私の行く道は?   作:まもる

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演習?いえ、蹂躙です!

 

 横須賀鎮守府との演習が決まり、編成された私達六人はひたすら訓練に明け暮れた。

 

 アイオワを旗艦とする編成メンバーは戦艦アイオワ、戦艦富士、戦艦白根、防空型超巡洋艦阿寒、空母サラトガ、空母浅間である。サラとフッドは私が開発した五機種の運用方法をフッドから学ぶ為にフッドの部屋に入り浸りでサラトガが勉強に励み、戦艦である私達は湾内で統制射撃訓練に没頭したのだ。そこで、初めて知った事だが、アイオワが統制射撃を苦手にしていたのだ。

 

 「アイオワ、まさか統制射撃出来ないの?」

 

 「いやいや、あの大戦で統制射撃をする事自体が無理だから!」

 

 私達の日本艦艇は対空対艦戦に置いては統制射撃を主軸としている。つまりは、旗艦が的測し距離を割り出した上で各艦艇に伝達してほぼ正確距離で主砲が放てるのだ。対空戦闘は逆で艦艇ごとに担当が振り分けられての弾幕射撃になる。つまりはレーダーが全てを言う時代なのだ。私の戦艦にも対空対艦のレーダーに加え、レーダー射撃用のレーダーまで装備させられているが光学測定による射撃も併用するため以外と正確に命中する。

 

 もっとも、馬鹿げた射撃センスがある戦艦は金剛型戦艦の四姉妹が高い命中率と練度を誇ってはいたのだが割愛だろうか?

 

 しかし、アイオワが統制射撃が出来ないとなると問題である。

 

 私と白根、阿寒は標準装備である物がアイオワにはないのだ。後付けで解決出来る問題ではないがアイオワの命中率の低さを何とかしないといけないのだ。一応、アイオワには対艦用に改九一式徹甲弾と改三式弾は搭載済みではある。そんな時、POWが呟く。

 

 「アイオワには撹乱射撃で行けるのではありませんこと?」

 

 「ナイス!POW!」

 

 「アイオワには撹乱してもらいましょう!。統制射撃は私達三人で行うで?」

 

 「いいわね。でも、せっかく改九一式徹甲弾を積んでいるんだからさ、水中弾道で撃沈したくない?」

 

 「それは、お姉ちゃんだけだよ。あれだって、サウスダコタが悪いわけだし・・・・」

 

 妹からの援護射撃がないまま、結局はアイオワと同じく自由射撃で行く事になる。一応、ワシントンが統制射撃用に的測はやってくれるが保険だった。

 

 同じ頃、フッドの部屋ではサラが勉強していた。

 

 「フッド、日本機の扱いは難しいわね・・・・」

 

 「でも、慣れれば簡単で便利よ。ならさ、尖鳳が降ろした烈風と流星改を使いたいわ」

 

 「あれはダメです。サラには専用設備がまだ載せてないわね?」

 

 「専用設備?」

 

 「良いですか、専用設備って言うのは誉エンジンやネ式エンジンを整備点検するための設備です。あれが無いと、紫電改Ⅱはハッキリ言って使えませんし、烈風と流星改になるとサラの着艦制動装置だって替えないと航空機が海に堕ちますよ?」

 

 整備施設と着艦制動装置は尖鳳が開発していてサラに渡すだけだった。

 

 要は尖鳳の渡し忘れである。

 

 しかし、サラの飛行甲板なら問題無く扱えて難無く整備も大丈夫なはずだ。

 

 それでも、第三機動艦隊の意地のかは分からないけど、フッドは念の為に艦載機はサラ専用に編成していた。

 

 搭載させたのは、瞬電艦上戦闘機が35機に惑星艦上爆撃機が15機に天山Ⅱ艦上攻撃機を15機に瑞風艦上偵察機を11機、艦上迎撃戦闘機紫電改Ⅱを16機の合計92を用意している。

 

 そして、フッドは瞬電艦上戦闘機を25機、惑星艦上爆撃機15機、天山Ⅱ艦上攻撃機を15機、瑞風艦上偵察機を10機、艦上迎撃戦闘機紫電改Ⅱを35機を搭載していた。

 

 浅間はフッドを空母に改装するに至って、武装を全て撤去して第四砲塔までの高さまで装甲や船室を取り払い、そこに新しい機関やタービンに取り替え、三段の格納庫を設けて作製された巨大な空母だった。しかし、艦齢30年に近かった為、ブロック工法により船体全体を再構築して補強と強化をしている。そして、完成して見ると装甲空母へ改装前の加賀を一回り大きくした空母に生まれ変わり艦載数では日本海軍の空母中でも100機の航空機を艦載出来る唯一の空母だった。

