BanG Dream!~あの時の約束~完結 作:レイハントン
前回投稿した日でログイン数が1000件突破しました! 読んでくれているたくさんの方々ありがとうございます! 作者はとても嬉しいです!(^_^)
今回のお話はアニメ6話のAパートくらいですかね。
それではどうぞ!
最後に重大発表あり。
優衣とのデスゲームに近いゲームの始まりを知らされてから数日。最初は通報しようかと思った俺だったが、あれから1度だけ商店街で優衣の姿を見かけた。買い物をしていたんだろうけど、その時に八百屋のおじさんと仲良さそうに話していたんだ。
いったいどれが本当の優衣なのだろうか。あの時の優衣はどこか無理をしていたようにも見えた。まるでもう終わっても良いと投げやりになった人みたいな。でもそれは優衣の気持ちを聞かないとわからない。
ゲーム? のことは自分で解決するとして、今は他のことをなんとかしないと。
最近の練習では文化祭の話が絶えない。別に嫌ってるわけじゃないぞ。むしろいつもより楽しそうにしてるから練習も楽しい。文化祭当日は絶対に来て!! と香澄とおたえに釘を刺されているので行かない訳にはいかなくなった。
だけど断る気なんてさらさらない。文化祭の日までに有咲か沙綾を選べという究極の選択に近いようなゲームの答えを優衣に出さなくてはいけないからだ。
その話もあるが、今日は文化祭で香澄達のクラスが出すパンの試食をしにいくらしい。文化祭の日にやまぶきベーカリーのパンが食べられるとか最高過ぎんだろ。某学校のアイドルの中の人に実際会えたくらいの衝撃だ。
今はやまぶきベーカリーへの道を歩いてる。有咲と喧嘩しながら。
「だーかーら! 俺じゃねえって!」
「はぁー?! どう考えてもお前だろ!」
お互いの顔を見ながら口喧嘩をする俺と有咲を宥めるようにりみが口を開ける。
「まあまあ2人共~」
「悪いなりみ。この件に関しては引けない」
「あくまでとぼけるつもりなんだ」
「だから違うって言ってるだろ?!」
ホント言っても聞いてくれないよな~こいつは。
なにをこんなにいがみ合ってるのかって? 実はな、いきなり有咲に昔壊れた盆栽の鉢を俺が壊したとか言ってきたんだ。カ◯オ君じゃないんだから盆栽なんて壊すかよ。全く……迷惑だ。
「何が違うんだよ! あの場所にはお前しか居なかった!」
「犯人はお前だ! みたいなこと言われても認めねぇからな! 確かにあの時は俺しか居なかったけど」
あの時……そうあの時は本当に不可抗力だったんだ。急にどこからか野球ボールが飛んできて盆栽に直撃。俺の前で見事に鉢は粉砕された。もちろん1人で野球ボールいじってたわけでもないし、有咲とキャッチボールしてたわけでもない。
あの時は信じてくれたのに、今はご覧の通りおこだよ。おこ。激おこプンプン丸。
怒ってる時の有咲も可愛いなんて思ったのは前までの話。今はただただ鬱陶しい。
「どこから野球ボールが飛んでくるの? 近くに空き地なんてないんだけど」
「おまっ、野球が出来るのは空き地だけじゃないからな! 壁さえあればボールで遊べる」
俺としてはまともな意見だがインドア派てネットサーフィンが趣味の有咲には通じない。ゴミを見るような目でこっちを見てくる。
「へぇ~。ということは壁にボール投げて盆栽に当てたと」
「ちーがーう! 最上を壊したのは俺じゃない!」
「うるさい! 最上に謝れ!」
なぜ有咲は盆栽のことになるとここまで熱くなるのだろうか。しかも名前が日本の川からきている。利根川しかり最上しかり。他には目黒とか信濃とかもあったな。水あげるとき利根川お水だよ~とか言ってのを今でも覚えてる。
「夫婦喧嘩も良いけど、もう着いたよ?」
「「夫婦じゃねぇ!!」」
おたえの言った通りいつの間にかやまぶきベーカリーに到着していた。一旦話はここで終わらせた。これで今日はもう話す事はないだろう。
香澄が先頭で入っていくけど、俺はどこか緊張していた。前にあんな事があったら普通そうなる。沙綾にその事でからかわれたり………さすがにないか。
「こんばんはー!」
「お邪魔しまーす」
香澄とりみが挨拶すると、少ししてから沙綾が奥から出てきた。一瞬目が合うも俺は逸らしてしまう。大丈夫だと思っても本人を目の前にするとやっぱり厳しい。
「いらっしゃーい」
「あっ! 沙綾来たよー!」
「お邪魔します」
「「こんばんはー」」
なぜ2回挨拶したかは謎だけど、そこは置いとこう。
