錯乱してたな。言い訳を聞いてもらえるのなら一言だけ言わせてくれ。脳まで血液が回っていなかったんだ!
僕は朝ごはんにレバーと白ご飯、味噌汁を朝食として食べた。朝からレバーを食べるのは中々辛かったとだけは言っておこう。
僕はいつも通りマガジンを片手に携帯し、フラフラと覚束ない足取りで僕は学園に向かう。ああ、眩暈もするし、頭もガンガンする。マジで昨日何があったんだ?公園に入ったあたりから記憶が飛んでるんだけど、その間に何かあったのか?例えば身体に穴が空いて大量に流血したとか。
そんなありもしないことを考えながら僕はどうにか学園に辿り着いた。体調がよろしくないせいか、マガジンの内容もあまり入ってこない。クソ、転生して順風満帆だったと思った途端にこれか。全く人生ってのはつくづく上手くいかないものだ。
教室に入るといつも通りと言うべきか三人組が騒いでいた。だが、兵藤は普段とは違いどこか困惑している様子だ。僕が教室に入った瞬間、兵藤は鬼気迫る表情で僕に近づいてくる。なんだなんだ?
「なあ白銀!お前は覚えているよな!?」
すまん、何が?
主語をちゃんと入れて話してくれ。僕は王宮守護神ラカスじゃないんだ。心を読むことはできない。
「わ、悪い。ちょっとテンパっててさ」
「どうでもいい、要件を言ってくれないかな?」
マジで今しんどいからさ。朝食べたレバーが胃にもたれて辛いし、貧血気味だし、眩暈するし、くらくらするし、お世辞にも元気って身体じゃないんだよ。
「お、おう。あ、あのさ、俺の彼女のこと覚えているか!?あの黒髪美女の!天野夕麻ちゃん!」
なんだ、そんなことか。僕にとっては至極どうでもいい事で適当に返事を返してもいいんだが、どうやら兵藤は珍しく真剣な表情をしている。ちゃんと答えるか。
「君の彼女の名前までは覚えていないけど、兵藤に彼女がいたってことは知ってるよ。というか、兵藤が鼻高々に自慢するかのように言い回っていただろ」
僕がそう返答すると兵藤はどこか安心したような表情をした後、嬉しそうに僕の肩を叩き始める。無駄に力を籠めるな。痛いだろうが。
「そうだよなそうだよな!夕麻ちゃんは居たよな!」
「だからどうしたの、用はそれだけ?正直調子良くないから早く席に座りたいんだけど」
「あ、ああ、悪い!聞きたいことはそれだけだ」
全く、結局のところ何が聞きたかったんだ?流石変態三人組の一人だ。全くもって行動パターンが読めない。
その後、兵藤がいろんな人に質問を繰り返していたが、僕にはその意図が理解できなかった。と言うかそこまで頭が回らなかった。そして、僕は昼ご飯のレバーで大いに苦しんだ。正直、症状に吐き気が追加されそうだ。夜は流石に別の食材を口に入れたいな。
その後、レバーのおかげか徐々に体調は回復していきバイトを休む羽目にならなく済みそうだった。さて、そろそろ帰り支度をしてバイト先に向かわねば。
僕は鞄に荷物を纏め、教室から去ろうとする。だが、やはり人生はうまくいかないようだ。と言うか、とことん僕に対して嫌がらせをしてくるようだ。
「やあ、白銀君」
そんな僕の前に立ちふさがり、笑顔で挨拶してきたのは恐らく、同級生かと思われる男だ。脳内のデータでは名前は木場祐斗。僕との関係性は偶に話す間柄らしい。とはいっても僕は一度も話したことが無いんだが。
「何かな」
僕は彼との距離感を図る為に無難な返事を返す。
「相変わらず素っ気ない態度だね。もう少し愛想よくした方がいいと思うけど?」
やかましい、僕にとって他人で初対面の相手に僕の事をとやかく言われる筋合いはない、っと言いたいが、それは心の中に留めておこう。ここも無難な返答を返しておく。
「考えておく。それで、用が無いならもういい?」
僕は彼の横を通り抜けようとするが、そうは問屋が降ろさなかった。
「まあ、待ってよ。ちょっと時間をもらってもいいかな?リアス部長が君の事を呼んでいるんだ」
リアス部長?誰だそれ。名前は聞いたことあるけど、面識はないはずだが。申し訳ないが丁重にお断りしておくか。
「生憎今日は用事があるんだ。要件があるならまた後日窺うと伝えておいてくれるか」
今度こそその場から立ち去れると思ったのだが
「そこを何とかできないかな?」
目の前の彼はそれを許してくれないようだ。
しつこい。正直しつこいよ。流石に苛々してくるんだけど。こっちの事情は一切無視なわけですか。体調は回復したとはいえ万全じゃないんだから無駄な体力は使いたくないんだけど。
「その用事って急なこと?」
「できるなら早急にお願いしたいかな」
はぁ~、何でこうも厄介事が立て続けに来るのかな。もう何を言っても時間の無駄だししかたがない。
「わかったよ。でも長引くようなら帰らせてもらうからね。僕も用事があるんだから」
「時間が無いのにごめんね?埋め合わせはまたするから」
「必要ない」
してくれると言うならもう僕に関わらないでくれ。正直面倒事はもうごめんだ。
僕は観念して彼について行く。
そして連れて来られたのは現在は使われていないはずの旧校舎
その中にはオカルト研究部とプレートがつけられた教室があった
正直、碌な目に合わない気がする。