ぷちでれ!プチ・アイドルマスターシンデレラガールズ   作:飯屋の救世主

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重ねて申し上げますが初投稿です。
たとえどんなに拙くても許せる!っていうスパイダーマのような心の持ち主のみお読みください。


プロローグ:不思議生物(ナマモノ)

その日は大変にいい天気であることを除けば平凡な日であった。

 

青い空と僅かな白い雲、やわらかな陽光は生き物を遍く照らし暖め、時折の風が身体の熱を心地よく拭っていく。

 

こんなにも良い日ならば、正統派美少女かつ恥ずかしがり屋アイドル・小日向美穂もうららかな日和に誘われて公園にでも行き、手頃なベンチか芝生の上で趣味のひなたぼっこに興じるだろう。

 

その横顔はたいそう満足気に違いない。

 

しかし、その時やりたいことをやる時間があるか定かではないのがアイドルというモノだ。

プロデューサーの手腕の如何によるとは言え、いつどんな仕事が入るか分からない。それが何であれ遂行しなければならない。

それが例えスカイダイビングでも。

 

―――まあ、その日は小日向美穂に仕事はなく、事務所の近場にある公園に足取りも軽やかに出かけて行ったというのは全くの余談だ。

 

× × ×

 

事務所を出る小日向美穂と入れ替わりにドアをくぐったのは島村卯月だった。

 

「おはようございます!」

 

いつもの変わらない、けれども褪せない笑顔と挨拶を彼女が向けたのは、二人掛けのソファに隣り合って座っている渋谷凛、本田未央の両名である。

 

「おはよーしまむー!」

 

「おはよう、卯月」

 

それに挨拶を返す様子もまた、この事務所では見慣れたものである。

いつもと違う点を挙げるとすれば、卯月が後ろ手に何かを隠しているように見えることか。

 

「……?しまむー、なんか手に持ってる?」

 

「えへへ…気が付いちゃいましたか?

じゃーん!凛ちゃん未央ちゃん、見てくださいこの子!」

 

そう言って両手でひょい、と差し出したのは、

 

「これ……卯月のぬいぐるみ?」

 

パッと見は二、三等身。短く手足。くりくりとした目は黒目がちで、頬はみるからにぷにぷにだ。

デフォルメされているものの、着ているものや髪型などの特徴で『これは島村卯月だ』と分かるようなぬいぐるみ…のような。

 

「どこから持ってきたの、これ」

 

「エレベーターの脇の方にちょこんと置いてあったので持ってきちゃいました」

 

えへへっ、と屈託なく笑ってみせる彼女は随分と可愛らしい。

実際に凛は可愛い過ぎかよと凄まじい速度かつ小声で漏らした。それでも隣の未央には聞こえていたが、未央は聞かなかったことにした。

 

「それ、持ってきてよかった物なの?」

 

「きっと大丈夫です!」

 

「ええー?ほんとぉー?」

 

「大丈夫です!きっと…」

 

「ホントのホントにー?」

 

「だ、ダメだったんでしょうか謝ってどうにかなるものなんでしょうか」

 

「そんなに慌てるなら持って来なかったらよかったのに」

 

「怒られることになったら卯月と一緒に謝ってあげるから。一旦落ち着こう?」

 

「ありがとう凛ちゃん…。そ、そうですよね!ダメだったら頑張って謝ります!」

 

「謝る前提なんだねしまむー」

 

「未央ちゃんが不安にさせるようなこと言うからです!」

 

「ゴメンって。本当にマズそうならこんなふざけたしゃべり方じゃないよ。心配いらないって」

 

もうっ、と憤慨した風な様子を見せながらも内心では大して怒っていないあたりに、これまでに築いてきた信頼関係の強さが窺える。

 

× × ×

 

「まあ心配ないと思うよ」

 

「うん…大丈夫ですよね!」

 

それに、と言葉を繋げて、

 

 

「凛ちゃんと未央ちゃんのもソファの肘掛けにありますもんね!」

 

 

何でもないように言い放つ。しかし二人からすれば、ぬいぐるみなんてあった記憶がない。

 

「そんなもの、」

 

あった訳がない。半信半疑に、言いながら二人は振り向いた。未央は左へ、凛は右へ。

 

 

果たしてそこには、卯月の言ったとおりのそれぞれに似たぬいぐるみがあった。

 

 

「うっそぉ」

 

「…ねぇ未央、私達が来た時にこんなもの置いてあったっけ」

 

「なかったと思うんだけど、なぁ…。未央ちゃんも耄碌しちゃったかー」

 

ほほほ、と茶化すように笑いながらも目は真剣だ。

あった覚えのないものを不審がりながらそれぞれ手に取る。

 

しかしこのぬいぐるみ、妙に瑞々しいというか何というか。

頬をぷにぷにと突けばもちもちと押し返してくるような。

 

「なんだろこれ……小梅ちゃん案件かなぁ」

 

「あ、あの二人とも…?どうしたんですか?」

 

「いや、覚えがないから不思議に思って。…それにしてもこれ」

 

何だか生きているみたいな……そう言おうようとした言葉は最後まで続くことはなかった。なにせ、

 

 

 

「がんばっ」

「しぶっ」

「みおっ」

 

 

 

今までされるがままになっていた、人形であると思っていたものが突如として声をあげたのだから。

 

目の前であり得ないことが起これば大抵の人が驚く。驚いたときには何をしでかすか分からないもので、この三人の場合、ギャッとかキャッとか悲鳴を上げながらそれらをポイと空中に放ってしまった。

 

三人に似たぬいぐるみ(のようなナマモノ)にとって不運だったのは、それぞれの描く放物線が奇跡のような確率で一点で交わってしまったことか。

結果、

 

「へごっ」

「しぶっ!?」

「み゛っ」

 

芸術点高めの空中衝突を見せた後、無残にも墜落した。




(この後の構想もプロットも)ないです

感想貰えたらうれしいなって
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