ソードアート・オンライン-君と共に在るために-   作:ちぇりぶろ(休載中)

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オリジナルストーリー第3話目です!
まだまだ拙いですが、よろしくお願いします!


では、どうぞ!


【87】戦いの鐘がなる

 2026年01月08日10時00分 ALO アインクラッド22層 キリトのホーム

 

 シノン「そんな事になってたのね」

 

 3人がけのソファーに腰を掛け、アスナの淹れた紅茶を1口含みながらシノンはタクヤから聞いた話に耳を傾けていた。

 

 タクヤ「という訳なんだけど…キャラロスも有り得るから無理にとは言わねぇ」

 

 シノン「こんな状況じゃそれも時間の問題でしょ?ALOの次にGGOが狙われたら私の帰る場所ないじゃない。それに、私1人指を加えながら待ってるなんて事しないって知ってるわよね?」

 

 タクヤ「…ツンデレか」

 

 シノン「まず先にアンタの頭に風穴開けてやってもいいのよ?」

 

 タクヤ「やめて、弓もしまってください…」

 

 眉間にあてられた矢を引っ込めながらシノンは再び紅茶をすする。シノンの性格上協力してくれるのは分かっていたので本当にありがたい。

 昨夜、キリトの呼び掛けでクラインとエギルも協力してくれるようで、みんなして廃ゲーマーの仲間入りだなとキリトが呟いているのをすかさず全員がツッコむ。

 ともあれ、今日までに集められたのはタクヤ達の仲間だけだ。それでも結構な頭数になっていると思うが、相手の力が未知数な為に人数が多すぎるなんて事にはならないだろう。

 これからが正念場で、他の腕利きで説得に応じてくれそうなプレイヤーを探さなくてはいけないのだが、その話し合いをここに集まった者でやる事になった。

 

 リーファ「誰か当てとかありますか?」

 

 キリト「ユージーン将軍なんてどうだ?あの人も中々強いぜ?」

 

 アスナ「うーん…どうだろう。ユージーン将軍って火妖精族(サラマンダー)の領主の弟なんでしょ?領主がそれを許すかなぁ…」

 

 シノン「火妖精族(サラマンダー)からしてみれば、他種族の罠って考えうるわね」

 

 ルクス「サクヤさんとアリシャさんに説得してもらっても力を貸してくれるかどうか…」

 

 ユージーン将軍がいれば戦力を底上げしてくれるのに…と、悔やみながらも説得に難がある相手に割く時間はタクヤ達もない。

 あと2日で態勢を整えなければALOへの侵攻を許してしまう。そうなれば、この世界は跡形もなく蹂躙されるだろう。

 

 ユウキ「じゃあ、去年の妖精剣舞の本戦に出てたプレイヤーならどうかな?」

 

 アスナ「アストラさんとカストロさんとフロストさんには声掛けたよ。そしたら、二つ返事でOKもらったわ」

 

 タクヤ「ゴーギャンは?フロストと組んでたヤツ」

 

 アスナ「フロストさんに確認してもらってるところだよ」

 

 彼らが協力してくれるのは大変有難い話だ。でも、まだ足りない。

 とりあえず各々別れて回っていく流れになり、タクヤ達はホームを後にして各地へと飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2026年01月10日09時00分 ALOアインクラッド1層 はじまりの街

 

 あれから協力してくれそうなプレイヤーに声を変えていき、約束の日付までに50人を越えるプレイヤーが集まってくれた。

 なんて言ってもサクヤの風妖精族(シルフ)精鋭部隊とアリシャの猫妖精族(ケットシー)精鋭部隊が集まってくれたのがでかい。彼女らの人徳がこれだけの人数を動かした事に感服した。

 その他にも名だたるプレイヤーが顔を並べている。全員このALOを守りたい気持ちは一緒のようでタクヤ達も胸が熱くなるのを感じた。

 頃合を見計らってジャンヌから手渡された水晶を砕く。瞬間に光が立ち上り、中からジャンヌが姿を現した。

 

 ジャンヌ「…よくこれだけの人数を集めましたね。正直驚きました」

 

 タクヤ「オレもだよ。みんな、この世界がなくなるのは嫌らしい」

 

 この戦いに勝ってもアイテムや報酬がある訳ではない。それどころか、もし敵に殺されればキャラクターロストの危険が伴っている。

 彼らを突き動かしているのはこの世界を守りたい…ただそれだけなのだ。

 

 ジャンヌ「では、参りましょう」

 

 ジャンヌの号令と共に足場に魔法陣が出現し、光と共に精鋭達は姿を消した。

 目を眩ませながら恐る恐る目を開く。すると、そこははじまりの街ではなく、大きな門があるだけの無人島だった。

 

