覇王炎莉のちょこっとした戦争   作:コトリュウ

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ビーストマン討伐の裏で暗躍する謎の一団。
いったい何者であるのか?

エンリ将軍を操っているかのごとき言動。
まさに不敬の極み!

……って、もう少し黒幕っぽくして下さい魔王さまぁ~。



第13話 「一応戦力なので」

 神が座するかと思われる幻想的な空間に、魔王の囁きが響く。

 

「機能的には問題無さそうだな」

 

「はい。やはりこの世界は、制約体系が変化しているようですわ」

 

職業(クラス)による装備制限はそのままですが、下着にインナー、複数の指輪など、本来なら身に付けることが許されない――いえ、たとえ身に付けたとしても魔法効果が発揮されないはずの魔化装備品。それがこの世界では問題無く機能しているということ。我らだけでなく現地の人間にも効果が及んでいることからすると、間違いなく世界の(ことわり)が転移前とは違うのでしょう。中々興味深い結果です」

 

「ソレハ私タチニトッテ良イコト……ナノカ?」

 

「イイに決まっているでありんす。身体能力強化や耐性強化のマジックアイテムをたくさん装備できるのでありんすよ。戦闘力アップは間違いないでありんしょう」

 

「ん~っと、それはどうかな~。耐性強化にも相性があるしねぇ。適当に色々装備しても打ち消し合ったら意味無いんじゃない?」

 

「う、うん、お姉ちゃんの言う通りだと思う。全ての耐性を備えようとしても、どこかに穴はできるみたいだし……。そ、それに僕たちの武具は至高の御方々によって最適な組み合わせにしてもらっているのだから、そのバランスを崩すようなことは避けないと……」

 

「くふふ。まぁ、私は世界級(ワールド)アイテムを所持しているから、これ以上の装備品なんて存在しないのだけどね」

 

「な、なに言っているでありんすかっ! 私のスポイトランスだってこれ以上ないくらいの守護者最強装備でありんすよ!」

 

「ちょっと聞き捨てならないんだけどっ! “ぶくぶく茶釜”様から贈られた私の弓がどんなに凄いか教えてほしいの? 今ここでっ!」

 

「お、お姉ちゃん……」

 

「フン、最強ト言ウノナラ私モ引キ下ガルワケニハイカンナ」

 

「やれやれ、大人げないですねぇ」

 

(ん~、これはやっぱり『試しに違う武器を使ってみろ』とか言い難いな~。違う世界にきてユグドラシルとは法則なんかも変化しているだろうし、一つの武器に固執するのは良くないんだけどな~。とは言っても、俺だってスタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンが最強だと思っているからお互い様か? う~む)

 

 細部まで掃き清められた美しい執務室では、魔王軍の幹部らしき絶対強者たちがじゃれ合っていた。

 ただその中で魔王様は一人、己の真っ白な骨の指を見つめてため息を吐く。どうやら指輪の装備制限が撤廃されていることに少し気落ちしているようだ。

 少なくない課金の末、十本の指全てに指輪を嵌めていた遠い昔。廃課金プレイヤーの宿命だとはいえ、異世界転移後に制限解除と知ったら課金したのかしないのか?

 いや、そもそも転移を知る術がないから同じことか?

 いや、知っていても課金はしただろうなぁ、と息の出ないため息をもう一度。

 

(まっ、いっか。これからはマジックアイテムの組み合わせについて色々と楽しめるだろうし、そのままでも特に問題はないし……。今はそう――最初の実験体である将軍様に頑張ってもらうとしようか)

 

 魔王様は気を取り直すと、テーブルの上に置かれた大きな鏡を覗き込む。

 その鏡に映っているのは魔王様自身の骸骨、ではなかった。

 映し出されたのは全身血塗れの若い娘。数千体ものスケルトンを率いる、血濡れ将軍の雄々しき姿であった。

 

 

 ◆

 

 

