リト デビルーク王への道   作:童貞中学生

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3話 秋穂さんと

 その日は学校から帰って美柑と母さんが夕ご飯を作ってくれるというので、デザートでも買いに行こうと思い、2人の要望を聞いてから家を出た。季節は秋を迎え、肌寒くなって来た頃だった。商店街を歩いていると向こうから見知った人物が歩いて来ていることに気づいた。

 

「秋穂さん、こんにちわ」

 

 俺が声をかけると向こうもこちらに気づいたようで、笑顔になった。彼女は「西蓮寺秋穂」苗字の通り西蓮寺の姉で彼女の家にみんなで遊びに行った時に知り合った。今彩南高校に通っている女子高生で将来は雑誌の出版関係の仕事につきたいらしい。そんな彼女は西蓮寺の姉だけあって雑誌に載るモデルを務めても良いくらいに容姿も整っていてスタイルがいい。西蓮寺姉妹の仲は良好で見ていて微笑ましくなるほどだ。

 

「あら、結城くん。奇遇じゃん。お買い物?」

 

「はい。家族の分のデザートでも買おうかなって思って」

 

「おお、えらいえらい。家族を大切にできる男の子はお姉さんも好きだぞ」

 

 そう言って彼女は俺の頭を撫でてくる。前世から数えて結構な年の差があるはずだが、体相応の精神でもあるのでこの魅力の前では抗えない。

 

「秋穂さんも買い物ですか?」

 

「ううん。ちょっと友達と待ち合わせをね。その間に商店街をウロウロしてただけ」

 

 噂をすればなんとやらで秋穂さんと同じ制服の女子高生が目に入った。どうやら待ち人が来たみたいだ。秋穂さんの友達も交えて3人でしばらく話していたが、少しして俺はそれじゃあと言って別れようとしたが秋穂さんの友達に話しかけられた。

 

「君小学生なんだって? 落ち着いてるねぇ。

 うちの弟なんて君より年上なのにまだまだガキっぽいんだよね。そうだ、よければ一緒にこれから遊ばない? お姉さん達が奢ってあげるぞ」

 

「ちょっと。朱美。結城くんも用事あるんだしダメよ」

 

 秋穂さんはごめんねと言いながら、友達を連れて行こうとするが、何が彼女を駆り立てるのか彼女はなかなか離れようとしない。別に買い物も急ぎではないので仕方なく俺は彼女達について行くことにした。もちろん奢られるつもりはない。親の仕事をたまに手伝うおかげで小遣いは同級生達よりは多いと思う。

 

 それからは3人で色々と遊んで回った。ゲーセンやショッピング諸々女子高生の買い物好きはこの世界でも健在だったことを思い知ることになったが、それでも楽しそうな2人を見てるだけで俺も付き合ってよかったと思えた。

 

 遊びまわっていた俺たちは一段落したところでオープンテラスのあるカフェに行くことになった。流石に遊びまわって疲れがたまって来たらしい。オープンテラスの一席に座って注文した飲み物が来たところで朱美さんが切り出した。

 

「それで? 結局秋穂と結城くんはどういう関係な訳?」

 

「関係ってさっき説明したじゃない。妹の友達よ」

 

「そういう意味じゃなくて、男女の仲なのかって話」

 

「ブフッ」

 

 秋穂さんが飲んでたココアを吹き出した。そっとハンカチを差し出すと、彼女はお礼を言って受け取り一通り拭いた後に文句を言う。

 

「ちょっとどう言う意味よ? 相手小学生よ」

 

「だってさ秋穂あんなにモテるのに男友達なんていないし、全く男っ気ないじゃない。それで蓋を開けてみればこんな可愛い男の子と一緒にいたなんて邪推くらいさせてよ」

 

 秋穂さんは悪かったわね、男っ気なくてと若干ふてくされながら反論した。

 

「だって学校の男子って子供っぽいしどうも付き合うなんて発想に行かないのよね」

 

「なら結城くんはどうなの? 秋穂は彼女としてどう?」

 

「ちょっ! 小学生に何聞いてんの?」

 

「大丈夫だって、この子そこらの高校生より大人っぽいし。ねえ、どう?」

 

 急に始まったガールズトークに居心地が悪くなっているとこちらに話が振られた。

 秋穂さんと恋人関係か。秋穂さんを見てみると何よと言いながらこちらを見てくる。彼女になってもらえたらそれは嬉しい。綺麗なのもそうだが、彼女は本当に優しい女性なのだ。俺なんかにはもったいない。

 

「こんなに綺麗な女の人とそうなれたらそりゃ嬉しいですけど」

 

「おっ! 脈あり!? 良かったじゃん、秋穂!

