魔法少女リリカルなのは『INNOCENT BRAVE』   作:ウマー店長

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DUEL1 リライズ・アップ!⑤

轟音と共に辺りを覆っていた煙が晴れていくにつれ、乱入者の姿がはっきりと見えるようになってきた。

遠目でわかりづらいが、年齢はなのはたちと同じ小学生くらいだろうか。かわいらしい大きな赤い帽子をかぶり、帽子と同色のロリータ系の服を身にまとっている。

ただ、帽子には目つきの悪いウサギのマスコットが付いていた。

 

「テストプレイ組・・・?なんのことよ」

「アリサちゃん、すごいよあの子・・・」

 

すずかは目の前に表示された乱入者の情報を見て驚いた。

 

「所属はベルカスタイルで・・・カードのランクがRな上に、通り名まで持ってるみたい」

 

すずかたちの目の前のディスプレイには乱入者の簡単な情報が記載されている。カードランク、スタイル、通り名、プレイヤーネームである。

今回の乱入者の少女のデータは【カードランク:R】【スタイル:ベルカ】【通り名:鉄槌の騎士】【プレイヤーネーム:ヴィータ】となっている。

高レベルプライヤーの乱入に困惑するアリサたちをよそに、ヴィータは対戦相手たちを眺めていた。

 

「見たとこN+が四人ってとこか・・・ん?」

 

相手がどれくらいの力を持っているかを図る基本的な目安としてカードランクがある。

純粋にランクが高いほどアバターの基礎力が高いのだから当然ではあるが、N+は実践に耐えうるカードの中でも最低ランクのカード。全員がN+を使っていることに気がついたヴィータは最初は落胆の表情を浮かべていた・・・が。

 

「あ、あぁっ!アヤトさんじゃねーか!!」

 

アヤトを視界に捉えた瞬間に、その表情が一気に歓喜の表情へと変わる。

逆にアヤトはそんなヴィータを見て苦笑いを浮かべた。

 

「ああ、やっぱりヴィータちゃんか・・・まさかこのタイミングでぶつかるとは・・・」

「何だよ!今日暇だったならウチの店に来てくれればよかったのにさ!最近来ないからみんな寂しがってたんだぞ!!」

「いや、中間テストとかレポートとかで忙しかったんだよ・・・。みんな元気?」

「いやー、アインスが『か・な・り』寂しがってた。この前だって来るかどうかもわかんないアヤトさんの分のお茶菓子用意して店番してたしなー、かなりそわそわしながら」

「アインスさんもこの時期は忙しかったろうに・・・近いうちに遊びに行くって伝えといてくれる?」

「わかった!はやても喜ぶよ!!・・・じゃ、久々に相手になってくれよ!」

 

世間話はここまで、ということだろうか。ヴィータはその容姿に似合わない無骨なハンマー型のデバイスを担ぎなおした。

 

「・・・そういえば、なんでN+のカードなんだ?いつものRのカードはどうしたんだよ?」

「いや、今日はみんなに合わせようと思って」

「みんなぁ?」

 

ヴィータはアヤトの近くに浮かんでいるなのはたちを見る。

 

「・・・なんだ、弱っちそうだな。弱いもんイジメは趣味じゃねぇんだけど・・・」

「むかっ」

 

ヴィータの発言に真っ先に反応したのはアリサだった。

もともと勝気な性格であることを考えれば弱いもの扱いされたことに腹を立てないわけが無かった。

そして何より、今まで一緒に遊んでいたアヤトが見知らぬ少女と仲良くおしゃべりをしているのが気に食わない。

 

「そうよね、対戦ゲームなんだし・・・乱入上等よね!!」

 

アリサはそう叫ぶと、手に持ったデバイスのトリガーを引いた。

紅蓮の炎が刃からあふれ出し、鞭のようにうごめき始める。

 

「いくわよ!フレイムアイズ!!」

『ん?おぉっ!俺のことか!?』

 

なのはを真似たのか、デバイスに名前を与えたアリサが相棒・・・フレイムアイズを振りかぶり、ヴィータへ向かってスキルを発動する。

 

「せぇ・・・のっ!!」

 

フレイムウィップが発動しヴィータへ向かって炎の斬撃が襲い掛かった。

だが、当のヴィータはニヤリと口元に笑みを浮かべ自身のデバイスを振りかぶる。

 

「しゃらくせえ!!」

 

ヴィータの放った打撃はアリサの攻撃を文字通り”打ち砕いた”。

自身の現在打てる唯一の攻撃があっさりと破られ、アリサの表情が驚愕・・・というよりも、ありえないものを見たような表情へと変わる。

 

「ちょっ!反則じゃないあれぇっ!?」

「お、か、え、し・・・」

 

アリサの攻撃を打ち払ったヴィータは間髪入れずに四つの鉄球を生み出し、自身の目の前に滞空させた。

それを見たアヤトはあわてて杖を構える。

 

「メギドシューター、セット!!」

 

何の強化もされていないN+のカードのステータスは最低ランク。強化済みのRランクのカードを使用しているヴィータの攻撃をまともに受ければ一撃で落とされてしまうだろう。

アヤトは初プレイで一撃で撃墜、などという嫌な思いをアリサたちに味わって欲しくない一心でメギドシュータのスキルカードを起動する。

 

(しまった!このランクのカードじゃ三つが限界か!!)