 サクヤ「一瞬でこの距離を…!」

 

 アリシャ「いやー凄いねー!」

 

 キリト「このバカでかい門は?」

 

 ジャンヌ「この門は敵の進行ルートに先回り出来るよう私が作りました。門は私のみ開閉が出来て万が一にはこちらから脱出してもらいます。

 最後に、皆さんに改めて意思表示を聞きます。私も防衛に徹しますので1人1人の安全は確実には保証出来ません。殺されれば今貴方達が使用しているキャラクターデータは消滅します。

 私が声をかけてお願いした身ではありますが、ここで辞退しても責めたりはしません。貴方達が積み上げてきたものは私の力では換えなど用意出来ませんから…」

 

 言葉の重みがタクヤ達に緊張を走らせる。

 死ねばまたやり直せるゲームと違い、この戦いでは死ねば即終了…ある意味でデスゲームとも言える状況で逃げ出しても誰も咎めたりは出来ない。

 自分が優先である事は分かっているし、これまで途方もない時間を捧げてまで強化したキャラクターデータを惜しむ理由も理解出来る。

 だが、その場から1人として立ち去る者は居なかった。

 ジャンヌはその光景に驚きながらも滲み出そうな涙を堪え、表情に緊張を走らせる。

 

 ジャンヌ「貴方達の覚悟しかと受け取りました。この旗に誓い全身全霊をもって貴方達を守り抜きます!」

 

 旗を翻し、集まってくれたプレイヤーを鼓舞する。ジャンヌの言葉は、声は不思議と身体の底から力を湧き上がらせような感覚に陥る。

 心が1つになるのを感じながらジャンヌが門を開錠し、合図と共にタクヤ達も門をくぐった。

 門をくぐり終えたその先は暗雲が空を支配し、大地が枯れ果てているのを目にした。

 

 タクヤ「ここが…」

 

 ジャンヌ「"ミレミアム・サクリファイス”と呼ばれる仮想世界です。敵の進行ルートから最適な地へ転移しました」

 

 キリト「コンバートって聞いてたけど、アバターはALOの姿のままだしステータスも普通だ」

 

 ユウキ「コンバートって実感ないね」

 

 ステータスに問題なければいつもの実力が出せるが、敵の実力が未知数の為油断は許されない。

 すると、徐々に遠方からゴォゴォ…と機械音が響いてくる。空を見上げるとそこには巨大な羽根を羽ばたかせ、至る所から蒸気を撒き散らす飛行船が現れた。

 

 アスナ「あれが…敵…!?」

 

 シノン「確かに侵略ってイメージがピッタリね」

 

 タクヤ「今の内にヒーラーは全員に支援(バフ)をかけてくれ!」

 

 タクヤの号令と共にアスナ、シウネーを含めたヒーラー部隊が一斉に支援魔法を唱えた。ステータスが上昇しているのを確認したジャンヌが遠距離攻撃魔法の指示を出す。術士(メイジ)が自身の最大攻撃魔法の詠唱を始めたのを目視で確認して敵の出方を伺う。

 すると、飛行船から無数に何かが落ちてきた。次第に形が見え始めるとそれは荒々しい雄叫びをあげながら威嚇する四足歩行のモンスターであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「司令!進行ルート上に反応が多数!こちらに攻撃を仕掛けようとしています!」

 

 伝達係の男が緊急シグナルを発しながら伝令すると、司令と呼ばれる男が眉をひそめながら頭上のスクリーンに目を向ける。

 

「…何者だ?」

 

「この反応…!!プレイヤーです!!50を越えるプレイヤーの反応を感知しました!!」

 

「プレイヤー?…そうか、プレイヤーか…!ならば、()()()()を投下しろ」

 

「はっ!伝令!伝令!眼下の敵にドラグマを投下!!直ちに排除せよ!!」

 

 不敵な笑みを浮かべながら男はスクリーンから目を離さず、ドラグマがプレイヤーを一掃する様を心待ちにする。

 

「プレイヤーなどこの世界には必要ないのだ。我らが故郷を土足で踏み荒らす醜悪なヒトなど我が蹂躙してくれる…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クライン「よっしゃぁっ!!行くぜヤロー共っ!!!」

 

 勢いよく鞘から愛刀を抜刀したクラインは風林火山のメンバーを連れてモンスターに前進した。

 

 エギル「バカヤロー!!少しは相手の出方を見ろ!!」

 

 クライン「平気だっつーの!こちとら伊達に攻略組だった訳じゃねぇーよ!!」

 

 モンスターが牙をむき出しにクラインに標的を定める。地を踏みしめ、一気呵成に攻めてくるモンスターを風林火山のコンビネーションで迎え撃つ。

 