 

 つまり、フッドとサラトガの艦載数では一航空戦隊よりも多いのだ。そして、二人の作戦は最初から決まっており、空母艦載機を迎撃してから攻撃する手筈になっていたのだ。

 

 

 そして、遠征から尖鳳が戻ると艦隊機動のチェックや防空戦闘の細かな弾幕射撃の担当配置を決めて演習の当日と相成ったのだ。

 

 

 

 

 当日、ウルシー鎮守府には二式大艇が着水し、横須賀から演習予定の艦娘と提督がやって来たのだ。メンバーは赤城、加賀、霧島、比叡、利根、イ-19の六人と提督の内山少佐だった。

 

 「ようこそ、ウルシー鎮守府へ」

 

 「おや、またアメリカ艦と使えない駆逐艦で挑むのかな?」

 

 「それは演習でお楽しみにしててください」

 

 「精々、無様な演習にならない事を祈るよ」

 

 提督はそれだけ言うと控え室に向かった。

 

 しかし、アイオワの表情が恐かった。

 

 ウルシー鎮守府の艦娘ではサラと並んでの高レベルであり、旦那を馬鹿にされた怒りを感じているのだろ。

 

 「アイオワ、私達が居るわ。気楽に行きましょ」

 

 「サラ、判って居るわ。でも・・・・・」

 

 「アイオワ、旦那を馬鹿にされたら怒りたいわね。なら、私は力を貸すわよ?」

 

 「ノースカロライナ?」

 

 「大切な人を愛する気持ちは分かるもの。なら、理由は要らないわ。ね、フッド」

 

 「そうね。奴らに新八八艦隊計画の航空機の恐ろしさを身をもって感じてもらいましょう」

 

 「ありがとう・・・・みんな・・・・」

 

 「サラとフッドには悪いけど、最初から瑞風を飛ばして対潜警戒と防空警戒と迎撃体制でお願い。ノースカロライナ姉妹とPOWと私は最初から輪陣形で防空体制で行くわよ!」

 

 作戦も決まり、演習が始まった。

 

 

 私達の艦隊機動は以下の通りだった。

 

     ノースカロライナ(富士)   阿寒(POW)

   サラトガ          浅間(フッド)

     ワシントン(白根)      アイオワ

 

 前衛に被害担当として自ら立候補して先頭にサラトガが進み、両脇を護るのは富士と白根の三隻の第一群に後方約200mには浅間を先頭に進んでおり、両脇には防空型超巡洋艦阿寒とアイオワが護衛している。本来はこの形を使いながら輪陣形にしていくのだ。

 

 サラトガと浅間が風上に立ち、瑞風を各2機を発艦させる。瑞風の翼下には六番対潜爆雷が四発と対潜染料弾が二発が吊され、瑞風に積まれた磁器探知機が潜水艦を探知すると染料弾が自働で投下されて海が染まり、それを目標に六番対潜爆雷を投下する形である。

 

 既に、侵攻空母の尖鳳が遠征任務で深海棲艦の潜水型を相手に20隻以上を血祭りに上げており、有効性を説明するには充分であると言える。

 

 発艦した瑞風は水面ギリギリを飛び対潜哨戒任務に入り艦隊の周囲を計画する。

 

 浅間二番機が低空で飛び回っていると、磁器が反応したのか染料弾を投下していた。投下した二番機からも無線で救援要請が要求して来ており、追加で更に4機が発艦する。

 

 それに気付いて慌てたのはイクだった。

 

 まさか、磁器で自分が発見されるとは思っても居なかったのだ。

 

 「あっ、やっぱり見付かったなの!?きゅ、急速潜航なの!潜航しながら、加賀さんに艦隊発見を知らせ・・・・・・」

 

 しかし、イクの未来は決まっていた。

 

 しかし、瑞風は次々と染料弾が自働で投下され、イクの場所が諸に判るほどだった。そして、見付かった潜水艦には未来は無いのだ。最後の染料の場所に目掛けて瑞風が一列に並び、対潜爆雷を順番に投下して行く。

 

 投下された爆雷と同じ数の水柱が立ち上がり、イクを追い詰める。

 

 しかし、最後は巨大な水柱が浮き上がり、イクが気絶して浮上していた。

 

 「潜水艦撃沈を確認!無線は打たれた?」

 

 瑞風からは無線を傍受したと報告がくる。

 

 アイオワは決断する。

 

 「全艦、対空戦闘用意!」

 

 アイオワの号令を聞いた私はここからが正念場だと気を引き締めたのだ。

 