早速、中に案内してもらい、話は文化祭で香澄のクラスが出すパンの話になった。今思うとなぜ有咲と俺が一緒なのだろうか。両方香澄のクラスには関係ないはずなのに。
「とりあえず沢山焼いたから、文化祭当日で出したいパンがあったら言って」
「わかった!」
「どれも美味しそう~」
テーブルの上に置いてあるトレイには沢山のパンが並んでいた。これを全部食べて良いなら全部食える自信がある。
「けいちゃんの分はないよ?」
「え?」
当たり前でしょ? みたいな表情で衝撃の事実を突きつけられた。確かに俺は香澄達のバーターだけども…………。食べられないのか……。久々だったんだけどなーやまぶきベーカリーのパン。
「ざまぁ」
「そう言う市ヶ谷さんの分もないけど」
「え?」
見事にバーターだけ省かれるという仕方ない状況の元、ただ見てるしかない俺と有咲。
するとずっと笑うのを我慢してたのか沙綾が吹き出した。
「あはは! 冗談だよ冗談。香澄が連れてくると思って用意したから大丈夫」
「お前な……」
そんなサプライズいらん。こっちは腹減ってるんだよ。わかります? お腹と背中がくっ付く所だぞ。
「別に私の分は無くてもいいけど」
なぜかここでツンの部分を出してきた。友達の家に行くという機会はあまりないだろうから少し恥ずかしいんだろうな。しかしパンがかかっているなら致し方ない。
「んじゃ俺が変わりに──」
「やらねぇよ。お前には絶対あげない」
「なんで?」
いつもみたいにすぐ臨戦態勢に入るのではなく一旦様子を見る。しかしすぐに意味がなくなった。
「お前のお腹にパンが入ったら世界が終わるから」
「おいこら金髪。校則違反だぞ」
第2ラウンド開始。
「はい? お前のは顔面校則違反ですけど?」
「どういう意味だゴラ」
「そのまんまの意味ですー」
もううぜぇ。あーうぜぇ。すげぇうぜぇ。ホントなんなんだ?! この妙に言い返さないと終われない感じは! だから引くに引けない。
(もううぜぇ。ホントうぜぇ。マジうぜぇ。話したくないのに、なんなんだろう……この引くに引けない感じは)
気が付くといつの間にか香澄達はパンの試食をしていた。
おいおいこっちは有咲と戦ってるのにスルーかよ。そりゃないぜー香澄さんや~。りみなんて幸せそうな顔してるし。その気持ちはわかるぞ。
「喧嘩ばっかりしてるとなくなっちゃうよ?」
パンを食べながら言ってきたのはおたえ。だいたいここで余計な一言を言うんだけど、今はなかった。いつまでも喧嘩してても仕方ないから、俺もパンを1つ食べた。
「食べたらわかる。うまいやつやん」
「食べないで美味しいってわかる方法があるの?」
「なぜそうなる花園たえ。お前の頭の中はどうなってるんだ」
「見てみる?」
「見ねぇよ!」
見るってなんだよ。頭の中見るって………考えただけでも嫌だわ。ホントコイツもコイツだな。まぁ、おたえの場合は退屈しないで済むから良いんだけど。
みんなでパンの試食をしていると沙綾のお母さんが現れた。
「みんないらっしゃい」
「「「「お邪魔してます」」」」
それぞれ挨拶をしているが、俺は1人するか迷っていた。しないといけないけど……あの話題持ち出されたら死ぬ。
「あら~。また来てくれたのねー恵君」
「はい」
良かった。なんも───
「こないだはありがとね。また泊まりたくなったら言ってね?」
あったわ。
「え? え? どういうこと?」
「けいちゃん、沙綾の家に泊まったの?」
泊まったみたいな雰囲気を出したら当然こうなる。香澄とおたえが興味持たないわけがない。りみは深く追求してこないだろうから大丈夫だろう。有咲も……だい───
「とうとう犯罪犯したか。警察に捕まる準備は出来てる?」
「なんでそうなるんだよ! 別に沙綾になにかしたわけじゃねぇし。な?」
沙綾に同意を求めた。しかしこれが良からぬ方向に持ってくことに………。
「う、うん。な、なにも…なかったよ?」
明らかになにかありましたよみたいな表情で左下を見る沙綾。
「おぃぃぃ! 好感度下がるだろ! 冤罪になる!」
「元から好感度なんてないし、冤罪くらいがちょうどいいんじゃね?」
「良くないわ! こんな冤罪あってたまるか!!」
こうして誤解を解くのにかなり時間がかかった。なんか……言葉に表せないくらいめんどくさかった。特に有咲とおたえと香澄と沙綾。有咲は冤罪にしようとしてくるし、おたえは訳わからん話ししてくるし、香澄はドストレートに聞いてくるしでもう大変。沙綾はちょこちょこなにかありました感だすし。
