Not A Hero 作:聖奈
あれから、しばらく経ち私達は仲のいい友達になっていた。
「なぁ…他に友達は作らないのか?」
ある日、箒ちゃんがそんなことを聞いてきた。これに対して私は、
「作らない!箒ちゃんだけでいい!」
と返したが、
「その…同じクラスとかの子は…?」
「変な目で見てくるからやだ!」
頑なにクラスの中から友達を作るのを拒んだ。
「そうか…」
◇◇◇
正直言って、この子が心配だ。私は人の事を言える立場ではないが同年代の子で友達がおらずというなら私が小学校を卒業したら、どうするんだろう?
もし、そうなったら…想像するだけでも恐ろしい。第2の姉さんになるのではないか…いや、あの子は姉さんよりも凶暴だからな…。
頭が痛くなってきた…。
「それで、一体どうしたんだ?」
話は変わるが、今私は千雪に連れられて織斑家に遊びに来ている。
それで、彼女の事について姉の千冬さんに相談することにした。
「実は…」
私は千冬さんに今悩んでいる事を細かく千雪に聞こえない様に説明した。
「そう…だな。言われてみれば第2の束になる可能性は…なくはないかもしれない…」
千冬さんは難しい表情を浮かべて頷いていた。
「それで、それをどうにか出来ませんか?」
私の質問に更に千冬さんは悩むように唸る。
「はっきり言おう。分からん」
は?何を言ってるんだこの人は。姉さんのコミュニケーション能力を確かなんとかしたって…!
「いや、姉さんの性格をある程度改善させたんですよね?その方法でいけ…「無理だ」え…何故?」
「それをしたら、児童虐待で捕まってしまうだろう!?」
「ええぇ!?何故!?それと、何したんですか!?姉さんに!?」
私は思わず突っ込みを千冬さんに入れざるを得なかった。
「その…アームロック、バックドロップ、踵落とし、酔鉄山、究極の極みをだな…あと、その後高杉と殴り合いにな…」
やりすぎだろ。あと、酔鉄山と究極の極みってなんだよ。ちなみに、高杉さんは姉さんの一番最初に出来た親友らしい。
「あの…もっといい方法はないんですか…?」
「あー…丸投げして済まないが任せた」
本気で言ってるのかこの人は…。
「分かりました…引き受けますよ」
「ありがとう」
結局、私はあの子の事を任される事になった。
◇◇◇
あれから、しばらく経った。
私は四年生、千雪は二年生になった。
接していくうちにあの子の良さも少しずつ分かってきて私達は仲良くなった。
私は誕生日に千雪からリボンを貰った。それは今でも付けている。
「や~い!男女!」
「なにいっちょまえにリボンとかしてんだよ」
「男女が女っぽくしてやがる!はははっ」
また私は馬鹿な男子達にからかわれていた。
だが、こういう時は無視するのが一番だ。
「ぎゃああぁ!!?」
「な、なんだこいつ!?」
「せ、先生呼べ!」
「ぐるるっ…!!」
何事かと思い男子の方を見たらなんと千雪が1人の男子の頭に噛み付いていたのだ。
◇◇◇
それから、すぐに先生が来て千雪は引き剥がされ私達の保護者が呼び出される事になった。
男子達の親は千冬さんに怒鳴りたてるが、父さんが私が前から嫌がらせやからかわれてた事を追求したら男子達の親は黙り込んだ。
そして、今私達は道場に居た。
どうやらあの後大人達が話を付けたようで穏便に済んだらしい。
「ふっ!はっ!」
千雪は正拳突きを私は竹刀の素振りを何度かやっていた。
二人でしばらく練習したあと、私は千雪に聞いてみる事にした。
「何故、あんな事をしたんだ?面倒な事になるとは思わなかったのか?」
「ムカついたから。人があげた物にケチつけられるのは嫌だし」
千雪が目を逸らしてそう答えると私は少し悪戯心が芽生えて、
「そうか…私の為とかではないのだなぁ…」
わざと落ち込んだフリをしてみて言ってみた。
すると、
「なっ、そんなわけ…!」
「ん…?そんなわけ…なんだ?」
おぉ、見事に狼狽えている!ダメだ…頬が緩んでしまう…!
「ぐ…と、とにかくっ…あげた物にケチつけられるのが嫌なだけだからっ…勘違いしないで」
そう早口で言っている千雪の顔は真っ赤になっていた。
やっぱり、この子は変わり者だが私にとっては親友だ。
一人称視点やめようかなぁ…。
それと、幼少期編が酷すぎる…。