モンスター達の人理修復   作:蹴翠 雛兎

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さて後編です。
…最後、変になってしまったなぁ。俺からすればだけど。
では、第十三話/燃える町(後編)。どうぞ!


第十三話/燃える町(後編)

「––––以上です。わたしたちはレイシフトに巻き込まれ、ここ冬木に転移してしまいました。他に転移したマスター適性者はいません。所長がこちらで合流できた唯一の人間です」

「そう・・・・」

 

そう頷くと、オルガマリー所長は目を閉じると考えこみはじめる。

 

「・・・でも、所長が無事でよかったです。これで希望ができました。所長がいらっしゃるのなら、他に転移が成功している適性者も・・・・」

「……いないわよ。それはここまでで確認しているわ」

 

静かに、はっきりとそう告げるオルガマリー所長。その目にはどこか悲しそうな目をしていた。

 

「・・・認めたくはないけど、どうしてわたしとあなたたちが冬木にシフトしたのかわかったわ」

「生き残った理由に説明がつくのですか?」

「消去法…いえ、共通項ね。わたしやマシュ、立花や立夏、ノワールも、全員()()()()()()()()()()()()()。生身のままのレイシフトは成功率は激減するけど、ゼロにはならない。一方、コフィンにはブレーカーがあるの。シフトの成功率が95%を下回ると電源が落ちるのよ。だから彼等はレイシフトそのものを行なっていない。ここにいるのはわたしたちだけよ」

「なるほど……さすがです、所長」

「…はぁ、こうして落ち着けば、頼りになるんだけどなぁ……」

「…ほんとにね。所長、わたわたパニクると、ドジとかをよくふむからね……」

「…そこの二人。何か言ったかしら?」

「「いいや(いいえ)、何も?」」

「…はぁ……まぁ、いいでしょう。状況は理解しました。それで…ノワール。少し聞きたいんだけれど、あなたの契約状態ってどうなってるのかしら?一応、状況としては、立夏がマスターなわけだけど…」

 

壁に寄りかからながら、そう言うオルガマリー所長。

 

えっと…これは、なんて言っていいのだろうか…?

おそらく、契約とは違う…むしろ、()()に近い感覚なのだけれど…。

でも、ちょっと()()とは少し違う気もするのよね…。

とりあえず、説明…しなきゃね。

 

「えっと、なんていえばいいのかしら…。わかりやすく言うと、私はいま、()()()()()()()()()()状態なのよ」

「えっ!?どう言う事ですか!?」

「…あぁ、そういうことね。…ノワールは半英霊(デミサーヴァント)でも、英霊そのものでもない、本当に()()()()()()()()()()。だから、立夏と契約できていない。仮に契約できていたとしても仮契約止まりなんじゃないかしら?…それから、あと、これはあくまで私の推測なのだけれど……ノワール、多分、貴女は英霊の座についていないわ」

「「えっ…」」

「ちょっと、待ってください!それはっ…!」

 

オルガマリー所長の言葉に驚く立夏達。

しかし、不思議と、自然と、私はその言葉に納得していた。

 

「…ノワール。貴女、その様子だと、理由にでも思い当たることでもあるのかしら?」

「ええ…私の元が元だから…なんとなくはね…?」

 

おそらく、私がこうなった原因は––––。

 

「…まぁ、多分、彼女よね……」

 

もともと、私は英雄でもなんでもない存在。

なのにこうしてここにいる。しかも人の姿で。

そんなことができるのは、最も神に近いあの龍達だけであり、その中で私達と繋がりがあるとすれば…。

 

「…まぁ、とりあえず、これからどうするか話しましょうか?」

 

そう言うと、私はとりあえず頭の中から彼女の存在を消し、これからどうするかを考え始めた––––。




次回、召喚!
誰が召喚されるかは…ヒントだけ。
一人は、弓兵。モンハンにいそう。アニメのFate/シリーズのどれかに出た。
もう一人は、人の言葉は喋れない、奥さんがいた。タマモとある意味同じ。
…これ、わかる人いるのかな?

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