でもあの沙綾の表情は……なんかこう……可愛いかった。
家に帰った俺は明かりが点いてないことを不思議に思いリビングに入った。しかし、人は誰も居ない。ふとテーブルに視線を移すと一通の手紙が置いてあった。表には恵へとお母さんの字で書いてあるのがわかる。
早速開けて中の手紙を取り出して。すると2枚の紙とチケットのような物が1枚床に落ちた。手紙を読んだ後に拾うことにして紙に視線を落とした。
手紙を読んで約5分。俺は怒りのあまり椅子を蹴りつけた。ガタンと大きな音を立てて椅子は倒れ、その場がシーンと沈黙する。
「勝手な事ばかり言ってるんじゃねぇよ………。とうとう人の気持ちも考えられなくなったのか」
手紙をその場に投げ捨て自分の部屋へと向かった。
手紙の最後の行には涙のあとなのかシミが2つ。その横にごめんなさいと弱々しく書かれていたのが余計に腹が立った。
─────☆
1年前。
今日の授業は全て終わり、放課後。珍しく部活はなかった。どうせ祭りが近いし、先生が行きたいからだろうな。全く……そんなんで部活の顧問がよく務まるよな。もう30過ぎる三十路のおばさんか先生も。彼氏作りに必死なんだろう。
そんなことを考えていると、こっちに向かって歩いてくる女子4人組。気を使わせないように俺が横に出て通り過ぎた。
あの端に居た子どこかで………ん~思い出せん。商店街で見かけたような。・・・・見かけただけか。
いまいち思い出せず俺はその場をあとにした。
これが俺と沙綾の最初の出会い? だったかも。
それから数日後。夏祭りに彼女の優衣と一緒に行くことになった。今年は行かないものだと思ってたけど、やっぱり行きたいって優衣が。まぁ、俺は構わないけど。
今は夏祭りが開かれてる神社に1人で向かってる。優衣とは現地集合だから1人なんだけども……。見事に───
寝坊しました。
夕方に起きればいいやと思ってたんだけどな。どうもアラームが聞こえなかった。どう言い訳しようかと考えながら歩いてる所存ですはい。正直に言えば許してくれると思うけど……。屋台の食べ物奢るようかな。まぁ、悪いのは俺なんだけど。
優衣に今から行くとalmondに連絡を入れながら歩いていた俺は前から誰か走ってくるのに気付かないでいた。スマホの画面から視線を前にした時には時すでに遅く、ぶつかってしまった。
「あっ、すいま──」
「すいません!!」
俺が謝りきる前にぶつかった人は走っていってしまった。その後ろ姿で、こないだ見かけた人だとわかったが今更だ。なんか一瞬光ったような………。
結局優衣に怒られた挙げ句、屋台の食べ物を奢らされるという安定の罰を受けた。まぁ、優衣が喜んでくれてるからいいけどな。今は花火をキレイに見える場所を探してる。
「なかなかないもんだな」
「良い場所はほとんどとられちゃってるもんね」
「ん~困ったな」
花火が始まるまで残り5分。これは困ったぞ。見るならせめてもう少しキレイに見える場所に行きたいもんだ。
なんとかキレイに見える場所にたどり着いた。周りに人が多いもののそこは気にしない。人が居なくてはキレイに見える場所なんて───。
「もうすぐだね」
「ん? あ……ああ」
あるな。1つだけ。中1の頃、有咲と2人で見たキレイな花火。今でも鮮明に覚えてる。コミュ障な有咲は友達がなかなか出来なくて、俺と出会う前は毎年来てたらしい。今年も来てるのかな……有咲。
有咲のことを考えていると、優衣が肩を強めに叩いてきた。
「ん? なんだ?」
「今、女のこと考えてたでしょ」
「別に。去年もキレイな花火見たな~って思っただけ」
なんとか誤魔化すと、優衣は笑顔で言った。
「そう。ならいいけど」
危ない危ない。危うくバレるところだった。
こうして俺は優衣と手を強く握りながら夜空に咲くキレイな花火眺めた。さっきの優衣の笑顔は今でも鮮明に覚えている。
過去話も少々入れてみました!
たくさん感想と評価くるといいな~>_<
星3巴が欲しいと思う今日この頃。そうすればアフグロの衣装が全員お揃いになる!
ここで重大発表!
実は27話でこの話は終わります。ですが、終わりと言ってもアニメの話ですので安心してください。恋には壁が立ちはだかるもなのです。まだ詳しくは話せないのですが、続きはあるということは確かです。
果たして有咲と恵の運命は?!
それではまた次回。