ラファール・リヴァイヴに憑依したんだけど、神に苦情言っていい? 作:ラファール
ドウシテコウナッタ…
『へえ… ふむふむなるほど。』
場所は整備棟地下、俺の部屋。
そこで俺は、自分でネットワークに接続して、色んな情報を漁っていた。 情報は場合によっては命よりも重いからね、イビキさんもそう言ってた。
-コンコン-
と、脳内に直接流れる情報を直接読み込んでいる俺の耳に、扉をノックする音が聞こえた。
…生徒に姿を見られてはいけないと言われたが… わざわざ表向きでは空き部屋になってる部屋をノックするってことは、関係者だろう。
『あー、どうぞ。』
「失礼しまーす。」
部屋の扉を開けて入ってきたのは、IS学園の制服に身を包んだ女の子。
でかい、おっぱいが。 リボンの色からして一年か?
ってかこの水色の髪に赤目は更識楯無さんか? 昨日の一夏くんの件からしても今は原作開始ちょい前くらいか。
「うわっ、本当に動いて喋るのね。」
『うわってなんだようわって。』
原作のセリフからして、既に彼女は生徒会長だろう。
「先生方から話を聞いて、挨拶に、と思ってね? あ、申し遅れたわ、私は更識楯無。 この学園の長よ。」
『ああ、こいつはご丁寧に… 俺はラファール・リヴァイヴ、一応名前は疾風。 よろしく。』
と返しながら、彼女の差し出してきた手をとる。
やっぱり人とISとじゃサイズ差があるな。
「ところで、あなた人を乗せるのが好きらしいわね?」
『ん、そうだが… どうした?』
「私を、乗せてみない?」
『ッ!?』
俺はその言葉を受けて、改めてマジマジと楯無さんを見つめる。
…整った顔、ボリュームのある胸、くびれた腹、弾力のありそうな尻、ベージュのタイツに包まれた太もも。 ハイパーセンサーを駆使して探ってみると、それでいて体は引き締まっていて無駄な肉が少ない。
極上の体だ…
乗せたい、彼女を!
『いいんですか…?』
「ええ、いいわよ。 むしろ乗せて?
俺の確認になんでもないように了承を返す楯無さん。
『では、お願いします…』
「ええ、優しく… ね?」
両手を広げて、彼女を自分に乗せるべく近くに寄る。
-ガチャ-
「疾風、お前の処置だが… 何をやっている?」
『い、いえ! 彼女が俺に乗りたいというので!』
「いいか、疾風よ。 普通の人間から見てISに人が乗るというのは別にこれといった問題ではない。 しかしだ、お前にとってはおそらく性的興奮を伴う行為であるのだろう? ならばしかるべき段階を踏んでからだな…」
『す、すいませんでした!』
「うふふ。」
この状況を作り上げた本人は、さもおかしそうに笑っている。
「更識、お前ももう少し考えて行動しろ。 いや、こいつの感性についてはほとんどわからないから強くは言えんが…」
「はい、善処します。」
「そうか… それならいい。」
色々な案件の処理で疲労しているのか、いかにも疲れているというような表情だ。
「いや、すまない、言っていることがズレているというのはわかっているんだ… 久しぶりの徹夜で考えがまとまらなくて…」
『あー、まあ気にしないでください。 徹夜はきついですからね。』
「ああ、本当に… いや待て、なぜ知っている。」
『…たまたま今日徹夜しまして。』
あっぶねぇぇぇ!! ついつい口に出ちまった!!
楯無さんは不思議そうな顔でこちらを覗き込んでくる。
「ISにも眠気ってあるの?」
『あー、多分厳密には眠気ではないですね。 常に起動していると多分負荷がかかるから、休まないといけないんでしょう。 それが人間でいう眠気に一番近いのでは?』
「なるほどねえ。 あ、織斑先生、疾風さんになにか連絡ですか? 私は出た方が?」
「いや、構わん。 どちらにしてもお前にも連絡が行く予定だった。」
『それで、連絡と言うと?』
なんだろうか、出来るだけ俺に得のある話だといいが…
「お前のIS学園入学が暫定で殆ど決定した。 それに伴い、日本政府に人型ISの製作が依頼された。」
『…………』
「あっ、倒れた。」
♤♠︎♤
『マジですか…』
「ああ、マジだ。 細かい内容については細かく決定されることになっているが、一先ず生徒たちにはお前がISである事は秘匿されることになっている。」
『あぁ、だから人型ISを。 あれ? 楯無さんはいいんですか?』
「問題ない。 IS学園の生徒会長はそれだけの力を持っている。 …まあお前に他の学校の生徒会長についてはわからんだろうが。」
「そうよ、私は対暗部用暗部、更識家のその次期当主。 そしてIS学園の生徒会長は、生徒の中で最強の者が就任することになっているのよ。」
やはり原作通り、この子はめちゃくちゃ強いみたいだな。
うん、怒らせんとこ。
だが生徒として入学て… クタバレ!
しかも俺はISとか状況が特殊すぎるわ!
