それでもええで!
という方のみ第百五十三話をお楽しみください!
宿敵が五人。陰りのある木々の元で、我々を睨みつけている。その彼女たちを睨んでいるのは彼女らに因縁のある者だ。自分が狙っている相手を見据え、どう戦うかのプランを練っている事だろう。
いくつもの世界線で、巫女やメイド達を殺してきた連中だ。こちら側に居る人物が、何人生き残れるだろうか。結局こうなってしまったことには申し訳なさがあるが、皆は闘志を燃やし、そんなことは気にも留めていない。
そんな中で、一際殺気を醸し出している者がいる。感覚が研ぎ住んでいる天狗たちが特に、彼女に怯えている。口煩くはあるが、いつも優しかった事が今との差を作り出しているのが大きい。
ピンク色の髪をなびかせ、包帯で形成されている腕に目を落とす。左手で右腕の根本と思われる場所を、押さえている。
瞳を腕から異次元霊夢に向けた。殺気が増大し、私や霊夢が仙人の前にいるが蹴散らされてそのまま突っ込んでいきそうな雰囲気だ。
「十年ぶり、ね…。やっと、やっと…やっと…!やっと!……会えたわね…!!」
華扇が腕を抱え、絞り出した声で呻いた。彼女が何か因縁があったとは思わなかったが、今まで反応を見せなかったことから、異次元妖夢や異次元早苗とは関係がなかったようだ。異次元霊夢もしく異次元咲夜だろう。
やる気満々なのはいいが、今すぐにでも敵に飛びかかりそうな勢いである。単独行動は危険だ。一人で突っ走ってしまう前に、止めなければならない。
「華扇、今は出ない方が…」
後ろに振り返り、彼女を止めようとした時にはもう遅い。地面には踏みしめた足跡だけが残され、頭上を通り過ぎていったであろう風に目を塞がれた。
「っ!?…華扇!」
異次元霊夢達の方向を振り返ると異次元霊夢に、華扇が包帯の腕を叩き込んだところだった。拳圧で異次元霊夢周囲にいる異次元咲夜らの髪がなびかせる。
異次元霊夢以外の奴でも十分華扇は射程に入っているはずだが、誰も横やりを入れないのはそういう連中だからなのだろう。それとも、自分たちが狙われていることを知り、その相手をするからだろうか。
異次元霊夢は当然ながら、華扇の正拳突きをお祓い棒で受け止めた。一度受け止められた程度で仙人は止まることはない。周りからの邪魔も入らず、二度三度と拳を交え、異次元霊夢を後方へ吹き飛ばした。
華扇も華扇で異次元霊夢以外の者には目もくれず、森の奥に消えていく異次元霊夢を追っていく。いくら私の暴走時に怪我を負っているとはいえ、腐っても博麗の巫女だ。一人では確実に勝てない。
華扇が殺される前に、加勢に行かなければならない。霊夢と一緒に走り出そうとした直後、視界の端で誰かが動き出す。並んで立つ連中のさらに先に華扇はいるため、奴らの目標である私や霊夢が簡単に通ることはできない。
魔力を手先に集中し、動き出した人物に向けて掌を向けた。魔力からレーザーに変換された粒子の塊を、標的に向けて照射する。
前方方向には敵しかいない。味方の事を考えずに、最大出力でぶっ放した。光が視界を塞ぐが、照射した相手に全くダメージを与えられていない。
凝縮されたレーザーが魔力の粒子として霧散し、私たちを倒そうと異次元早苗が突っ込んでくる。物理的にも、魔力的にも干渉してあらゆる攻撃を打ち消してしまうこいつは、異次元霊夢に並ぶ強敵だ。
力が弱体化した今は、萃香や勇戯のような攻撃力を発揮することができない。霊夢が奴と戦っている時の事を遠目から見ていていくつか疑問は残る物の、意識外からの攻撃以外で異次元早苗へ、ダメージを与えることはできないと考えている。
これだけ接近されていると、我々から意識を外させる状況を作ることが難しいだろう。彼女を殺したときの戦闘で意識外から私が狙撃を成功させたため、より異次元早苗も周囲に警戒をしている事だろう。
一応考えた案としては、予想もできない形をした物体が、彼女が認識する間もなく広範囲を爆発するというものだが、確実性に欠ける。
霊夢にかなりの量の魔力を貰ったが、その分だけ彼女も魔力を消費している。練習をしている暇も、魔力量もないため現実的な作戦ではない。こいつのほかに異次元の連中が四人も残っている。
他の者たちが戦ってくれるとは思うが、何人を相手にするかはわからない。時間も魔力を使っていられない。
ならどうすればいいだろうか。という問いを一度頭の隅に追いやり、目の前の敵に全神経を集中させた。お祓い棒を構えた異次元早苗が私に攻撃を開始した。
