はい、サラッと3話前の(前編)をのけました!
なんでこんなことしたからって?
書くのが面倒くさくなっt…
カズマ「死ね!!」
ズバァッ!
( 'ω')ギャァァァァァァ!?
( ゚ཫ ゚)ゴフッ……
それでは…本編…どうぞ…
チ───(´-ω-`)───ン
ーー第76層迷宮区・最奥部ーー
グルゥオァァァァァッ!!
人狼型のボスモンスターが雄叫びを上げる。
「タンク隊、挑発開始!」
それが終わる瞬間に、血盟騎士団、聖竜連合その他のギルドのタンク達が一斉に巨大な盾を床に打ち付ける。
これはモンスターのタゲを自身に集中させることが出来るスキル《
これにより、HPの高くないダメージディーラー達にタゲが集まるのを防ぐことが出来る。
その直後に繰り出される鉤爪大振り二連続。
ガキュイイィィンッ!!
「むぅ…!!」
凄まじい威力に少々タンク隊もグラつくが、何とか持ちこたえた。
それにより、ボスモンスターに技後硬直が発生。
「攻撃A隊、ゴー!!」
「「「オオッ!!」」」
シュンヤの掛け声に各ギルド混合の一団が前に出て攻撃を加える。
様々な色の閃光が瞬くと同時に減っていくHP。
しかし直後に、ボスモンスターは体勢を立て直す。
そのまま動けなくなったA隊を睨めつける。
「シノンさん!!」
その瞬間にアスナの声が響き渡った。
飛来した物体が人狼の眉間や目を貫く。
グア…ァ…
それは確かなダメージと共に、人狼の攻撃をキャンセル。呻くような唸り声。
「B隊追撃開始!」
さらに響くシュンヤの叫び声。
それに呼応して今度はA隊の背後の部隊が人狼目掛けて踏み込む。
「ゼアァッ!」
シュンヤも一緒にソードスキルを撃ち込む。
確かな手応え。
だが、残り僅かのHPバーを残して削り切れない。
人狼は禍々しく眼球を朱色に変えた。
…怒りモードーー
「お前ら下がれ!」
「シュミットさん…!」
振り下ろされる剛腕。
タンク隊はそれを真っ正面から受け止めた。
響く轟音、飛び散る火花。
凄まじい連撃にジリジリとタンク隊も押され始める。
「グッ…ォッ…!!」
あまりの猛攻に、シュミット達の頬にも冷や汗が流れた。一瞬でも気を抜けば死ぬという明確なイメージが彼らを襲う。
…だが。
スカァンッ!!
グガァッ!?
猛攻の合間を縫って侵入したシノンの矢が、人狼の額へと命中。左腕の攻撃をキャンセル。
彼女はそのまま弓をもう一度引き絞る。
パシュッ
撃ち出された矢は美しい軌跡と共にもう一度人狼の眉間へと吸い込まれる。
…しかし…
バキィッ!!
「チッ…」
同じ手は食わないと言わんばかりに人狼は矢を迎撃。シノンは思わず舌打ちをした。
人狼は瞬時に右腕を振り上げると、そのまま
ビリビリビリビリ…ッ!
衝撃波が波紋状に広がり、プレイヤー達の足元を揺らす。
そして、人狼に近いタンク達は軒並みスタンで倒れ込んだ。
「…クッ…ソ…ッ…!」
呻くような1人の呟きに、人狼は笑みを浮かべながら踏み潰すべく足を持ち上げた。
ガキュイイィィンッ!!
ガアッ!?
だが、その足が振り下ろされることは無かった。
いや、
「フハハ…なかなか良いパワーしてやがる…ッ!」
カズマは紅い剣1本で受け止めつつ踏ん張ったまま、笑い声を漏らす。
ギシギシと音を立ててはいるが、カズマ自身パワー負けはしていない。
「ウッドォ!!」
「了…解!!」
カズマの叫びと共に現れた両手槍が、後方からソードスキルで足を弾き飛ばす。
その反動で、人狼はバランスを崩す。
「「スイッチ!!」」
2人の声に合わせて、攻撃C隊が前に出て連続技を繰り出した。
だが、C隊は軽量武器のプレイヤー達であり、そこまで多くのダメージ量は望めない。
その証拠に、人狼もすぐに立て直していた。
だが、彼らの攻撃は終わらない。
「D隊、ノックバック付与!!」
シュンヤの指示に、重量武器を手に持ったプレイヤー達が体勢を立て直したばかりの人狼の体に、それぞれの高威力単発ソードスキルを繰り出す。
数名での高威力ソードスキルにより、ノックバック付与の確率も大きく跳ね上がる。
ズガガガガンッ!!