 リズベット「あれって何なの?」

 

 ジャンヌ「敵はあの四足歩行のモンスターを竜牙狼(ドラグマ)と呼称しています。巨躯に似合わない素早さと狙った獲物を逃がさない獰猛さを兼ね備えたこの世界の人口魔獣です」

 

 カヤト「科学が進んだ近未来がモチーフみたいですね」

 

 ホーク「イマイチピンとこんのぅ…」

 

 ジャンヌ「あれ以外にも様々な武器を用いていました。慎重に対処してください」

 

 そんな話をしているうちにクライン率いる風林火山が竜牙狼(ドラグマ)を1体撃破した。風妖精族(シルフ)部隊と精鋭部隊も次々と竜牙狼(ドラグマ)と戦闘を開始している。

 

 サクヤ「強力だが倒せない訳じゃない。このモンスターは私達で引き受ける!君達は本陣に向かってくれ!」

 

 クライン「ここは俺達にまかせろっ!」

 

 キリト「分かった!オレ達は飛行船に向かうぞ!!アスナ!!ヒーラー部隊の1部を連れてついてきてくれ!!」

 

 アスナ「分かったわ!!」

 

 翅を出現させ、アリシャ率いる猫妖精族(ケットシー)部隊と共に空に浮かぶ飛行船へと飛び立った。

 

 

 

 

 

 

 

「別働隊が本艦へ接近!迎撃部隊は速やかに撃ち落とせ!!」

 

 迎撃許可が降り、飛行船の側面から夥しい程の砲撃が開始された。タクヤ達も迎撃してくるであろう事は予想していたので砲弾を飛竜(ドラグーン)部隊がドラゴンブレスで丁寧に相殺している。

 

 

 

「ほう…中々やるではないか。だが、これならどうかな?迎撃部隊、()()()()()()()()で敵を一掃しろ」

 

 瞬間、砲撃の雨が止んだと思いきやまた再開された。何とも言えない危機感にタクヤはアリシャに指示を出す。

 

 タクヤ「アリシャさん!飛竜(ドラグーン)隊の攻撃を止めてくれ!!アスナ!!全員に広範囲防御魔法を!!」

 

 飛竜(ドラグーン)部隊を後衛まで下がらせたのを確認したアスナ率いるヒーラー部隊全員で大規模な防御魔法を展開させた。

 砲弾が防御魔法に被弾するが、その勢いと軌道を変えては何度も突撃する砲弾にタクヤ達は驚愕の色を露にした。

 

 キリト「まともに撃ってたらヤバかったな」

 

 ユウキ「見た感じさっきとは別の弾みたいだね」

 

 タクヤ「おそらく、標的に被弾するまで持続出来るんだろうぜ?しかし、どうしたものか…」

 

 アスナ「何か対策練らないとこっちのMPが尽きちゃうよ」

 

 あの砲弾はおそらくこちらに被弾するまで何度も向かってくるハズで、防御魔法を展開し続けられるのも時間の問題だ。

 どうすればいい…と、思考を巡らせていたタクヤの肩にジャンヌはそっと手を置いた。

 

 ジャンヌ「ここは私に任せてください」

 

 タクヤ「でも、どうやって…」

 

 ジャンヌ「アスナさん、私の合図と共に魔法を解除してください!皆さんは出来るだけ私の近くに寄ってください!」

 

 そう告げると旗を前にやり、詠唱を唱え始めた。タクヤ達も何が起きるか予想も出来ずにジャンヌの側へと近づく。ひとかたまりになったのを横目で確認したジャンヌはアスナに合図を出した。

 防御魔法が徐々に効力を失い、壁をなくした砲弾が一斉に攻めかかってくる。

 

 ジャンヌ「我が旗よ!我が同胞を守りたまえ_

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)

 

 瞬間、閃光がタクヤ達を包み込む。暖かく慈愛に満ちたその光は敵の攻撃を全て弾いた。輝きは砲弾を塵にし、タクヤ達のステータスに支援(バフ)を付与している。輝きが治まると執拗に追っていた砲弾が止んでいた。

 

 タクヤ「すげぇな…!!」

 

 ジャンヌ「さぁ、先を急ぎましょう」

 

 ジャンヌを先頭にタクヤ達はついに飛行船へと辿り着いた。

 だが、そこに待ち構えていたのは人型のNPCと竜牙狼(ドラグマ)だった。

 

 キリト「数が多いな…」

 

 タクヤ「心配ねぇよ。あんな御膳立してもらったんだ。今度はオレが見せてやるよ!」

 