激しい打ち合う打撃音が鼓膜を刺激し、続いて大きな物体が顔や胸にぶつかり、後方に薙ぎ払われた。赤と白に視界全体が覆われているため、霊夢が私を守るために前に飛び出たのだ。
異次元早苗が振り下ろした得物を、霊夢がお祓い棒で受け止めた。魔力が干渉され、筋力の増強を図れない。踏ん張りを効かせられずに、霊夢は後方に吹き飛ばされた。
異次元早苗の攻撃を受け止めた霊夢と違って、私に与えられた衝撃は人越しだったため、数メートル程度後方に流され、倒れ込むだけで済んだ。
何度も吹き飛ばされた経験から即座に上下の方向を割り出し、受け身を取ろうとした私の真上を、打撃を受けた霊夢が通過していく。手を伸ばして掴もうとするも、霊夢が移動する速度の方が断然早く、掴み損ねてしまう。
伸ばしていた私の手を踏み台に、異次元早苗が霊夢を追って後方に向かって跳躍していく。私の上を通過するまでに、天狗や鬼たちの迎撃を全て干渉し、返り討ちにしたようだ。
彼女たちの短い悲鳴が連なり、それだけの人数が同時に叩いても指一本も触れられないところから、再度異次元早苗の厄介さを実感する。
起き上がり、霊夢が吹き飛んでいった薄暗い森の中へ私も駆けだそうとするが、跳躍して空中を滑空する異次元早苗が魔力操作で身体を浮遊させ、空中でこちらに向きなおった。
大量のお札を鎖状に魔力でつなぎ合わせ、私に向かって薙ぎ払う。当然ながら鎖は魔力操作してあり、動きの予測が難しい。縦横無尽に動き回る鎖を撃ち落とすのは非常に困難だ。
レーザーを数度放ち、鎖を半ばから焼き切るが、迎撃されたとしても十分に余りある余剰分があり、止めることができずに接近を許してしまう。首に巻き付いたと思うと、引き千切る間もなく弛んでいた鎖が張り詰めた。
移動と引き寄せる腕力が合わさり、頭部だけが持っていかれそうな力が発揮された。耐えられずに体が空中に躍り出る。
「霊夢さん!」
文と思わしきに人物の声が後を追う。異次元早苗が口角を上げていやらしく笑うと、さらに加速をしてようやく立て直そうとする霊夢に向かう。
そのまま連れていかれる私ではない。手先に魔力を集中させ、前方を突き進む異次元早苗に向けてレーザーを放った。事前の光が射撃のタイミングを知らせていしまっているのか、奴はこちらに向きなおるようなことすらしない。
狙いを巫女から鎖に変え、魔力でつなげられている札に標準を合わせた。人物に向けて撃つ用に、高出力である必要はない。
ある程度の魔力量でレーザーに変換し、私を引っ張り続ける鎖に向けてレーザーを放った。タイミングを計ったのか、ただの勘かはわからないが、異次元早苗が進むだけではなく大きく身体をうねらせた。
攻撃態勢を取るのには霊夢との距離はかなり開いている。弾幕を撃つつもりかと、霊夢に向かう弾幕をここからでも全て撃ち落とすつもりで、手のひらを構えようとした。異次元早苗から私の首元に向かう鎖が大きくしなり、横方向へと薙ぎ払われた。
撃ち落とすことに夢中になっていたせいで、魔力制御で空中に逃げるのが間に合わない。異次元早苗と対峙する霊夢に向け、私が突撃を仕掛ける形となってしまう。
「霊夢!避け…!」
避けることなど容易だったはずだが、霊夢は身を大きくかがめ、振り回される私の下へと潜り込む。そのまま通り過ぎるのを待つのではなく、私へ手を伸ばして抱えつつ、下からお祓い棒で鎖を裂き砕く。
私を抱え込んだことで、持っていた運動エネルギーが彼女にも伝わるが、数メートルほど横方向に地面を滑りながり減速した。
全ての衝撃を受け流したが、異次元早苗の攻撃の手は休まらない。先が千切れても鎖の長さは十メートルほどあり、数歩前に出るだけで千切れた分の射程を補えるだろう。
鞭と同じ原理で全身の筋肉の力を波として得物に伝え、こちらに向けて振り抜いた。鞭などは、個人的には弱いイメージがあるが、場合によっては人の命すらも簡単に奪う強力な得物だ。
上から振り下ろされる金属の鎖よりも強力な札を、霊夢は反撃することなく後方へ大きく飛びのいた。物体にぶつかることにより形状や動きを変則的に変えるため、予想の付かない動きでダメージを受けることを嫌がったのだろう。
筋肉から伝わる力をよく表現している鎖は、得物全体を大きく湾曲させ、先ほどまで霊夢がいた位置に叩き込まれた。
その威力たるや湿った地面を容易に砕くほどだ。耐久性能が大きく上回る岩の塊や金属がそこにあったとしても、鎖に粉砕される未来は変わらなかったことだろう。
