私の行く道は?   作:まもる

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いざ、インド洋へ

 

 四万十が無事に復帰を果たして、今日から尖鳳を旗艦に四万十、浦風、磯風、時雨、村雨の六人は二ヶ月の遠征に出ることになる。しかし、私達も艦隊を編成してマラッカ海峡までは護衛対象だった。

 

 少し話しを戻そう。

 

 四万十がまだ遠征任務に向けてリハビリに精を出している頃だ。

 

 私とワシントン、フッドは提督がいる執務室に呼び出されたのが、事の始まりだった。

 

 「君達、来たようだね」

 

 「今日は真面目に仕事をしているわね」

 

 「浅間、私だって真面目に仕事はするさ。アイオワが一年ほど現場から離れる原因を造った張本人だしな。それに、人数が増えたから前見たくは行かないさ」

 

 アイオワが妊娠したのは私の艦に泊まった時が原因らしく、アイオワは懐妊して三ヶ月らしい。

 

 そして、今の秘書艦はアイオワと同じレベルで熟練度のあるサラがしている。

 

 「私達が呼ばれた理由はなにかな?」

 

 「ノースカロライナには言いにくいだけど大丈夫かな?」

 

 「構わないわ」

 

 「ノースカロライナを旗艦にフッド、瑞鶴、POW、長波、夕立を連れてインド洋へ行って欲しいのよ」

 

 「インド洋?」

 

 「えぇ、ドイツから派遣される艦娘を配属先であるウルシー鎮守府まで護衛して欲しいのよ。ただ、本来ならノースカロライナ、ワシントン、フッド、尖鳳、POW、四万十にするはずだったわ。でも、人数が増えた上にアイオワは妊娠中で戦力外。そして、尖鳳と四万十は遠征任務とかち合うってしまったから、このメンバーなのよ。ワシントンにも行って欲しいけど鎮守府の護りが薄くなるのもまずいから私と一緒に待機組ね」

 

 「私から一つ聴きたいが良いか?」

 

 「フッド?」

 

 「この、瑞鶴は使えるの?訓練を見ている限り、先輩である加賀に喧嘩を吹っかけたり私にも喧嘩や演習を吹っかけて来て短慮的な彼女は大丈夫なの?まだ、加賀や赤城がマシよ」

 

 「フッドが言いたい意味は判るわ。でも、翔鶴は今、私が自ら育ている最中で実戦には無理ね。実戦経験があるのは彼女だけね」

 

 「まさか、赤城と加賀も待機組なの?」

 

 「いえ、彼女達は待機組ではなく勉強組よ。ノースカロライナ達の世界のやり方に沿って、戦艦、巡洋艦、空母には勉強して貰っているわ。駆逐艦には尖鳳との遠征任務のシフトに沿って訓練を行っているわ」

 

 「なら、判ったわ。一つだけ条件で瑞鶴は私が付き切りで当日まで訓練漬けにして構わないわね?」

 

 「可哀相だけど仕方ないわ」

 

 こうして、フッドは久しぶりに誰かを鍛える喜びを噛み締めていたのだった。

 

 

 そして、訓練の初日は波乱の幕開けだった。

 

 「馬鹿者!出港したら直ぐに直庵機と対潜警戒機を出せと教えたばかりよ!」

 

 ゴッチン

 

 「アッダァ!?浅間さん、ゲンコツくれる事ないじゃん!」

 

 瑞鶴はフッドからゲンコツを貰い、抗議するが怠った事に瑞鶴はなんでちょっと位と思ってはいた。だから、起こられて反発したのだ。

 

 「怠って潜水艦から雷撃を許して沈みたいの?お望みなら、そうなる前に私の手で沈めて上げるわよ?」

 

 「上等よ!全機爆装!やっちゃって!」

 

 ヒュン・・・・ヒュンヒュンヒュンヒュン・・・・

 

 「えっ?」

 

 瑞鶴は浅間に向かって爆装した零戦を飛ばすが浅間に爆弾が落ちる事は無かった。

 

 何故なら、浅間が持つレイピアの剣先には全て串刺しにされた零戦が団子の様に刺さっていたからだった。そして、フッドも戦艦の眼光を光らせて瑞鶴を睨み、妖美な笑みを浮かべていた。

