今回で三話目となりますが切嗣の幼少期の話は次回ぐらいまでに終わらせたいと思っております。
では、どうぞ
Side切嗣
父さんが試薬であろう死徒化の薬を無理に投与させた。
すると、当然の様に投与された相手である族長の息子は苦しみだし数秒後には人が変わったかのように血を求めて父さんに近付いて行った。
それを目の当たりにした父さんは「失敗か…………」と呟き、すぐに殺した。
そして、死体を燃やして処理すると不意にこちらを向いて、「いるんだろう?出てきなさい切嗣」とこちらに声をかけて来た。
(嘘だろ!?バレていたのか。いや、そもそも向こうは想定済みだったの方が正しいのか?)
思考を巡させている間にも父さんはどんどんと近づいてくる。
シャーレイはぶるぶると震えていて、恐怖を隠しきれていなかった。
ここは、どうするべきなのだろうか。当初の目的通り父さんに話しかけるか、それともシャーレイを連れて逃げるか。
どちらにしろ、死ぬ確率は高い。父さんに話しかければ俺もシャーレイも即座に殺られる。
また、外に逃げたとしてもあちらは大人で魔術師だ、子供2人である俺たちに逃げれる確証はない。
だが、ここで大人しく殺られる訳には行かない。
俺はこんな所に死ぬ為に来た訳では無いし、神様にも言われた。『次の人生は大事にしろ』と。
なら、俺は逃げる!
すぐにシャーレイの手を取りドアを勢い良く開け外に向かって走り出す。
シャーレイもこちらの意図は分かったようで走り出してくれた。
取り敢えず集落まで戻ろう。そこで今すぐここから出たほうがいいことを伝えよう。
しかし、この時の俺は気づいていなかった。父さんが俺たちを追っていなかった事に。
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途中、歩きかけそうになっても何とか走り抜け十分足らず集落まで辿り着いた俺とシャーレイはすぐに族長の家まで向かった。
「ねぇ、ケリィ。何か、いつもと違くない?家の雰囲気とか」
「言われてみればそうだね。この時間ならいつも活気があるはずなんだけど」
いつもより幾分か暗い雰囲気の家々を駆け抜け族長の家に着き、ドアを開けるとそこには…………
「 きゃぁぁぁぁぁ」
族長が自分の妻を食らっていた。
それはまるで血を貪るようで……って、それどころじゃない。
何故こんなにも早く死徒になっている。それに試薬を投与された息子さんは父さんの手でさっき殺された筈だ。なのに何故死徒がこっちにいる?
「遅かったようだね、切嗣。元々私は2人たんで狙っていなかったのさ」
そこにはさっきまで研究所に居た父さんが居た。それに元々狙っていなかっただと、まさか………………
「2人を捕まえて死徒に変えるより、こちらに先回りして島民全員を死徒化させた方が遥かに効率がいいからね」
俺が予想していた最悪の回答を父さんは出し、そして大きく笑っていた。
最初から俺たちじゃなくて島民を狙っていたなんて。だが、何故今は成功している。さっきは失敗していた筈なのに。
「なんで成功しているか…という顔をしているね。教えてあげy」
父さんがその続きを言おうとした瞬間後ろにいた死徒が父さんに噛みつき吸血を始めた。
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