魔法少女リリカルなのは『INNOCENT BRAVE』   作:ウマー店長

3 / 15
DUEL1 リライズ・アップ!③

ホビーショップT&Hの最上階、ブレイブデュエルのシミュレーターが設置されたデュエルスペース。

なのは達はようやくプレイできるブレイブデュエルに心を躍らせていた。

 

「それじゃあ私とエイミィでオペレートするから、みんなはシミュレーターに入ってね!」

 

アリシアに促されシミュレータに入っていくアヤト。

隣のシミュレーターを覗けばなのはたちがこちらに手を振っているのが見えた。

手を振り返しながら自分のブレイブホルダーをチェックする。

 

(別に対戦をするわけじゃないし、標準のデッキでいいか)

 

そう考えながら慣れた手つきでカードを取り出す。

すると、準備が終わったのかシミュレーターの内部にいくつものウィンドウが表示され始めた。

 

「よ~し、みんなシミュレーターの真ん中に立ったかな?」

「はい!ばっちりです!」

「準備万端!」

「いつでも大丈夫です!」

「ああ、いつでもいけるよ」

「よ~し、じゃあブレイブシミュレーター!」

「スイッチオン♪」

 

シミュレーターの内部からエイミィが振り上げた手をさえぎるようにアリシアが起動スイッチを押したのが見えた。

 

「私が押したかったのに~!」

「ごめん~!」

 

操作席でじゃれあう二人を眺めていると突然、体に浮遊感を感じた。

いつも感じているシミュレーターの起動シークエンスだ。

 

「わっ!なんだかふわ~ってする!」

「まさかゲームで浮遊体験することになるとはね・・・」

「なんだか不思議な感じだなぁ・・・」

 

三者三様の感想を述べるなのはたち。

そんな中で何かを思いついたようにアヤトはなのはに声をかける。

 

「せっかくだし、ステージ設定の操作はなのはちゃんにやってもらおうかな」

「えっ!?わ、私ですか!?」

「うん、ちょうどチームデュエルのときのリーダーが入る機体に入ってるし」

「このシミュレーターってそういう位置づけなんですか!?」

 

わたわたと慌てだすなのはを見て笑うアヤト。

なお、チームのリーダーが~のくだりは真っ赤な嘘であり、それを知っているフェイトやアリシアは苦笑いをしていた。

 

「それじゃあ、なのはちゃん!『五人プレイ』『フリートレーニング』、後は最初だし・・・『雲海上空ステージ』って入力して」

「え、えっと・・・『五人プレイ』『フリートレーニング』『雲海上空ステージ』・・・ボタンは・・・なんだろうこれ、これでいいのかな?えいっ」

「できたみたいだね~、それじゃあブレイブホルダーを胸の前にかざして!アヤトさんとフェイトは言うまでもないかな」

「ああ」

「うん、大丈・・・ん?」

 

フェイトのシミュレーターにメッセージが表示される。

その内容は挑戦者が現れたことを告げる内容だった。

 

「タイミングが悪いな」

「あはは・・・仕方ないですよ」

 

そう言ってはいるが、顔に落胆の表情を浮かべるフェイト。

一応、まだ起動が終わっていない今の段階なら挑戦者の乱入拒否もできるが、フェイトは承諾ボタンを押した。

 

「やるんだ?」

「はい、挑戦は受けるのがモットーなんです」

「なるほど、いい心がけだ」

 

あとで自分も挑戦してみようと思いながらアヤトはブレイブホルダーを胸の前に掲げた。

フェイトはもちろん、なのはたちも同じようにしている。

 

「それじゃあ、行くぞ!」

 

『ブレイブデュエル、スタンバイ!!』

 

五人がそう叫ぶとシミュレーター内のカメラが起動し始める。

 

『プレイヤースキャンを開始します』

 

そのシステム音声を聞いて、アリシアはハッとなる。

 

「あっ・・・アヤトさん!!急いで眼を閉じて!!」

「え?」

 

次の瞬間だった。

 

「え、ちょ!」

「わわっ!」

「きゃあっ!」

 

何が起こったのか解説しよう。

ブレイブデュエルにおいてデュエルアバターを生成するためのプレイヤースキャン。

これはパーソナルカードを作成する際に入力したデータと実際のプレイヤーを照合するためのものである。

さて、ではプレイヤースキャンされたシミュレーター内の人間がいったいどんな風に見えるのか。

答えは単純、「すっぽんぽん」である。

もちろん外部の人間から見ればシミュレーターの中には先ほどまでと変わらない小学校の制服姿のなのはたちしか見えない。

だが同じステージに、同時にアバターを生成するとどうなるのか。

これも早い話が「丸見え」なのである。

もちろん細部までくっきりと丸見えなわけではないがうら若き少女からしたら赤面ものである。

 

「な、なに!?なになになに!?」

「ど、どうなって・・・あ、アヤトさん!?見ないでよぉ!!」

「み、みられた・・・?みられたよね・・・?」

 

そんな目にあった少女たちは慌てて小さな手を目いっぱい使い体を隠す。

顔は赤く、細腕で体を隠している美少女の姿は一部の趣味の人間にとってはご褒美といって差し支えないだろう。

そして唯一この難を逃れられたのは、挑戦を受けるためにアヤトとは別のステージに行ったフェイトだけである。

そして、美少女といっても差し支えない小学四年生三人の素っ裸を見た青年は。

 

「・・・?」

 

特に動揺もしていないどころか首をかしげていた。

 

 




【単語集】

『乱入』・・・格ゲーにおける乱入と同じ
『すっぽんぽんの美少女たちが自分の体を細腕で隠す』・・・コミック参照
『一部の趣味の人間』・・・このロリコンどもめ!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。