 

ランクが低いカードは魔力の総量も少ない。もともとアヤトが使うメギドシューターのスキルカードは、消費が多い代わりに一発の威力が高い魔法である。

本来は魔力量の多いR以上のランクのカードで使うべき代物なのだ。

 

「・・・だっ!!」

 

ヴィータは目の前に浮かんでいる鉄球をデバイスで撃ち出した。

撃ち出された鉄球は迷わずアリサのほうへ向かって飛んでいく。

 

「・・・シュートッ!」

 

アヤトもメギドシューターを撃ちだした。

三発の白銀の魔力弾はそれぞれが精密なコントロールでヴィータの鉄球を打ち落とした。

しかし、ヴィータの撃った鉄球は四発。つまり残りの一発はそのままアリサの元へと飛んでいく。

 

「やばっ!」

 

初心者のアリサでは、とっさの迎撃も防御も間に合わず鉄球が直撃した。

派手な爆発が起こり、そこには完全にのびたアリサがフレイムアイズと共に浮かんでいた。

 

「アリサちゃん!」

 

アリサが撃墜されたことで動揺したすずかが、アリサの元へと飛ぼうとしたとき。その背後に何かが回りこんだ。

 

『スキルカード、パワードレイン!!』

「はれっ?」

 

すずかの後ろに回りこんでいたのはウサギのぬいぐるみだった。

ヴィータの帽子についているものと同じデザインで、赤いマフラーをつけているのが特徴的だ。

 

「力が・・・抜けて・・・きゅぅ」

「のろうさもいたのか・・・」

 

すずかを無力化したのは『のろうさ』というマスコットキャラクターだ。

ヴィータお気に入りのキャラクターでヴィータはこれを自動操縦のフレンドNPCとして使用している。

アリサとすずかが脱落し、実質二対二の状況になったアヤトとなのは。

 

「なんだ、やっぱたいしたことねぇ・・・」

 

ヴィータは脱落した二人から、アヤトたちへと視線を移す。

 

「さて、次はどうするんだ?アヤトさんが相手してくれんのか?それともそっちのおさげの奴か?」

 

ヴィータはブンッ!とデバイスを振るい、なのはに突きつけた。

それをかばうようにアヤトが前に立つと、ヴィータは待ってましたと言わんばかりに表情に笑みを浮かべる。

 

(とはいえ、このランクのカードでヴィータちゃんと戦うのは少しきついな・・・)

 

今のアヤトのデッキには先ほど使った【メギドシューター】と魔力スフィアを生み出す【メギドスフィア】、砲撃魔法の【メギドブラスター】、後は相手を拘束する【チェーンバインド】しか入っていない。

 

(せめてN+のカードをもう一枚入れておくべきだったか・・・)

 

アヤトはチラリとなのはのほうを見る。

この状況にどう対応すればいいかわからないなのははただただオロオロとしていた。

 

「どっ、どうしよう!レイジングハート!」

『私を相手に向け、こちらのスキルを使ってください』

 

よし!とアヤトは思った。レイジングハートがサポートしてくれれば初心者のなのはでもある程度は戦える。

それに、なのはは現時点でかなりの空中制動をモノにしていたはずだ。

 

「あ、アヤトさん!」

「なのはちゃん、レイジングハートの言うとおりに!」

「は、はいっ!」

 

なのははレイジングハートをヴィータへと向け、スキルカードを起動する。

桜色の魔力弾が四発、魔法陣と共になのはの前へと現れた。

 

『シールドの展開を提唱』

「あん?」

 

ヴィータは相棒であるデバイス、グラーフアイゼンの提案に首をかしげる。

実力者のアヤトはともかく、その影でオロオロしていた少女の攻撃にそこまで脅威を感じていなかったからだ。

アリサのときと同じようにアイゼンで打ち払えばいいと思っていた。

 

「いくよっ・・・ディバイン、シューターッ!」

「ちっ!」

 

相棒の言葉を聞き入れ、シールドを張る。

魔力弾はすべてシールドにぶつかり、ヴィータには傷一つ付いていない。

 

「そらっ!倍返しだ!!」

 

ヴィータは文字通り、なのはの放ったディバインシューターの倍の数。八発の鉄球を撃ち出した。

 

(アヤトさんやレイジングハートが褒めてくれた空を飛ぶこと・・・それをおもいっきりやってみる!!)

 

なのはは自分を追いかけてくる鉄球をひたすらかわし続ける。

魔法の持続時間が過ぎていくにつれ、鉄球は一つ、また一つと自壊していく。

 

「よっ・・・よけ切った・・・?やったよアヤトさん!レイジングハート!!」

「なのはちゃん!!」

『ナノハっ!上です!!』

 

二人の声に慌てて上を向いたなのはの目に映ったのは、グラーフアイゼンを振りかぶったヴィータの姿だった。

 




【独り言】
眠いです。どうも、作者のアヤトです。
今回かなり急いで書いたので短めとなっております。
どこかしら誤字脱字あると思うので気づき次第お知らせください。訂正していきます。

最近思うことは一つ。
なぜフェイトちゃんは小学生なのにあんなにエロいのか。
この小説でもあのエロさを表現していきたい・・・。

今後挿絵を描こうか悩み中。
リアルがもうちょっと落ち着けばいいのにな(願望)
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