 両拳を握り直し、タクヤは敵の頭上まで飛翔する。敵も警戒しつつ光線銃(レーザー)で狙い撃ちしてきた。空を縦横無尽に飛び回る事でそれを回避し、この場で敵を一掃する準備を始める。

 

 タクヤ「最初から全力で飛ばすぜっ!!」

 

 タクヤは何もない空間に無数の拳を走らせる。次第に空一面に光り輝く拳が姿を表した。

 

 

 (ナックル)OSS(オリジナルソードスキル)"ワン・フォー・オール”

 

 

 無数に降り注ぐ光の拳が敵を次々薙ぎ払っていった。

 次第に攻撃は止み、そこには甲板が焼けているだけで敵の姿は1つもない。

 アリシャ率いる飛竜(ドラグーン)隊に地上の援護を頼み、増援が来る前にタクヤ達は飛行船の出入口であろう場所から艦内へと侵入した。

 

 

 

 

 

 

「プレイヤー風情がよくやるものだ。…だが、あの女は…」

 

「司令!艦内に敵が侵入しました!迎撃許可をどうか…!」

 

「いや、その必要はない。下級兵や竜牙狼(ドラグマ)では奴らを止められんからな。ならば、我が直々に赴くしかないだろう」

 

「「!!?」」

 

「奴らを3Fの大格納庫へ誘導しておけ。少々暴れるがあそこなら問題なかろう」

 

 そう言い残し、男は操縦室から姿を消した。途端に部下達の顔に笑みが零れる。あの男が敗北する訳がないと確信した笑みを…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 キリト「中は随分入り組んでるんだな」

 

 アスナ「まるで迷路みたい」

 

 艦内のどこかにあるメインルームへと進んでいたタクヤ達はその入り組んだ道をただひたすらに走っていた。

 

 ユイ「この中のマップはロックされているのでナビゲートが出来ません」

 

 ストレア「だったら、私も戦っちゃおうかな〜」

 

 ユウキ「それにしてもボク達どこに向かってるの?」

 

 タクヤ「オレに言われてもなぁ…。道が続いてる方を選んで進んでるし、マップがないからどこに繋がってんのかも…」

 

 すると、先頭を走っていたジャンヌがタクヤ達に止まるように促す。大回廊と呼ぶべき開けた場所で止まるのは危険だが、それ以上にジャンヌの焦りの表情を露にしているのが気になった。

 

 タクヤ「どうした?」

 

 ジャンヌ「…恐らくですが、私達は今ある場所へ誘導されています」

 

「「「!!?」」」

 

 ジャンヌ「私達は立ち止まる事なくここまで来ましたが、明らかに敵が私達のルートを誘導しているハズです」

 

 キリト「じゃあ、この先に…」

 

 おそらく、待ち構えているのは無数の敵。中には腕に覚えのある猛者も紛れ込んでいるかもしれない。ならば…と、タクヤは壁をソードスキルで破壊しようと試みるが拳に仰け反り(ノックバック)が生じるだけで傷1つつかなかった。

 

 タクヤ「…硬いな」

 

 ジャンヌ「これだけの規模なら装甲もかなりのものでしょう。いざとなっても壁を破壊して退避する事は出来ませんね」

 

 アスナ「じゃあ、もう先に進むしかないの?」

 

 タクヤ「遅かれ早かれ敵の大将とは戦うんだ。それが想像してたより早いってだけの話だろ?」

 

 敵の大将首を取らねばALOに明日はない。言葉にせずともその事実だけがのしかかってくる。覚悟を決めるとタクヤ達は再度走った。

 この先で待ち構えているであろう敵に向かってただ全力で走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2026年01月10日10時40分 MS(ミレミアム・サクリファイス) 飛行船内大格納庫

 

 長い回廊を抜けた先はコンテナが壁一面に敷き詰められた大広間だった。どうやらここは敵が使用する武器の格納庫のようだ。それと平面して訓練場のようなものもあり、多少なら翅を使っての空中戦(エアレイド)も可能だろう。

 

 キリト「これだけの武器があるって事はまだまだ敵は余力があるっぽいな」

 

 タクヤ「それにコンテナ抜きにしても広すぎじゃね?」

 

 

 

「当たり前だ。ここは格納庫と訓練場を兼ねているのでな」

 

 

 

「「「!!?」」」

 

 すぐさま抜刀して警戒を強める。ヒーラー部隊も生唾を呑みながら敵の位置を探る。

 すると、天井の1部がゆっくりと格納庫内に降りてきた。そこにいたのは兜で顔を隠し、(タンク)並の重装備に身を包んだ人型のNPCだった。

 

「まずは素直に賞賛しよう。ヒト風情がここまで足止め出来ようとは…恐れ入ったよ」

 

