FAIRY STRAY DOGS   作:れいたん

2 / 2
かっこいい太宰が書きたいのに、書けない。






泣きたくなった。(書いた後に)


異世界

「おーい。敦君、大丈夫かーい?」

 

 

敦「(此の声は太宰さん・・・・?嗚呼、矢っ張りさっきのは夢だったんだ。)」

 

 

 

治「然し、此のマグノリアも案外善い街だねぇ。」

「だろ?」

“マグノリア”と訊いて敦は此れが夢ではなく、現実という事を改めて自覚させられた。

 

如何やら桜髪の少年や喋る青猫と話した後に気絶したらしく、また布団の中で寝ていた。

 

敦が起き上がると太宰と先程まで話していた二人(?)が敦の方を向いた。

「おっお前目ェ覚めたんか。」

「また気絶するからオイラびっくりしちゃったよ。」

治「安心し給え。敦君は肝が小さいんだよ。」

「そういう事か。」

敦と違って、太宰は此の状況をすんなり受け入れている。

言葉が出なかった敦だが、何とか声を絞り出して話す。

敦「あの・・・太宰さん。国木田さん達は未だ起きてないんですか?」

そう云われた太宰は何故かニヤニヤしながら敦の問いに答える。

治「与謝野さんと賢治君と谷崎君、ナオミさんは下に行ったよ。乱歩さんと国木田君は未だ寝ている。国木田君に至っては「悪い夢を見ているんだ。」と現実逃避をしていたんだよ。(あれ)は見物だったのに見てないなんてツイてないねぇ敦君は。あっ因みに社長は此処の責任者と話をしているよ。」

敦は此の状況も誰も混乱しない事に正直目眩をしそうになった。

そんな敦を無視して、桜髪の少年は話し出す。

「オレはナツ、ナツ・ドラグニルだ。」

「オイラはハッピー!お魚大好き!」

矢張り、喋る猫に対する耐性が敦には無い。

敦「なっ中島敦です。よろしくお願いします・・・。」

必死に顔を作るが、引きつった笑顔しか出来ない。

ナ「よろしくな!」

本当に此れが夢であってほしいと敦が考えていると

部屋の扉を開いて、金髪の女性が入ってきた。

ナ「おう!ルーシィ!」

ル「おうじゃないわよ!あんな大人数を運ぶために奮闘したこっちの身になってよ!」

ナ「ごめんごめっ「何て美しい御方!!」

ナツを退けて“ルーシィ”の前に立った太宰を見て、敦は厭な予感がした。

治「如何か私と心中していただかなっぐへっ」

敦の厭な予感が当たる寸前で国木田が後ろから太宰の首を絞めた。(死なない程度に)

