ソードアートオンライン 〜鋼鉄の記憶〜   作:誠家

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今回の話でほのぼのしてください。


第36話 男子会と女子会

「アスナー!!」

 

 

「わぷッ…!…もぉ、ユウキったら、いきなり抱きついてきちゃ危ないでしょ?」

「えへへーごめんなさーい。」

 

 

「こら、ユウキ。アスナさんも困ってるんだからちゃんと謝りなさい!」

「はーい…」

「あはは…いいのよラン。私もそこまで迷惑してる訳じゃないから。…あれ、他の子達は?」

「ああ、メリダ達はやりたいクエストがあるからって言ってたから、今日は来ないって。シャムちゃんは来てくれたけど…」

 

「ご無沙汰してます、アスナさん。」

「こんにちは、シャムちゃん。」

 

「ごめんね、アスナ。ウチの団員マイペースな子が多くて。」

「まあ、ギルドリーダーがこの子だからねぇ…」

「そうなのよねぇ…」

 

「な、なにさっ!そのもの言いたげな顔!ボクだって自重する時はあるよっ!」

「毎回毎回モンスター相手に先陣切ってる子が自信満々に言うんじゃないの!」

「しょうがないじゃん、姉ちゃんたちのカバーが凄くいいんだから!!」

 

「…怒りづらい、ちょっと嬉しい反論の仕方ね…」

「あははは…あ、そうだ。今日は1人、紹介したい子がいるの。」

 

「どうもっ、皆さんこんにちは!」

「こんにちはー」

「こんにちは」

「こ、こんにちは…」

 

「この子は《リズベット》って言うんだけど、鍛冶屋をしてる私の親友なの。実は今日皆を誘ったのはこの子を紹介したかったのもあるんだ。」

「よろしく、3人とも!気軽にリズって呼んでくれて構わないわ!」

「うん、よろしく!ボクはユウキ!」

「私はラン。よろしくね、リズ」

「えと、シャムです。よろしく、お願いします…」

 

「それじゃ、軽く自己紹介も終わったし、ゆっくりお買い物しましょうか。」

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

「おーっす。」

「おっ、来たか。」

「カズマ、時間ギリギリ。」

「細かいなぁ、丁度だから良いじゃん。」

 

「そんなこと言って、お前ユウキとのデートでは遅れたことないんだって?」

「あ、それなら俺、カズマが街灯に背中預けて突っ立ってたの見たぞ。あれってそれか。」

「それはそれ。」

 

「…ま、それは置いといて。2人共、今日は俺の呼び掛けに応じてくれてありがとう。」

「キリトさんには世話になってますし、このくらい構いませんよ。」

「俺も暇だったし、別にいいよ。ちょっと自由探索出来なくて面倒くさいけど。」

「あっははは……」

 

「で、今日はどういう目的で行きますか?」

「うん、実はな…」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

「へー、リズって自分の店を持ってるんだ!」

 

「ええ、第48層のリンダースでね。アスナは常連のお得意様なんだ。」

「まあ、リズは腕もいいからねー…。それに、あの店の雰囲気もなんとなく好きだし。」

「あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない。…ねえ、3人は行きつけの鍛冶屋とか専属鍛冶師(スミス)とかいる?」

「ボクはないかなー。ダンジョンに潜ったりしたらそこらにある鍛冶屋に駆け込んで修理して貰う。」

「私もまあ、同じ感じね。そこまでこだわったことがない…というか、あまり馴染みやすいお店もなかったし。」

「私も同じですね。鍛冶屋って男性が多いんですけど、私、男性があまり得意じゃなくて…」

 

「それじゃ、私の店を行きつけにしない?立地もいいし外観も可愛いし、接客も私がやってるから!」

「お、リズちゃんと広報してるじゃない。」

「へへー、こうでもしないと売り上げなんて上げれないからねー!…で、どう?」

「うん、いいよ!ボクもわざわざ鍛冶屋探すのめんどくさいと思ってたし!!」

「ユウキ、あなた理由が酷いわよ。…私も、そろそろ安定して成功できる鍛冶屋を見つけたかったし…うん、これから利用させて貰うわね。」

「私も、また機会があれば行かせていただきますね、リズさん。」

「毎度ー!これから《リズベット武具店》をよろしく!」

 

