ファイアーエムブレム Echoes ~たった一人の竜騎士~   作:ユキユキさん

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第5話 ~セリカとアルム、そして・・・

ーセリカー

 

・・・ユキさんは行ってしまった、きちんとした別れの挨拶も出来ずに。ユキさんらしく、明るく・・・いつもの調子で飛び去っていったのだ。胸の中で泣く私を慰めようと言葉を掛けてくれたけど、私の涙は止まらなかった。止まらなかったけど、ユキさんの言いたいことは分かったつもり。私が前を向いてこの先を進んでいけば、いつかは再会出来るってことだよね?ユキさんはきっと、気の利いたことを言えなかったと、空の上で思っている筈だ。ユキさんはそう思っているとは思うけど、その言葉で私の不安は消えた。逆に希望が出てきたよ?私が私のやるべきことをやれば、きっと会うことが・・・巡り会うことが出来るって。

 

涙を拭ってユキさんの飛び去った方を見詰める、そして・・・首もとに感じる温もりを手で優しく握り締める。視線を空から戻しそれを見てみると、黒く輝く竜の鱗がキラリと光った。

 

「再会の証、・・・前を向いていけば道は繋がる。」

 

自分に言い聞かせるように呟く、・・・・・・うん!この出来事は私に対する試練なんだ、きっと乗り越えることが出来る。この先も同じように、色々な苦難が待っているかもしれない。それを乗り越えて成長をすれば、私はきっと大きな人間になれる。この御守りがあれば、きっと・・・・・・。

 

 

 

 

 

ユキさんのお陰で、私は何とか持ち直すことが出来た。何故か分からないけど、とても気分がいい。これも御守りの効果なのかな?心がぽかぽかして、とてもくすぐったい。・・・えへへ♪

 

────────────

 

ーアルムー

 

「・・・何それ?意味が分からないよ。一方的に別れを言って、守ったのに居なくなって、僕の進む道がどうのって!・・・僕、嫌だよ!ユキが居なくなって、セリカとまで離れ離れだなんて・・・!」

 

ユキが居なくなった理由、本当は分かっているんだ。・・・この村を守る為に必要なことで、ユキ自身も自分の身を考えた末のことだってことを。そして、僕の・・・、僕達の成長に必要なことなんだって。ユキが居たら甘えてしまう、ユキが居るから大丈夫だって。僕達のことを真剣に考えて、僕達の為に出ていったんだって。

 

分かっている、・・・分かっているんだけど嫌なんだ!ずっと、・・・ずっと一緒に居られると思っていたんだ。それなのに、ユキが・・・、そしてセリカまで・・・!どうして・・・、どうしてこうなるんだ!他に方法があったんじゃないか?出ていかなくてもいい方法があったんじゃないか?考えれば、きっと・・・・・・!

 

「いつまで聞き分けのないことを言っている!!ユキは村とお前を、お前達を思って立ち去った。セリカだって覚悟を決めているのだぞ?」

 

じいちゃんの言葉に何も言えない、・・・沈む気持ちのままセリカを見る。さっきまでの姿が嘘のように、僕を見て微笑んでいた。

 

・・・セリカは強いな、でも僕は・・・。セリカから視線を逸らそうとしたけど、セリカは微笑みながら僕に何かを差し出してきた。

 

「・・・アルム。これ、もらってくれる?」

 

差し出された物を見てみると、これは・・・・・・、

 

「・・・セリカがいつも着けている御守りじゃないか、これを僕に・・・?」

 

それはとても綺麗な御守り、・・・セリカの大切な物じゃないの?

 

「うん、アルムにあげる。私だと思って、大切にしてね。お母様にもらった物なの、覚えてはいないけど・・・。」

 

やっぱり大切な物じゃないか、そんな大切な物・・・もらえないよ。そんな僕の心をよそに、セリカは・・・、

 

「アルムに持っていてほしいの、きっとアルムを守ってくれるわ。・・・私には、ユキさんからもらった御守りがあるから。再会の証、・・・アルムには私からあげる。また会う日まで、お互いの道を力一杯歩みましょう?ユキさんも、きっとそう望んでいるわ。」

 

セリカはユキからもらった御守り?を、握り締めて微笑んでいる。

 

・・・御守り、再会の証。僕もセリカを真似て、もらった御守りを優しく握り締めてみる。・・・・・・どうしてだろう?こうしていると、心が温かくなる。さっきまでモヤモヤしていた心が、とても軽くなって・・・何とかなるって思ってくる。この別れは意味のある別れで、この先どうなるかは分からないけど、きっと巡り会えてそこから・・・。

 

・・・僕は立ち止まっちゃダメなんだ、あの時誓ったじゃないか!強くなるって!・・・じいちゃんの言う通りだ、僕には覚悟がなかったんだ。覚悟を決めて、笑顔でセリカを見送らなきゃ・・・!僕達は繋がっている、そしていつか・・・再会する。その時に胸を張って会えるよう、・・・僕は強くなる。ユキもセリカも驚くぐらい、大きな男になってみせる!・・・・・・うん、そうだ。これこそが僕の道、歩むべき道なんだね!