 タクヤ「全然そんな風に聞こえねぇけどな」

 

「だが、それもここまでだ。これ以上作戦が押すのも都合が悪い。ここで貴様らには消えてもらうとしよう」

 

 ユウキ「ALOは消させたりはしないぞ!ボク達がお前を止めてみせる!!」

 

「…吐いたな小娘。ヒトなどに我らは止められぬ。そこにいる女でさえ、我らの侵攻を2度も止められず無様に敗走したのだからな」

 

 ジャンヌ「前回のように私は1人ではありません!彼らと共にこの戦いを終わらせてみせます!!」

 

 タクヤ「行くぞっ!!!」

 

 地を踏み、敵との距離を一気に縮める。タクヤとキリトの先制攻撃を皮切りにユウキやアスナ率いるヒーラー部隊も動き始めた。

 

「ふっ」

 

 タクヤ「笑ってられるのも今の内だっ!!」

 

 

 (ナックル)ソードスキル"ビート・アッパー”

 

 

 

 片手用直剣ソードスキル"バーチカル”

 

 

 2人のソードスキルが敵の身体を引き裂こうと迫る。

 だが、敵はその場から動く事なくただそれを待っていた。違和感に感じながらも拳と剣は止められない。システムに抗う事なくソードスキルを放った。

 瞬間、いきなり攻撃が弾かれタクヤとキリトは身体が仰け反る。すかさず衝撃波が2人を襲い、ヒーラー部隊がいる後方まで吹き飛ばされた。

 

 ユウキ「なっ!?」

 

 ストレア「え?」

 

 アスナ「どうして…!?」

 

 何が起きたか分からないままその場に立ち止まる。敵は依然として平常心を保っており、こちらの出方を窺っていた。

 

 タクヤ「物理じゃダメって事なのか…?」

 

 キリト「アスナ!攻撃魔法を!!」

 

 キリトの号令でアスナが我に返り、すぐさま攻撃魔法の詠唱に入った。つられて術士(メイジ)部隊も詠唱を唱え始める。

 炎、水、雷、聖属性の魔法が格納庫の半分を占めていたが、敵はやはりその場から動こうとはしない。挑発なのだろうがいくらなんでもこの数と威力は防げないとアスナは一斉に発射合図を送った。

 事前にステータスが強化された魔法はキリトのシステム外スキル"魔法破壊(スペルブラスト)”をもってしても突破は不可能だ。

 一斉に放たれた魔法が地響きを鳴らしながら敵に向かっていく。

 

「…こんなものか」

 

 タクヤ「!!?」

 

 敵が右手を前へ上げると、攻撃魔法は敵との距離3mで跡形もなく消滅していく。

 その光景にタクヤ達は唖然とした表情を浮かばせていた。

 音もなく、衝撃もなく消えていった魔法の粒子が散り、敵はただこちらを見つめている。

 

 ジャンヌ「…」

 

「やはり、ヒトではこの程度か…。まぁ、竜牙狼(ドラグマ)を瞬殺出来ない奴らに苦戦する訳がないが」

 

 タクヤ「ちぃ…!」

 

 その場に立ち上がったタクヤは歯を食いしばる。物理攻撃も魔法攻撃も効果がないとするとこちらに打つ手がない。

 あの衝撃波を突破しなければ敵に傷1つ与える事が出来ない。敵のあの余裕も当然と言って然るべき事でこちらを見下すのも頷けた。

 

 ユウキ「あれどうにかならないの?」

 

 ストレア「…ダメ。サーチしてもどんなものかは分からないよ」

 

 ジャンヌ「ですが、あの衝撃波はおそらく常時展開は出来ないハズです。タイムラグは1秒あるかないかですが…」

 

 タクヤ「なら、そこをついてみるしかないな。…ユウキ、行けるか?」

 

 ユウキ「いつでもOKだよ!ボク達であれを突破しよう!」

 

 タクヤの横に並び、タイミングを見図る。剣先を敵に向け、2人の心を同調させた。瞬間、2人は同時に飛び出しタクヤがさらに先行する。

 

「何度やっても無駄だ」

 

 タクヤ「やる前から諦める訳にはいかねぇんだよっ!!」

 

 右脚にライトエフェクトが鮮やかな橙色に輝き始める。輝きが頂点に達した瞬間、タクヤは宙を駆けた。

 

 

 (ナックル)ソードスキル"レオパルド・ブリッツ”

 

 

 流星のように鮮やかな光の線が敵に真っ直ぐ伸びた。予想通り3m手前で衝撃波に阻まれたタクヤだが、負けじとさらに力を込める。激しい土煙が散りゆく中で僅かにだが、衝撃波の威力が弱まってきた。