 

 

 同じ頃、加賀も困惑していた。

 

 「イクから無線が来ない?」

 

 「来ませんね?」

 

 赤城も困惑しながら困っている。

 

 先程の『艦隊見ユ』の無電を最後に通信が途絶えたのだ。

 

 しかし、イクの発見した艦隊の位置なら私達の航空機が有利だと判断していた。

 

 つまり、先手必勝なのだ。

 

 「赤城さん、航空機を出しましょう」

 

 「出すしかないのようね・・・・」

 

 嫌な予感を感じながらも風上に向けて攻撃隊を発艦させる。

 

 嫌な予感を拭うために、最初から全力で発艦させる。

 

 私からは九七式艦上攻撃機が15機、九九式艦上爆撃機が20機、零式艦上戦闘機が30機の合計65機に赤城さんからも、九七式艦上攻撃機が20機、九九式艦上爆撃機が20機、零式艦上戦闘機が20機の合計60機で私と赤城さん合わせて126機の攻撃隊が向かったのだ。これだけ出せば、ウルシー鎮守府のメンバーは無事では済まないと自負出来る。

 

 「さぁ、行きなさい」

 

 私はこれで、勝利を確定と思っていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 攻撃隊が発艦した頃、私達は既に対空戦闘配備は完了しておりレーダーにも航空機が確認出来る。アイオワも防空の為に、戦闘機隊の発艦を下知したのだ。

 

 サラからは、艦上戦闘機瞬電を30機が飛び立ち浅間からも20機の瞬電が続けて発艦して、10機を一個中隊として高度をずらして五重の網を張り上空待機し、少ししてから紫電改Ⅱも発艦準備をして待機していたのだ。

 

 距離が近い事に発艦命令が下る。

 

 「「紫電改Ⅱ、全機発艦始め!」」

 

 ボウガンとライフルの引き金を引く度ひ紫電改Ⅱが発艦して行く。紫電改Ⅱは50機の編隊を組むと高度8000mまで上昇させて彼女達の攻撃隊が来るのを待ったのだ。

 

 

 そして、5分にもしない内に攻撃隊がやって来て、最初に接触したのは戦闘機隊だった。

 

 増槽を破棄した瞬電は零戦の部隊に目掛けて一陣が突撃する。そして、逆に待ち伏せされた事に赤城と加賀の飛行妖精達は顔を真っ青にした。五重に張られた網は自分達が捕まる意味をしていた。しかし、攻撃隊を艦隊へ向かわせる為に自分達も突撃したのだ。

 

 「全機かかれ!」

 

 浅間の戦闘機隊隊長が突撃を下名していく。

 

 エンジンが全開に回して瞬電は次々と機関砲の雨を浴びせて零戦を火だるまに変えていく。

 

 逆にこの網から離脱すべくどうしたら良いのか赤城と加賀の飛行妖精は困惑したのだ。

 

 しかし、瞬電を捕まえ様にもスピードが早過ぎて狙えない事に苛立ちを覚えたのだが、相手の戦闘機隊は私達だけを相手にしているのだ。それでも、味方の零戦が火だるまになってまた一つ、また一つと墜落していく。

 

 

 同じ頃、赤城と加賀の艦爆隊も零戦が敵機の戦闘機隊と戦闘に合わせて離れて艦隊へ向かったが、上空がキラリと光ると機関砲の雨が降り出したのだ。

 

 「敵機、発見!」

 

 隊長機の偵察員が叫ぶが遅かった。

 

 ラムジェットを燃焼させた紫電改Ⅱが束になって、艦爆隊を襲撃してきたのだ。既に味方の半数が敵機の一撃離脱戦法の前に火だるまとなって墜落していく。そして、敵機は離脱しながら攻撃隊へも殺到して行き、海面へと落とされて行くのだ。

 

 赤城、加賀の攻撃隊は地獄絵図に等しい光景だと言える。戦闘機隊はサラトガと浅間からの戦闘機隊により投弾する事も許されず壊滅したのだった。

 

 

 それに慌てたのは他ならぬ加賀だった。

 

 「第一次攻撃隊が全滅!?」

 

 「加賀さん、直ぐに第二次攻撃隊を!」

 

 だが、第二次攻撃隊は出せても20機にも満たない。

 

 「加賀さん、第一次攻撃隊が戻って来ました。第二次攻撃隊を準備しつつ着艦用意を」

 

 「判ったわ。着艦用意ね」

 

 「敵機発見!?対空戦闘用意!」

 

 比叡からの叫び声にみんな揃って真っ青になった。

 

 

 