腕を振り上げて地面に叩きこまれた札の鎖を巻き取り、今度は横なぎに得物を振り回す。その際に大きく前方に異次元早苗が進み、後方に下がってやり過ごすのは難しい。
首に巻き付いたままだった札の鎖を引き千切り、異次元早苗の方向へと手のひらを向けた。攻撃する予定だったため、手先に溜めた魔力をエネルギー弾に変換すると同時に射撃する。
淡青色の魔力弾が私の命令通り、何にも衝突していないが空中で小さく爆ぜた。爆発のエネルギーを全て前方に向かうプログラムがなされており、小さく破裂した魔力弾の残骸は全て前方に向かう。
魔力弾が弾けた直後から、異次元早苗の居る方向に向かって空気の歪みが生じる。扇型に広がる爆発の衝撃波は、私たちに向かっていた札の鎖を引き千切る。主に鎖を狙っていたせいで、異次元早苗には当たりそうはない。
抱えてくれていた霊夢に離してもらい、そのまま左手を地面に着いた。札を捨て、博麗とは異なった形のお祓い棒を構えて向かってくる異次元早苗を迎撃する。
地面に魔力を放出し、いくつもの鋭い棘が飛び出る性質を加えた。奴が進む方向だけでは心もとなく、異次元早苗が向かってくる方向を囲む形で魔力を配置する。
お構いなしに突っ込んでくる奴が射程に入ると同時に魔力に命令を与え、向きや長さ、太さはそれぞれだが剣山様に大量の棘が異次元早苗に向けて飛び出した。
奇跡の巫女はそれを跳躍してやり過ごすと、私の前に出た霊夢と対峙する。余裕の表情を崩さない異次元早苗の攻撃を、霊夢は数度お祓い棒で受け流した。
おおよそ木製の得物同士がぶつかっているとは思えないほど重たい打撃音。霊夢が反撃に転じようとするが、異次元早苗に当たる直前でお祓い棒は急停止してしまい、触れることすら敵わない。
「くっ…!」
霊夢が呻き、異次元早苗が反撃に転じようとするが、我々の耳に暴走中に何度も聞いた、甲高い乾いた破裂音が響いて来た。森の中で反響して距離や場所がわからないが、それは紛れもない発砲音だ。
よく銃を撃つ人間で、詳しければ銃声からどの系統の物かわかるらしいが、私には見当もつかない。自分たちが狙われたのかと、三人の動きがほんのわずかな間だけ停止した。
この木々が大量に群生している森の中では、姿が見える至近距離でもなければまず当てられないだろう。標的ではないと一番最初に動き出したのは意外にも私で、異次元早苗と霊夢が次いで戦闘に戻る。
味方に当たらない位置に回り込んで陣取り、すでにレーザーへの変換を済ませている魔力を、異次元早苗へとロクに狙いも定めず構えた。
霊夢が追撃に会わぬよう、牽制で異次元早苗に向けてレーザをぶっ放した。熱線は標的に当たる直前で塵化して霧散する。一切の影響も受けることが無いのはいつも通りだ。
注意がこちらに向き、霊夢に叩き込まれるはずだった攻撃が牙を剥く。霊夢がお祓い棒を振りかぶり、殴り付けたが、異次元早苗がこちらに飛び出して避け、標的に向かって伸びていた分のレーザーを干渉して全て打ち消された。
目の前まで接近されれば、私の体内にある魔力までもが活動を停止させられ、ただの人間並みにまで身体能力も耐久性能も低下してしまう。
肩と胸を異次元早苗のお祓い棒が捉える。魔力が使用できない状態であれば、身体能力には天と地ほどに差がある。強力な二度の攻撃に一歩遅れて対応し、防御の姿勢を取ろうとするがガードを作る前に異次元早苗の蹴りが腹部にめり込んだ。
衝撃が駆け抜け、体内を反響する。潰れなかったのは幸いだが内臓が踊り、吐き気を催した。口から内臓が飛び出そうな激痛に苦しめられ、変わりに出たのは絞り出された悲鳴だ。
踏ん張りを効かせることもできず、後方に吹き飛ばされた。干渉領域の外に出れば、魔力が再度活動を始める。魔力の活動で身体能力と治癒能力が戻り、治癒の性質を加えた魔力で亀裂の生じている肩と胸の骨を治していく。
弱体化してしまっているのが歯痒い。十数秒で治っていた怪我が何十秒、もしかしたら数分かけなければ治らないだろう。
霊夢が後方から異次元早苗に攻撃を加えるが、見えない壁に阻まれているように、お祓い棒を突き進ませることができない。お祓い棒が湾曲し、力ではどうにもできず、異次元早苗の反撃を食らうことになる。
攻撃している最中でも受け身を取ることは彼女にとっては可能らしく、私の居る方向に大きく飛びのいた。私と違って大したダメージのなさそうな霊夢が、傍らに着地した。
「…まったく、二つ目の能力はどれも面倒ね…あなたの魔力でどうにかならないかしら?」