 国境をビーストマンに突破されてからしばらく、竜王国の副首都は重要な防衛拠点であった。

 他の二都市が防衛に適していないことから避難住人の受け入れ先となり、ビーストマンの侵攻があるたびに多くの命を救ってきたのだ。

 またこの副首都があったからこそ、他の二都市を占拠したビーストマンへ効率的な打撃を与えることができ、奪還を容易なものとしてきたのである。

 ビーストマンは獲物を逃がした挙句、身を隠す場所も無い不慣れな都市で腹を空かせたまま眠り、突如として降り注いだ矢の雨の中で息絶える――それが今までのパターンであったのだ。

 占拠されるのが前提の二都市。

 奪還するまでが一つの戦略。

 しかし基点となるべき副首都が落とされてしまえば全ては泡と消えてしまう。

 副首都は防壁があり堀があり外敵に対しての備えがある。だからこそ一度占拠されてしまえば取り返すのは難しかろう。

 たとえ相手が攻城戦のイロハも知らぬ獣であったとしても……。

 

 今、二千を超える軍勢が、副首都目指して規則正しい歩みを進めていた。

 ザッザッと訓練された一糸乱れぬ足音が、見張り台の上に立つビーストマンの耳にも響いていることだろう。

 ちょうど太陽が沈み始め、辺りは闇に包まれる。

 その中を松明片手に軍勢は進む。

 先頭にいるのはゴブリンであろうか?

 数体の逞しい肉体を持つ亜人、その者たちを見てしまうと、勇猛果敢であるはずのビーストマンたちも身体が震えて仕方がない。

 ただ、率いている手勢からは警戒するほどの圧力も感じられず、そのボロ布が隠している正体を注視すべきだとは思えなかった。

 なればコトは簡単だ。

 全力で先頭の亜人たちを叩けばよい。

 先の戦闘で、ビーストマンの全部族が手を組んだ末に生み出された大軍勢――それを打ち破ったのはあの亜人たちなのであろう。

 竜王国の切り札か? 助っ人か?

 どちらにせよ、挟み撃ちにすれば容易く葬れるだろう。本能を刺激されるほどの強さだと言っても、所詮は数体。万を超す戦場に於いては単なる障害物でしかない。

 

「獲物ガカカッタ! 砦ノ部隊ニ伝エヨ! 遠吠エヲ上ゲロ!!」

 

「「オオオォォォォ!! ウオオオオオオォォォォ!!」」

 

 数キロメートル先まで伝わる獣の遠吠えが、隠れ潜んでいた何体かの中継者によって更に遠くまで響く。理解するまでもなく、砦の別動隊に敵の出現を伝えたのだろう。

 紅い帽子のゴブリンは、賑やかになってきた副首都の防壁上と正面門付近を見つめ軽く笑う。

 

「暗殺隊、エンリ将軍へ報告。誘き出しに成功の模様。別動隊出陣を確認の後、囮部隊を停止、次いで自由戦闘への移行を願う」

 

「……了解」

 

 ゴブリンの呟きとともに一つの影が揺らぐ。

 そして二千の軍勢が規則正しい行進を続けることしばし、大地を踏み拉いていた歩みは突然止まった。

 まるでその瞬間命が失われたかのように。

 操り人形の糸が切れたかのように。

 二千の軍勢は無駄口一つ叩くことなく、静寂のまま副首都の前で佇む。

 

 

 

 

「ええ~っと、『とまりなさい』……でイイの、かな?」

 

「意識の奥で繋がっているような感覚があるかと思うのですが……。私も二千体ものアンデッドを使役したことはないので、上手く御教えできず申し訳ありません」

 

「あ、いえ、大丈夫です。なんとなくですけど、止まってくれたような気がします。(ンフィーの顔で丁寧に謝られると違和感が凄いなぁ。ってそんなこと考えている場合じゃないよね)」

 

 恋人が恭しく頭を下げている光景は、なんともむず痒い。

 “死の宝珠”が操っているのだと理解はしているものの、目つきといい口調といい別人になったようで少し不満だ。

 やっぱりンフィーは中身を含めてンフィーなのだろう。

 

