今の世界と神話融合   作:クロワッサン

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ついに始まってまいりました。
第一シーズンだとでも思って欲しいものです。
ごゆっくり読んじゃってください。


Death Dancing

飯島冷護(いいじまれいご)』、この街の全ての学生の頂点に君臨する少年だ。圧倒的な力を持ち、第二位である『天使』の二つ名を持つ『白幡碧(しらはたあおい)』を無傷で無力化できると演算された程だ。要するに『この魔術と科学の英知が結集した街にも彼を倒す能力者はいない』ということなのだ。

だが、彼は過去に一度だけ傷を付けられたことがあるのだ。仮面を被った北欧神話系統の術式を使った相手に…

 

『Surtr』というコードネームの化け物はある実験に参加していた。『人の身にして神の力を使いし者の人工的作成実験』だ。この実験では『現在はまだ未完成だが、S級の能力者になれる才能を持った者のクローンの大量殺戮』をする必要があった。それでも、その化け物はクローン人間を殺すことに何の違和感なども抱かなかった。寧ろ、殺すことによって快感を得てしまう程のぶっ壊れたやつだった。ただ、獣とは決定的に違うことがあった。それは…

 

坂上Side

彼は非常に不幸な少年であった。同じ学校の貧乏学生の北岡に誘われて、一緒に近くの自動販売機まで来たのは良かったが、その向こうの路地から出てきた傷だらけの少女とぶつかってしまったのだ。

「うおっと、悪り…ぃ…ってお前、その怪我どうしたんだ!?」

「坂上ちゃん、それよりも救急車呼べ。それから大通りに出るぞ」

「それはできねぇなぁ、ひっひっひっ」

北岡はすでにリボルバー式の銃を抜いている。彼自身も拳を握り、戦闘体制を作っていた。が、

「ほぉら」

いきなり向いていたのと逆方向から鉄パイプが飛んできたのだ。

「!?」

坂上はとっさに怪我している少女をかばいながら横に倒れこんだ。

三連速射(トリプルクイックドロー)!」

一発の銃声で三発の銃弾が飛んで行く。だが、その神技を披露した本人は坂上と少女を掴み大通りに投げ飛ばしたのだ。

「北岡!?」

「さっさと病院に連れて行け!じゃないと手遅れになる!」

刹那、奥の暗闇から閃光のような斬撃が飛んできた。前にいた北岡がかわし、坂上が右手を突き出すことでその閃光のような斬撃が消える。

「走れよ、坂上。長くはもたねぇぞ」

「わかってる!すぐに戻ってくるからな!」

坂上は傷だらけの少女をおぶり全力で大通りの方へ、救急車の方へと走っていった。

 

北岡Side

路地裏での戦いはこれが始めてではない。寧ろ、こっちの方がホームグラウンドのようなものだ。だが、

(まずいな、押されてる)

相手はおそらくA級クラスの化け物、こっちはG級クラスの一般人、勝てる可能性など普通なら1%もないのだが、

「ちょっとだけ、ちょっとだけ本気出すか…」

首についているチョーカーのようなベルトのようなものを3つ目の穴まで緩める。その瞬間、抑えられていた力が漏れ出して行く。それに対して、

「おもしれぇ、ズタズタにして燃やしてやるよぉ!」

「せっかくの能力使用タイムだ。20秒はもってくれ」

この街の最底辺の本気が今現れる。

 

飯島Side

「なんだ、ありゃ?」

向こうの路地裏の辺りで火柱が立ったと思ったら、銃声が一回鳴っただけで消し飛び、代わりに衝撃波がはしっていた。

「なんかいるなぁ?」

笑ながらおよそ500m程の距離を一瞬で詰めた。そして、もう一度こう言った。

「なんだ、ありゃ?」

空のリボルバー式の銃を撃っている少年の先で、ターゲットであろう大男がぶっ飛んでいるのだ。そして、視線は自然に首元に行った。そこには

 

 

 

唯一、彼に傷をつけた仮面のやつが戦いのあとにつけたものと同じに見えるチョーカーがついていた。

 

 

 

「あははははははははははは!やああぁぁっとぉ見つけたぜぇ、くそったれよおおおおおぉぉぉ!」

彼は絶叫していた。

 

 

こうして彼らのDeath Dancingが始まる。




次回は放課後夜編の天辺vs最底辺です。
チョーカーの謎などがざっくりわかります。
気になってもならなくてもどうぞ。
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