『ユベルデッキ』を校舎裏で調整してたら緑色の髪した男子を、金髪頭を中心にして数人が囲んでいる現場に遭遇してしまった。
どう見てもいじめの現場です、ありがとうございました。
あっちからは死角になってるみたいなんだが、
さっきからいじめグループのリーダー格だろう金髪の子がやたらと掌を爆破させている。掌痛くないんだろうか。
まぁでも、元大人としてはこの現場は見過ごせないんで声を掛けたら、標的をこっちに向けてきた。
向こうの金髪が俺の事知ってるようで『無個性のてめぇが!』とか怒鳴り、
緑色の髪の男子(マリモと命名)が俺を名前で呼んでいたような気がするが、全部スルーして”HEROデッキ”の手札から【E・HEROネクロダークマン】を
案の定、突然現れた【ネクロダークマン】に周囲が唖然とし、男子が数名逃げ出した。
そりゃそうだ。こいつ皮膚赤色だし、敵にしか見えないもんな。そっちの立場だったら俺も逃げるわ。
だが何故か金髪だけが【ネクロダークマン】に立ち向かってきた。なんで立ち向かってくるん?
そういや
先輩は俺にサムズアップして笑顔(目元だけ。ちょっと怖かった)で帰っていった。お茶目だが超かっけぇ。
ともかく金髪を素通りしてマリモに手を貸した。
手を貸した途端、俺の名前を呟きながら、マリモが一気喋りだしてメッチャ怖かった。
取りあえず金髪放置して(慈悲は無い)自己紹介をしてマリモに「お前誰?」っと聞いたところ「緑谷出久だよ!?従兄のこと忘れたの!?」とツッコまれた。
ああ、(札戯の方の)親戚だったのか、そりゃ俺の名前も知ってるわな。
マリモ(改め出久)曰く、
「俺は出久の従弟」で「出久と同じく今まで無個性だった」らしい。
それを突然扱えるようになってたものだから驚いたそうだ。俺からしたら個性がある人の方が驚きだけどな。
彼にしつこく「君の個性って?」聞かれたので適当に「ああ!」と答えた。
気絶した爆豪(クラスメイト)を見てみると、一冊のノートが落ちてたのでパラパラめくってみると、俺が知ってるヒーローから知らないヒーローまでの情報が事細やかに書かれていた。
どうやら彼のものらしく出久に渡すと、彼は恐る恐る「馬鹿にしないの?」と聞いてきたので「なんで?」と返すと、
話を聞くと彼は無個性の為、ヒーローになる夢を馬鹿にされ否定され続けたらしい。
足元に転がってる(悪意的表現)爆豪少年はその筆頭で彼の幼馴染らしく、先程も虐められていたが、そこに俺が現れてあとはお察し。
元々”俺”と出久は従兄弟ではあったが仲は希薄だったらしく、まともに喋ったことは無かったらしい。切な・・・。
格差社会の闇を見た気がしてならないが、とりあえず置いておこう。
「なりたきゃ努力するしかないんじゃね。俺みたいな中途半端な時期に”個性”出るかもしれないし」と返しておく。
パッと顔を輝かせ、「そうだよね!!」と笑った。純粋でいい奴だ。
午後のチャイムが鳴ったのに爆豪が目覚めないので気絶したまま、彼の机に座らせておいた。
先生とクラスメイトが俺の事凝視してたが知らん、そんなものは俺の管轄外だ。
やったね爆豪少年!これで内申に響かないよ!