狙撃した時に遠くから見ていたが、奴のフィルターは自分の放った弾幕には反応しない。異次元早苗の魔力という性質を加え、射撃を行えば当てることはできるかもしれなかったが、今は無理だ。
暴走する直前であれば、ある程度の力があったため可能だっただろうが、弱体化した力では特定の性質に対する純度をそこまで高められない。その証拠に傷の治りも遅く、身体強化も魔力が使えるただの人間に毛が生えた程度。
「前ならできたが今は無理だぜ……でも、試したいことがある。…上手くいくかわからないがな」
私と霊夢が相談しているのを、異次元早苗は邪魔することなく、余裕の表情を浮かべてただ見ている。それほどまでに自分の第二の能力に自信があるのだろう。確かに、対処できていないのだから、奴の自信につながってしまうだろう。
「…私はお手上げ。何かあるなら試す価値はあるわ」
私よりも少しだけ戦った回数が少ない霊夢は、私がこれからやろうとしていることに賛成を示してくれる。
一つ、奴と戦っている時に疑問が生まれた。異次元早苗への接近時に、能力の壁があるのはわかっている事だ。しかし、似ているようで異なる、接近した際には二つの現象が起こっている。 物理的に奴に接近できない状態と、弾幕を打ち消され、詰め寄ると魔力制御を失う状態。いざ整理して考えてみると、干渉する能力と一口に言ってもだいぶ違う。
二つの現象の間に矛盾があることから、干渉領域には二種類あるのだろう。私や、霊夢が今まで勘違いしていた理由でもある。
意識外からの攻撃であれば、干渉する程度の能力の影響を受けないと考えていた。実際に私が狙撃した時には、長距離からの意識外だからだとしていたが、疑問が残った。
狙撃する直前に、霊夢が上空からスペルカードの一部を奴に向かって撃ち下ろしたとき、確実に異次元早苗の意識外だったというのに、弾幕は干渉された。
直前に気が付く様子もなかったことから、奴の意識内に入ったことは否定できるだろう。となれば、我々が考えているような能力ではなかったと判断すべきだ。
厳密には、能力の効果だ。干渉できるというのはそうだが、干渉できる種類が異なっている。と自分が感じた違和感から考える。
「…それで、どうすればいいのかしら?」
「霊夢は奴にお祓い棒で攻撃してくれ、私は弾幕で攻撃する」
異次元早苗には聞こえないよう、口の動きから我々が何をしようとしているのかを悟られないよう、声も動きも小さくして伝える。
「…でも、奴には通じなかったわよ?」
「別々だったり、交互にじゃない。同時にだ…以前の戦闘でこれを試したことは?」
私の記憶が正しければ、自分が戦った時も、霊夢が戦っているのを遠目に見ても、魔力弾の弾幕と、物理的な攻撃を同時に行えていたことはなかったような気がする。
異次元早苗がこちらの攻撃が交互になるように、丁度よく距離を取っていたように見えた。仮定の話だが、全ての攻撃に干渉できるのであれば、それをする必要はない。
我々が使える固有の能力というのは、便利であって便利ではない。使い勝手の悪いものだ。それは第二の能力でも変わらないだろう。
私の考えが正しければ、奴の干渉領域には二種類あり、物理干渉と魔力干渉に分かれている。それを切り替えながら奴は戦っている。
そう考えると、狙撃時に霊夢の意識外からの攻撃を食らわなかった理由がわかるだろう。霊夢は奴の目を奪うために魔力での弾幕攻撃をしていた。その時は魔力干渉領域が展開されていたため、意識外からの攻撃を干渉し、物理的な私の放った弾丸が奴を貫けた。
あの時はただ運が良かっただけだ。霊夢が物理的な攻撃をしていれば、降ってきた弾幕を食らい、私の狙撃が干渉されていただろう。
「いくぜ、霊夢……いつも通りに動いて戦ってくれ」
「…ええ」
異次元早苗に対して霊夢は直線的に、私は回り込むように移動する。霊夢が攻撃を開始し、お祓い棒を叩きつける。空中で見えない障壁に当たり、一定の範囲以上に奴に近づくことができない。
私の考えが正しければ、異次元早苗の今の状態は物理干渉が広がっているはずだ。意識して切り替えているのであれば、私が攻撃するタイミングは一秒も差がないのが理想だ。
レーザーを放つが、霊夢の攻撃する速度が上回る。ほんのわずかだが攻撃時間に差が生じ、打撃に干渉していたのを即座に魔力干渉へと切り替えたようだ。打撃をしていたのにもかかわらず、私のレーザーが撃ち消された。
レーザーはただの弾幕とは違い、長い間その場所に放射し続ける。レーザーを打ち消せば、霊夢の打撃を自分でいなさなければならない。異次元早苗は弾幕の射線から飛びのき、追撃する彼女の攻撃を干渉した。
