アブソリュート・デュオ 《二人目の異能(セカンド・イレギュラー)》※作者就活のため休止   作:真実の月

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森の中の戦い

「ちぃっ!しぶとい!」

 

戦いが始まってからすでに20分以上が経った。日はさらに傾き木漏れ日はさらにオレンジ色を濃くしていく

俺は攻撃を繰り返すが、相手はこちらの攻撃をいなしたり弾いたりして対応し、そして少しでも隙を晒せばしっかりとそこを突いて来る。

 

「一体何なんだ!お前達は!」

 

返答はない

この得体のしれない敵は、最初の一言以降全く何も言わない。

 

「いい加減……何か言えぇっ!!!」

 

刀を構えて敵に突っ込む。相手はまた受け流す体制で待っていた

 

「……と見せかけてっ!」

 

袈裟斬りに振り下ろした刀は、槍に当たるかどうかのところでその姿を焔へと変え

 

「喰らえっ!」

 

更に一歩踏み込み、焔から小太刀へと姿を変えた《焔牙(ブレイズ)》を右手に逆手で持ち、顔を目掛けて斬り上げる。意表を突いた一撃、これならどうだ?

ーーほんの一瞬だが、顔が見えた。

 

「ちっ、分かってはいたのに似た手に引っ掛かっちまった。くそ、これじゃ邪魔だな」

 

黒装束がとうとう口を開いた。そして黒装束の頭の部分だけを外し、背後に投げる

 

「お前はーー!」

 

「久しぶりだ、不思議な《焔牙(ブレイズ)》使い。入学式の《資格の儀》以来だな」

 

相手は《資格の儀》の時に戦った男子生徒だった

 

「あの時の槍使い!」

 

「そーいやあの時は名乗ってねかったな、天城優だ。不思議な《焔牙(ブレイズ)》使い」

 

「荒巻風麗だ。それよりもなぜここにいる、お前はーーお前らは何をしている!」

 

「知りたきゃ俺を倒して見ろ!」

 

天城と名乗った男子生徒は槍を構えて突っ込んで来る

 

「そんな単調な攻撃なんかにぃっ!?」

 

背中に何かがぶつかる

木かと思って振り向くと、そこいたのははぐれていたリーリスだった

 

「フレイ!?」

 

「リーリス!?」

 

「これで終わりっ!」

 

俺に向かって槍が突き出される。リーリスは横から飛んで来る矢に意識を取られていて、しかも前には木。これでは避けようにも避けられない、どちらかが避けてもどちらかがやられるし、だからといってこのままではリーリスも俺も終わってしまう

 

「こんな……ところでぇっ!!!」

 

直後、俺の《焔牙(ブレイズ)》が巨大な炎の壁へと変化し、俺達を貫かんと突き出された槍と俺の背面から飛んできた矢を防いだ

 

「な……にぃっ!?」

 

「……はっ!リーリス、今だ!」

 

「っ!しゃがんで!」

 

予想外の出来事にその場の全員が動きをとめ、そして真っ先に意識を戻した俺の指示に従ってリーリスの《(ライフル)》の銃声が耳の横で響いた

強烈な音に頭がクラクラとするが、弾丸は槍使いにしっかり当たったようで、動きを止めていた槍使いは槍を落として後ろ向きに倒れた

 

「後はっ!」

 

そのまま後ろを向き、形を無くした《焔牙(ブレイズ)》を槍の形でもう一度具現化させ

 

「当たれ!」

 

それを全力で藪へ投げつける。ドン!という音と同時に、草やぶに人影が跳ねた

 

「よし!他の奴に見つかる前に合宿所に向かうぞ!」

 

そして俺達は山の上にある合宿所を目指して走り出す

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