機動戦士Dガンダム~悪魔の兵器の物語~   作:クニクニ

33 / 46
アニメとゲームを混ぜています。
というかほぼ原作です。


第27.5話 幕間 平和の羽

~ホンコンシティ~

 

度重なる連戦でつかれきっているだろうZEUTH一同に休暇が言い渡され休暇を使って街に遊びに行くものや休暇している間にでも訓練をしようとするものもいた。

 

 

そして一方でシンは、バイクに乗りツーリングをしていた。

 

今までの戦闘で疲れきっていた精神だったので彼は海の見える道路を走っていた。

そして、バイクを停めるのにいい場所があったので、彼はバイクを停めた後バイクを降りて海を眺めた。

 

静かで、綺麗な海。

シンはそんな海を見てただのんびりとする。

いままで疲れきった体を癒すために。

 

「ラーラーララー♪ラーララーラ♪」

 

そんな時、どこからか歌声が聞こえた。

歌声のする方向を見ると、クルクルと踊っている一人の少女がいた。

 

金髪で、白と水色のドレスを着た出会ったことのない少女だったが彼はその姿を見て思わず見とれてしまった。

 

(綺麗な子だな・・・。)

 

そんな彼女の声を聞きながら視線を戻し再び海を眺める。

 

「ラーラーララー♪・・・あっ!」バッシャァァァン

 

「えっ?」

 

少女の声が突然聞こえなくなると同時に水の音が聞こえ、シンは先ほど少女がいた場所をもう一度見る。

しかし、その少女の姿はなかった。

 

「おい、まさか!?」

 

シンはすぐさま少女のいた場所へと駆ける。

少女のいた場所へと着き、崖の下を見ると先程の女性が海の中で溺れていた。

 

「ああ!嘘だろ、海に落ちたのかよ!?それに泳げないのか!?」

 

シンは上に着ていたジャケットを脱ぎすぐさま海へと飛び込む。

シンは彼女を浅い所へと運ぼうとするが、彼女は混乱しているのか暴れまわっていて泳いで運ぶことが出来ない。

 

「くそ、落ち着けっ!」

 

シンは少女にしがみつき離さないようにするが、彼女は暴れまわり彼女の爪がシンの頬をひっかく。

多少血は出ているがそんなことより彼女を運ぼうとする。

 

そして数分たって疲れきったのかようやく落ち着き、シンはすぐさま彼女を浅瀬である洞窟へと運ぶ。

洞窟の中は浅いのでもう溺れる心配はなかったので彼女を運ぶのを途中でやめる。

先程彼女が暴れていたのを押さえるためにシンの体力はかなり消耗していた。

 

「はぁはぁ、死ぬ気か?この馬鹿!」

 

「・・・!?」

 

シンがつい言ってしまった一言。

少女は『死』に対して強く反応してしまい、体が硬直する。

 

「泳げもしないのにあんなとこ!なにをボーっとして・・・ん?」

 

シンは彼女に対して怒っていたが彼女の様子がおかしいことに気づく。

 

「い、いや、いやぁ!」

 

「え?」

 

彼女は何かに怯えるかのように青い顔をしていまにも泣きそうにしていた。

 

「死ぬのいやぁぁ!!」

 

「お、おい、一体何!?」

 

少女は立ち上がり再び海の深いところへと向かう。

まるでシンから逃げるかのように。

 

「死ぬの、死ぬいやぁ!死ぬの怖い。」

 

「いや、だから待てって!」

 

シンは彼女を止めようと後ろからしがみつく。

しかし、彼女は再び暴れ始め、シンに肘があたり2人とも海の中へと倒れこむ。

まだ、浅い場所なのでシンはすぐさま立ち上がる。

 

「くそ、一体何なんだよ。」

 

「いや、いやぁ!死ぬのはいやぁ!」

 

(この子・・・。)

 

シンがこの子は死ぬことに過剰に反応していることに気がつく。恐らくこの子は戦争の被害者なのだろうか?

