なるべく進めないとなので、誤字脱字は多いかも、訂正はやります
「で、攻勢を念頭に置いてもう一度洗いなおすことにするんやけども……」
福田による「帝国軍積極攻勢説」を聞いた各人は、今度は「攻勢」を念頭において各々の分野から予測……もとい、なにか使えそうなアイデアはないか出し合うことにした。
そして気が付くともう昼をすぎ、誰も飯を食っていないことに気が付いたので……
「航空挺進はやはり脆いですな。まあ大規模な作戦は、図演をしようにも判定する
「降下作戦による司令部強襲はいい作戦だ。机上ならな、現実なら十死零生だぞ…… サブマリン定食、ライスなし」
「今日は木曜なのにマッハ軒休みなのか、ラーメンの口になってたのに……じゃあ、オムライス定食、半ライス」
「バッテリーの需要急増以外にも、どうも占領した協商連合企業から耐圧ゴムの在庫を買い集めているようですね……ハンバーグ定食、ライス大盛り」
「…この側面を打つ機械化部隊って、森の中突っ切ってますけど、ひょっとしてこの消耗はそれが原因なのでは? 自分はライスカレー、馬鈴薯と人参抜きでお願いします」
「毎度毎度みんな注文くらい統一せえよ。バラバラやないか…… 韮レバ炒めライス大盛り、エクセレントストロベリーサンデーアドホイップクリームアド白桃シロップ漬けな」
あなたが一番面倒な注文じゃないですかとか、馬鈴薯人参抜きってもうただのカレー汁ですよなどの罵声が入るが、愛妻弁当組を除いた野郎は出前をとるのでいつものこと
一応機密部署なのだが、さすがに部屋に入れるわけはないし、この時代の情報保全などこの程度なのである。
ちなみに大田蔵が話した呪文は「エクセレントサイズのストロベリーサンデーにホイップクリームと白桃のシロップ漬けを添えて」の意味である。
「「「福田さん(はん、君)よろしく」」」
福田は頭の中で注文を繰り返しつつ、なんだかなぁ。と冷めた自分がいることを自覚した。けして不快では無かったけれど。
*** *** ***
研究所は毎日のように出前をとっているのだが、機密保持関係と、そもそも帝都のど真ん中とはいえ毎日一気に20人前近い出前をとってくれる店は(意外にも)多くはなく、「マッハ軒」「白鷺堂」といった少数の店だけが対応してくれていた。
最近になって「イエロウ・サブマリン」という洋食屋もレパートリーに入ったのだ。
で、件のサブマリンに注文の電話を掛けに行くことにした。
帝都における電話網は世界有数のものがある。逆に言えば都市圏以外はさっぱりだ。元は小国家の集合という歴史的な事情からど田舎でもインフラが整っている帝国や一家に一台レベルの合衆国には流石に負ける。
(ちなみにわざわざ持ち回りで研究員自ら電話するのは、毎日世話になっているのだから研究員自身でせえ、という極めて非合理的かつ正論な大田蔵の思い付きからである)
「チキン南蛮、ライス大盛り…… サブマリン…」
メモを取らずにこの暗唱。福田圭一という男は妙なところで優秀なのだ。
バンカラ学生のような雰囲気が抜けない若者にして、その実他者と己対する異常に厳しい態度、冷徹な現実主義者で実は恐るべき楽天家。
同じ人間とは思えないほど……なんというか、ブレがある。おっかない。
そんなところが大田蔵に気に入れられたのだ。
「ええか、同じ質の人間だけ集めたら、組織は固くなる。さりとて異端としてやっていける人間は多く無いんや。
君くらいや、心底楽しそうに、あいつらと話せるのは」
そして外語大卒で予備中尉という「優秀ではあるが、それほどでもない」という微妙な能力の福田が国際問題研究所に入れてしまったのだ。
故に背負うことになった面倒は多い
「はぁ!? 人がいないから自分で運べ?」
「だからうちのダイスケがどっか行っちまってよう…… 三輪車(オート)も持ってったし……俺ぁ店から離れらんねぇからよ」
(いやいやいや聞いたことないで、客にリアカー引いて出前持ってけって)
なお、混乱すると(心の中で)素の地元言葉が出る。大田蔵っぽいから普段は隠しているが
研究所のみんなに言えば……
福田は思い直す。いや、間違いなく腹が減って気が立っている面々だ。特にラーメンの口からオムライス定食に変更した沢田とか(そもそもオムライス定食ってなんや)大田蔵さんのエクセレント(略が無いとなったら何を言いだすかわからない。
円滑な業務遂行の為に、ここは自分が運ぶしかない……!
……福田という男、ピンチになると割と視野狭窄になるのだ。
投稿。文章力より定期的な投稿と完結を目指します。
無駄話に見えますけど、次につながりますよ。
あと、次にヒロイン出ます。
ターニャはもう少し待ってね(´・ω・)