 

 「元イギリス海軍本国艦隊所属にしてイギリス東洋艦隊旗艦、巡洋戦艦フッドに小娘如きに負けると思いまして?ここは、クィーンである私が訓練に付き合っているのですから、素直に訓練に励みなさい!」

 

 「えっ・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい!?」

 

 「判るなら良いわ。集中して対潜警戒をしなさい。私が失敗した事を繰り返させない為にもね・・・・」

 

 「はい!」

 

 

 しかし、対潜警戒機を出す様になった要因はフッドは判っている。

 

 第二機動艦隊へ配属予定だった信濃が潜水艦により雷撃を許してしまったせいで信濃は1943年の末に間に合わなくなってしまった。

 

 そう、あの時は第三機動艦隊配属組と第二機動艦隊配属組の空母二隻と戦艦二隻、巡洋艦四隻、駆逐艦十隻に護られ合流地点であるシンガポールを経由してトラック諸島の泊地へ向かっていた。途中、高雄から対潜警戒機や直庵機で護衛されたがシンガポールを抜けた段階で自分達の艦載機で練度向上をさせながら対潜警戒をするべきだった。

 

 しかし、空母から出たのは直庵機のみ。

 

 話しにもならない。

 

 そして、ブルネイに差し掛かろうかと言う時に信濃が私の予定航路に割り込み水柱が二本が立ち上がっていた。

 

 潜水艦からの雷撃だった。

 

 ただ、幸運にも浅間から緊急発艦した対潜警戒機である瑞星により敵潜は撃沈したが信濃は中破してしまったが、ブルネイが近くだった事により信濃はブルネイのドックで修理を受ける事になり配属は1944年に持ち越しとなった。

 

 だからだった。

 

 フッドの初めての失敗である。だが、雷跡は自分に向かっていた事をブルネイで信濃の乗組員から聞いた時、沈んでいたのは装甲が信濃より薄い自分だったと気付きフッドは当時、艦長だった杉田艦長に抱き着き泣き叫んだのだった。

 

 「ハァー・・・・嫌な事を思い出したわね・・・・」

 

 こんな、オールドレディを抱いてくれる艦長は杉田だけだろう。

 

 これでも私の見た目は二十歳を越えない若々しい英国淑女であることは自負できる。

 

 「瑞鶴!瑞星の高度が高いわよ!低く飛ばさないと見付かる物も見付からないわよ!」

 

 「ヒッィ!?」

 

 瑞鶴の様子を見ながら、ティーカップを出現させて紅茶を飲みながら訓練を見守ったのだ。

 

 そして、訓練が終わると資材を3000を貰い開発で瑞鶴に搭載する航空機の開発だった。今、瑞鶴に載せているのはフッドが載せている機体を瑞鶴に貸し出しているだけだった。それでも、当日までには搭載予定の85機を編成したのだった。

 

 空母浅間艦載機

 

 艦上戦闘機  烈風22型  35機

 

 艦上攻撃機  流星改22型 35機

 

 艦上迎撃戦闘機 紫電改Ⅱ 15機 

 

 艦上偵察機   瑞星   10機

 

 計 95機

 

 空母瑞鶴艦載機

 

 艦上戦闘機  烈風22型  35機

 

 艦上攻撃機  流星改22型 25機

 

 艦上迎撃戦闘機 紫電改Ⅱ 15機

 艦上偵察機 瑞星     10機

 

 計 85機

 戦艦富士艦載機

 

 水上偵察機 瑞雲44型 3機

 

 零式水上観測機 1機

 

 計 4機

 

 ウルシー鎮守府から出港する当日、遠征任務の尖鳳の艦隊と私達の艦隊が出港準備していたがPOWが来なかった。しかし、替わりに来たのは龍鳳だった。

 

 「すいません!阿寒さんが飲み過ぎで・・・・・」

 

 POWはどうやら入荷したスコッチでも飲み過ぎたのだろう。

 

 龍鳳の話しでは二日酔いで寝込んだらしい。

 