鈍く、重く。
のしかかるような重厚な音と共に繰り出される閃光。
その全てがクリーンヒットして、人狼の体は大きく跳ね上がった。
人狼が倒れ込んだ衝撃は、石造りの床をも揺らす。
だが、プレイヤー達は止まらない。
「ラストアタック!畳み掛けろ!!」
「「「「「「オオッ!!」」」」」」
限られたチャンスを生かさんと、彼らは凄まじい速度で人狼を包囲した。
ーー1月7日、午後5時18分。
第76層ボス《テスカトリ・ザ・デスファング》攻略完了。
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第76層エギルの店。
扉には板が掛けられ、その板には《ただいま準備中》の意味を持つ文字が見える。
その中では…
「はい、それじゃ毎度恒例皆大好きミーティング始めるぞー。」
「「「うぇーい。」」」
カズマの気の抜けた意味不明な音頭に、リズ、シリカ、リーファの3人がこれまた気の抜けた相槌を返す。
「さて、まずは76層ボス戦お疲れさん!特に、初参加の6人はよく頑張ったな。ひとまず今日の戦闘で《流れ》は理解出来たと思うから、これからも頑張ってくれ。」
「はい!」
「りょーかーい」
「うん!」
「…ええ。」
「おう!」
カズマの激励に、各々の返事で返す。
コウヤはニコニコと微笑みを浮かべていた。
「でだ、このギルド発足後初となるエリアボス戦が終わった訳だが、当然と言うべきか課題も多かったと思う。まずはいつもの流れで、個人で気になったことを発表してってくれ。」
「はい!」
「お、リーファ。早いな。どうぞ。」
「なんで
「知るか!運営に聞けそんなもん!」
なんだかいつもの流れになってきたミーティングの中、シノンは気だるそうに頬杖をつき、シャムは困ったように笑う。
「はい!」
「はいリズ…」
「あれだけ人間に似た体で真っ裸ってセクハラだと思うんだけど!?」
「だから知るか!運営に言えって言ってんだろ!?…つーかお前ら、プレイヤー側の事言えよ!もっと戦闘に関係あるやつ!」
「はい!」
「はいシリカ…」
「あの、キリトさんとアスナさんってすごく息が良かったんですけど、やっぱりラブラブなんですか…?」
「ああ、それは間違いない。」
「おいカズマ。」
何故かキメ顔で答えたカズマに、すかさず飛ぶキリトの声。
「やっぱり…」と呟きながら何故かしょーんと俯くシリカ。
それを見てため息をついてから、カズマはもう一度顔を引締めた。
「…ま、冗談はここまでにしとこう。それで、何か思いついたやつはいるか?」
「凄まじい切り替えの速さね…」
「むしろ尊敬するよ…」
「はいそこのボケ担当2人、余計なこと言わない。…発言したかったら手ぇあげてくれ。」
「いいか?」
「お、エギル。どうぞ。」
…………………
……………
………
「ま、大体こんな感じか。それじゃ、今日話し合ったことしっかり頭に入れて、次の層も頑張ろう。…で、兄貴から話あるんだっけ。」
「ああ。すまん皆、すぐ終わるから。」
そう言うとキリトとカズマは立ち位置を交代。全員の視線がキリトへと集まる。
「まずは76層ボス戦お疲れ様。初戦を勝利で飾れたのは非常に良かった。…ただ、1つ。攻略組内で懸念されてることがある。」
キリトの言葉に、大半の者が疑問符を浮かべる。
「まあ、端的に言えば、2大ギルドの中から、《俺達に対しての不評》が飛び始めてる事だ。《突如現れた寄せ集めのギルド》。そして、《その連中に立場を取られた》こと。この要素が集まれば、不評が集まるのも仕方ないだろうな。」
「ネットゲーマーってのは元来、嫉妬深ぇっていうのは周知の事実だからな。そんな事が起きても、何ら不思議はないだろうよ。」
「ああ、エギルの言う通りだ。そういう訳だから皆、もし他ギルドの連中からとやかく言われてもあまり気にするなよ。俺達はちゃんと実力を認められて加入したんだ。それを自信にして頑張っていこう。俺からは以上だ。」
キリトが喋り終わると、カズマはメンバーを見渡して全員何も無いことを確認してから、伸びをするように両手を上げた。
