俺が魔王になって勇者倒すってただそれだけの話 作:勇なま
目を覚ますとフカフカの感触に包まれて何処かに眠っていた。
触り心地的に布団なのだろう、布団を捲り起き上がる。
「............は?」
布団から起き上がった俺が見たものは信じられない光景だった。
見渡す限りに女性が片膝をつきながら頭を下に下げている。
ざっと数えただけでも100人以上はいるだろうか。
「魔王様。お目覚めになりましたか」
一番前の列の女性が顔だけ上げて俺に話しかけてくる。
というか角度がやばい。
神から授かったの?って言いたいほどの美貌、絞まるところは締まり出るところ、特に強調しているのは二つの大きな膨らみが谷間からこんにちわ状態である。
「こ、ここは?」
「魔王様。貴方は甦ったのでございます。ここは祭壇。魔王様復活の儀式を行った場所です」
成る程......駄目だ。サッパリわからん。
魔王になったのは分かったが、てか神は何処に行った?
「そうでございました。魔王様がお目覚めになる前に魔王様の上にこのような者が現れたので捕らえておきました」
十字架に磔になっている神を俺は見た。
まだ寝ているのか幸せそうな顔をしているが目を覚ましたらどんな顔をするのだろうか。
「ああ、えーと。そいつは俺の従者だ。離してやれ」
「も、申し訳ございません!魔王様の首を狙いに来た者かと思い.....ここはやはり自害で」
「待てっ!」
俺は慌てて立ち上がり、ナイフのような物で首を切ろうとしている...巨乳で良いや。巨乳の手首を掴み止めた。
「あ、あああ.....魔王様」
「そんな事で死ななくていい。むしろ俺の為に良く働いてくれた」
「そんな....勿体無い御言葉」
さーてどうしよう.....俺魔王になったけど何すれば良いの?
「......皆の者。顔を上げよ」
口調は変えるべきでしょ。やってみたかったし。
「「「「はっ!」」」」
一斉に顔だけ上げた。
一言で言うと絶景だった。
何ここ天国じゃね?
二つの膨らみが揺れすぎてる件についての資料は今度でいいか。
まずは........。
「皆は勇者に勝ちたいか?」
「........」
あれ?どうして顔を下げるの?
禁句でも言っちゃった?
「どうした。勝ちたくないのか?」
「い、いえ....そんな事はありません。ですが敵は強大です。幾度となく私達は敗れてきました」
負け続けたせいで自信が無くなっている、ということか。
「そうか.....だがな。俺なら勝たせてやれる!皆が協力してくれるのなら、皆に勝利を与えよう」
「魔王様.......はい!我ら一堂魔王様と共に」
よーし、勇者真面目に滅ぼそ。
「ん、んん......ここは?」
「おお、起きたのか」
「あれ?あんたは.....て、ええええ!?何?ここどこ!?」
「ふぅ.....」
あ、魔法使えるって言ってたけどどうやって使うんだ?
「.....す、スリープ?」
「ここってまさか!ま..お....う.....の.......すー、すー」
おっ、効いた効いた。
「さて皆の者。まずは勇者に勝つために皆の種族と数、そして能力を知りたい」
「はっ!分かりました」
「そこのきょ....お前」
「はっ!」
「名は?」
「はっ!私はアイリ・ドラグーンでございます」
ドラグーン?まさか龍族なんてのもあるのか?
「アイリよ。皆の情報を纏めて紙に書き記し私の元に持って参れ」
「はっ!わかりました!恐れながら一刻ほど頂いてもよろしいでしょうか?」
「ああ、構わない」
一刻ってどれくらいだ?うーん......まぁ待てば良いや。
「ありがとうございます」
「では、解散」
一人だけ(神もいる)になった俺はベットの上に座る。
ここは祭壇って言ってたな。
「......ん......はっ!あんた何するのよ!」
「いやだって五月蝿かったし」
「私は神なのよ!?生と死の狭間にいないといけない存在なの!」
「来ちまったもんは仕方ないだろ?」
「誰のせいよ!」
「いや勝手に突っ込んできたんだろ?それにそもそも魔王の『魂』を見失ったお前が悪い」
「うっそれは.....」
「諦めろって、俺と対立したって仕方ないし。勇者滅ぼせば帰れる糸口見つかるかもしれないし」
「え!?本当に?」
羞恥を知らないらしい神(笑)は、はだけた衣服で俺に近付いてくる。
てか近い。
キスでもするの?てくらい近い。
「勇者なら特別な武器やアイテムがあるもんだろ?」
帰れる確証は無いが帰れないとも何故か思えない。
異世界だからかな?
「た、確かに.....分かったわ。帰れるまであんたに協力してあげる」
「はぁ....そりゃどーも。んじゃさっそくこの世界のこと分かる範囲で教えて」
「この世界のこと?魔王になりたくないランキングワースト1位ってことと勇者が多くて強いって事くらいしか知らないわよ?そもそも私は『魂』の見張りであって傍観者ではないのよ?」
こいつ使えねー......。
「はぁ....」
「溜め息つかないでよ!」
「スリープ」
「リフレクト!」
「.......なにそれ?」
「何ってあんたも使ってたでしょ?魔法よ、魔法」
「......魔法の使い方は知ってると?」
「当たり前でしょ?あんただって使ってたじゃない?」
いや知らなかったけど、言ってみたらたまたま成功しちゃっただけなんですが?
