俺のパンツが無い。   作:彼是

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皆さん覚えていますでしょうか?
主人公のクラスの隣の子の事を・・・


この世界のオタク事情 

「あれ?高菜さん?」

 

 ある休日の昼下がり、ジュンとランチを食べてから用事があると言って(緊急の電話があって)部活に向かったので一人で街をぶらつく事にした。(ジュンには危ないから帰れと言われたが)

 

 店を回って数件目の本屋で知り合いの姿を見つけた。まさかのクラスのお隣さん高菜さんである。

服装は白い水玉模様のワンピースに空色の上着を羽織、花柄のサンダルとかわいらしい格好だ。

 

「・・・・・・」

 

 イヤホンを付けながら、すげー真剣な眼で新刊のコーナーを見ているので声をかけづらい。しかも手には10冊は超えるだろう本が抱えられている。やはり本好きなのだろう。

 

「タイトルはなんだろうか?」

 

 高菜さんへの悪い癖だが何故か気になる。そ~と覗く事にしよう。もしバレて怒られたら土下座しよう。

 

「・・・ほう」

 

 ここで俺の中の高菜さんの本のイメージは小説、ラノベ、詩集だ。本好きなのだからもちろん漫画も読むだろう。

内容のイメージは様々なジャンルを読むのでこだわりも強そうだな。特にこの世界は中々酷い(面白い)ので何を読んでても不思議ではない。

 

(団地夫の爛れた恋、メガネ男子は眠らない、オポッサムコア、トロンとメソポタミヤとアンドロメダ。はっきり言って後半の内容は不明だ) 

 

 おっと、更に手を出したのは新刊なので内容はポップに内容が書かれていた。

【かまいたちに転生したおばさんが妖怪の主になる!?ヒロインは600歳のショタじじい!?】

 

 もう突っ込みどころ満載だな。しかし考えなかったがほぼ逆転した世界なんだ。ロリババアな吸血鬼がヒロインになりえるならこの世界ではショタジジイなのだろう。

 

「・・・ふふ」

 

 おっと。試し読みした所気に入った模様。しかも相当レアな笑顔である。

あ~なんだがモヤモヤする!俺が出来ない事を軽々としたあの本ってのが気に食わない。

 

 

 その後、更に数冊を選んだ高菜さんはホクホク顔で店を出た。流石にその後を追ってはイカンだろうと思い店に留まる事にした。

 

「さてと」

 

 これからどうしようかな?夕ご飯まで後1時間ほど暇だな~。とりあえず高菜さんを笑わせる勉強でもするか・・・

 

 

 

 

後日

 

 天らは時々圭の部屋に入り雑誌、私物、本を漁りに来る。圭もある程度黙認している事で圭の両親にバレない限り大事にはならないだろう。

圭が黙認している理由は幼馴染というのもあるが、もし逆の立場なら?やるかもしれない・・・と思い、酷くない限り注意しない。

 

「アレ?圭にいの部屋に珍しく漫画が置いてある。えっと、内容は・・・」




こういう世界と世界の違いを考えるのが楽しい。

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