この考えに至っていなければ、さらに頭を悩ませていただろうが、この異次元早苗の行動は自分はどちらか一つしか干渉できないと自分で言っているようなものだ。
魔力に意識を向けていると、干渉領域の性質が魔力から打撃へとわずかに変わった気がする。物理的な干渉であるため、霊夢も接近時に魔力操作を行えないわけではなく、異次元早苗の反撃も受け流していく。
随分と長い間、霊夢と一緒に戦っていなかった。彼女の速度にわずかについていけていない。だが、すぐに慣れるだろう。
霊夢の動きに合わせてレーザーを連射し、筋肉や反応速度の回転速度を上げていく。少しでも彼女と一緒に行動することで、勘などの思考だけでなく、体が次にどう動くのかどう動いたらいいのか思い出し始めていく。
霊夢は体が温まっていくごとに加速していき、私が霊夢との戦闘を思い出し、それに追いついて援護射撃を重ねる。
時間の経過で、異次元早苗の反撃する回数が減っていくのが目に見える。霊夢の攻撃を干渉し、私のレーザーをことごとくかわしていく。
異次元早苗から一定の距離を保ち、霊夢は大胆に行動している。絶え間ない攻撃で、奴がどちらの干渉領域を広げているかはわかり、それを切り替えたタイミングを見計らう。
異次元早苗も、それが分かっているから物理干渉を展開したまま解くことができず、逃げ回っている。
魔力干渉では接近してしまえば身体能力が消えてしまうが、その領域に入る手前で、何かしらを投擲できればそれがそのままダメージとなる。妖怪退治用の針を霊夢が持っていることは既に知られており、それが警戒されている。
物理干渉で封じ込めているため、魔力である弾幕を私が当てればいいのだが、回避に専念している異次元早苗に当てるのは少々骨が折れる。
霊夢に魔力を貰い、与えた彼女は大量の魔力を失っている。異次元早苗にばかり魔力を消費していられない。焦りが標準に反映されているように、弾幕が空を切る。
見かねたわけではなく、遠距離攻撃をする私にばかり意識が向けられている隙に、霊夢が札を投擲した。
近接攻撃を主流にしていた霊夢から予想外の遠距離攻撃を受け、異次元早苗の反応が遅れた。ただの紙である札は物理的なものであるため、異次元早苗の手前で見えない障壁に張り付いた。
札がそれで終わるわけもなく、博麗特有の文字が書かれた札に含まれている魔力が起動し、淡青色の炎が膨れ上がった。爆発の炎が異次元早苗の身を焦がし、爆風で吹き飛ばした。
「ぐっ!?」
咄嗟に魔力干渉を展開したようで、魔力爆発の衝撃を打ち消してしまったのだろう。全て干渉したわけではないが多少の衝撃を食らいながらも、異次元早苗が大きく前進する。爆発の炎を魔力の塵に変え、爆炎の中から姿を現した。
爆発の衝撃や熱から身を守ろうとする霊夢まで、魔力干渉が展開されたまま距離を詰めた。爆風で防御を取っていたのが功を奏し、奴の攻撃を彼女はお祓い棒で受け止めた。
それでも魔力干渉により身体強化が失われ、踏ん張りを上回る攻撃力に後方に移動していた私の方向に吹き飛ばされた。
「霊夢!」
領域範囲外に出た霊夢が魔力で反動を軽減してくれたおかげで、自分よりも少し重量のある彼女を受け止めきれた。
更なる追撃をしようとしている異次元早苗に、牽制でレーザーを放つ。霊夢が反撃できないと踏んでか、魔力干渉のままでいたのだろう。熱線を打ち消しながら奴が強引に我々までの距離を狭めた。
だが、数歩もいかないうちに異次元早苗の足が止まる。進もうとはしているが、それ以上は足を前には出せず、それどころか後方に下がりだす。
「うっ…ぐうっ…!?」
打ち消されたレーザーの塵が大気中に漂うが、視覚障害にはなりえない。なぜ奴が後退することになったのかは、すぐに視覚情報が教えてくれる。
異次元早苗の肩や腹部に光を反射する、金属が突き刺さっている。あの崩れていた体勢から、妖怪退治用の針を霊夢が投擲したのだ。
そのお陰で追撃を受けずに済んだ。霊夢の体勢を立て直そうとした時、腹部と肩から奴は妖怪退治用の針を引き抜いた。テラテラと血が光を反射する針を、異次元早苗が投げ捨てた。
刺さっていただろう場所で出血している。狙撃で奴を殺したとき以来だろうか、奴が血を流しているのを見るのは。
まともに攻撃を叩き込め、これだけの出血をさせたのは初めてかもしれない。カラクリさえわかってしまえば、倒せないことはないはずだ。