「うっし、そんじゃかいさーん!」
カズマのその掛け声と共に、ギルドメンバー達はそれぞれの挨拶も簡潔に、自身の家へと足を向けたのだった。
…一人を除いて。
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宿に部屋を取っているものは階段を上がり、それぞれの家を持つ者はエギルの店を出る。
「………」
そして、誰もいなくなったことを確認してから1人残っていた少女…シノンはストレージの中身を確認してから、歩き始めた。
その背中には巨大な弓を背負い、エギルの店を出た。
「よ。」
「………」
…そして、
「…そんな顔するなよ。いくら俺でもしょげるぞ?」
「さっき帰ったはずの人が待ち伏せしてたら、誰でもこんな顔するわよ。…それで、なんでいるのよ。」
「別に。意味もなく佇みたい時もあるだろ。人間だもの。」
そう言った後、「相田みつを」と口パクで言うと、何処か楽しそうな笑みをシノンへと向けた。
その様子に、また彼女は顔を顰めたが、しかしため息をつくとカズマから視線を外した。
「そ。なら、私に用はない訳ね。それじゃ、私は行くわ…」
「まあ待てよ。こうして遭遇したのも何かの縁だ。ちょっくらお話しようぜ。」
カズマは不敵に笑いながらそう言うと、噴水の近くにあるベンチを親指で指さした。
「…既婚者がナンパ?これって大問題だと思うけど。」
「こんなんでナンパなら世の男は皆、嫁に絞められてるよ。…コーヒーとケーキ奢るからさ。」
「…はぁ…分かったわよ。」
カズマの誘いに、シノンは肩を落として根負けし、歩く方向を変えた。
巨大な弓も、ストレージへとしまったのだった。
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ー昨日ー
「さてと、明日はとうとうボス戦ってことで最後の打ち合わせの3人でのミーティングも恒例になってきたな。」
「だな。…シュンヤ、皆の連携はどうだ?」
「はい。…当初僕たちが構想していたレベルの連携は取れるようになっています。細かいところで綻びはありますが、僕たちがフォロー出来るレベルです。」
「ま、エギルやシャム達が入ってくれたのがめちゃくちゃありがたかったよな。」
「アニキ軍団は第一層ボス戦から居る古参だし、シャムも経験は豊富。いい戦力が来てくれたな。」
「はい、そうですね。カズマ、ユウキに礼言っといてくれよ?俺もまたボス戦で礼言うけど。」
「安心しろ。シャムが来たその日の夜にたっぷり甘やかしといてやったから。次の日ツヤッツヤだったぞ。」
「そ、そうか…なら良かった。」
「まあ、とりあえず戦力としては俺らは申し分ないからな。俺やカズマ、シュンヤがいれば小さなミスのフォロー位は出来るし。…ただ、1つ問題としては…」
「シノンさん、ですか…。コミュ力の塊とも言えるリズさんでさえ、まだまともに話してないらしいですからね。」
「んー…仲悪い…って訳じゃないよな。実際、戦闘に影響は出てないし。…ただ、普段のシノンって、《近寄るなオーラ》?みたいなのが出てて絡みづらいんだよな。」
「ちょっと分かります…。でも、カズマはそこそこ話せてるよな?やっぱり師匠だからかな。」
「師匠って言うほど教えてないけどな。…ま、そうだな。」
「
「え?」
「や、なんでもねえ。…とりあえず、ボス戦が終わってから少しだけ話してみるよ。悩みでもあったとして、それが聞ければ御の字だけどな。あんま期待はすんなよ。」
「分かった。それじゃ、シノンのことはカズマに任せよう。俺らもなるべく打ち解けられるように努力する。」
「ですね。カズマ、頼んだぞ。」
「だから、あんま期待すんなって…」
カズマは少しバツの悪そうに、頭を搔いた。
そして、ため息をついて部屋の窓から空を眺めた。
青く光る巨大な鋼鉄の蓋が、地上を包み込んでいたーー。
よーやく一層進んだー。
こっからはポンポン行きたいですね(信用してはいけません)
それじゃ、次回もお楽しみに!