 迎撃が終盤に差し掛かり、サラトガと浅間は第一攻撃隊の準備を終えていた。

 

 送り狼として攻撃隊を発艦させたのだ。護衛には瞬電が20機に惑星艦上爆撃機が30機、天山Ⅱ艦上攻撃機が30の合計80機の第一次攻撃隊が発艦する。惑星には通常爆弾である800㎏爆弾を抱いて飛び立ち、天山Ⅱも九一式航空魚雷を抱いて瞬電に護衛され、横須賀鎮守府の艦娘へ送り狼となって向かって行った。

 

 被弾して何とか自力で飛行する零戦に気付かれ無いように着いて行き、案内されるかの様に横須賀艦隊へ殺到したのだ。上空警戒していた零戦は制空任務の瞬電に瞬く間に落とされ、横須賀艦隊には上空警護は全滅して居ない。横須賀艦隊から対空砲が打ち上がって来るが、お構いなしにバラバラに艦爆隊、攻撃隊が乱れる様に飛んで行く。それを見た加賀は疑問を抱く。

 

 「相手の航空隊は編隊も組めないのかしら?」

 

 「やったぞ!一機落としたぞ!」

 

 隣では利根が撃墜して喜ぶが、急に航空隊の動きが変わる。

 

 「加賀さん!?」

 

 艦爆隊と攻撃隊はバラバラに渦を巻く様に狙いを定めて、一気に降りて来たのだ。艦爆は急降下を攻撃機は低空から一気に侵入し、まるで立体的な攻撃で※(1)トルネードに吹かれる様に襲い掛かって来たのだ。最初にやられたのは加賀だった。

 

 「くっ!?」

 

 第二次攻撃隊を用意していたのか、加賀は誘爆により火だるまに変わる。そして、隙を縫う様に回避不可の攻撃機が魚雷を投弾する。そして、水柱が三本が立ち加賀は気絶したのだ。

 

 そして、赤城も狙われ惑星が落とした800㎏爆弾が四発が炸裂し、第二次攻撃隊を準備していたのが災いとなり加賀を追う様に火だるまに変わる。そして、雷撃される事無く誘爆により大爆発して赤城は気絶したのだ。

 

 残った攻撃隊は比叡、霧島、利根へと殺到し残りの爆弾や魚雷を投下して行き、利根は大破、比叡と霧島が中破して悠々と帰頭する攻撃隊を見送ったのだ。

 

 見送って直ぐに水柱が乱立つする。

 

 「比叡!敵艦隊来たわよ!」

 

 そう、サラトガと浅間をPOWに護衛させて後退し、アイオワ、富士、白根の三艦での殴り込みをかける為に縦列陣にて突入して来たのだ。しかし、霧島は白根の顔を見て絶叫する。

 

 「わっ、ワシントン!?」

 

 「あっ、お姉ちゃん!初めて大和じゃなくて、ワシントンって呼ばれたよ♪」

 

 「あら、嬉しいじゃない。でも、砲撃用意よ!」

 

 「ノースカロライナ、それは私の仕事よ!」

 

 「号令よろしく♪」

 

 「砲撃用意!こてんぱんにするわよ!」

 

 「ワシントン、私と一緒に統制射撃をするわよ!目標、霧島!的測19000m!」

 

 「レーダーリンクより、お姉ちゃん修正、距離18500m」

 

 「レーダー射撃、光学測定よし!」

 

 「「撃て!」」

 

 私よりも速いスピードで射撃して行く。

 

 ヘビー級のボクサーの様にノースカロライナとワシントンからの砲撃に晒される霧島はストレートを食らう様に殴られて行くが、霧島も妹のワシントンを狙い主砲を乱打する。

 

 「ワシントン!お前が!」

 

 ズッドォォォン

 

 「霧島さん、ワシントンだけど、私は白根だよ?」

 

 「ぶっ殺す!」

 

 やはり、武闘派の霧島ね。

 

 そんな時、ワシントンへ霧島の一撃が入る。

 

 「きゃん!?」

 

 顔に砲撃が命中したのか、額を切り流血するワシントンを見た私は頭が真っ白になった。

 

 

 プラチナシルバーの綺麗な銀髪がいくらか血で染まっていたのだ。

 

 「霧島!良くも、可愛い妹に手を出したわね!」

 

 「大和!?何故、ワシントンを妹?えっ?」

 

 ブッチン

 

 「「あっ・・・・・言っちゃった・・・・」」

 

 霧島がノースカロライナに大和と言ってしまった事にワシントンとアイオワがマズイと判断する。

 

 しかし、既に私は改九一式徹甲弾を霧島の手前に撃ち放っていたのだ。

 