「エンリ将軍、先発のスケルトン部隊が都市の正面門前で停止したことを確認。レッドキャップスが戦闘を開始しました」

 

「予定通り、ですね。はぁ、よかった。砦のほうは順調ですか?」

 

「先陣は既に出発し、後続も砦の外に集まっているとのこと。数刻もしないうちにスケルトン部隊の後方を襲撃するでしょう」

 

「そう、ですか。居残り組がいないと良いのですが……」

 

 暗殺隊からの報告に、エンリは少しだけホッとする。

 とりあえず誘き出すことには成功したようだ。これでゴブリン軍団が挟み撃ちされるような悲惨な事態は避けられるだろう。

 しかし、砦に千でも二千でもビーストマンが残ってしまうと面倒かもしれない。

 動きの読めない遊撃部隊ほど厄介なモノはないのだ。

 

「気にしなくても大丈夫っすよ。一万のうち、半分が残ったとしても私一人で皆殺しにしてやるっす」

 

「は、はぁ……」

 

 ケラケラ笑うルプスレギナの言葉は、あながち冗談でもないのだろう。

 見たこともない爆裂魔法を、魔力切れが無いのかと思うほど連発していた先日の防衛戦からして、本当に出来そうで怖い。

 

「え、えっと、では皆さん。砦の部隊が参戦するのを待って後方から襲撃します。同時にスケルトン部隊の半数を反転、残り半分を都市襲撃へ。レッドキャップスに正面門を開けさせ一気に都市の内部へ攻め入ります」

 

「ほほっ、指揮系統がしっかりしていて絶対的な指揮官がいたなら、もっと簡単にコトは運ぶのですが。どうもビーストマンは個人主義と言いますか個体主義と言いますか、頭を潰して一件落着とはいきませんなぁ」

 

 ゴブリン軍師にしてみればレッドキャップスや暗殺隊で指揮官及び幹部連中を皆殺しにし、その後攻め入りたかったのだろう。ところがビーストマンは部族という集合体を作りながらも上下関係が非常に曖昧なのだ。

 強さに大きな個体差がないというのも一因だろうが、族長の命令に絶対服従というわけでもない。

 故に特定のビーストマンを殺せば指揮系統が乱れるなんてことはないのである。それに指揮系統なんてものは最初から乱れているし、無いに等しい。

 戦いたいときに戦い、眠たければ寝て、腹が減れば食う。

 それが強者たるビーストマン。餌である人間を食いにきたビーストマンという種族なのである。

 ただ、それならばどうして竜王国への大規模侵攻などを行ったのだろう。砦に別動隊を潜ませるという戦術も奇妙だ。

 

「これはひょっとすると……、何者かがいるのやもしれませんなぁ」

 

「えっ、なんの話です、軍師さん?」

 

「いえ、エンリ将軍の警護をより一層厳重なものにしようかと」

 

「はぃ?」

 

 どうしてそんな話になるのかとエンリは混乱気味だが、ゴブリン軍師の表情はいたって真剣だ。

 

 ――もしかすると、敵はビーストマンだけではないのかもしれぬ――

 

 ゴブリン軍師は辿り着いた考えを一旦飲み込むと、次いで己の(あるじ)を見つめる。

 大事なのはこの方だけだ。優先すべきはただ一つ。

 そのためならゴブリン軍団が全滅しても構わない。いや、命を賭して護れるのなら本望であろう。とはいえ、今はアインズ・ウール・ゴウン魔導王の庇護下なのだから誰もエンリ・エモットを傷付けることはできない。

 裏にいる何者かが魔導王と敵対する勢力であったとしても、ビーストマンをけしかけながら隠れている現状からして正面衝突は避けたいのだろう。

 ならば一安心だ。

 ルプスレギナもいる以上、不安は限りなく小さくなる。

 まぁ、ルプスレギナの笑っていない瞳を見てしまうと別の不安が頭をもたげてくるのだが……。

 