私と同じように勝てる可能性が見えてきたのだろう、霊夢は新たな妖怪退治用の針を一本取り出し、お祓い棒を構える。私もレーザーを手先で維持させようとすると、異次元早苗が先に行動を開始する。
懐から取り出したのは、一枚のスペルカードだ。それだけで我々の間に戦慄が走る。例え攻撃する方法を見つけても、私たちが攻撃できる状態でなければそんなものは一切意味のない物になる。
魔力でスペルカード回路を抽出される前に、カードを撃ち抜こうとレーザーを放つが、一切の回避動作を見せず掻き消された。
霊夢も同時に針を投擲していたが、お祓い棒に叩き落とされ、異次元早苗に到達することはない。濃密な魔力がカードに送り込まれ、回路が起動した。
高濃度の魔力により、回路以外の紙を結晶化させ、カードを握り潰した。ここまできたらどうやってもスペルカードを止められない。
回路が抽出され、キャンセルさせる間もなくスペルカードが完全に発動されてしまう。高密度の魔力が異次元早苗の全身に広がっていき、スペルカードの初期動作に移っていく。
「開海『海が割れる日』」
斬性の魔力が異次元早苗のお祓い棒に集中し、何が来るのかと考える前に、自分たちの身を守らなければならない。
自分たちの周囲に札を配置し、結界を形成した。大量の魔力を注ぎ込んであるが、どこまで耐えられることができるだろうか。
無いよりはましだろうが、私も結界の性質を持った魔力を周囲に分布した。それを終えられるかどうかと言ったところだろうか。異次元早苗が大量の魔力を開放し、振り上げていたお祓い棒を薙ぎ払った。
淡青色の魔力が解放され、霊夢が札で行った爆発とは異なる形で魔力の爆発を起こした。魔力が波のように盛り上がりながら、異次元早苗を中心に放射状に広がっていく。
火山の噴火のように吹き上がりながら広がる魔力の波に、結界ごと私たちは飲み込まれた。スペルカードの斬性の魔力に覆いかぶされ、結界が無数の斬撃に掻き毟られる。
魔力で斬り刻まれるごとに、最外にある霊夢の結界に亀裂が生じ、ものの数秒で崩れて波に飲み込まれて消えていった。
私の張った結界にも斬撃の牙が向く。霊夢以上に私の結界は耐久性能がなく、即座に結界が弾けた。性質に意識を向けると、まだ異次元早苗のスペルカードは続くようだ。
霊夢が結界を再度張ろうとしているが、四方に札を配置する時間はない。咄嗟に霊夢の事を守らなければならないと思考が動き、札を握る霊夢の事を抱えてスペルカードの波から背いた。
「っああああああああああああああああっ!?」
スペルカードに飲み込まれ、背中を中心に腕や脚に斬撃を刻まれる。激痛に意識が混濁するが、抱えた霊夢に当たらないよう、しっかりと抱え込む。
「…魔理沙ぁ!!」
私の絶叫に負けない彼女の叫びが耳に届く。腕を解き、盾になってダメージを受けているのを止めさせようとするが、押さえつける腕に力を込めたまま押さえつけた。
霊夢の腕力であれば簡単に解けただろうが、解く前に異次元早苗のスペルカードが漸く終わりを迎える。魔力の波が通り過ぎていき、周囲には大量の斬撃痕だけが残る。
木々には熊が付ける爪痕のように跡が残り、草花は斬り刻まれて地面に散らばっている。私にもいくつもの斬撃が叩き込まれ、ダラダラと血液が溢れ出す。
服にじんわりと赤い血が滲み、体の各所から伝わってくる激痛に気絶しそうになった。体から力が抜け、前のめりに倒れ込みそうになった時、スペルカードの硬直から溶けた異次元早苗の追撃に吹き飛ばされた。
「あがっ…!?」
背骨が叩き折られそうな衝撃に、身体が宙を舞う。抱えていた霊夢を手放してしまった。殴られてから一秒にも満たない短い時間であったはずだが、自分の体の向きを見失ってしまった。
自分の勘を頼りに体を浮き上がらせようとしたが、どうやら私の勘は宛にならないようだ。地面に頭からめり込むことになったが、結果だけ見れば自分の体勢を把握することができた。
自分の体重が首にかかり、危うく折れるところだった。体重を分散させ、回転して体勢を整える。異次元早苗が突っ込んできた時の事を考え、すぐさま迎撃の体勢をとろうとするが、奴の狙いは私ではない。
もう一度、私に暴走させようとしているのだろう。そのために、霊夢に手をかけようとしている。感じる性質から物理的な干渉をしているため、レーザーは効果があるはずだ。
魔力をレーザーに変換し、異次元早苗に向けた手の平から熱線を放った。熱で顔をそむけたくなる眩い弾幕は、物理的な干渉に影響されることなく干渉領域に足を踏み入れ、中心に居る人物の肩を貫いた。
