今回の話はこの疑問を解消するために。
あと短いです。
これはジョーカーがZEUTHたちと合流を果たしている頃の話。
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~ガルダ艦内~
連邦軍輸送艦ガルダ艦内にあるエクステンデッド調整室。
ここでは連合軍の強化人間エクステンデットの調整のためのカプセルが置かれていた。
エクステンデットはかつてブーステッドマンとよばれる連合軍がMSの操作などを向上するために徹底的な薬漬けと手術、洗脳教育を施していたが協調性の無さと暴走が起きやすかった為、
それを改良し、エクステンデッドを作り上げ、戦闘が飛躍的に向上させることが出来たのだった。
そしてステラ達エクステンデットは『ゆりかご』とよばれる特殊な睡眠カプセル部屋で措置を施されている。
「ん、んん。」
その内のカプセルの1つの中で眠っていた少女ステラは目を覚まし、カプセルの中から出るとすでに他の強化人間達が集まっていた。
「おはよう。フォウ、ロザミア。」
「そろそろ目覚める頃だと思って来たよ。」
「調子はどうだいステラ?」
「たくさん寝たから気分がいい。」
楽しそうに会話をしている彼女たち、一見微笑ましく思えるかもしれないが、それほど現実は甘くはなかった。
「のん気なもんだよ。調整が終わったって事はまた出撃だってのに。」
楽しそうな彼女達にアウルは水を差し現実へと引き戻される彼女達。
そう、あくまで強化人間は兵器、用がないときは寝かせて出撃のときは起こして万全の状態で出撃される。
連邦、連合。
まったく違う世界から来た組織でも人間を使って戦争するという根本は同じなのだ。
そしてその光景を離れてみているものもいた。
「頼もしいと同時に哀れさを感じますな。」
「彼らの境遇にか?」
彼らを離れた場所で見守るブラン・ブルタークとネオ・ロアノーク。
連邦の強化人間であるフォウ、ロザミアの上官であるブラン・ブルタークは強化人間とエクステンデットの境遇に哀れみを感じていた。
「自分は兵士としてプロの誇りがあり、それが戦う理由となります。ですが、彼らは・・・。」
「戦うためにだけに存在するか・・・。
本人の意思や願いとは関係なくな・・・。
言い換えれば戦いに勝つことだけが彼らの生きる意味だ。」
「正直に言えば、認めたくありませんな。
勝利を目的とするのは自分も同じですが、彼らを同じ兵士とは思えないときがあります。」
「・・・。」
ブランの言葉はまさに正論。だが今は戦争。
軍の上層部はただ勝つことに論点を置き、後先を考えず新たな兵器を作る。
その被害者とも言えるのが彼女達だ。
「これ以上、あのような存在が戦場に出るようでは戦争の意味も変わります。」
「ブラン少佐・・・。」
生き残るために人間を犠牲にする。
矛盾しているがそれを正しいとも否定することもできない。
彼らも悩んでいるのだろう。
まだ若い彼らを戦争の道具として使うことを・・・。
そんな暗い雰囲気で会話している二人を他所に、強化人間のロザミアはステラが首に首飾りを着けていることに気づく。
「そういえばステラ、その首飾りは?」
「・・・?、
・・・わからない。でも大切なもの・・・。
そんな気がする。」
「ふぅ~ん。ま、壊さないようにするんだな。ステラはドジだから。」
「おい、アウル!」
アウルがステラをからかっていたがスティングに叱られてしまった。
「・・・大佐よろしいのですか?あのペンダント?」
「ん?
ああ、実はあの子の記憶を調整したのだが、なぜかあのペンダントを離したがらないんだ。」
「調整をしたのにですか?」
「いつから持っているのか知らないが、
もしかしたら、彼女にとっては大切なものなのだろうな。」
「かもしれませんね。」
「だが、今は戦争だ。
必要ないものは取り上げないといけないのが、俺たち大人なのかもしれないな。」
「大佐・・・。」
ネオは仮面を被っているため表情は分からないが、彼の声にはわずかながら哀愁のある声だった。
「次の出撃で勝負をつけましょう、大佐。ファントムペインの名に懸けて。」
「わかった。期待させてもらうぞ、少佐。」
「さあ、スティング、アウル、ステラ!お前達に連携戦闘を教えてやる! シミュレーションルームに来い!」
戦争の被害者でもある彼ら。
そんな彼らは今日も戦いの準備を進めるのであった。
そういえばガンダムダイバーズにデビルガンダム出てましたね。
BFの時と比べて強者の雰囲気が出てましたね。
結局一撃でやられましたが・・・。