 嬉しいんだって」

 

 話しかけられた秋穂さんは満更でもなさそうにほおを緩めながら、髪をいじっている。なんとなく甘い空気が漂い始めた時、唐突に男の声が聞こえて来た。

 

「そこにいるのは秋穂くんじゃないか!」

 

「うげっ」

 

 秋穂さんが声をかけられた方を向いて女子にあるまじき声を上げる。俺もそちらを向いてみると2枚目な顔をした男が歯をキラリと輝かせ、取り巻きを引き連れながらこちらに歩いて来た。すごく光ってると思ったら取り巻きのやつが何か鏡に太陽の光を反射させ2枚目の男に当てている。どうりで眩しいわけだ。

 

「ああ、こんなところで会えるなんて!! もはやこれは運命としか言いようがない!! 結婚してくれ、秋穂くん」

 

「さすが弄光センパイだぜ!! 学校からつけて来てたのに偶然を装ってる!!」

 

「ああー、はいはい。すごい偶然もあったものね。私たちは用事があるから、じゃあここでバイバイ」

 

 どうやら俺たちはこの2枚目さんにつけられてたらしい。全く気づかなかった。これは師匠にまた転がされる。素っ気ない秋穂さんの言葉を受けても全く堪えた様子を見せず懐から何かを取り出した。

 

「おっと、こんな所にたまたま映画のチケットが2枚もある。良かったら一緒にどうだい? 秋穂くん」

 

「さすが弄光センパイ!! 相手の都合は全く聞いてないぜ!!」

 

「弄光君、顔はいいんだけどねぇ。それ以外がダメすぎるんだよなぁ」

 

 朱美さんの辛辣な言葉も全く耳に入ってない様子で秋穂さんを口説いてる。一気に賑やかになったな。騒がしいのは嫌いじゃないが流石に秋穂さんが困っているのでちょっと声をかけてみよう。

 

「お兄さん、お兄さん」

 

「おっとなんだい? ボク。今お兄さんは大人な話をしているんだよ? ちょっと待ってておくれ?」

 

「お兄さん、人を誘う時はもっと優しく相手の都合も考えないとダメですよ?」

 

「はっはっは。面白いことを言うね。僕はいつだって優しさと誠実さに溢れた男さ」

 

「でもさっきから秋穂さん嫌がってますよ?」

 

「うぐっ」

 

「さすがセンパイだぜ。子供に正論言われてる!!」

 

 そういうと言葉に詰まった弄光センパイ。なんだあしらわれても全く気づかないメンタル強いやつかと思ったら、気づかないふりをしてただけか。ちょっと可哀想だな。

 

「せっかくイケメンさんなのに勿体無いです。誘う時は相手を観察して本気で嫌がってたら引くことも大事ですよ」

 

 他にも女性をデートで誘う時の方法や好感度を上げる方法、会話をするときなどのコツを話して見た。ドア・イン・ザ・フェイスとかミラーリング、ペーシングなど。俺も知人の受け売りでそこまで詳しくはないのだが、これだけの取り巻きというか後輩に慕われてるということは結構いい人なんだろう。こういう人はちゃんとしたコミュニケーション能力を学べばいろんな人にすかれるようになると思う。これからに役立ててほしいものだ。

 

「うう。ありがとう!! 正直ここまで人とうまく話せたのは初めてだ!! 本当に楽しかった!!」

 

「それは良かったです。お兄さんはチョットだけ相手のことを考えて会話できるようになればすぐに人気者になれると思いますよ」

 

「ああっ! 君のアドバイスはちゃんと胸に刻み込んだ。おっと映画の始まる時間だ!! 少年一緒にどうだい?」

 

「僕はそろそろ帰らないといけないので......すいません」

 

「そうか。それは残念だ。それではまた会おう! 少年!」

 

「あっ、センパイ待ってくださーい!!」

 

 なんか納得して帰って行ったけど、秋穂さんを誘いに来たんじゃなかったのか?まあ結果オーライか。というか映画は行くんだな。

 

「すごいね!! あの弄光君相手にあんなに話せる人見たことないよ!!」

 

 朱美さんが興奮した様子で話しかけてくる。まあ、あの人は悪い人じゃないけど自分本位で話す人だから、あまり会話はうまくいかないんだろう。秋穂さんの方を見ると明らかにホッとしていた。これまでも困ってたのなら、これからは良くなってくれると嬉しいんだが。