「でもリズ、ボク『合わないなー』って思った鍛冶屋にはあまり行きたくないから、ボクの相棒をちゃんとピッカピカにしてよー?」

「フッフッフ、言ってくれるじゃないユウキ…。《閃光》様をメロメロにした私の絶技、見せてあげるわ…!!」

 

 

「…なんか変なテンションになってますね…」

「ほっときなさい。」

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

「なるほど、モンスター殲滅系タイムリミットありのクエか。」

「ああ、敵の強さはそれほどじゃないんだが、如何せん数が多いらしくてな。まだクリア出来たやつはいないらしい。」

 

「その情報はアルゴさんからですか?」

「ああ。時間以内にダンジョンワンフロアの敵を全部倒さなきゃならんらしい。」

 

「ダンジョンは広いのか?」

「そうでも無いらしいが、一部屋一部屋にかなりの数がリポップし続けるらしいな。」

 

「なるほど、それで兄貴がやりたいのは勿論、情報収集込でアルゴに頼まれたと。」

「ま、まあそういうこった。あいつも報酬の情報が欲しいらしくてな。まあ、いつも世話になってるし、これぐらい良いだろ。」

「…ま、いいんじゃねえの?アイツにはいつも大変なことしてもらってるんだ。これくらいじゃ返せねえくらいにな。」

「そうですね。犯罪者プレイヤーの情報なんかも取ってきてくれますからね、情報屋の皆さんは。これぐらいなら朝飯前です。」

 

「だな。…じゃ、いっちょ気合い入れていこう!」

「おう。」

「はいっ!」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「え、リズってメイサーもしてるの?」

「してるって言うか…まあ、自分で素材調達なんかも行かなきゃ行けない時もあるし。覚えといて損は無いかなって。」

 

「リズのメイス技術は結構センスいいのよ。たまにパーティー組むんだけど、合わせやすいし、ダメージも大きいの与えてくれるし。」

「お、《閃光》様に言われると、かなりの自信になりますなぁ」

「もぉ、からかわないでよ!」

「あっはは、ごめんごめん」

 

「リズとアスナは、ホントに仲良いんだねえ。」

「まぁ、結構長い付き合いだからねえ。私が路上販売とかしてた鍛冶師見習いの時からの知り合いだし。そう考えたら、ウチの常連で最も古い人ってアスナかもねー。」

「ちょっと、古いってなによ!」

「冗談冗談!…そういえば、仲良いって言ったらユウキとランもだよね。2人は、どんな関係?」

 

「関係というか…ねえ?」

「私とユウキは、双子の姉妹なの。今はユウキの髪をロングに変えてるから分かると思うけど、この子の髪をまとめて並ぶと…ほら。」

「あ、ホントだ!全然分かんない!」

「わー、ホントにそっくりなんだねー。私も改めてびっくりだよー。ほら、シャムちゃんも。」

「うわぁ、凄い…。私2人の髪が違う時からしか見てないので、気づきませんでした。」

 

「まあ、ボクもそう思って、最初はバンダナとかで見分けてたんだけど、やっぱ髪型変えた方が分かりやすいかなって。思い切って変えてみたんだ。ギルメンもたまに、どっちがボクと姉ちゃんなのか分かってなかったし。」

「最初は私がギルドリーダーやるつもりだったんだけど、この子のこういう能天気さの方がギルドをいい方向に持って行ける気がして、急遽変更したの。」

 

「ちょっと、能天気って何さ!ボクだって姉ちゃんみたいに色々と考えてるのに!」

「あら、私は褒めたつもりよ?」

「褒められた気がしない!!」

「あははは…」

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ふぃー。とりあえず片付いたか。」

 

 

「やった感出してるとこ悪いが、まだこれ3部屋分しか終わってないからな?」

 

「…わぁーってるよ。…にしても、あまりに数が多すぎやしねえか?これ制限時間60分でクリア出来るもんじゃねえぞ?」

「確かにな。このペースだとあと5部屋分クリアするのに50分近くかかる。今25分辺りだから、あまり時間が無い。」

 