だとしたらさっき自分が言ったことにこの子は怯えているのだろう。

 

「大丈夫!君は死なない!俺がちゃんと守るから!」

 

シンは彼女に抱きつき彼女に聞こえるように大きな声で彼女に語りかける。

 

「うぅ、ま、守る?」

 

彼女に聞こえたのだろうか彼女は暴れなくなり彼女は大人しくなった。

 

「ああ、約束する。君のこと俺がちゃんと守るから。」

 

太陽が沈むなか、シンは彼女を安心させるために彼女を守ると約束をする。

 

----------------------

 

あの後2人は洞窟の中へと戻り、2人の着ていた衣服は海水でボトボトになり、体を冷やさない為に火をおこして体を温めている。

服はぬれているので今は2人とも上半身は何も着ていない状態だった。

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

しかし、互いに喋ることなく焚き火に当たっており、時間が過ぎていった。

シンはせめて後で家族に引き渡す為に彼女の事を聞こうとする。

 

「君の名前は?」

 

「・・・ステラ。」

 

「いつも誰といっしょにいるの?お父さんとお母さんは?」

 

「いつもはネオ、スティング、アウル。お父さん、お母さん知らない。」

 

「そっか・・・。」

 

父と母を知らない。

恐らく彼女は家族と離れ離れか、あるいは・・・。

そう思っていたシンはふとステラを見ると、ステラの首には水色の羽の形をした綺麗な首飾りをしていた。

しかし、彼女が服を着ていないのですぐ視線をステラからそらす。

 

「え、えっと、その首飾りは?」

 

「わからない・・・。でも大切なもの。」

 

ステラは首にぶら下がっている首飾りを大事そうに握る。

シンは首飾りを大事そうにしている彼女の顔を見ると彼女はほんの少し笑っていた。

その顔を見てシンは不意にドキっとしてしまう。

 

「?」

 

シンの視線に気が付いたのかステラはシンに振り向き首を傾ける。

 

「い、いや。なんでもないよ。」

(おっ、落ち着け俺!)

 

シンはステラから再び顔を背け、気づかれないように深呼吸をして心臓の鼓動を抑える。

多分、自分の顔はいま真っ赤になっているだろう。

 

そして少しずつ心臓の鼓動が落ち着き、ふと彼女の首飾りのことを考える。

 

(もしかして、家族から貰ったものかな?)

 

でも、さっきのステラの『死にたくない』という言葉を思い出す。

恐らく過去になにかがあったのだろう。

だから、あれほどに反応してしまうのだろう。

やはり彼女の家族はもう・・・。

だから、彼女にとって大事な形見なのかもしれない。

 

彼女も戦争によって家族を亡くした境遇が自分と似ていると考えてしまう。

 

 

「・・・。」

 

一方でシンのことを見つめるステラ。

すると、ステラは立ち上がり自分の服のポケットからあるものを取り出す。

 

「はい。」

 

「え、くれるの?」

 

ステラから渡されたのは一枚の貝殻だった。

貝殻は綺麗なピンク色で角度によっては光に照らされキラキラと光る。

 

「あ、ありがとう。」

 

シンはステラの顔を見て視線を下ろすと危うく見えそうだったのでまた急いで目を反らす。

 

再び二人は焚き火のパチパチという音をがなる洞窟のなかでただ沈黙し、少しずつ時間が流れていった。

 

 

 

 

それから一時間ほどして俺達が洞窟の中で過ごしているとき海の向こうから一筋の光が洞窟の中を照らす。

そして光を照らしながら近づいてきたのは一隻ののボートだった。

ボートが洞窟の入り口に止めて、そのボートから一人の女性がボートから降り、ステラの元へと駆けてくる。

 

「ステラ!無事だったのね!」

 

「フォウ・・・!」

 

フォウという女性はステラに抱きつきステラの無事を確認して安心した顔をする。

 

