俺の個性は”決闘者” (改)   作:司目

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違う!HERO達が勝手に!

目を覚ましたら知らない天井…

 

じゃねぇわ、保健室だった。起き上がったらリカバリーガールが来て「もう起きたのかい、タフだねぇ」と笑いながらお菓子をくれた。うまい。

聞くと敵の襲撃から数時間しか経って居らず、窓際にコートが掛けられており、まだ外は明るかった。

倒れた出久や相澤先生、13号先生やオールマイト先生のことを聞くと、重症ではあるが命に別状はなく後遺症は残らないと聞いて安心した。出久の様子が見たかったが、今は別室で事情聴取中らしく、会うのは無理だと言われたので断念した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の学校は臨時休校となった為、この際新発売のカードを買おうと電車を乗り継いで遠出した。大量にパックとバラ買いしながらカードショップを見て回る。

数時間歩き回り続け、休憩がてらスタバのテラスでデッキの構想練ってたら俺のテーブルに影が出来た。顔を上げてみると制服着た金髪のJKが俺を、というかもっと言うとテーブルの上にある手を付けていない新作のドリンクとサンドイッチを見ていた。デッキ構想練るのに夢中で放置していたがまだ氷は残って冷たい。

困惑しているとJKは笑ってドリンクを指さした。

 

「それ、飲まないんですか!」「…ああ、うん。」

新作、と聞いて買ってはみたが、ちゃんとメニュー読まなかったせいで俺が苦手なシナモンが入ってるのに、気づかず買ってしまったものだ。

 

「……いる?」「いいんですか?」「いいよ、俺シナモン苦手なんだよ」「…ありがとうございます!」

手渡すと何故か笑顔で向かいの席に座って飲み始めた。俺もカードを片付けサンドイッチを食べ始める。旨ぇ。

 

「これ、美味しいですねぇ。もう半分もチウチウしちゃいました」「…トールでも足りないのか…」「女の子には甘いものは別腹なんですよぅ」「へー。」「お金なくて買えなかったからで良かったです!」「そうか、良かった、…な?」

サンドイッチをもう一つ口に運ぼうとした時、JKがズイッと俺に数センチ単位で顔を近づけてきた。????ち、近くない?

 

「お兄さん、良い人ですねぇ。私、トガです!貴方のお名前聞きたいな。」「ふ、札戯だけど…」

え?何最近のJKはこうなの?困惑する俺を放って、トガはにんまりと笑った。

 

「フダギ、ふだぎ、ふだぎ…じゃあフゥくんね」「カップルかよ!!」

思わず突っ込むがトガは未だに笑ったままだ。訳が分からないよ…。

 

「…フゥくんもなんだか私と同じ匂いがしますねぇ…。」「マジかよ。シナモンの匂いが移った…?」

離れて服の匂いを確認する。

 

「…なんだ匂いしないj、…いない…だと…?」

 

 

 

 

彼女の方を向くと忽然と消えており、空のプラスチックケースだけが置かれていた。帰ったのか?それにしてもあの子変わった子だったな…

気を取り直してサンドイッチを口に運ぼうとすると突然の遠方から響く地響き。顔を上げて見ると地響きが聞こえた方向から人が逃げてきており、外もカフェも一気に騒然とした空気になり、四方から聞こえてくる『敵』という単語で俺は全てを察した。

昨日の今日でまた遭遇とかいい加減何か悪いものに憑かれてるとしか思えない。おのれ、ドンサウザンドォ!

我先にと逃げ出す他の客。

 

市街地へ出ると、既に前方でヒーローと巨体の敵が戦闘を始めており、巨体の敵が力任せにそこらじゅうの街頭や道路を破壊していく。放った拳がコンクリートの地面を捲り上げる。

一般人はそれに巻き込まれない様離れて行きながらも野次馬根性からか目を離さない。だから敵出現にも関わらず周辺にはまだ一般人が残っていた。巨体の敵が力任せにそこらじゅうの店やビルを倒壊させていく。

 

 

不意に敵は攻撃の方法を投擲に変え、一般人を背に対峙していたヒーローを狙って巨大な瓦礫を持ち上げ、投げた。

当然の様に避けたヒーロー、だが瓦礫の射線上を目で追うとそこには逃げ遅れた同い年位の青髪の女子がいた。

 

俺から数メートル離れた場所で硬直する女子

 

 

 

 

「、あ、」

 

 

 

 

 

俺は弾かれた様に飛び出した。

 

 

タックルする勢いで女の子を抱き、そのまま地面に無様に転がる。その瞬間広がった爆音。

起き上がって前を向くと先ほど女子がいた場所を中心に瓦礫の礫が広がっていた。

 

「大丈夫かッ!?早く逃げろって!」「え、……あ、」「質弦(ちづる)!!大丈夫ッ!?」「…一佳…」

駆け寄っていた橙色の髪の女子が放心状態の女子の手を引いて警察に誘導されるがままに連れて行く。その際背後で一際大きな爆発音が起き目を向けると建物が崩壊していた。周囲の人間が「まだ中に人が」「ママが…!!」「人が、生き埋めにッ」「早く救助を!!」と叫ぶ。

 

”俺達”なら退かせられる

 

女子達を置いて、崩落した建物へ走り出した。手札を開き【ネオス】【E・HERO】をエクストラ、デッキ、手札、墓地から5体一気召喚していく。

「全員瓦礫を退けて生存者を探せ!攻撃力高い奴は救助と並行して大きい瓦礫も取り除け!」

指示を出し俺も素早く救助活動を行い始めていく。崩落した際閉じ込められた人達は幸いまだ生きており、数分の間に何人も見つかり、助け出す。俺も出来る限り瓦礫を退かしていく。

「おい、こっちも誰かt「危ないッッ!!!」・・・・・あ、」「…アア゛ァ…!!」

不意に声につられ顔を上げると先程遠方で見た敵が俺に巨大な手を伸ばそうとして、

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の背後から現れ繰り出された【ネオス】の拳に返り討ちにあった。

 

 

 

 

「・・・・・えっ」

 

 

突然宙に浮いた敵に俺が停止している間に、更に背後からやってきた【HERO】達が敵を瓦礫に縫い付け、完全に捕縛する。

「は?……は?」

【ネオス】は俺を立ち上がらせたが、俺は呆然としたままだった。ま、待って今何が起きた?そこに【HERO】達が返ってきて、身体を診た後救助の続きを促す。グイグイと背中を押される中後ろを振り返ってみると、気絶した敵を警察が取り押さえていた。

 

 

 

それから数十分して現れた救助隊と協力して救助を行い、建物内と外合わせて数十名を助け出した。が、何故か俺は警察署に連行された。

内心縮こまりながら話を要約して聞くと「未成年の公共の場での”個性”の使用は原則禁止であるため、君を厳罰の対象とする。

だが、今回は”人命救助””敵捕縛”のため”個性”を使用したとして止む無し。よって名誉や功績も無いが厳罰を軽くして君を無罪放免とする。」らしい。

厳罰、と言っても反省文五枚程度だそうだ。良かった退学とか停学にならなくて!!焦った!!

安堵の息を吐いた俺を、担任の相澤の代理で来たプレゼント・マイク先生は爆笑しながらも「やるじゃねーの!!」と背中を思いっきりバンバン叩いた。嬉しいけど声頭に響く…。

 

 

 

家に帰って時計を見ると四時だった。休めてねぇ。

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