独「太宰・・・。貴様は何処まで人様に迷惑を掛けているんだ!!!」

当然の如く、太宰はケロっとしている。

治「国木田君起きてたんだ。まぁ、そんな事は置いといて。貴女の名前を教えていただけないでしょうか?」

ル「へっ・・・?」

太宰は国木田をスルーして、改めて金髪の女性に向き直す。

然し、彼女は如何したらいいか判らず其の場に佇んでいる。

敦「だっ太宰さんは何時もこうなんです。」

慌てて敦がフォローに入る。

ル「そっ・・・そうなのね!私の名前はルーシィ。ルーシィ・ハートフィリアよ。」

今度は国木田がルーシィに話し掛ける。

独「申し訳ないな。此の唐変木は何時もこうなんだ。構わず話を続けてくれ。」

ル「はっはぁ・・・。」

絶対変な奴らと思われている事は敦以外の誰が見ても云える事だった。

治「処でルーシィさん。先程『あんな大人数』と云っていたけど、私達以外にも一緒に倒れていた人が居たのかい?」

太宰に話し掛けられたルーシィは若干後ずさりしながら話し出す。

ル「えぇ・・・・。さすがにギルドの医務室に入りきらなかったからすぐそこの病院に移したわ。」

ハ「誰もついてなくて大丈夫なの?」

ル「大丈夫よハッピー。エルザとグレイがついてるから。」

ハ「そういうの大丈夫って言わないと思わないんだけど。」

其の時、敦の中で一つの疑問が浮かんだ。

敦「ギルドって何ですか?」

すると、ナツとルーシィは驚いた様に敦を見る。

ナ「お前、ギルドを知らねえのか!?」

ル「じゃあ、ここが妖精の尻尾(フェアリーテイル)って事も分からないの!?」

治「残念だけど、私達には何の事だかさっぱり判らないねぇ。」

驚きを隠せないナツとルーシィを他所にハッピーが話し始める。

ハ「ギルドっていうのはね、マスターを中心として集まった魔導士の集団のことだよ。」

独「・・・ん?何だ其の“魔導士”と云うのは。訊いた事が無いな。」

国木田の発言が更に三人の地雷を踏む。

ル「あんた達魔導士も知らないの!?」

ギルド、魔導士───。

訊き慣れない言葉に敦達も驚きを隠せない。

独「此処は外国(とつくに)じゃないのか?」

治「そういう事か・・・。」

敦達の中で唯一太宰だけが納得した様な表情になる。

敦「太宰さん・・・何か判ったんですか?」

敦に問われた太宰は座っていた椅子から立ち上がり乍ら云った。

治「敦君、国木田君。落ち着いて訊き給え。」

其の冷静な声だけで周りの温度が下がったのを敦は感じた。

治「此処は日本でも外国(とつくに)でもない。私達は誰かの手によって私達が本来住んでいる世界とは違う世界に飛ばされたのだよ。だから、此処では私達のでの常識が通用しない。」

其れを訊いた敦と国木田は口をぱくぱく動かす事しか出来なかった。

ナ「お前らイシュガルとは違う大陸からやってきたんじゃねぇのか?」

独「俺達は日本から来た。」

ハ「ニホン?何それ?聞いたことないよ?」

敦「(本当だ・・・。太宰さんの云う通り、僕達は違う世界に飛ばされてしまったんだ。)」

「太宰は居るか。」

敦達が話し込んでいる処に割り込んできたのは

敦達が所属する武装探偵社の頂点(トップ)─────

───福沢諭吉だ。

独「社長!?」

治「・・・如何しましたか?」

諭「此処の責任者・・・マカロフ殿と話してきた。鏡花がマグノリア病院に居る。太宰、行ってきてくれるか。」

当の太宰はと云うと────。

先程とは一転、とても機嫌が悪そうだった。

治「判りました。代わりと云っては何ですが、敦君も連れて行って良いですか?」

敦「えっ!?ぼっ僕っいきなりそんな事を云われてもっ・・・。」

諭「構わん。」

敦「えぇぇぇぇ!!!?」

敦の返事を待たず、社長はあっさりと太宰の要求を許可した。

諭「そろそろ病院の方から迎えが来る筈だ。確か・・・エルザ・スカーレット殿と訊いている。」

ナ・ル・ハ「えぇ!?」

今度はナツ達が声をあげた。

そして、太宰と敦を引き寄せ、ナツが小声で云う。

ナ「エルザを怒らせんなよ。」

ル「その方が身のためよ。」

ハ「間違ってもエルザを刺激しないようにね。」

其の言い草だと、彼らが普段から“エルザ”を化け物扱いしている様だった。

 

 

 

 

敦は此の時思った。

 

 

 

 

 

 

 

太宰と居て果たして大丈夫なのだろうか、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

* * * * * *

 

 

 

 

「ここか。病院まで連れて行ってほしいと言う奴がいるのは。」

暫く雑談をしていると、赤髪でごつい鎧を纏った女性が現れた。

ナ「エルザ!」

ル「ずいぶん早かったわね!」

如何やら此の人がエルザ・スカーレットらしい。

諭「此の二人を病院まで連れて行って頂きたい。太宰治と中島敦だ。」

福沢に云われたエルザは太宰と敦の方を向く。

エ「エルザ・スカーレットだ。私についてこい。」

二人にそう告げると足早に部屋を出て行った。

治「敦君、何呆けているんだい。早くしないと置いて行かれてしまうよ。」

敦「あっ・・・はい!」

二人はエルザに続いて部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────しばらくして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルザ「ここがマグノリア病院だ。」