「.....どうやって使うんだ?」
「分からずに使ってたのね.....いい?良く聞きなさい。最初に魔法を使うにはイメージが大切よ。発動させるときの言葉なんてイメージをしやすくするために言ってるだけ。だからあなたは、スリープ、用は相手に眠りを付加させる魔法を使ったの。私はそれをリフレクト、用は無効化させたってことね」
「言葉に出さなくても発動出来るのか?」
「出来ないこともないと思うけど心で思うのと行動するのは別物って考えを捨てなければいけないから難しいわよ?」
ふむふむ.....あー駄目だ。出来そうもない。
「ならこれなら.....ヒール!」
「回復魔法?.....あれ...これって........すー、すー」
やはりな。言葉は違っていても問題ないのか。
言葉を発する事で魔法発動ということなら言葉=発動の意思にも出来るようだ。
「......はっ!何ですか今のは!?」
でもその分威力は落ちるのか。
用はどれだけイメージ出来るかということか。
「ねえ!聞いてるの!?」
「闇より来たれし災いの------------」
「え?ちょっと何?」
「暗黒の世が汝を眠りに導かん......スリープ!!」
「っ!り、リフレ.....く.....ト...........」
イメージを上げるために詠唱をしてみたら効果は抜群に上がるようだな。
やばい.....今年46歳、おっさん(魔王)大ピンチです。
「すー.....すー」
30分ほど時間が経過しているのに未だに神様(貧乳)が起きません。
色々とやってみたが反応はするものの起きませんでしたマル。
何をしたかって?それはピーやピーですとも。
「.......あー起きないなら起こせば良いのか」
「瞑俯の門を開けし我の言葉に答えよ--------」
さっきから呪文が中2臭いって?良いんだよ、誰が聞いてるわけでなし、40過ぎたおっさんもアニメ好きなの。
「深き眠りについている魂に目覚めを........」
やべー...目覚めの呪文ってなんだろう......。
「..........バルス!」
やっぱりこれしかない!
「な、なななな!!目がぁ!目がぁ!!眩しい!何これ!?」
おお、まさにドンピシャ。
目も覚めたしめでたし、めでたし。
「魔王だな!?魔王のせいだな?早くなんとかしろやこらー!!」
俺が見えていないのだろうベットに対して叫んでいる神(貧乳)を見てると吹き出しそうだ。
「ぶふっ」
「こっちかー!!」
「ぐふぉっ!」
顔面に正拳突き飛んできました。
めちゃくちゃ痛いんだが、あーでも生きてるって感じがする。
「何も見えねえ.....早く何とかしやがれ!」
うわーこの神(笑)凄い偉そうなんだけど.....よし放置だな。
「フライ」
おー飛べた飛べた。
歩くと足音でバレそうだったので飛んで放置することにした。
暫く飛んでいると、色々と驚くことばかりだった。
まず祭壇から出るとながーい階段こんにちわ。
年寄りに甘くない作りに敬礼しながら俺は飛びながら一気に上に。
ながーい階段を抜けると大きなスペースに出た。
東京ドー●くらいの広さは無いな。
んー.....バイクあったら走りたいってくらいの広さかな。
「っ!魔王様!?」
「ん?ああ、えーと。アイリだったか?」
「はい!アイリでごさまいます。私なぞの名前を覚えて頂き深く感謝いたします!」
アイリは片膝をついて頭を下げながら言ってくる。
魔王がどれ程偉いのか良く分かる。
「魔王様、配下の名前、特徴書き記しました。lmuggajtja5ge5g5vnjjjlmjjjt」
「え?」
何か呟いたと思ったらアイリの隣に物凄い量の紙が現れた。
「資料ですが2000枚ありました。魔王様は直接脳内に送るようにとは言いませんでした。それは私達配下の事を一枚一枚確認したいという愛情.....とても嬉しく思います。ですがこの量を確認していたら魔王様の身が持ちません....なので不躾ではありますが脳内に直接私の記憶を一部送る方法がございます。そ、その......大変恐れ多いことですが...どうしましょうか......」
え?そんな便利な魔法があるの!?流石ファンタジー、よし直ぐにやってもらいましょう。
「頼もうか」
「は、はいっ!で、ではその魔王様.....目を瞑っては頂けないでしょうか?恐縮ですが恥ずかしいと感じます....」
なんだろう.....とてつもなくエロい。
頬を朱に染めてモジモジしている御姉様って感じでなんというかエロい!
ごくりっ。
唾液を飲み込み、よし準備オッケーだ!目を瞑る事でこの表情を見れなくなるのは残念だが仕方がない。
ん?でも何故目を瞑る必要が?
「それでは魔王様。失礼します」
「んっ!?」
「んんっ....ん」
俺が何をされているか気付いた時には既に唇を奪われていた。