「…ああ、そうかなるほど。」

「ん、兄貴?どうした?」

 

「いや、このダンジョンの攻略法に適した、1番の方法を、多分思いついた。」

 

「え、本当ですか?」

「またデマなんじゃねえの?」

「いつ俺がお前にデマ言ったよ…」

 

「何層でか、階層上がった直後に『あの木の実食えるんだぜ』って言うから落としてみたら、実は浮き輪の実でしたーっていうことが…」

「忘れた。」

「オイ。」

 

「ま、まあまあ、与太話はそれくらいにして。キリトさん、その方法って一体…」

「うん、まあ、単純なんだけどな…」

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

「そういや、3人はアスナに想い人がいるって知ってた?」

「グフッ!!」

 

「うわっ、ビックリした!…大丈夫?アスナ。」

「りぃ〜ずぅ〜…!」

「いや、ごめんごめん!だってあんた第三者から見たら好意バレバレなのに全然気にしてないから、この3人に聞けばその相手が分かるかなと思って…!」

「そ、そこまでじゃないもん!ま、まだ気になってるってだけだし…」

 

「で、どうなの3人とも。…アスナが気になってる人、知ってる?」

「うん、まあ、知ってるって言うか…」

「バレバレ、よね…」

「…ですね。」

 

「えっ、マジで!?」

「嘘ぉ!?え、3人とも本気で言ってる!?」

 

「いやまあ、好意を持ってるかと言われたらそこまでかなって感じだけど、アスナが気になってる人って言ったら…()()()しかいないじゃない。」

「アスナってそういうとこ天然だよねー。いやまあ普段キリッとしてるからそういう所がまた可愛いんだけど!」

「ゆ、ユウキ!解説しなくていいから!もう!次のお店行くよ!」

「「「はーい!」」」

「あははは…」

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

Congratulations!!

 

 

「はぁ、時間ギリギリ…ようやくクリアか…」

「結構ハードでしたね…キリトさんの案がなければ、危ないとこでした。」

「ホントに…ワンフロアを1人ずつで片付けるなんて、普通思いつかねえよ。」

 

「このダンジョン、完全に大人数専用のやつですね。僕達はレベルに余裕があったからいけましたけど…」

「ああ、アルゴにも、その情報伝えてやらないとな…さて、報酬はと…」

 

「難易度高いだけあって、量は結構多めだな。」

「俺の方は回復結晶とか結構なレアもんも多いな。あとは素材とか…」

 

「…あの、コレなんですかね。」

「うん?カエルの足じゃねえのそれ。途中にいたカエル型モンスターの肉だろ。」

「…これ食えるの?」

「一応食料アイテムだから食えるぞ。今度調理してやろうか?」

「…考えとく。」

 

「前食ってみたけど美味かったぞ。鶏肉みたいだった。」

「食ったんですか!?!?」

「うん、ダンジョンに泊まった時に串焼きにした。」

「わー、ワイルドぉー…」

 

「カズマ、お前はアイテムの方どうだった?」

「ん、ああ。ごめん今から見る。」

「キリトさん、帰ったら3人で飯でも行きませんか?俺もう腹ぺこで…」

「ああ、俺もだ…。50層に店があるからそこ行こうぜ。」

 

「…ん?」

「お、なにかあったのか?」

「あーいや、ただのアクセサリーって言うか…指輪と、首飾りだな。」

「んー…パラメーターの変動なんかはないけど…少しの麻痺耐性と火傷耐性付か。悪くないな。」

 

「…この色…」

「ん?どうかしたか?」

「…うんにゃ、なんでもねえ。こっちの話。」

「…?」

 

「おーい、2人とも、帰るぞー!」

「今行くー。シュンヤ、行くぞ。」

「あ、お、おう。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ぷはー!美味しかったぁ!」

「アスナ、ご馳走様。」

「アスナさん、ご馳走様でした。」

「ふふー、お粗末さま。」

 