 しかし、龍鳳には艦載機がないかと思っていたら瞬電と艦上偵察機瑞星を16機、5機と搭載していた。

 

 そして、今、思い出した事だが軽空母(巡航空母)にはサラや私が使っていた瞬電や天山Ⅱ、惑星を使わせており、龍鳳には遠征任務に着く事がある理由から瞬電と瑞星を積ませていたのだ。偶然にも龍鳳にはしばらく遠征任務はない。だから提督が寄越した理由も納得していた。

 

 遠征艦隊と私達の艦隊は輪陣形を組み、最初の目的地であるブルネイに向かう。パラオを経由してダバオに向かい、ダバオからは遠征艦隊と別れてセレベス海に入るのだが、対潜警戒のおかげで既に三空母合同で20隻を血祭りに上げている。

 

 ところが、セレベス海海域を偵察した瑞星から緊急無電がはいる。

 

 セレベス海南東海域の無人島に単独でいる港湾棲姫を発見したらしい。

 

 そして、進路からセレベス海を抜けてニューギニア方面へと向かっている。

 

 「どうする?」

 

 「ニューギニアだと、ウルシーが最前線になるわね。なら、第三兵法の夜間爆撃ね♪流星改には80番を瑞星にも25番又は6番を四つ装着して半数を出せば数は出せるわ」

 

 私の質問にフッドはニヤリと笑みを浮かべながら答える。

 

 決まれば速攻だった。

 

 流星改に80番対地爆弾を一つに6番爆弾を四つ積ませてフル爆装の流星改と6番対地用噴進弾六発と増漕を積ませた烈風を用意させ、偵察機である瑞星にも6番対地爆弾四発を積ませて発艦命令を下るのを待っていた。

 

 「全艦、風上に艦首向け!」

 

 「「「ヨーソロー」」」

 

 「全機発艦始め!」

 

 浅間、瑞鶴、龍鳳から戦爆連合の総勢110機が出撃する。

 

 航空隊は編隊を組み一路、セレベス海南東海域へ駒を進めたのだ。

 

 

 そして、同じ頃、遠征艦隊の尖鳳にも龍鳳所属の瑞星一番機の緊急無電を傍受していた。尖鳳も提督命令から浅間と同じく新機種へ数は少ないが変更していた。

 

 「今頃、第一次攻撃隊を編隊しているわね・・・・」

 

 「教官に意見申具良いですか?」

 

 四万十から意見申具が入る。

 

 「構わないわ」

 

 「今からなら、戦闘機が少なくても攻撃隊を出せます。なら、烈風を10機と流星改を15機を向かわせる事ができますが?」

 

 「そうね。それだと、着艦は朝になるわね。良いわ。直ぐに発艦準備!」

 

 こうして、尖鳳からも第一次攻撃隊が発艦したのだ。

 

 尖鳳からは烈風に増漕を積ませており、流星改には80番対地爆弾を積ませている。

 

 

 

 港湾棲姫はソロモン諸島に戻る為、無人島で休憩していた。しかし、先程から頭上には見慣れない偵察機が付き纏われて嫌気をさしていた。迎撃しようにもスピードが速くて追いつけず、一定の距離を取ったままだった。

 

 「ムッ!ウルサイヤツラダ!」

 

 仕方なく、無視を決め込む。

 

 しかし、蚊が飛んでいるようだった。

 

 そして、北北東から米粒の様な物が見えて来ると眠かった頭は一気に覚めたのだ。急ぎ、迎撃用の戦闘機を上げるが、増漕を落下させた10機の戦闘機が次々と護衛の戦闘機を火だるまに変えていくのだ。そして、追撃するかのように北から虫の大群が飛んで来る様な物が見えるなり、10機の戦闘機に加勢して、私の戦闘機が墜落していく。

 

 擬装を展開するなり高射砲を撃ちはじめが全てが遅く、戦闘機を片付けた戦闘機からロケット弾の洗礼を浴びて高射砲が沈黙していく。そして、少し遅れてきた爆撃機に800㎏爆弾や60㎏爆弾の雨が降り、大爆発と共に私は断末魔を上げて意識は途絶えたのだ。

 

 「ガァァァァ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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