ロクでなし講師と魔眼保持者   作:斎藤

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競馬に対する感想きてビビった。


日常5

 

 

現実とは非情なものである。

起きれば黒板にある『決闘戦』の欄に俺の名前が記入されていた。どうして夢じゃないんだ。それだけじゃなく、黒板にある各競技にはクラス全員の名前が書かれてある。つまり俺がティンジェルに言った『俺を動かしたいなら他の全員を動かしてからにしてくれ』という言葉が機能してしまう。逃げ道は消えた。俺に残された道はただ1つ、当日風邪で行けません作戦しかない。

 

「いい、やるからには本気でやるわよ」

 

俺の企てる作戦に気づいていない銀髪は俺相手に特訓をしてくる。しかも本気とか言ってるけど本気で魔術打たれたら死ぬ自信ある。

勘弁してくれ。こっちは『特訓するわよ』って突然起こされて連行されたんだから一生入ることのないやる気が入ってないって。

しかもまわりでクラスメイト達見てる中でするのは辛いって。ギイブルなんて心配そうな目で……いや、あの目は無理だろって諦めてる目だ。

 

「銀髪、1つ言っておく。俺は弱い!」

「《大いなる風よ》!」

 

俺の言葉と同時に風の魔術打ってきやがった。よし、ちょうどいいしこれ当たって気絶したフリして寝よう。

 

……と思ったけど少しだけ威力緩めないと後が痛いから少しだけ相殺しよう。

 

「《大いなる風よ》ボソッ」

 

直撃する直前に小声で詠唱して同じ魔術を発動させて威力を弱める。そして大きな衝撃に身を任せて吹っ飛ぶ。地面に転がりながら寝転がる。完璧な流れだ。そのことに気づいていない銀髪は吹っ飛んでる間、避けない俺に焦っている顔だった。

 

「ラヴァル君!?」

 

「え……ら、ラヴァル大丈夫!?」

 

こちらに駆け寄ってくる音が2つ聞こえる。声をあげたのはティンジェルと銀髪。その2人が駆け寄っているのだろう。もちろんそんな声で俺は起きる気は無いしこのまま寝る。

 

「どうしようルミア!ラヴァルが!」

 

「落ち着いてシスティ!今白魔術で回復をするから!」

 

よく聞けばティンジェルと銀髪以外のクラスメイト達もざわざわしてるな。こんなので大丈夫か?とか言ってる。大丈夫じゃねぇよ!すぐにでもそう言いたい。

 

「いい加減にしろよ。お前ら二組の連中邪魔なんだよ。こんな間抜けも練習なんて程度が知れるな」

 

突然声を上げる人がいる。遠くから足音がするなぁと思ったら他のクラスの人練習しにが来たのか。しかも俺の雑魚さ加減にクレームを入れにくるとかこいつ絶対プライド高い人の多い一組のやつだ。

 

「これから俺たち一組が練習するんだからそこの雑魚を運んでどけよ」

 

やはり一組か。というか俺を運ぶように指示してくれるなんていい人だなぁ。楽して保健室のベッドまで行けるなんて運がいい。

 

「んだとぉ!ふざけるなぁ!」

 

いや、カッシュは食い下がるな。俺を運んでいけ。さっきから黙って白魔術かけてるティンジェルもこれ以上の回復はいらないから。魔術のかけすぎは体に良く無いぞ。もう運んで欲しいんですけど。

 

「クライス、場所を取っておけと言っただろう」

 

またなんか変な人が来た。言い方から教師かな。一組の担任って誰だっけな。忘れたわ。

 

「ちーっす。先輩講師のハーレムさんじゃないっすか」

 

ハーレムさんか。この声はハーレムさんと覚えた。というか、グレン先生まで来てんじゃん。耳からの情報が多すぎてもうわけわかんねぇな。

 

「ハーレイ!ハーレイ=アストレイだ!貴様舐めているのか?」

 

「ハーなんとか先輩のクラスも競技祭の練習っすか?」

 

「当然だ…私が指導する以上優勝以外有り得ない」

 

「わ~すご~い先輩頑張って~」

 

グレン先生はどこまでもハーレム先生をバカにしたいらしい。ここまでプライド高そうな人間を煽れるなんてグレン先生は大物だな。

 

「まぁいい。さっさと場所を空けろ」

 

「じゃああの木のあたりまで空ければいいっすかね?」

 

「何を言っている。お前達二組は全員ここから出て行けと言っているのだよ」

 

「あの…そりゃいくらなんでも横暴じゃないっすかね?」

 

「グレン=レーダス。貴様クラス全員を競技に参加させるらしいな」

 

