魔法少女まどか☆マギカ表編 輝きの物語   作:妖月夜

4 / 7
4話 進歩の物語

学校を出て結構歩いただろうか、町外れの

教会に着いた。

「杏子いるかな?」

「杏子さんって?」

「あー、そういえば言ってなかったね。

杏子も私達と同じ魔法少女なんだよ」

そう言いつつ、教会のドアを開けた。

そこには、赤色の髪をした私と同い年の様に見える人がいた。

「あ、杏子いたんだ」

「ああ、さやかか、で隣にいるそいつは

誰なんだ?」

「茜ヒカリって...言います

魔法少女になった...ばかりで、知らない事が

多いので...色々と教えてもらおうかと

思って...」

「なんだ、そういう事だったのか

私は佐倉杏子、さやかと同じで魔法少女

やってるんだ」

「自己紹介も終わった所で、

魔法少女について色々と教えよっか」

「そうだな......場所を変えるか

ヒカリの魔法少女の性能についても

調べないといけないからな」

「初めの時は制御できない時があるから

教会の中だったら危ないからねー」

「じゃあ、あそこにするか」

「そうだね」

 

「着いたぞ」

そこは、人気の無い裏道だった。

「ここは?」

「さやかと私が、魔法少女のなりたての時に

一緒に戦い方の練習をした所だよ」

「覚えてたんだ」

「そりゃ、忘れないだろ」

「まぁ、そうだね」

と微笑んだ。

「それじゃあ、始めるか

まず、魔法少女に変身してくれ」

「わかりました」

ソウルジェムを取り出し、

はぁぁ、と力を込めると白い髪がふわっと

舞い、全身が光に包まれた。

光が収まると、手には本があった。

あれ、こんな本持ってたっけ?

と思っていると、

「お前の武器は、本なのか」

「どんな感じなんだろうね」

「本が武器?」

「説明の為に私達も魔法少女になろっか」

「そうだな」

と言うと、杏子が魔法少女になった。

それに続くようにさやかも魔法少女に

なった。

それぞれの手には槍、剣が握られていた。

「魔法少女には大体の場合、

武器を持つんだ。

私が剣で杏子が槍みたいにね。

で、その他には特殊能力があるんだよ。

それは大体、願い事の内容が反映される

らしいんだけど、杏子だけが反映されて

ないんだよね」

と微笑。

「そうなんだよな」

「話を戻すけど、私の能力は治癒能力だね

で、杏子は身体能力が強化されたんだ

そういえば、ヒカリさんは願い事は何に

したの?」

「私は、力が欲しいと答えました」

「どうして?」

「マミさんが死んでしまった時に、

これ以上、魔女の被害を出したくないし

周りを傷つけたくないと思って、

この願い事にしました」

と真剣な顔つきで答えた。

「そっか

それじゃあ、強くならなきゃね」

「はい」

と笑顔で答える。

「多分、私の考えでは特殊能力は

仲間の回復などの援護が出来るん

じゃないかな?」

「どうしてそう思ったんですか?」

「周りの為に願いを使ったという点でね

それじゃあ、力を使ってみようか」

さやかの方を向いて、本を開きながら呪文を唱えた。

すると、さやかの周りから光が溢れだした。

光が収まると、

「体が軽くなったような気がする」

と嬉しそうに言った。

「さやか、ちょっと戦ってみるか」

「いいね、ちょうどしたいと思っていた

所なんだ」

そう言うと、さやかと杏子は武器を

強く握りしめた。

「ヒカリさん、試合開始の合図をお願い」

「はい、

それでは、始め!」

「手加減はしないぜ」

「私もね」

と言うと、さやかが杏子に剣で斬りかかりに行った。

それを、槍で受け止める。

それを何回、やった時だろうか。

「これで、終わりにするぜ」

と言った途端、杏子の後方に赤い円状のものが広がった。

「まずい」

と、さやかが言った。

「アミコミ」

そう言った瞬間に鎖の様なものがさやかに

飛んで行った。

だが、それはさやかを捕らえる事が

出来なかった。

なぜなら、彼女はそれを超える速さで

避け、杏子の所に近づき剣で槍を

吹っ飛ばした。

「なん...だと」

「この勝負、私の勝ちだね

というのも、全てヒカリさんが援護魔法を

かけてくれたおかげなんだけどね」

「いえいえ、私はそんな」

と言うと、杏子が立ち上がり

「そんなことないぜ

前のさやかよりも格段に強くなってる」

「そうなんですか」

「それはそうと、まだグループに

入ってないんだよな?」

「グループって?」

「私と杏子みたいにタッグを組んで魔女と

戦う、まぁ、いわゆるチームってやつだよ

グループに入ってないなら、私達のグループに入って欲しいなって」

「本当ですか

よろしくお願いします」

と嬉しそうに言った。

「こちらこそよろしく」

と2人がハモりながら言った。

それを見て、笑い

こんな日がずっと続けばいいのに

と思いながら、今日という日が終わった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。