『あれ、待ってください。 それはつまりブライト博士がまたここに?』
「………」
『黙らないでください! 嘘だろ? 嘘だと言ってよ!』
「あら、ブライト博士面白い人じゃない。」
『一般人とは基準が違いすぎる!』
「あなた、自分が一般人と思ってるの…?」
あ、忘れてた。 俺ISだった…
♧♣︎♧
時はものっそい進んで、ブライト博士が例の人型ISの開発を完了させた時に飛ぶ。
開発には一ヶ月と少しがかかり、現在3月下旬。 いや、早すぎんだろ。
さすが
「よし! 疾風くん、そこに寝たまえ!」
『ああ、はい。 ボディを入れ替えるんですね?』
また、その間に俺の正式な入学が完璧に決定し、また『ISコアにISの記録は残っているのでボディを入れ替えても問題ない。』という結論に至ったそうだ。
俺の動向の観察と、人型ISの研究のためにあらかじめ俺のコアを抜き出して人型ISに乗せての開発が出来ないので、中々に開発が難しかったそうだ。
そしてそれをやり遂げたのは目の前のブライト博士。
よく見なくても目の下にクマがあり、かなりの時間作業をしていたことがわかる。
「ようし、じゃあ! オペスタートだー! メスはいらん、手でやる!」
相変わらずのテンションでスペシャル不穏なことを言ったブライト博士が、俺とコードで繋がれたパソコンをいじる。
程なくして、俺の装甲の一部が開き、更に何度か機械音がする。
なんていうかこう、自分の体が開くのは慣れない経験だ。
「うんうん、これだね! いやぁ、何度か見てるけどやっぱりISコアは綺麗だよねー!」
おそらくその装甲の内部に入っているであろうコアを見ながら博士が呟く。
「コアに変化はなさそうかな? それじゃ、抜くよ。」
と言って、ブライト博士の手が動き、俺のコアがラファール・リヴァイヴから離れた時、プツンと視界と聴覚と触覚が途切れた。
やっぱり、感覚はISのハイパーセンサー頼りか。
程なくして、感覚が戻ってくる。
どうやら今のボディは仰向けに寝転んでいるようだ。
数度手を握って開き、動作を確認してから上半身を起こす。
動きにぎこちなさは無い。 寧ろ完璧に動く。
「うんうん、問題はないかな? 数値も正常だ。」
「ええ、大丈夫そ… あれ? 声が随分と人間らしいですね。」
「そう、それが私が苦戦した理由の一因さ。 違和感の無い人工音声、必要でしょ?」
「一因、というと他にもあるんですか?」
完全な機械音声を一ヶ月ちょっとで製作してくるとか本当変態だな。
いや、もう変態じゃ足りねえわ、この人を表現する言葉は『ブライト博士』ぐらいしかねえわ。
「うん、まあやっぱり一番難しかったのは他のISに操縦者を誤認させることかな? ISのハイパーセンサーで操縦者のある程度の情報はわかるから、それに対して君が操縦者無しって表示されないようにするのが意外と難しくて…」
精密なISのハイパーセンサーを欺くなんて、めちゃくちゃ難しそうだな。 それを一ヶ月ちょっと… いや、もう言わんとこう。
「あ、でも常にIS展開しているってことはバレちゃうから、盲目って設定にしてくれない? 目が見えないのをハイパーセンサーで補助してるって感じで。」
「あ、はい。 わかりました。」
博士は「あとは〜。」と目を閉じて数秒考えたあと、目を開いて言う。
「顔を人間らしくするのは私の専門外だから、とりあえずマスク被せといたよ。 ほいこれ鏡。」
と、どこからともなくでかい鏡を取り出すブライト博士。
この人にも不可能ってあったのか…
まあ、取り敢えず見た目を見よう。
………
そこには、ガスマスクを被ったサイボーグが立っていた。
「いや怖すぎんだろ!? マスクのセレクトがおかしいわ!」
「えー? かっこいいから良いじゃん?」
「かっこいいのは否定しないけど怖いわ!」
どうやらマスクのガラス部分は黒く塗りつぶされているようで、鏡からマスクの内側を伺うことはできない。
「あ、それで肝心のIS装着モードだと、
「なるほど、こういう感じで?」
目を閉じて?集中すると、頭の中に体の各部位の装甲が浮かんだ。
それを全て装備するように念じると。
「おお、これは良いな。」
装甲を実体化して鏡を見ると、そこには灰色のISが立っていた。
大きさは2m20cm程だが、他のISに比べれば小さいほうだろう。
「よおし、伝えることは伝えたね? それじゃあお休み〜。」
ブライト博士はそれだけ告げて、バタンと倒れた。
「え? 待ってください!」
「ごめんねー、久しぶりに4週間レベルの徹夜しちゃって… 3日経ったら起こして?」
「え? 4週間起きてたの? そして3日間も寝るの?」
「うん、おやすみ。」
ブライト博士はそのまま、寝息を立て始めた。
「いや自由すぎるだろ!!」
主人公の人型モードの時は雷電の体にガスマスク被った頭があると思ってください。
ISモードの時はシナンジュ・スタインみたいな感じです。