レーザーで焼かれ、出血することはない。焦がされ、蒸発したようで、肉体にはぽっかりとゴルフボール台の穴が開いた。それで怯んだものの、異次元早苗は止まらない。執拗に霊夢を狙うことを止めず、お祓い棒を振りかぶる。
手を伸ばして届く距離ではなく、声を上げて霊夢に危険を知らせる間もない。私が途中で放してしまったせいで、彼女もおかしな体勢で倒れ込んでいる。私よりも立て直すのが速いが、異次元早苗の詰め寄る速度はその上を行っていた。
防御態勢を取るよりも先に、奴のお祓い棒が振り下ろされる方が速い。防御の体勢へと移るまで、ほんの数舜の時間が足りない。
振りかぶったお祓い棒が振り下ろされ、頭部を貫く角度で得物を振り抜いた。その一撃は確実に勝敗を左右するだろう。
そこまで接近すれば、投擲で反撃することは難しい。物理から魔力干渉へと切り替えたようで、霊夢の動きが一段と鈍足になっていく。
魔力強化での防御もままならず、強化された人間の攻撃を受けた暁には、悲惨なことになることは想像できる。しかし、避けてくれと言うは易く行うは難しだ。レーザーを放とうにも魔力干渉領域を広げる奴は当てられない。
それでも、彼女と戦うと決めたのであれば、諦めるわけにはいかない。近くに転がる石ころでも何でも、異次元早苗に投げつけて霊夢が逃げる時間を稼がなければ。
転がるゴルフボール台の石ころを拾い上げ、異次元早苗に投げつけようとした時、幻想郷で聞くことはかなり稀な振動音が鼓膜を揺らす。地震を予感する不吉な地鳴りは、馴染がない分だけよく耳に着く。
そんな事象を意識の端にでも捉えたのはこの場では私だけだった。戦闘に集中し、一切周りの環境に耳を傾けておらず、今まさに振り下ろそうとしている。
それでもある時を境に、さすがの彼女たちの耳にも音と振動が届いた。自然現象であれば、彼女たちはそのまま戦闘を続行し、何もなかったように戦い続けていただろう。だが耳に付く音は徐々に大きくなっていき、霊夢達も何かがおかしいと一瞬だけ動きが鈍った。
魔力干渉で動きが鈍くなっている分だけ霊夢の方が圧倒的に不利であり、異次元早苗よりも先に動き出していたというのに、奴の得物の方が素早い。
下がろうとしていた霊夢の頭部に向け、異次元早苗がお祓い棒を叩き込もうとした時、霊夢の居る地面の一部が盛り上がり、隆起した。
異次元早苗と霊夢の間に盛り上がった地面が隔てりを作り、霊夢を殴るはずだったお祓い棒が突如できた障壁に衝突した。
魔力によって個体の地面が液体のように流動していたが、魔力干渉を受けた部分からただの土へと戻り、異次元早苗の邪魔をする。
只の土では攻撃を完璧には受け止められない。地面の壁に亀裂が生じ、十数センチの土壁をお祓い棒が貫通する。
霊夢に当たりそうだったが、直前で得物はそれ以上突き進むことができなくなった。
どちらも視界を遮られ、困惑したことだろうが、霊夢はただの人間と変わらない身体能力を最大限に使い、異次元早苗から距離を取る。干渉されていた魔力が流れを取り戻し、強化された身体能力で走り出そうとしていた私の元に着地する。
彼女と顔を見合わせ、異次元早苗に意識を向けつつ、周囲にも注意をしなければならない。地形を操る能力を扱うことができるのは一人しかいない。
これまで一切姿を見せていなかった、異次元諏訪湖の存在を私と霊夢は予期した。一対二でも苦戦するというのに、そこにさらに追加されれば勝機が遠ざかってしまう。
「…っ」
異次元早苗との戦闘中であるため、手助けの可能性を考えたが、霊夢を助けるような能力の使用。それに加えて土に含まれる魔力の波長は、異次元の人間みたいな荒々しいものではない。
この波長はどちらかというと、異次元というよりはこちら側の人間が持っている物だ。そう思っていると、私たちの前方で地面が盛り上がり始めた。
盛り上がる土の内部には何か物体があるのか、左右に避けて溶けたような動きをする地面の中から、しゃがみこんだ体勢の少女が現れる。しゃがんでいる分だけ余計に小さく見えるが、強力な力を持つ列記とした神様だ。
頭には大きな被り物をかぶり、黄色い髪が項から垂れ、紫色と白色の服を身に着けている。何も言わずに立ち上がった彼女は身長も私よりも低く、幼い子供のようにしか見えない。
殺されていたはずと思っていたが、そうではなかったようだ。記憶を掘り起こし、探った。確か早苗はやられたとは言っていたが、殺されたとは言っていなかった気がする。私の早とちりであったのだろうが、彼女は一人なのだろうか。
