走り出してすぐの事だったが、徐々に明るさが無くなってきた。
「ヒカリ、明かりを頼めるか?」
「はい、わかりました」
本を開き呪文を唱える。
すると、光を放つ丸い球状のものが幾つか
生成された。
「このくらいでいいですか?」
「大丈夫だと思うけど、杏子はどう思う?」
「私も、このくらいで大丈夫と思うけどな」
「分かりました」
会話がそこで途切れ、また奥に向かって
走り出す。
5分ぐらい走った後に、私は違和感を
覚えた。
それは、使い魔が1体もいないという事だ。
普通、魔女には使い魔がついているはずなのに今回の魔女にはいない。
なので、この事について杏子さん達に
聞こうと思った。
「あの、使い魔がいない事って
あるんですか?」
「今までで、そんな事はなかったんだが」
「じゃあ、前例が無いってことですか?」
「そうなるな
だから、気を引き締めておいてくれ」
と言った瞬間、薄暗かったが少量の光を放つ
部屋を見つけた。
「魔女がいると思うから気を引き締めて」
「そうだな
はい」
2人(杏子と私)が頷きながら返事する。
「それじゃあ、行くか」
部屋の中に入る。
そこは案の定、魔女がいた。
が、杏子さんとさやかさんがとても眠たそうにしていた。
「どうしたんですか?」
「ちょっと睡魔がおそってきてな」
「私も眠くなってきた」
その後、杏子とさやかがその場で眠って
しまった。
そのすぐ後に、魔女が動き始めた。
やばいと思い、杏子さんとさやかさんを
大きな枕の後ろに急いで運び、戦闘が出来るように自分自身に身体強化をかけ万全な状態にする。
身体強化をしている途中にふと気付いた事があった。
私だけ、睡魔が襲っていない。
なんでだろう
と思ったが、
そんな事を気にする前に目の前の事に
集中しよう。
疑問点についてはこの戦いが終わってから
考えよう。
そんな事を考えていた時に魔女から攻撃が
飛んできた。
それを避け、本を開き呪文を唱えると
後方に魔法陣が浮かび上がる。
「いっっっけーーーーー」
力強く叫ぶと、魔法陣から無数の魔法弾が
魔女に向かって、飛んでいく。
やった
と思い、気が緩んでいたせいか背後から
迫ってくる使い魔の攻撃に気付かなかった。
やばい
と思った時にはもう手遅れだった。
攻撃が直撃する。
地面に倒れる。
痛い、もう死ぬんだ。
悔しかった、魔法少女になれば沢山の人が
救えると思っていたが、現実はそう甘くは
なかった。
結局、誰も救えなかった。
自分すら守ることが出来なかった。
魔女から攻撃が飛んでくる。
最後の力を振り絞り逃げようとするが、
体が言うことを聞かない。
攻撃が当たる。
その瞬間、1人の少女は息を引き取った。