 

「ありがとう、結城君。毎回断っても断っても全然聞いてくれないから困ってたんだ」

 

「いえ、秋穂さんの助けになれたなら嬉しいです」

 

 そういうと頰を掻きながらまたありがとうと言って来た。

 

「まーた私を除け者にしていい感じになってる!!」

 

 朱美さんが大声をあげて再び漂い始めていた甘い雰囲気をかきけした。

 

「いやーいいもの見たし。そろそろ時間遅いから帰ろっか?」

 

 ということでお開きになった。家はすぐ近くなので送らなくても大丈夫という朱美さんと別れて、秋穂さんと2人で帰路につく。しばらく話しながら帰っているとポツポツと雨が降り出して来た。瞬く間に本降りになって来たので途中にある秋穂さんの家に寄らせてもらうことになった。お互いに濡れていないところを探す方が無理な状態になっている。

 

「あー、もう最悪。結城君ちょっと待ってて。今タオル持ってくるから。」

 

「すいません。ありがとうございます」

 

 すぐに持って来てくれたタオルで体を拭いていると秋穂さんはさっきかかって来た電話で話していた。この季節に濡れたままはマズイので急いで家に帰って風呂に入ることにしよう。そう思っていたのだが秋穂さんの次の言葉で動きが止まってしまった。

 

「家族まだ帰って来てないみたいなんだけど、ウチでお風呂はいっていかない?」

 

「えっ?」

 

「両親は仕事だし、春菜は里紗ちゃんの家に行ってるんだけど今日は雨も降って来たしお泊まりするんだって」

 

 電話きたと言いながら携帯を見せてくる秋穂さんだが、流石にそういうわけにはいかない。厚意は有難いが、まだ性欲がどこで膨れ上がるかわからないのに興奮材料の多い西蓮寺の家のお風呂なんてちょっとやばい。

 

「いや、俺帰ってからで大丈夫なんで......ありがとうございました」

 

 そう言って出て行こうとした俺だったが、秋穂さんに腕を掴まれてしまう。回避術が仕事してない。

 

「なんなら一緒に入ってあげようか? 今日のお礼も込めて」

 

「いや!! 本当に大丈夫ですから!!」

 

 なんとか逃れようとするものの、もつれ合ううちに秋穂さんの色々なところが当たって俺の息子が元気になり始めた。そのまま腰が引けて身動きが取れないでいると風呂場まで連れて来られてしまった。

 

「ほら脱がして上げるから」

 

「いや!! 分かりました!! 自分で脱ぎますから!!!」

 

 帰してくれそうにないので、しょうがなく自分で脱いでいく。秋穂さんの方をちらりと見るとこちらをガン見したままじっとしていた。声をかけて見ると息を吹き返したように動き出した。流石に今元気になっている息子を見られないように貸してもらったタオルを腰に巻いて服を脱いでいく。どうしてもこんもりしてしまうが、先に入ってすぐ上がれば満足してくれないだろうか?

 

「先に入ってますね」

 

 のろのろと動き出していた秋穂さんを置いて浴槽へ。西蓮寺たちが毎日ここで体を洗っていると思うと興奮が高まって来た。早く上がらなければと思うも彼女が許してくれるはずもなく、無情にも入ってきてしまった。

 

「失礼しま〜す」

 

 入ってきた彼女は俺を見ると嬉しそうに近寄ってくる。

 

「はい、結城君。洗って上げるねー」

 

 抵抗する間も無くスポンジを持った秋穂さんに背中を洗われる。絶妙な力加減が心憎い。

 

「どう? 気持ちいい?」

 

「はい、ちょうどいい感じです」

 

 しばらく背中を洗ってくれていたが満足したのか、声をかけてきた。

 

「はい、背中はオッケー。次は前ね」

 

「前はさすがに自分で洗います!」

 

「いいからいいから。遠慮しないで。春菜が小さいときも洗ってあげてたんだから」

 

 そう言いながら、秋穂さんの手が前へと伸びてきた。止めようとするも器用に洗ってくれていた彼女の手が固い何かにあたり動きを止めた。言うまでもなく俺の息子である。ああ、終わった。

 

「ん?......あっ、そっ、そそそそうだよね。おおお男の子だもんね。しょうがないよ! 私全然気にしてないから!!」

 

「いや、はい、なんかもう色々すいません」

 