「あなたたちは戦わなけならない奴がいるよね?こいつは私がやる」
加奈子の姿が見当たらないと周りを見回していると、容姿やいつもの調子からはあまり想像できない、落ち着いた声で諏訪湖は呟く。こちらを見ようとはしないのは、異次元早苗を警戒しているからだろうか。
「…生きてたのね…ありがとう、助かったわ。それより……一人で大丈夫かしら?」
「問題ないから、早くそっちはそっちで行動した方がいいんじゃない?」
霊夢が一緒に戦うことを提案しようとするが、彼女の意思は固そうだ。後ろ姿から感じる彼女の背中には哀愁が漂う。子供っぽい諏訪湖をまとめるもう一人の神は本当におらず、早苗を殺した人物を前にしてもやはり現れることはなかった。
三人は仲が良さそうで、誰かが危険な目に会うのであれば、どんな状態でも飛んできそうなものだが、その気配はない。恐らく、生き残れたのは彼女だけなのだろう。
その諏訪湖も、一発でも異次元早苗の攻撃を食らえば、倒れてそのまま息を引き取ってしまうのではないかと思う程に、立つ姿が弱弱しい。戦う意思はあるが、背中が頼りなく小さい。
腹部の辺りの服が、ここに現れた直後と比べ、どす黒く滲んでいる。数日前の奇襲の怪我が全快していないのだ。霊夢も生きていたことを知らなかったということは、当然永遠亭にも行っていないのだろう。
神様である彼女でさえも、数日間ずっと守矢神社に籠っていなければならない大怪我は、そうは簡単に治らないらしい。
「あいつの能力だが、諏訪湖は知らないだろうが…」
私が連中が能力を二つ所持していることを伝えようとするが、必要ないと持ち上げた彼女の手に制された。
「私が、この数日間。何も考えずにただぼうっとしてただけと思わないで」
彼女もやはり私を信用していないのか、霊夢よりも私に対して当たりがきつい気がするが、ここまで自信たっぷりに言うのであれば、彼女なりに作戦があるのだろう。
それに、諏訪湖が言った通り、こっちはこっちで早く行動した方がいいというのもある。異次元早苗は任せて、戦争の引き金を引いた人物である異次元霊夢の元に行くとしよう。
周りが見えていない、一人で突っ込んでいった華扇も心配だ。
「……。わかったぜ、じゃあ…こいつはお前に任せる。油断するなよ」
諏訪湖が能力で形成した壁の裏から現れた異次元早苗が、諏訪湖の姿を見つけると少し驚いたような顔をする。しかし、すぐにいつもの笑みへと戻る。
「あら、死んでなかったんですね。心優しい私が、せっかくあなたたち全員を殺してあげたっていうのに」
せっかく殺してあげた。その行為を当然のように、異次元早苗は言い放つ。死んでいなかった諏訪湖が悪いという口ぶりだ。
彼女の表情を読むことはできないが、きっと、私たちが見たこともないような顔をしているに違いない。
「…諏訪湖、落ち着いて…怒ったらそれこそあいつの思う壺だから」
「……わかってる。あなたたちは帰る世界を守るために、こんな所に居ないでさっさと行って」
しっしと諏訪湖は私たちを追い払う。どうなるかはわからないが、諏訪湖に任せるしかないだろう。異次元早苗にばかり時間を使っていられず、移動を開始した
「…ええ」
「任せたぜ」
彼女にそう言い残し、私と霊夢はこの場を去った。振り返ると異次元早苗と諏訪湖は睨み合いを続けており、動く様子はない。
距離が遠くなるごとに木々の障害物が増え、二人の姿を捉えることができなくなっていく。
「…任せるんでしょ?なら行くわよ」
「ああ…」
心配ではあるが、彼女が勝つことを信じるしかない。振り返っていたが正面に向きなおり、霊夢の後を追った。
予想通り、注意が異次元早苗と諏訪湖から周囲に向かうと、あちこちで戦闘が起こっているのが聞こえてくる。
こちらの戦力を削がれる前に、皆と合流しなければならない。私と霊夢は足を速めた。
二人の気配や息遣い。走り去る足音すらも聞こえなくなったころ、異次元早苗が能力で作り出した壁を小突いて破壊した。
「私を殺したい。そんな顔ですね」
「…」
会話する気すらも起きず、無視して能力を発動させた。早苗と加奈子の仇だ。こいつだけは絶対に生きて返さない。
能力により、周囲の地面が柔らかく蠢いた。やる気だと異次元早苗は、私に向かって跳躍する。こちらの攻撃を一切食らうことを考えていない行動だが、勿論そうなるだろう。
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