「エンリ将軍へ報告! 砦の先発隊がスケルトン部隊の後方に出現! まもなく襲撃するものと思われます!」

 

「分かりました。ゴブリン軍師さん、全軍に出発の指示を。魔法兵団は隠密魔法を展開。スケルトン部隊が囮だと気付かれる前に強襲しますよ! あっと死の宝珠さん、ンフィーを元に戻してもらえます? 一応戦力なので」

 

「……。一応は酷いよ、エンリ」

 

「あっ、あれ? 戻ってたんだ、あはは」

 

 慌ただしく動き出す兵団の中で、ンフィーレアは石ころ片手にうなだれていた。どうやら己の役目を終えたと判断した“死の宝珠”が、身体の支配権を返していたらしい。

 頼りない感じも戻ってきていて、エンリとしては少しだけ安心してしまう。

 

「ンフィー、今回は貴方の馬に乗せてね。ハムスケさんには前線で暴れてもらうから」

 

「うん、それは大丈夫だけど……。ルプスレギナさんが乗っている馬のゴーレムのほうがイイんじゃないのかな?」

 

「あ~、うん。それはそうなんだけど、ルプスレギナさんは突っ込む気満々だから……」

 

 見れば、鼻息の荒いメイドがドデカい十字架型メイスを振り回していた。

 できることなら、最初の魔法襲撃以降は後方で大人しくしていてほしいのだが、当人のキラキラ輝く瞳を見てしまうと無下にもできない。

 どうやら何の気兼ねも無く全力で殺しをできるという環境は、ルプスレギナにとって至福の遊び場であるのだろう。エンリにとっての『甘いお菓子』なのかもしれない。

 もっとも当人に聞いてみれば「もっとじっくりいたぶりたい」とか「人間に勝利できると確信した瞬間に蹴落としたい」とか言い出すのだろう。

 カルネ村にいる眼鏡のメイドさんが頭を抱えそうな発言である。

 

「ん~? なんすかエンちゃん? 早く行かないと囮のスケルトンが全滅しちゃうっすよ」

 

「は、はい! 今行きます!」

 

 エンリは馬の背に跨っていたンフィーの後ろへ飛び乗り、ゴブリン軍師へ合図を送る。

 そしてゴブリン軍団五千は、アダマンタイトの鎧を纏う“森の賢王”を先頭に動き出した。向かう先は、挟み撃ちを成功させたと思っている砦からの襲撃部隊――その背後である。

 

 

 ◆

 

 

 門の前に姿を見せた軍勢は、ビーストマンにとって警戒すべき存在だった。

 先の戦闘で多くの同胞を踏み潰していった亜人の軍。人間を軽く捻り潰すことができるビーストマンを、いとも容易く葬った化け物たち。あのとき、大地が突然爆発するという天変地異が無かったとしても、大きな損害を被ったであろう侮れない相手だ。

 既に血の気の多い者たちが投石を行った後、城壁から飛び降りて襲いかかっていった。

 その数は最初に百名、次に三百、先程の三度目で五百名ほど……。

 全てが殺されてしまった。

 それも先頭で降伏勧告を行っているたった七名に、だ。

 後ろに控えているボロ布を目深に被った兵士達は、その場から動くことはなく、大きな損害を受けた様子も見られない。

 ビーストマンは身震いする。

 都市内に集結した三万で勝てるのだろうか、と。

 いや、砦にいる同胞たちが背後を突けばさすがになんとかなるだろう、と。

 そしてビーストマンは――ふと考える。

 部隊を分けて相手の背後を襲撃するような戦法を言い出したのは誰だったのか? 今までそんな面倒な戦い方をしたことなんてなかったのに、と。

 

「ウオオオオオオォォォォ!!!」

 

「合図ダ! 合図ノ遠吠エダ!」

「挟ミ撃チデ皆殺シ! 一人残ラズ食イ殺ス!!」

 