敦と太宰が連れてこられたのはマグノリアで一番大きい病院、『マグノリア病院』だ。

敦「大きいですねぇ・・・。」

エ「泉鏡花は三階にいる。共同の病室で、他にも二人か三人運ばれているから、あまり騒がないでほしい。」

敦「判りました。太宰さん行きましょう・・・太宰さん?」

敦が隣の太宰に話しかけた時、太宰はまるで空気が抜けた風船の様にやる気をなくしていた。

治「敦君・・・。矢っ張り敦君一人で行ってくれない?私はもう帰りたい・・・・。」

敦「何云ってるんですか!?はやくっ「何をしてるんだお前ら!!」

敦・治「はいぃ!?」

突然エルザに怒鳴られたので二人は思わず木の棒みたいに固まった。

エ「ぐずぐずするな。行くぞ。」

敦「はい・・・・。」

エルザの後ろについて病院に入っていく二人は此処で初めてナツ達が云っていた事の意味を知ったのだった。

 

 

 

 

 

 

* * * * * *

 

 

 

 

 

 

エ「ここだ。入るぞ。」

三人は取り敢えず病室に入った、が。

敦「えっ・・・?」

其処には驚きの光景が広がっていた。

「鏡花ァァ!!久しぶりじゃのう!!元気にしておったか!?」

「・・・暑い。」

「手前みたいに俺の気持ちが判る奴は中々居ねぇ。又、今度話してもいいか?」

「あぁ、別に構わないぜ。じゃあそん時はオレのも聞いてくれよな。」

「芥川先輩っ!!!!お怪我はありませんでしたか!!!?」

「僕に支障はない。・・・・少し五月蝿いぞ樋口。」

「エリスちゃ─ん!私が居なくて寂しくなかったかい!?」

「別にリンタロウが居なくても寂しくなかったわよ。」

敦には一瞬其の状況が飲み込めなかった。

治「嗚呼・・・最悪だ。」

隣の太宰は険悪そうな顔で其の場に佇んでいる。

それにしても─────。

真逆、探偵社と一緒に保護されていたのが────ポートマフィア(・・・・・・・)だったなんて。

そんな事も知らないエルザはズカズカと中に入っていく。

エ「グレイ。この人達が泉鏡花の様子を見に来ると言ってた人だ。」

グレイと呼ばれた男性は紺色の髪でとてもスタイルも良くて、何より顔立ちが良かった。

然し、エルザが、グレイに話しかけた事によって、ポートマフィアの面々が敦達に気付いてしまった。

「てっ手前何で此処に居やがんだ!?」

治「其れは此方のセリフだよ。あ~あ。こんな処で蛞蝓と会うなんて本当に最悪だ。だから、行きたくなかったのだよ。」

「あぁ!!?誰が蛞蝓だ!!!此の包帯の付属品が!!!!」

治「あー耳が痛い。」

太宰はこうなる事を予測していたらしく、先程より機嫌が悪そうな顔で会話をしている。

「人虎・・・何故貴様が此処に居る・・・!!」

他人の事を言っていた敦も現在ポートマフィアの構成員の一人、芥川龍之介に敵意剥き出しの目で睨みつけられていた。

敦「僕は鏡花ちゃんの様子を見に来ただけだよ。別に戦う為に来た訳じゃないから・・・。」

エ「何だ。お前らは顔見知りの仲だったのか。」

「そうなんだけど、何方かと言わせてもらえば犬猿の仲だね。」

エルザの言葉に応えたのはポートマフィアの首領、森鴎外だ。

序でに太宰と口論をしている相手はポートマフィアの五大幹部の一人、中原中也だ。

風の噂だが、昔太宰がポートマフィアに入っていた頃、中原と組んで一晩で敵組織を壊滅させ、其の実力から太宰と中原は“双黒”と呼ばれていたそうだ。

敦には二人がそんなに凄いコンビだったとは到底思えないが。

鏡「・・・・早く帰りたい。」

敦「鏡花ちゃん。」

元ポートマフィアの構成員で現在は探偵社の一員、泉鏡花。

よっぽど帰りたいのかベッドから出て、敦の服の袖を引っ張っていた。

「お主、私の鏡花に何をしておる。」

敦「え・・・。」

敦に殺気を放つ和風美人の女性も又、ポートマフィアの五大幹部の一人、尾崎紅葉だ。

治「あの姐さん。今彼女は探偵社の社員なので姐さんの物ではないですよ。」

中原と口論をしていた太宰が敦達の会話を訊いて間に割り込んできたのである。

鴎「良いじゃないか太宰君。今、探偵社とポートマフィア(我々)は停戦中なんだから。」

ポートマフィアの首領、森鴎外が何とか其の場を収めようとしているが一向に収まる気配がない。

