デジタルモンスター〜虹の架け橋〜   作:E-OS

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ミレニアム

保存日時:2017年05月21日(日) 00:52

 

大晦日、23時

 

TVで流れる歌番組もそろそろ終盤といった感じだ。

「おい、千愛美。コタツで寝るな。準備とかしないのか。」

「ふにゃ…」

「やっぱり寝たよ…まったく。」

 

ピンポーン

 

「ほら、大毅来たぞ。おー、開いてるから入れー」

「お邪魔しまーす」

厚手のジャンパーを羽織り、外出の準備万端といった様子だ。

「お邪魔しまーす。いやー、外寒いっすよー」

「冬だからな」

「ですよねー…あれ?まさかホントに寝てんですか?」

「そのまさかだ」

「あれだけ言ってたのに…それじゃ、遠慮なく起こしますか」

「そうしよう」

潤はクイッと顎で支持すると千愛美の両サイドに2人が腰を下ろした。

2人が千愛美に身を寄せる。

(せーの)

潤の小声の掛け声の直後

「っひゃわん!」

千愛美の間の抜けた叫び声が上がった。

両サイドの2人は千愛美の脇腹に人差し指を、突き立てていた。

「「おはよう」」

「何すんのよ!気もちよく寝て…あれ?大毅?」

「やっぱり寝てたな」

どうだと言わんばかりの顔つきだ。

「う…ごめん…すぐ準備する…」

大人しく引き下がる。

「外寒いから暖かくしてこいよー」

「はーい」

大人しくコタツから出て自室で準備を整えることにした。

せっかく二年参りに行くなら振袖なんかで華やかに行きたかったがめんどくさく思い動きやすい普段着にしてしまった。

手早く着替えを済ませ自室から出る。

男2人は既に支度を終えてあとは出かけるだけの状態だった。

「おまたせ。じゃ、行こっか!」

チラッと腕時計を見ると23時20分を指していた。

外に出ると、大晦日の深夜は思ってたよりずっと寒かった。

……

………

いつものように他愛もない話をしながら30分ほどかけて目的地の神社に到着した。

石段を登り境内につく頃には程よく体も温まっていた。

「結構人いるね〜」

辺りは明かりが灯され、参拝客でやや混雑している。

除夜の鐘の音が身体に響く。

「私達もお参りしよ!」

二人の手を引き参拝に向かった。

……

手を合わせ、一年間自分に何事も無かったことの感謝と来年も平穏に過ごせるように、母の体調が良くなるように、皆元気で今まで通り楽しく過ごせるように、祈る。

……

三人並んでの参拝を終えると時刻は0時を迎えようとしていた。

小型のテレビやラジオを持ってる人がチラホラ見受けられ、どれもカウントダウンを刻んでいる。

1999年から2000年、ミレニアムイヤーという区切りの年になるということで普段より特別な感じなのだろう。

家族連れやカップル、友人同士でカウントダウンを行ってる声も聞こえる。

「私達も参加しとく?」

冗談混じりに二人に問いかけると

「どっちでも」「やっとく?」

意外にも2人とも乗ってきた。

神社の一角で何となくカウントダウンムードになってる場所に行き、カウントダウンに混ざることにした。

あと一分でミレニアムイヤーらしい。

『59、58、57、56、55、54…』

鳴り響く除夜の鐘とカウントダウンの声だけが辺りに響く

『33、32、31、30、29、28…』

周囲のテレビやラジオからも芸能人のカウントダウンの声しか聞こえない。

『19、18、17、16、15、14…』

私達も周りに合わせるようにカウントダウンだけを口にしている。

『じゅう!』

『きゅう!』

『はち!』

『なな!』

『ろく!』

『ごー!』

『よん!』

『さん!』

『にー!』

『いち!!』

『ゼロ!!!』

 

ブツンッ!!!

 

大きな切断音とともに、

 

世界は真っ暗になった。

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