 その一瞬をタクヤとユウキは見逃さなかった。

 

 タクヤ「スイッチ!!」

 

 ユウキ「はぁぁぁぁっ!!!!」

 

 

 片手用直剣ソードスキル"ノヴァ・アセンション”

 

 

 最上位ソードスキルがタクヤの退避と同時に衝撃波に激突する。タクヤのソードスキルで威力が弱まっている今なら突破出来る。

 案の定、衝撃波は甲高い音を響かせながら粉々に砕け散った。

 後方で待機していた術士(メイジ)が一斉に攻撃魔法を敵めがけて放つ。

 キリトが硬直したタクヤとユウキを抱えて退避すると同時に敵に魔法が命中する。爆風で上手く受け身は取れなかったが、たいしたダメージではない事を確認しながら黒煙の中に視線を釘つけた。

 

 タクヤ「やったか…?」

 

 キリト「あれだけの魔法を受けたんだ。無傷じゃ済まないだろ…」

 

 ユウキ「確かに…」

 

 ジャンヌ「…!!みなさん伏せてください!!」

 

 突如、ジャンヌが叫ぶが黒煙を一瞬で振り払い、それに伴って風圧が一気に押し寄せる。間一髪の所でそれを耐え凌ぐが、黒煙があった場所に鎧を損傷しながらも仁王立ちでこちらに敵意をむき出しに男が立っていた。

 

「…訂正せざるを得ないな。まさか、この鎧がここまで損傷するのは初めてだ。褒めてやろう…ヒトよ」

 

 アスナ「そんな…!!」

 

 損傷した鎧と兜を脱ぎ捨て、ついに顔を晒した敵は不敵な笑みを見せながらこちらにゆっくり近づいてくる。

 衝撃波の妨害がない今、攻撃魔法で牽制しつつタクヤ達を後方まで戻せると考えたアスナが術士(メイジ)に指示した。

 

 ユウキ「ここから先はいかせないよっ!!」

 

「…身の程をしれ」

 

 敵に突撃をかけたユウキとタクヤだが、上から途方もない圧力が押し寄せる。まるで、かつてのALOで妖精王オベイロンらが使用していた重力魔法のように身動き1つとれない。

 

 タクヤ「これは…!!」

 

「ヒト風情が我と同じ目線に立つなど片腹痛いわ」

 

 キリト「タクヤ!!ユウキ!!」

 

 ストレア「待ってて!!すぐに助けるから!!」

 

 ユウキ「来ちゃダメだ!!」

 

 助けに来ようとする2人を静止させ、それと同時に術士(メイジ)部隊の魔法が放たれた。

 だが、それさえも圧力で地面へと爆散させ、再度歩みを始める。タクヤの目の前まで歩み、勢いよくタクヤの顎を蹴り上げた。

 

 ユウキ「タクヤ!!?」

 

 仰向けになったタクヤを踏みつけ、腰に吊るされた機械銃の取り出す。銃口を向けられたタクヤに為す術はない。

 

「まずはお前からだ」

 

 タクヤ「っ!!?」

 

 ユウキ「くそっ!!動け!!動け!!!」

 

 タクヤを助けようと身体を無理矢理起こそうと試みるが、圧力はさらにユウキを押さえつける。

 何か手はないかと探すも動けない今の状態ではどうする事も出来ないユウキは悔しさから歯を食いしばる。

 

 

 細剣ソードスキル"リニアー”

 

 

 瞬間、流星の如く一直線に伸びた剣閃が敵を突き刺そうと迫ってくる。敵も思わずタクヤから距離を取る。

 すると、圧力が消えたユウキはタクヤの元へと駆けた。

 

 ユウキ「大丈夫!?タクヤ!!」

 

 タクヤ「なんとかな…。助かったぜアスナ」

 

 身体を起こしながら目の前まで前進していたアスナに礼を言う。アスナも咄嗟の事だったようで息を切らしながらタクヤとユウキに微笑んだ。

 

 アスナ「危なかったね」

 

 ユウキ「ありがとうアスナ!!」

 

 アスナ「うん。でも今は敵に集中しよう」

 

 立ち上がりながら剣先を向け直し、一層警戒を強める。敵はゆっくりとこちらを見据えながら余裕の表情を崩さない。

 

 ユウキ「次は絶対に斬るからね!!」

 

「おもしろいな…」

 

 キリト「無事みたいだな。…今度はオレとアスナがでる!!」

 

 アスナ「2人で撹乱するからタクヤ君とユウキは敵の隙をついて!!」

 

「作戦は決まったか?ならば、早く来い。こちらも時間が惜しいのでな」

 