グ「そういうことは置いといてよぉ。大体中也から聞いて分かったんだけど、お前らこの世界の人間じゃねぇんだろ?」

グレイが話題を変えて呉れたお陰で 皆が今している事を止めた。

治「そうだよ。君は“日本”を知らないのかい?」

太宰に問い掛けられたグレイは首を傾げる。

グ「ニホンって国の名前は聞いたことがないからな・・・。」

治「そうなのかい・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

ピンポンパンポン

 

 

 

 

 

 

 

治「此れは一体何なのだい?」

エ「館内放送だ。しかし、何でこんな時に・・・。」

『皆さんこんにちはぁ〜。・・・う〜ん、聞こえてる〜?』

敦「こっ・・・館内放送ってこんな感じなんですか?」

何処か腑抜けた声で放送している事に敦は驚いていた。

・・・本当に此れが館内放送なのか?

そう考えていたのは敦だけではなかった。

グ「いいや、違う。」

エ「誰が此の放送を流しているんだ?」

『先程は大掛かりな実験にご協力頂き、誠にありがとうございました!』

敦「大掛かりな実験・・・?」

敦は其の言葉に物凄い違和感を覚えた。

太宰が何か判ったかもしれないと隣を見ると、矢張り、何か判ったかの様に笑っている。

治「如何やら、此の放送を流している人物は私達が此処に来た要因を知っているようだね。」

中「何だと・・・!?」

『それではまた会えることを祈ってあいさつとさせていただきまーす!バイバーイ!』

 

 

 

 

 

ピンポンパンポン

 

 

 

 

 

 

エ「グレイ!放送源は放送室か!?」

グ「多分そうだ。一階にあるから急いで行ってくっ「グレイ様ぁ〜!!!」

いきなり病室に入って来たのはえらく長袖の服を着た水色の髪の女性だ。

グ「ジュビア!?何でお前がここに・・・!?」

其の人の名前はジュビアらしいが、随分グレイにべったりとくっついている。

よっぽどグレイが気に入っているのだろう。

ジュ「ジュビア、さっきの放送を聞いて放送室に行ったんです!そしたら、・・・中で人が倒れていたんです!」

一同「・・・!!!」

エ「その人は大丈夫なのか!?」

ジュ「はい、幸い命に別状はないそうです。」

敦「其の人って病院関係者の人なんですか?」

ジュ「いいえ。病院の制服を着ていなかったので多分一般人だと・・・。」

治「変な話だねぇ。」

グ「話を聞いたほうがよさそうだな。」

エ「言われなくてもそうするつもりだ。」

鴎「じゃあ中也君、行ってきてくれないかい?もう体力は十分回復しただろう?」

中「はい。判りました首領。」

皆行く感じなのかな・・・?

治「敦君、私達も行こうじゃないか。」

隣の太宰もやる気がある。

敦「行きますけど・・・。」

敦は早く帰りたがっていた鏡花の方を見た。

鏡「・・・私は大丈夫。此処で待ってるから。」

紅「其の間は私が面倒を見てやろう!」

其の言葉を訊いた太宰は溜め息を一つついて、何か決めたかの様に尾崎を見る。

治「・・・・・・・・・・・・私達が此処に戻ってくるまでなら構いませんよ。」

紅「本当かえ!?」

治「但し、変な事はしないでくださいよね。」

紅「そんな事は判っておる!」

鏡花に抱きつく尾崎を見て敦は苦笑する。

治「行こう。」

敦「はっはい!」

 

 

 

 

 

 

敦は此の時、“異世界”にいてもこんなに大変な事がある事に胃が痛くなる様な感覚を覚えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

此の時、病院の近くで敦達を見ている連中には誰も気づかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中「何でなんだよ・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中原中也を除いて。




視点が分かりにくいっ!!!!

そして、以上に時間がかかった!




更新するの遅いけどよろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。