第1話は早い内に投下します
プロローグ
ハンターと呼ばれる職業がある。モンスターと呼ばれる生物の狩猟からおつかいまでなんでもこなす職業。
特にモンスターの脅威は凄まじく、それを討伐するハンターという職業は引く手あまただ。
そのモンスターにもランクがあり、下級、上級、G級とランクによって同種でも強さが段違いに異なる。
上級のモンスターをあらかた倒せるようになればそこそこ裕福な生活が出来るようになり、G級にもなれば一生遊んで暮らせる。
大なり小なりハンターがいる中で、大多数の人間が金を求める奴らだろう。
そして……
大陸中央にあるドンドルマから西に向かい、大陸に4つあるG級地区の内の1つ、シュレイド山脈の麓にある街、ミナガルデ。
G級モンスターや他にもモンスター生息域が近いこの土地でミナガルデの街が発展出来たのは、一重に豊富なハンターの数にあるだろう。
一山当てようとミナガルデの街に来るハンターたち。そんなハンターたちが集まって出来たのがミナガルデの街なのだ。
街は街でもモンスター生息域が近く、しかも超危険なG級区域に隣接しているだけあってモンスターの襲撃も凄い。
それ故にある程度、モンスターを撃退できる装備もあり城塞都市としての役割も果たしている。
もう1つ。ミナガルデの街には独特のルールのようなものがある。
他の街や村ではハンターが依頼人から依頼を受けるにはギルドと呼ばれるドンドルマにあるギルド総本部からの仲介を通す必要がある。
が、ミナガルデでは依頼の量もさることながら、ハンターの人数も街の人数の実に8割を超えるほどに存在している。
そのため、個人個人にクエストを割り振っていたらギルドの負担が大変なことになる。
実際に大変なことになり、不満が爆発寸前になったハンターとギルドの間で一触即発の事態になった時、ギルドの元締めが放った一言
「ハンターにギルド作らせて、そこに管理させればよくね」
つまりは元締めは変わらずギルドで、その下にハンターたちでギルドを作ってもらえばいいんじゃないかと。
ギルドのハブ化である。
ハブギルドは基本、ある程度の資金と拠点。そしてギルドと連絡を取り合える受付と2人以上の上級ハンターがいれば設立可能となっている。
その他にも面倒な審査などがあるが、それはまた別の機会に。
そしてここにまた、1つのギルドが出来上がろうとしていた。
「なにか違う。なにかが違う」
ハンター装備と呼ばれる初心者御用達の装備を身に纏った男が建物の前で頭を抱えていた。
その建物は先日出来上がった新しいギルドとしての建物なのだが……
まず見た目が真っ赤である。比喩ではなく。きっとこの建物に色を塗った人間は気狂いでもしていたのではないかと疑いたくなるぐらいの赤。
そしてデカデカと掲げられた看板には『天下御免!!』と達筆な字で書かれている。
そんな周りの人間からしても目で見て苦笑いをしそうな建物の前で大きく笑っている人もいて……
「わはは!! 余も遂に城持ちか! 見よこの赤を! まさに余の城よ!!」
凛装備と呼ばれる装備を装着した赤髪の女性が高らかに笑っている。
「流石お姉さまです!! こんな素晴らしいデザインの城を考えるなんて!!」
そしてこちらは妹の方だろうか。姉とお揃いの赤髪に160cmにも満たない体にレイア装備を身につけている。
「あはは……」
そしてメイド装備を身に着けたお姉さんは苦笑いをしている。
一癖も二癖もあるこの4人がこの街で色々と騒ぎを起こすのは今後の話。