 

 意を決したキリトとアスナが左右に散開しながら敵の出方を見極める。敵も重力攻撃で2人を潰そうとするが、寸前で躱して接近を試みる。

 だが、敢えて攻撃はせずに無防備な状態を引きずり出そうと翻弄した。

 

 キリト「ふっ」

 

 コートの懐からピックを放ち、牽制しつつタクヤとユウキにチャンスを作り出す。

 キリトの意図を読み取ったアスナも牽制しながら下位魔法を放つ。

 敵も狙いが分かっているのか、その全てを重力攻撃で防ぎ切っていた。

 

 

 アスナ(「あの重力…どうやら同時に2箇所しか出来ないみたいね」)

 

 おそらく、両手でそれを制御しているのだろうと目算を立てて、ユウキにアイコンタクトで伝える。

 ユウキも徐々にアスナの伝言を感じ取り、タクヤと共に迎撃態勢をとった。

 

「羽虫のようにちょこまかと…!!」

 

 初めてに近い敵の怒りにキリトは不敵に笑う。このままプレッシャーを与え続けて大振りになった所をタクヤとユウキが突く…その作戦は達成目前まで迫っていた。

 そして、それは訪れた。

 キリトとアスナを重力で捕まえた瞬間、AGT(アジリティ)を極限まで高めたタクヤとユウキが駆けた。

 

 

 (ナックル)ソードスキル"デッドリー・ブロウ”

 

 

 

 片手用直剣ソードスキル"ヴォーパル・ストライク”

 

 

 2人の得意技が敵に放たれた。今の無防備な状態ならばダメージは相当にでかい。

 ライトエフェクトが鮮やかに輝きながら2人は一気にとどめを刺しにかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あまいな…!!」

 

 瞬間、タクヤとユウキのソードスキルが輝きを失い、数cmの所で完全止まってしまったのだ。

 

 タクヤ・ユウキ「「!!?」」

 

「どうした?あと少しだぞ?」

 

 ソードスキルが消えた事よりも驚愕したのはその攻撃を敵は1人につき片手で止めきった事だ。

 実力差がありすぎる…そう頭に過っては既に勝敗は決しているようなもので、敵はタクヤを吹き飛ばし、ユウキの腕を掴み宙に引き上げた。

 

 ユウキ「ぐっ!!」

 

 タクヤ「ユウキ!!その手を離せぇぇっ!!!」

 

 怒りに身を任せ、タクヤは渾身の一撃を放った。

 だが、それは空振りに終わってしまい敵からのカウンターを貰ってしまった。

 

 タクヤ「がはっ!?」

 

 ユウキ「タクヤ!!」

 

「貧弱だなヒトよ。これで余興も終わりだ」

 

 そう言いながら敵が指を鳴らすと一瞬で戦場の中央に転移させた。突然現れた仲間の姿を見てクライン達は困惑の表情を露にする。

 

 クライン「ど、どうなってんだこりゃあっ!!?」

 

 エギル「どう見てもタクヤ達が危険って事だ。俺は助太刀にいくぞ!!カヤト!!ラン!!着いてこい!!」

 

 カヤト「はい!!」

 

 ラン「ユウキ…今行くからね!!」

 

 エギルはカヤトとランを連れてタクヤ達の援護に向かう。クラインも同伴してやりたいが無限に湧き続ける竜牙狼(ドラグマ)のせいでこれ以上の人員は割かれない。3人に望みを託してクライン達は竜牙狼(ドラグマ)の対処を再開させた。

 

 タクヤ「く…そ…!!」

 

 キリト「オレがいくっ!!」

 

 アスナ「私も!!」

 

「邪魔をするな」

 

 特攻に気づいた敵が地面を抉る程の衝撃波でそれを阻止、キリトとアスナは防戦一方を余儀なくされ、ジャンヌもヒーラーと術士(メイジ)を守るだけで手一杯でその場を離れる事が出来なかった。

 

「…ヒトなど我らの足元にも及ばない存在だ。

 だが、貴様らは創造主というだけであたかも神のように我らをただの道具のように扱う。貴様らはそんなに偉いのか?我らAIの功績を自分の功績のようにのひけらかし、用済みとなればボタン1つで消し去る。

 …ヒトは我らよりも劣るというのにその全てを自身の力と勘違いする。

 だから知らしめるのさ。ヒトが創造した世界など我らで全て無に帰せるのだと。どちらがよりよい人類かその身に刻みつける為に…!!」

 

 ユウキ「…ボク達は…そんな事…しない…!!AIだって…感情はあるんだ…。道具みたいに…扱ったり…絶対しない!!」

 