 闇の向こうから現れた同胞に都市のビーストマン達は沸き立つ。

 完璧な背面襲撃だ。

 相手はノロノロと向きを変え始めているが、もはやどうにもならないだろう。二千に対し一万のビーストマンが後ろから襲いかかったのだ。恐ろしく強い亜人が数体いたとしても戦況をひっくり返すには及ぶまい。

 ましてや正面の都市からは三万に近い軍勢が溢れ出すのだ。

 人間どもの切り札も、この地で全滅であろう。

 

「獲物ハ早イ者勝チダ! 遅レルモノハ腹ヲ満タセンゾ!!」

「オオオオォォォォォォォ!!!」

 

「……やれやれ、ようやく動き出してくれたか」

 

 城壁の上から滝のように流れ落ちてくるビーストマンを前にして、レッドキャップスは「門から出てこいよ」と言いたくなるものの、相手が獣であったことに思い至り勝手に納得してしまう。

 ともあれ本番はこれからだ。

 レッドキャップス七名のうち三名は後方の攪乱にあたり、その後エンリ将軍と合流。残りの四名は都市から溢れ出てくるビーストマン三万をできる限り引き付け、その後都市の中へ侵入し門の開放へと向かうことになっている。

 ただ、それにしても――

 

「圧巻だな……」

 

 大地を埋め尽くす多量のビーストマン。殺気を纏って砂嵐のように迫りくる獣の大軍勢。普通であれば腰を抜かしてその場に蹲り、食われるのを待つしかない状況なのであろう。

 無論、人間であれば、だ。

 レッドキャップスは畏れと共に思い出す。

 暗く深い闇の中から現れた神をも超える死の支配者(オーバーロード)

 一目見た瞬間、エンリ将軍を護れないと確信してしまった。それはゴブリン軍団全員が同じ想いであっただろう。

 心臓を直に掴まれる感覚。オーラを見ただけで全身が動かなくなる。

 その紅く輝く瞳を向けられるだけで、その白い骨の指が振られるだけで、エンリ将軍の首が飛ぶのだと――考えたくはないが――理解してしまった。

 あのときに比べたら、なだれ込んでくるビーストマンのなんと矮小なことか。

 何万いようとも羽虫かと思うほどだ。

 

「エンリ将軍よりレッドキャップス各員へ。軍楽隊の合図で戦域を外れよ、とのこと。魔法による爆撃を行う」

 

「了解した。エンリ将軍に勝利を!」

 

 両手に備えた手斧でビーストマンの首を狩りながら、レッドキャップスは暗殺隊からの通達に答えた。

 既に百以上の死体を作り、気分は上々。

 それでもできることならエンリ将軍の支配下で戦いたかったと望まずにはいられない。

 今は別動隊として囮のスケルトン部隊を率いているので、エンリ将軍の能力上昇効果範囲外となっているのだ。

 もちろんレッドキャップスぐらいの高レベルになると能力上昇効果なんて無きに等しいのだが、エンリ将軍の能力に包まれているというだけで幸せを感じてしまう。

 護衛として残った三名に嫉妬してしまうぐらいである。

 

「(……エンリ様当番、という役割を提案してみるか?)」

 

 何かある度に話し合っていたのでは時間の無駄だし、下手をするとエンリ将軍の傍仕えが遠のく不運もあるだろう。それならば一定の期間で必ず護衛に付けるようローテーションを組めばよい。誰からも文句は出ないはずだ。

 

「(うん、よい考えだ)」

 

 魔法らしきものを放とうとしていたビーストマンへ手斧を投げつけ絶命させると、レッドキャップスはニヤリと笑みを漏らしていた。

 もちろん、その笑みはビーストマンを仕留めたからではない。あしからず。

 




休日反対! 休暇反対!
もっと働かせてくださーい!
24時間エンリ将軍の支配下でお願いしまーす!

まぁ、エンリ様当番を認可して下さるなら休日も受け入れますが……。
でも連休は絶対拒否いたします!

ちなみにカルネ村の留守番組は、今頃血の涙を流していることでしょうなぁ。

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