「しっかし、相変わらずアスナって料理上手いわよねー。私もそこそこ料理してるはずなんだけどなぁ…」

「こういうのは根気と反復よ、リズ。どーせ1週間の半分以上は外食で済ませてるでしょ。」

「ギクッ!ま、まあ、良いじゃないの!この世界では太ったりしないんだし!」

「もう…。あっ、そういえばシャムちゃんも手伝ってくれてありがとうね。シャムちゃんも料理したりするのね。」

「はい。と言っても、アスナさんみたいに高くはないですが…」

「ううん、それでもすっごい美味しかったよ。ランが料理スキル上げてるのは知ってたけど…」

 

「シャムはあんまり人と話さないものね。基本的にウチの料理係は私、シウネー、シャムで回してるから。」

「そうなんだ。その辺の話も聞きたいなぁ。これからも仲良くしようね、シャムちゃん。」

「は、はい。こちらこそ。」

 

「にしても、ユウキはさっぱり料理しないのねえ。」

「ムグッ!…い、いや。ボクだって料理くらい…するよ?」

「凄いタイミングで間が入ったわね。」

「ユウキ、嘘仰い。ここ最近あなたが包丁を持ってる所見たことないわよ?」

「ギクッ!」

 

「それに、あなたここ最近ギルドで食事取ってないじゃない。どうせカズマさんのとこでお世話になってるんでしょうけど…あまり甘えすぎちゃダメよ。」

「ギクギクッ!!」

 

「…まあ、リーダーの行動もなかなか読みやすいですから。私は別に構いませんけど。」

「え、なぁに?恋バナ?ユウキ仲のいい男でもいんの?」

「い、いや…その…」

 

「仲のいいって言うか、彼氏ね。もー、ラブラブよ。」

「姉ちゃん!?」

「あらァ、それはそれは。なんて美味しそうな情報かしら。これは隅から隅までじーっくり話してもらおうかしら?」

「う、うぅ…」

「そうね私も聞きたいわ。昼間に散々言われたし、観念なさい、ユウキ。」

「あ、アスナ?リズ?顔が怖いよ…?」

 

「「うふふふふふふふふふふ」」

 

「ね、姉ちゃん!助けて!」

「あら、良いじゃないそのくらい聞かせてあげたら。」

「うぅ…しゃ、シャム!」

「え!?あ、その…わ、私も聞いてみたいです。」

「う、裏切り者〜!!」

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

「で、実際ユウキとどうなの?」

「…?どうとは?」

「上手くいってんのかってこと。」

 

「そういえば俺も兄としては気になるな。どうなんだ、カズマ?」

「正直経験が無さすぎてなぁ…あまりよく分からん。」

「ほう?」

「人生の中で、人と付き合ったって経験が0だからな。経験も無けりゃ、そんな話した覚えもない。今のユウキとの状態がアツアツなのか冷めてるのかもわからん。」

 

「ああ、ボッチだからな。」

「やかましいわ。」

 

「ま、お前の顔見てても、いつも楽しそうだから、上手くいってるだろ。」

「へえ、そういうのって分かるもんなんですね。」

「ま、兄弟ならそれくらいはな。顔の表情でいい事のあるなしは分かるもんさ。」

「そりゃお互い様だ。」

 

「あはははっ。まあ、俺も兄がいますけど、よく分かりますよ。お2人のように似てはいませんけど。」

「でもほら、俺は少し吊り目だけど、兄貴はパッチリお目目だぞ?かなりの違いじゃないか?」

「誤差だわそんなもん。」

 

「あはは…ま、とりあえず。今日は2人ともありがとな。これからも3人、協力し合いながら頑張っていこうぜ。攻略組として。…ビーターとして、な。」

「ああ、そうだな。」

「この世界からの、解放をめざして。」

 

「あと…半分だ。」

 

 

 

 

「…つかさ、この店なんなの。何この料理。」

「名物アルゲードそば。アルゲード飯にアルゲード焼きもあるぞ。」

「ラーメンもどきにチャーハンもどき。餃子もどきですか。…よくもまあこんな隅っこに飯屋作りましたね。」

「茅場の仕事も細けえなぁ。」

「いらないところもな。」

 

「…いやー、にしてもあれですね」

「ああ、あれだな」

「ああもう本当に…」

 

 

「「「醤油が欲しい。」」」

 

 




次回、ラフコフ編突入。
乞うご期待!
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