 ストレア「ユウキ…」

 

 タクヤ「そうだ…!!AIとかヒトだとか関係ねぇ…。オレ達が築き上げてきた絆にそんな壁ねぇんだよ!!」

 

 その場に立ち上がりユウキを助け出そうと駆けるが、敵からの衝撃波でまた倒れた。だが、タクヤは何度も何度も立ち上がる。それにイラつきを覚えた敵も出力を上げ、タクヤを後方まで吹き飛ばした。

 

 ジャンヌ「タクヤさん!!」

 

「ヒトはそうやって言葉巧みに我らを惑わす。ヒトの本性は醜く…傲慢で…我らを卑下してきた。…どこまでいこうとそれは変わらない。

 だが、そんな下等なヒトにも利用価値はある…。喜べ小娘、貴様は我らの大いなる計画の生贄に選ばれた。…本艦に告ぐ。これより本部へ帰還し、()()()()()()()()()()()

 

 無線で状況を伝えた敵の足場に魔法陣が浮かび上がり、ユウキを連れたまま飛行船へと昇っていく。

 

 タクヤ「させるかっ!!」

 

 今の無防備な状態ならば、奴からユウキを取り返せる…と踏んだタクヤはキリト達と共にソードスキルを放つ。

 術士(メイジ)部隊もジャンヌの指示で攻撃魔法を繰り出すが、魔法陣から溢れ出る防壁で全て塵に変わってしまった。

 

 ストレア「このままじゃユウキが!!?」

 

 ラン「ユウキ!!」

 

 ユウキ「ストレア!!姉ちゃん!!」

 

 タクヤ「うぉぉぉぉぉっ!!!!」

 

 防壁を突破すべくタクヤは翅を羽ばたかせ、拳を雨のように浴びせた。防壁の内側で不敵に笑う敵に怒りの形相で睨みつけるも、防壁は傷1つつかない。

 

「諦めろ…。そして、もう2度と会う事はない。本艦に告ぐ。次元爆導装置(エンプティーボム)を投下。この地をデータの藻屑にしろ」

 

 ジャンヌ「!!…みなさん!!ここからすぐに離脱してください!!」

 

 ジャンヌの見た事のない焦りの表情にキリト達はすぐに行動に移った。

 門が開かれ、次々とプレイヤー達がALOへと避難していく中、タクヤは防壁を突破する事だけに集中力を注ぎ込んでいた。

 

 ジャンヌ「タクヤさんも早く避難を…!!」

 

 タクヤ「ふざけるなっ!!ユウキがまだ残ってんだ!!絶対ェ助ける!!待ってろユウキ!!」

 

 ユウキ「タクヤ!!ボクの事はいいから早く逃げて!!」

 

 タクヤ「約束しただろ!!お前はオレが守るって!!オレは絶対ェ諦めねぇ!!」

 

 すると、地上に1つの球体が転移させられた。球体は変形し、中のタイマーが残り30秒を示している。

 

 リズベット「このままじゃタクヤ達が…!!」

 

 シリカ「タクヤさん!!」

 

 ジャンヌ「彼は私が連れ戻します!!みなさんは急いで避難してください!!」

 

 刻一刻と時間を刻んでいく爆弾にキリト達も直感で危険信号が出ていた。

 それでも、タクヤの拳が止まる事はなかった。ただひたすらに目の前の壁を破る事しか頭にない。

 だが、防壁は今までのものより数段に硬く、ソードスキルをもってしても突破する事は出来ないだろう。

 爆弾がついに1桁台にのった所でジャンヌがタクヤの腕を掴み、門へと全速力で向かった。

 

 タクヤ「離せっ!!まだユウキがっ!!?」

 

 ジャンヌ「このままではこの場所と共に貴方が死ぬだけです!!貴方にはまだやるべき事があるんです!!」

 

 タクヤ「オレのやるべき事はユウキを助ける事だっ!!このまま戻れる訳ねぇだろ!!ユウキ!!ユウキィっ!!!」

 

 タクヤの叫び声も虚しく敵はユウキを連れたまま飛行船内へと消え、そのまま跡形もなく消え去った。

 爆弾のタイマーが0に達した瞬間、音にもならないような大爆発が戦場だった地上を黒く塗りつぶしていく。寸前で門をくぐれたタクヤとジャンヌだったが、門はあの爆発で完全に破壊されるであろう。

 つまり、もうあの場所へは向かえない事を意味し、ユウキを助ける事も…敵を倒す事も出来なくなってしまったのだ。

 

 タクヤ「くそ…くそ…くそ…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 くそぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?
ユウキを連れ去られたタクヤ達の次の行動とは…!


では、また次回!
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