だんだん短くなっていく笑
「くそがぉぉぉぉぉ!!!」
「落ち着けグレン。無駄な体力を使うな」
「分かってるよ...分かってるけどよ...」
ひとまずグレンの指示により野営場に戻ってきた一行は、それぞれが暗い顔をしていた。
なにせ新たな発見に喜んだのも束の間、セリカが突然失踪し何も出来ずに撤退してきたのだ。悔しさと後悔が全員の心に残っている。
お通夜のような空気の中一人だけもしものために持ってきていた銃を準備していた。
換えの銃弾と起源弾を持って来ていたバックルに入れ、トンプソン・コンテンダーをホルスターに入れ立ち上がる。
「行くぞグレン。いつまでもうじうじしていても始まらない」
「......そうだな...殴って連れ帰ればいいんだもんな」
「あぁそうだ、リィエル・システィ・ルミアは着いてこい。それ以外はここに残っていろ」
シロウの非常とも取れる判断に反抗する者は一人もおらず、ギイブル達はグレンの背中を押して送り出す。
現実的に考えてもリィエル・システィは大きな戦力となり実際に修羅場を超えてきている。ルミアは何となく特別な感覚を感じているので、シロウが必要だと言えばそうなのだと納得する他にない。
一度深呼吸をして膝を叩いて立ち上がり、グレンも銃を装備して遺跡へと五人はまた戻っていく。
先程の場所に戻り再度装置を起動させる。セリカを吸い込んで消えた蒼色の『扉』が現れる。
一度他の四人の顔を見ると真剣な眼差しで『扉』を睨んでいる。意気込みは充分と言った所だろうか。
五人は意を決して『扉』に飛び込む。真っ暗な闇...深淵。ゆく道を照らすように星星が輝いている。
グレンはセリカが消える前に呟いた言葉を思い出し納得する。『星の回廊』は名のまんまだと。
『星の回廊』を進み続けようやく出口に到着し出ると、驚愕に表情を変化させる。
通り過ぎた『扉』は背後から消えすぐにでも近くのモノリスを調べたいが、目の前には切り傷の激しいミイラが横たわっている。
ミイラに近づき状態を確認すると着ている服から魔術師なのだと初めて理解した。
「どうなってやがる」
「分からん。これだけの事をする者がいるのは確かだ」
同時にシスティは唾を呑む。今まで以上の緊迫状態に緊張し冷や汗も流れる。
隣を見るとルミアも平気そうな顔をしているが、長い付き合いのシスティだからこそ彼女も緊張しているのが分かった。
「リィエル後ろ頼むぞ」
「任せてグレン」
「先行は私がする」
手元にいつもの夫婦剣を創り出して辺りへの警戒を怠らずに進んでいく。
進んですぐの事前に一人の金髪の女が這いつくばっているのが見えグレンがセリカだと思い声を上げる。
「おいセリカ!」
女は顔を上げグレン達を認識する。左腕は切り落とされ目は白目など存在せず、まるで闇の塊のような物になっていた。
「憎イーーァァァーー憎イィィィィ!!」
たった片腕しか無いはずなのにとてつもなく早い速度で駆け寄ってくる。腕を地面に叩きつけ飛び上がり襲いかかってくる。
システィは恐怖に視界の先を覆うため腕を動かすが完全に覆う前に女が青白い炎に包まれ灰になるのを見た。
「私は神父ではないが、知り合いに
「ァァァ」
「裏切リ者サエイナケレバァ」
死体なのに関わらずワラワラ彼らは出てくる。それに対し嫌そうな顔一つ取らずに洗礼詠唱を始める。
あの神父から教わった物とは大きく違い。ただ浄化に念を置いた詠唱。
詠唱と言っても死者達を真っ二つに裂き祈るだけの簡単な作業だ。的は勝手に飛びかかってくるので容易く両断し、灰へと返していく。
シロウは切っては投げ捨てを繰り返し安全な道をを作り出して進んでいく。四人は後ろから安全な道を進んでいくが、途中でリィエルも前に飛び出し、背後をグレンが守護するようになる。