「そこで気絶している劣等生のような足手まといになる成績下位者を使って、戦う前から勝負を捨てるようなクラスが群れて練習場を占有するなど迷惑千万だ」

 

うん。確かにクラスのほとんどが練習場にいたら邪魔だな。でもグレン先生が譲歩してるんだから大人としてその案に乗ってあげようよ。

 

「お言葉ですがうちのクラスはこれで最強の布陣なんすよ。勿論俺達は優勝を狙ってますよ。油断して寝首をかかれないことっすね」

 

「口ではなんとでも…」

 

「3か月分だ。俺のクラスが優勝するに給料3か月分だ。この賭け、乗ります先輩?」

 

グレン先生はムキになってとんでもないものを賭けてくるな。聞いていてすごい面白い。絶対後で後悔するやつじゃね。すごいっすねグレン先生。

 

「………い、いいだろう。私も私のクラスが優勝するのに給料3か月分だ!」

 

間が空いてますよハーレム先生。そこは生徒達を信じて即答しようよ。これならグレン先生の方が教師として生徒とやっていく素質がある。

……あ、学院内で賭博行為をしている時点で二人とも教師失格じゃね?

 

「さすが先輩。いい度胸っすね」

 

「そこまでですハーレイ先生。あなたの練習場所に関する主張に全く正当性が見られません。これ以上見苦しい真似を続けるなら学院上層部で問題にしますがよろしいですか?」

 

そこは賭博行為を問題にしようよ。そっちの方が問題だと俺は思うんだけどなぁ。そう思うのって俺だけ?

 

「それにグレン先生は逃げも隠れもしません。私達は魔術競技祭で正々堂々と戦いそして必ず優勝します!ですよね、先生!」

 

「お、おう」

 

久し振りにこんなに弱った声を聞いた。これは既に後悔しているな。可哀想に、さよなら逃げ道。さよなら給料3ヶ月分。生徒一同は責任を持ちません。

 

「いいだろう!この私に立て付いたことを必ず後悔させてやる!」

 

ハーレム先生が言った後足音が遠ざかっていく。練習して行かないのかよ。なら今のはなんの話し合いだったんだよ。

 

「頑張りましょう。先生!」

 

「……お、おぅ」

 

「グレン先生!さっきからラヴァル君に白魔術かけてるのに全く良くなる気配がありません」

 

「え?いや、ラヴァルなら初めから起きてるだろ。ここ来た時から思ってたんだが、どうして気絶したフリしてたんだ?」

 

バレテーラ。ハーレム先生を煽りながらよく気がつくな。

 

「…いつから気がついていました?」

 

諦めて立ち上がる。いきなりのことでずっと白魔術を使ってくれていたティンジェルが驚いた顔で俺を見ている。というかクラスメイト達全員も驚いてる。

 

「ここに来た時からに決まってるだろ。俺に隠そうなんて100年早い」

 

「まじかー。いや、皆は全く気づかないからいけるかなって思ったんだけどな」

 

「えっと、つまりラヴァル君は…」

 

「初めから気絶なんてしてなかったかな」

 

テヘペロっと可愛く言ってみたけど言ってて自分で気持ち悪くなった。誰得だよ。

 

「良かったー。全然起きないから心配しちゃった」

 

ティンジェルがマジで安心してる。なんだか申し訳なく感じてきた。クラスメイト達が人騒がせなやつだな的な空気を出してる。そんな目で俺を見ないでくれ。

 

「どうして気絶したフリなんてしたの?」

 

「いや、面倒くさいし練習なんてしたくないでしょ。だから気絶したフリすれば練習しなくて済むかなーって思ったわけ」

 

「本当に大丈夫なの?全力の《ゲイルブロウ》が直撃したけど…」

 

銀髪が言う通り、一般視点からすれば直撃入ってるだろうけど緩衝したからいうほど痛くなかったんだよなぁ。緩衝させなかったら普通に意識手放すレベルの威力のある《ゲイルブロウ》飛んできたから焦ったわ。

 

「まー体は痛かったけどティンジェルの白魔術で痛みは引いたかな。ありがとな」

 

「ううん、ラヴァル君が無事で良かったよ」

 

ティンジェルの優しさが心に染みる。本当に申し訳ない。今後はあまりしないよう心掛けよう。

 

「ラヴァル、気絶してないということは勝負の内容は知ってるわね?勝つわよ」

 

「へーへー。練習はしたくないけど、明日から頑張ろう!」

 

「ラヴァルにしてはまともなこと言うわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、当日は風邪を引く予定だから行かないけどね。

 

 




次話は少し遅れるかもしれないです。

馬よりボートの方がいいって聞いたんでそっちにしました。
馬、ボート、パチンコ関係の感想は控えめにお願いします。
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