メイク・ライフ・オンライン 作:umaru
2×××年、春。飛躍的に進歩した科学技術は、本当のVRゲームを創り出した。
そのニュースは全世界で報道され、少なからず騒ぎになった。
そして、その技術は普及し、コスト軽減、一般への流通など様々な試みが試され、遂に売り出されることになる。
《別の世界で、新たな人生を作り出そう!》
そんなシンプルな説明で発売された世界初めてのVRMMO。軽減されたと言っても、かなりのコストがかかる。その為主要ゲーム会社五社の共同開発という事で、莫大な人数で作製された。このゲームの名前は、【メイク・ライフ・オンライン】
快適なプレイをする為に必要な資金は、日本円にして100万程。転売も相次ぐ中で、ゲーム好きな彼は幸運にも普通に買うことが出来た。
おや、早速チュートリアルを始めるみたいだ・・・
「おおおおおおお・・・・・・!!」
自室で感激の涙を流している男、高校1年生の本作の主人公、鹿島 奏多(かしま かなた)である。
彼が感動している理由は。ベットに置かれた、ヘルメット型の物体。これはVRゲームへの接続に必要不可欠な装置だ。まぁ、これはかなり一般的な物。それよりも・・・
「MIO、買えたー!!」
そう、世界初のVRMMO、メイク・ライフ・オンライン、通称MIO。
販売数はたったの10万。しかも、次回の発売は半年後だと言うから驚きだ。
ソフトだけで15万、その他ゲーム環境を整えるのに50万かかったが、ゲーム好きな父が、大枚を叩いて買ってくれた。母も緩い人だし、娯楽に大金を払った父に怒ることはなく、ただ買ったからには楽しみなさいと言ってくれた。
βテストは全てゲーム会社の人間が行い、また情報は秘匿されているため、大まかなストーリー以外全くゲームの内容は分かっていない。
「ああ・・・買えた、ホントに買えたよ。良かった・・・・。ってそれよりチュートリアルだ!」
このゲームの本編開始は3日後、それまでに、訓練所という場所が解放され、そこで定番のスキルやジョブなどを選び、試すことができるらしい。更に、多少のアイテムも貰えるとか。
「三日間やりこむしかないよなー。春休みだし」
彼はそう呟き、ヘッドギア型の装置を頭に装着する。データのインストールは電波が良かったのか、予想が3時間と出ていた所を1時間で終えた。これから始まるVRゲームを前にして、その事は微塵も意識に止まっていないようだが。
「はー、でも、どんなゲームなんだろうな。魔法使ってみたいなー」
意識が暗転し、暗闇の中へ。次第に光が見えてくる。
メイク・ライフ・オンラインへようこそ!