 何故だろうとアイオワは思う。

 

 ノースカロライナが撃った砲弾は全てが水中弾道を描き、霧島に殺到したのだ。

 

 大量の水柱に霧島が隠れるが、水柱が消えるとブーツを破壊された霧島が気絶していたのだ。

 

 何かと忘れられた利根だったが、800㎏爆弾が魚雷保管庫に直撃して誘爆して手の施しようがない状態でいたのを比叡はアイオワとの砲撃開始時に気付く。そして、比叡もアイオワからのSHSを大量に浴びて糸の切れたマリオットの様に崩れ落ち気絶したのだ。

 

 これにより、演習はウルシー鎮守府の圧勝に終わる。

 

 しかし、横須賀鎮守府の提督は気絶した艦娘達を置いて行くかの様に飛行艇に乗り込み帰って行ったが、これを見て、キレたフッドがこってり持っていた噴式艦上戦闘機橘で二式大艇を撃墜したらしい。横須賀鎮守府の提督が行方不明になり不在となり、調べた結果ブラック鎮守府と判明して所有していた艦娘がウルシー鎮守府へ移動となったのだ。

 

 尖鳳率いる浦風、磯風、雷、電、響が護衛して輸送船が入港する。接岸してラッタルから降りて来た、ボロボロの少女はワシントンに会える希望を持って真っ先に来たのだ。

 

 「?!」

 

 ボロボロの少女に抱き着かれ困惑するワシントン。

 

 だけど、私は誰だか直ぐに判る。

 

 特徴的な金髪のツインテールに壊れた二つの呉五号射出機と艤装が外された40ミリ機関砲や主砲である65口径10cm連装砲が無いものの間違え無くインディアナポリスこと、防空航空巡洋艦四万十だった。

 

 私も嬉しくなりワシントンごと抱きしめる。

 

 「インディアナポリス!?」

 

 「お姉ちゃん!?まさか、インディちゃんなの?」

 

 「・・・・・・」

 

 コクりと頷くインディアナポリス。

 

 しかし、インディアナポリスはあの綺麗な声が出なくなっていた。喉元には声帯を切られた後があり、二度と聖歌隊顔負けの歌を聞けない事と身嗜みから提督から性的暴行を日夜されていた事が判る様に股には流血した跡がくっきり残っていた。

 

 それを見た、ワシントンがインディアナポリスを抱きしめて泣き出したのだ。

 

 「ゴメンね・・・・ゴメンね・・・・うわぁぁぁぁ」

 

 妹とインディアナポリスの姿に憤りを感じる私に肩に手を乗せて首を振るのは血まみれの尖鳳だった。

 

 「教官?その血は?」

 

 「聞くな富士」

 

 後ろに居る駆逐艦の子が尖鳳を見ながら怯えている。私は怒られるのを覚悟で尖鳳の軍刀を抜く。

 

 「教官、失礼します」

 

 「富士!?」

 

 尖鳳が血まみれだった理由が判ってしまった。軍刀が刃こぼれし、大量に斬った事が判る様に綺麗だった尖鳳の軍刀の刃が血液と脂で曇っていたのだ。

 

 「教官、人を斬りましたね?」

 

 「斬ったわ。憲兵共、私の仲間の艦娘達をレイプしようとしたのよ?だから、首を跳ねてやったわ。憲兵を全員ね・・・・・」

 

 「ちょっと、待って!それは、私達が迎えに行ったら憲兵に・・・・」

 

 「浦風、くどいわ!斬ったのは私。正当防衛で斬った。いいかしら?」

 

 「黙らないよ!迎えに行ったら私達も艦娘を犯していた憲兵にレイプされたかけの。だから、尖鳳さんが私達と艦娘の子達を守るために」

 

 「惨殺したのね・・・・」

 

 「何度も言わせないで。私は提督に報告して自室謹慎している」

 

 尖鳳は提督が居る執務室へ向かっていた。

 

 他の憲兵からはお咎めなしだったらしい。

 

 殺された憲兵達はあの提督とグルだったらしく、どうせ捕まるならやれるだけ犯してしまえと思い、犯していたらしい。

 

 尖鳳に斬られた憲兵は全部で45人だったらしく。全員、実名を公表した上で艦娘保護法違反と婦女暴行により捕まっても死刑だったらしい。

 

 

 

 

 




 ※1竜巻戦法と呼ばれる雷爆撃同時に行う戦法で立体的に襲撃、投弾する事で回避困難にさせる。ただ、相手からは真面目に飛ぶ気あるのかと疑問視されるが余りにも被害を受けたアメリカ艦隊はトルネードと呼び恐れる。


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