俺の個性は”決闘者” (改)   作:司目

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インチキ効果もいい加減にしろ!

【スパークマン】と【バーストレディ】が目の前に現れた瞬間「アイエエエエエ!?HERO!?HEROナンデ!?」と叫んでしまった。しかも当の二人も俺の奇声に驚いていた。

部屋のドアをノックする母に「なんでもねぇよ!!」と叫び二人(?)を隠す。

 

閑話休題

 

 

 

長年連れ添った我がデッキとの奇妙な邂逅から数十分、幾つか分かったことがある。

 

俺は”無個性”ではなかった。

なんと俺の”個性”の発動した結果、偶々手に取っていたカードである二人が実体化したらしい(俺の憶測)。

うん、俺サイコデュエリストになった覚えないよ?俺アカデミア生になった覚えもないよ?

意思を持って動きはするが喋れない二人はジェスチャーで何やら伝えようとするが、俺には全く分からない。

何やらカードやデッキを持ってきてはグイグイと俺に渡そうとしてくる。メッチャグイグイ来るなこいつら。

取りあえず【バーストレディ】がメッチャ推してくる【融合】と【フェザーマン】を手に取った瞬間

 

 

風が吹いたと思ったらいなくなった【バーストレディ】の代わりに【フレイムウィングマン】が羽を広げて俺を見下ろしていた。

 

 

暗い室内だった上に空きっぱなしの押し入れから風に巻き上げられるカードたちで、荒れた部屋を見た俺の絶叫で色々と察してほしい。

ベランダで申し訳なさそうに正座する【フレイムウィングマン】と散らばったカードを片付ける【スパークマン】と俺。

今度こそ異変を悟った母がドンドンとドアを叩き三人揃って焦ったが、開けられる数秒前に二人の姿は消えていった。そして俺の部屋の惨状に母が悲鳴を上げた。

何事かを問いただす母を必死に誤魔化して部屋から出しデッキを確認してみると、【スパークマン】と【バーストレディ】、【フェザーマン】は普通にデッキのトップへ戻っていた。そして俺を襲う尋常じゃない疲労感。

 

今日はもう寝る。

 

 

 

 

 

 

翌日、試しに公園で【摩天楼―スカイクレイパー―】を発動してみた。

穏やかな真昼の公園がヒーローと敵飛び交うような深夜の摩天楼に変わった。

近所の方の通報でヒーローが来てしまったので慌てて逃げた。

次から使う魔法は選ぼう。

家に帰って部屋で【死者蘇生】を発動してみたが、うんともすんとも言わなかった。

多分《墓地》に素材がねーんだよ!って意味だと思う。

【平衡世界融合】も発動しなかったから同上。

【スパークマン】を召喚して彼を部屋に置いて十メートル離れたところで途轍もない疲労感と、

【スパークマン】とのリンクが消えた気がしたのでデッキを確認すると案の定デッキトップに戻っていた。

 

実験を夕方に終わらせ、母にお使いを頼まれたのでスーパーへ向かう途中、

昼間に摩天楼に変えた公園に人だかりが出来ていた。

何も見てないことにした。

 

 

その後よくよく振り返り、実験した結果、どうやら俺の”個性”は『”遊戯王”のカードを実体化させる”個性”』ではないか?という考察が出来上がった。

あくまで考察なので忘れないうちにノートにポイントを書き留めておく。

 

・実体化できるのは”遊戯王OCG効果”カードのみ(試しに他のゲームカードでやったが失敗)

 

・『融合』が発動していたので『対象』があれば魔法やトラップなども発動できる。

 

・攻撃力が高ければ高い程疲労がたまり気絶する。逆もまたしかり。

 

・禁止カードは使用不可。

 

・召喚したモンスターと自分はリンクし感覚を共有する。

 

・リンクしたモンスターは消えずデッキトップに戻る。

 

ということが分かった。

ここで色々疑問は出てくるがまぁ今はこれくらいでいいだろう。

 

 

 

 

そして今週。

二度目の中学校で昼休みに校舎裏でカードを見てたら、いじめの現場に遭遇した。

 

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