「ステラのお姉さんかい?」

 

「ううん。同じ部隊の人。」

 

「部隊・・・?」

 

「シン! こんな所にいたのか!」

 

ステラの言葉に疑問を抱き考えてると声を掛けられたので声がした方向を見ると彼女たちの後から洞窟に入ってきたのは彼と共に戦うZEUTHの仲間カミーユだった。

 

「カミーユ・・・?お前こそどうしてここに?それにこっちの人は何なんだ?」

 

「お前を探しているときに知り合ったんだよ。」

 

カミーユとシンがお互いに事情を話しているとき一人の連邦の制服を着た女性が近づいてくる。

 

「少年・・・状況から見て、君がステラを保護したことは認める。とりあえず服を着てくれ。」

 

シンは今の自分の状況を確認して自分が上半身裸だったことを思い出す。

 

「え? えっと、はい。」

(あの制服、連邦軍・・・?)

 

シンは焚き火であたためた服を着ていつでも出れる状態にした。

 

「さて、着替えたようだな。とりあえずこの洞窟からでるとしよう。」

 

ロザミアの案内でシン達はボートに乗り、ボートで近くの岸へと送ってもらいシンとカミーユはボートから降りる。

 

「ありがとうございました。ボートまで出してもらって。」

 

「気にしなくていい。ステラを助けてもらったお礼だ。それに君がザフトの人間であることはすでに知っている。」

 

シンはその言葉を聞き体が思わずドキッとして体が動揺する。

やはり彼女は連邦の・・・。

シンは最悪のことを想定して体を動かそうとする。

 

「・・・だが、ステラを助けてくれた以上、本件において君に手出しするつもりはない。」

 

連邦の女性はどうやら理解のある人のようで礼として今回だけ手出しはしないと言う。

シンは少しだけ安心して警戒は解くがいつでも動けるようにする。

 

「わかった。」

 

「・・・では、俺達はこれで失礼します。」

 

「そのほうがお互いの為だろう。ステラの件については感謝する。」

 

彼らは自分達の帰る場所へと歩みを進めようとしたとき、ステラはシンを呼び止める。

 

「シン・・・。」

 

「じゃあね、ステラ・・・。でもきっと、また会えるよ。」

 

「シン・・・!」

 

シンとステラが話しているときカミーユはこっそりフォウの元へと近寄る。

 

「ありがとう、フォウ・・・。君のおかげで助かったよ。」

 

「あの子みたいに、また会えるって言ってくれないの?」

 

「そ、それは・・・。」

 

「じゃあ、私が会いに行くよ・・・。カミーユのところへ。」

 

「ああ・・・。またな、フォウ・・・。」

 

「2人ともそこまでだ。ファントムペインに戻るぞ。」

 

ロザミアはステラとフォウを呼び、ボートへと向かう。

 

「ロザミア・・・。」

 

「わかっているだろうな・・・。奴らは恐らくZEUTHだ。」

 

「そして、宇宙の人間は空を落とす。私達は奴等を倒さなくてはならないのだ。」

 

普通であれば会いに行くことは可能だろう。

だが、彼女たちは戦っている身。

たとえ、仲良くなっても相手は敵の部隊。

そう簡単には会うことはできない。

 

「さあ、戻ろう。皆が待っている。」

 

ロザミアたちはボートに再び乗り込みエンジンを掛け、岸から離れる。

彼らはほんの少しだけ見送り踵を返す。

 

「俺たちも戻ろうシン。」

 

「ああ。」

 

彼らも自分達の帰る場所へと向う。

 

そして彼らは彼女達と再び会えることになる。

だが運命は悲しく、彼らが再び会うのが戦場となるだろうことを・・・。




シンとステラの濡れ場(意味違い)




~どうでもいい話~
当時アニメ見て思ったんですけど、シンってこの時ノーヘルだったのがとても不思議でした。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。