 

 

 

 

 

さっきまでの気持ちが嘘のようだ、自然と笑顔になる。僕の持ち直した姿に、セリカも嬉しそうだ。・・・僕達は笑う、・・・エフィ達はきょとん・・・としているけどね!・・・そして僕達は、

 

「・・・・・・元気でね、アルム。」

 

セリカが笑顔で別れを言う、僕は・・・、

 

「・・・セリカ!・・・うん、元気で!」

 

笑顔で別れを言えたと思う。

 

────────────

 

ーセリカー

 

「もういいのか?セリカ。」

 

おじい様が私に確認の声を掛けてきた、それに対し私は、

 

「・・・はい!ユキさんのお陰でアルムとは、笑顔で別れの挨拶が出来ました。だから、・・・大丈夫です!」

 

お互い、びっくりするぐらい明るく別れた私達。これもユキさんのお陰、ユキさんが勇気をくれたから。

 

「おじい様。私、次は何処へ行くのですか?」

 

それはいいとして、私が向かう場所って何処かしら?そう思っておじい様に聞いてみれば、

 

「・・・うむ、わしの古い知り合いに心当たりがある。そこなら、今度こそヤツらに見付かることもあるまい。すまぬな、セリカ・・・いや、姫様。ずっと、このマイセンがお傍でお守りするつもりだったが、それも叶わぬものとなってしまった。・・・しかし、わしはこの村を離れるわけにはいかぬのだ。」

 

おじい様・・・、マイセンが謝罪をしてきた。傍で守れないこと、村から離れられないことを。

 

別に気にしなくてもいい、私は素直にそう思う。逆に、私の大切な場所となったこの村を、マイセンが守り続けてくれる。これ程安心出来ることなどない、むしろお礼を言いたいぐらいだ。だから、

 

「謝らないでください、マイセン。私ね、この村でマイセンとユキさんとアルムと、一緒に暮らせてお友達もたくさん出来て、本当に楽しかった。だから・・・ねぇ、マイセン。これからも、おじい様って呼んでもいいでしょう?」

 

私がそう言うと、・・・今日初めてマイセンが笑みを浮かべて、

 

「セリカ・・・。ああ・・・、勿論だとも。」

 

噛み締めるようにそう言った。

 

 

 

 

 

さぁ、新天地へ行こう。そう思って歩みを進めようとした時、

 

「セリカーーーーッ!!」

 

遠くからアルムの声が。振り向くと、アルムが居て・・・、

 

「セリカ!!・・・セリカ、待ってて!僕、もっともっと大きくなって、強くなって・・・。そうしたら、必ずセリカに会いに行くよ!セリカがどこに居ても、絶対に見付けてみせるから。そしてその時、二人でユキに会いに行こう!二人で・・・、ユキを探しに行こう!だからセリカ、僕のこと忘れないで・・・!」

 

そう言って、手を振って見送ってくれた。アルム・・・・・・!

 

「分かったわ、アルム!私、待ってる!!アルムと会える日をずっと待ってるから・・・。だから・・・、さようなら・・・!」

 

私も大きく手を振って、改めてアルムと別れる。お互い、見えなくなるまで手を振り続けた。

 

 

 

 

 

アルムが見えなくなってから、

 

「・・・・・・・・・ねぇ、おじい様。」

 

共に居るおじい様に聞いてみる。

 

「私とアルムは・・・いつか、また会えますよね?そして・・・、ユキさんともまた・・・。」

 

何だかんだでやっぱり、やっぱり少し不安だったから・・・。そんな私の問いに、

 

「ああ、会えるとも。それがお前達の運命ならば・・・。」

 

そう答えてくれた。

 

・・・・・・運命、私と・・・アルムの・・・、そして・・・ユキさんとの・・・。そういえばユキさん、最後に呟いていたな。『神のみぞ知る。』・・・って。

 

────────────

 

一方その頃・・・。

 

ーユキー

 

セリカ達と別れた俺はアイツらを追っかけたんだが、簡単に捕捉しました。逃げるヤツらの前に降りた時、・・・顔が面白かったな!・・・まぁ何だかんだで話しまして、その結果、

 

「き、貴様ら!私が死んだら六代先まで祟ってやるからな!・・・覚えておくといい!・・・・・・そういうわけなので、アイツらと私の為にも・・・お手柔らかに、お手柔らかに頼みますぞ!」

 

「「「「スレイダー様のことは忘れません!・・・お達者で!」」」」

 

俺は、スレイダーとかいうリーダー格を拉致ることにした。辺境任務で死亡ということにして、・・・一応のことを考えてドゼーだっけ?奴に土産として宝玉を渡すようにも言ったし、大丈夫だろう。スレイダーだっけ?・・・コイツは帰したらダメだと思うが、部下は俺にビビりまくりで大丈夫。イドゥンが岩を砕いたら、顔を青くして俺に頭を下げてきたんで。その後色々ありまして、スレイダーの拉致が決まったわけなのです。

 

最後にもう一度脅し・・・、釘を刺してから俺達は空へ。スレイダーは必死にしがみついている、・・・まぁ落ちたら死ぬしね。そんなスレイダーは、

 

「おおおお落ちたら死ぬ!・・・ユキ殿、・・・これからどうするのですかぁっ?一体私は何処へぇぇぇぇぇっ・・・!?」

 

スレイダーの顔が面白い!面白いが・・・この後か、うーむ・・・・・・。

 

うーんと考えて思い付いた、・・・アカネイアへ行こう!俺の外伝知識によると、このバレンシアにペガサス三姉妹が後に来る!・・・確か。ってなことは、近くにアカネイアがあるということでしょう。そうと決まれば全速前進!いざ、アカネイアへ!

 

凄い悲鳴を上げている奴がいるけど、俺は気にしない。




後で後書きを書きます。
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