 羞恥心と興奮で頭がごちゃごちゃになったが、あまり時間をかけると秋穂さんが風邪を引いてしまうかもしれないので急いで前も洗って湯船に浸かる。ここで出て行ったら完全に臨戦態勢になっているあれを見られてしまうので出るに出れない。微妙に気まずい空気の中洗い終わった秋穂さんが湯船に入ってくる。入るとき足を上げたのでいろいろ見えそうになったので一応目線を外しておく。向かい合ってどう声をかけていいか分からないまま湯船に浸かっていると秋穂さんが喋り出した。

 

「朱美に言ってたこと本当? 私と付き合えたら嬉しいってやつ」

 

「えっ?それは......一応本当ですけど」

 

 俺の言葉を聞くや否や秋穂さんが続けた。

 

「じゃあ、付き合おっか?」

 

 水が湯船に落ちる音しか聞こえてこなかった浴室の中でその言葉はやけに響いた。

 

「それってどういう......」

 

「私......結城君のこと結構前から好きだったのかも。朱美に言われて気付いちゃった」

 

「でも、俺はまだ小学生ですよ? 秋穂さんくらい美人だったら......」

 

  言い切る前に秋穂さんの顔が目の前にきていた。遅れて柔らかくも癖になりそうな感触が唇に降りた。キスされたらしい。相変わらず働かない回避スキルだ。

 

「......キスしちゃった。しょうがないじゃん。好きになっちゃったんだもん」

 

 自分の唇を指で撫でながら呟く秋穂さんはびっくりするほど色っぽかった。ああ、ダメだ。自分は相変わらず女性からの好意に弱い。好きだと言ってくれる女性を幸せにして上げたいという想いが込み上がってくる。これからもこうして好意を示してくれる人に簡単に絆されてしまうのだろう。そのことを正直に秋穂さんに言わなければ秋穂さんを悲しませてしまうことになる。前世のことも話すか迷ったが、信じてくれるか分からないが話すことにした。好きだと言ってくれた人に隠し事はしたくない。このままだと逆上せてしまいそうだったので、風呂から上がって話をした。父親達にさえ話していない秘密を打ち明けた俺だったが秋穂さんの答えはひどくあっさりしたものだった。

 

「うーん、すぐには信じられないけど、私を断るための嘘じゃなさそうだし......まあ、いっか」

 

「いっかって。一応両親にも話してない、最大の秘密だったんですけど......」

 

「だって私が結城君を好きなことには変わらないんだもん」

 

 真っ直ぐな瞳でそう言ってくれる秋穂さんに感謝の念と喜びでいっぱいだった。

 

「それに私だけに夢中にさせてあげる自信はあるんだから。......あっ、でも春菜に悪いか」

 

 後半は小声だったがちゃんと聞こえていた。そうだ彼女にもちゃんと話さないといけない。自惚れじゃなければ、彼女も俺を慕ってくれているはずだ。

 

「もう他の女の子のこと考えたでしょ?」

 

 額に軽い衝撃を感じて秋穂さんを見ると頰を膨らませて指を突き出していた。この手のことで女性の勘はすごいと思う。

 

「今は私といるんだからね。じゃあ、今から私たち彼氏と彼女?」

 

「はい。よろしくお願いします」

 

 やったーと喜びを全身で表現していた彼女は動きを止めるとこっちを向き小首を傾げ彼女は風呂場から続くあの雰囲気を醸し出しながら言った。

 

「じゃあ、お風呂場での続きしよっか?」

 

「続きって?」

 

「もう......えっちぃことだよ」

 

「えっ!? いや流石に早すぎじゃないですか!? 付き合い出したの今さっきですよ!?」

 

「だってお風呂場であんなの見てから体が熱くて熱くて」

 

 そう言いいながら服を脱ぎ出した秋穂さん。頰は上気し熟れたリンゴのように赤く染まっている。目は虚ろで焦点が合っていないような気がする。風呂場では見ないようにしていた秋穂さんの芸術的なまでの裸体が目に入ってくる。その時俺の中で何かが切れた音がした。

 

「どう? 結城君? これでも体には自信が、って、キャッ!」

 

 冷静な判断ができないほどの興奮に衝動のまま彼女をベッドに押し倒す。

 

「ちょっと待って! 私初めてだからせめて電気消させて、んむぅ 」

 

 彼女の制止の声も耳に入らず彼女に口付けをする。制止の声も段々と別の声に変わっていった。そして彼女への愛しさを胸に抱きながら彼女と愛を確かめ合った。




無理矢理な展開なのはわかってる
それでもToLOVEるが好きだから書きました。
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