皆さんの色んな感想を読んで、ピンッと来るものが結構あるので、閃いた題材をメモに書き留めてるんですすいませんごめんなさい。
ただ感想を頂けるのは凄く嬉しいです。励みになります。
物語進めながらちょくちょく返信しようかと思っています。どうかご了承下さい
「戦闘終了…………やはり峰打ちは難しいですね、先輩。些か強く殴打しすぎてしまいました。まさか全員気絶してしまうとは」
フランス軍と接触した二人は、挨拶の仕方がいけなかったのか突然パニックになった兵達に襲われた。
ただ相手はただの人間で、此方はデミ・サーヴァント。手加減されたマシュの峰打ちを受けた彼等は、気を失ってしまった。
『いや………マシュの峰打ちのせいと言うより、彼等が既に弱っていたのが原因だと思うよ』
「ねえ。盾で峰打ちってどうやってるの?」
「確かに………皆さん何処と無く体調が悪そうでした。それに、今の彼等はイングランドと休戦状態。なのに敵に怯えているようでした」
「ねえ、私がおかしいの?盾の峰打ちを知らない私がおかしいの?」
「フォウ…………」
立香は死屍累々となるフランス軍を見て、少しだけ黄昏ていた。
峰打ちと称して、大きな盾で敵を殴る可愛い後輩。
正直トラウマモノ案件である。
そんな立香を哀れに思ったのだろう。フォウ君が彼女の肩に乗っかって慰めていた。
『おかしいな………彼等に身体への異常は無いように見える。やっぱり、周囲を覆う呪いが関係しているのかな?』
「そういえばドクターは先程何か言い掛けてましたよね。何かわかりましたか?」
『ああそうだったね。ええっと―――――ごめん二人とも。その前に敵襲だ』
ロマニがそう忠告した直後、彼女たちの周りから竜牙兵の群れが土の中から次々と現れる。
ただその竜牙兵達の骨が少々奇妙な出で立ちをしていた。
「うわ!?冬木の時の!」
「でも先輩……なんだか、冬木のエネミーより少し色や形がおかしいです。黒いし、禍々しい。フランス産……と言うものでしょうか?」
『いやマシュ!?竜牙兵に何処産も何も無いからね!?』
2人が突如現れた竜牙兵に驚いている中、ロマニがマシュの発言に気の抜けるツッコミを入れた。
緊張感に欠けるやり取りではあるが、先ほどの兵士たちと違い、ふざけて相手にできる敵では無い。
マシュは立香を庇いながら
―――――――――――
「戦闘終了……な、なんだか冬木の時の彼等より強かったです」
「これがフランス産の力………」
『確かに強かったね。本当に国の生産地域で性質が違うのかな?』
竜牙兵を倒した二人が肩の力を力を抜いていると、兵士達が気絶から回復したようだ。
一人の兵士が彼女達に気が付く。
「ひっ!?お前等なんなんだよ!??」
「あ、気が付いたみたいですね。先ほどはすみません、皆さんが酷く興奮していたようで制圧させてもらいました。ですが、私達はあなた方に危害を加えたい訳ではないのです」
「そ、そうなのか?」
マシュの丁寧で敵対心の無い話し方が、彼等の警戒心を解いた。
それを理解した立香が改めて彼等に話しかけた。
「一度詳しく現状を聞きたいんだけどいいかな?」
「……見たとこ、あんたらはあの魔女の味方って訳でもなさそうだし、一度砦の方まで来てくれないか。我等は早く戻らないといけない。話は移動の時に」
「それで構わないよ」
交渉が成立した彼女たちは了承を貰えたことで、兵士たちについて行くこととなった。
―――――――――――――――――――――――――
移動中の兵士達から情報を提供されたカルデア一行は驚愕することとなった。
シャルル王は処刑から蘇った魔女・ジャンヌダルクによって殺され、フランスは今なお彼女の猛威に曝されているのだ。
「ジャンヌ・ダルクって……?」
「はい先輩。救国の聖女ジャンヌ・ダルク。百年戦争後期、征服されかかっていたフランスを救うために、英雄ローズリィ・ゲールと共に立ち上がった女性です」
「16歳の時に神託を受けた彼女は友ローズリィと立ち上がり、僅か半年ほどでオルレアン奪還を果たしたのですが……」
『その後、イングランド軍に捕縛されたのさ。フランスは彼女の返還を要求することはせず。唯一最後まで彼女に付き従っていたローズリィも、ジャンヌを逃がすために6000人の兵士を一人で食い止めたけど、重症を負った末に捕虜にされた」
「……彼女が投獄されてから火刑に至るまでの日々は、あまりにも惨い拷問と屈辱の日々だったそうです。治療の際、四肢を切断することになった友ローズリィの拷問も、重症の友に代わってジャンヌが肩代わりしたとか」
「———————ですが、彼女は最期まで心を折らなかった。度重なる拷問を受けても自分が異端であることを認めず、火にくべられた時でさえ祈りを放さなかった。その功績が認められ、400年後に正式な聖人として認定されたのです」
マシュとロマニが歴史に詳しくない立香に説明を施す。
神とフランスのために立ち上がった一人の少女の悲しい末路を知った立香は、悲しい気持ちになった。
「……そんな人が、魔女に?」
『多分、レフの仕業かもしれないね。魔女ジャンヌが本物にしろ偽物にしろ、彼がいる可能性は高い』
「レフ・ライノールっ……マリー所長の仇……!」
レフという人物の名前を聞いて、立香は悔しそうに拳を固く握った。
「先輩………魔女ジャンヌが今回の特異点に関わっているのは確実でしょう。所長のためにも頑張りましょう先輩!」
「……そうだね、マシュ。ありがとう」
『ということは、まずジャンヌ・ダルクと会うことから始めないとね」
聞いた情報を整理した3人は、今回の特異点の解決法が見えてきたのだろう。まずジャンヌダルクに会うことを前提にこれからの方針を決め始めた。
そうやって今後の大まかな方針について話し合っていると、二人の目に目的地の砦が見えてきた。
だが、
「くそ!遅かったか!」
「えっ……あれは竜種!?」
『馬鹿な!?この時代にワイバーンなんている筈がないぞ!?』
彼女達が砦にたどり着いた時、すでに砦はワイバーンの群れに襲われていた。
「でも、あれ?誰かがワイバーン達を追い払ってない?」
「あれは………ジャンヌダルク!?」
ただ、その砦の前で一人の少女がワイバーンの群れを相手に一人で戦っていた。
兵士たちにジャンヌダルクと呼ばれたその少女は、人間にはありえないだろう動きをしている。その姿はさながら英雄のようであった。
カルデア一行は彼女が英霊であると理解した。
「マスター!」
「うん!なんだかよく分からないけど、あのジャンヌって子を助けるよ!!」
――――――――――――――
その後、ジャンヌの援護をした彼女達だったが、彼女の助太刀をしたのが原因か、フランスの現地人にジャンヌ共々追い払われてしまう。
なし崩し的にジャンヌとその砦から離れた2人は、ある森まで来ると落ち着いたのか彼女とコンタクトを取った。
曰く、此度の聖杯戦争でルーラーとして召喚された様で、その過程でワイバーンの群れを追い払っていたらしい。そのため、ジャンヌにも今の状況が分からないといった様子だった。
「この世界にもう一人の
「同時代に同じサーヴァントが二体召喚されたと言うことでしょうか?」
「……わかりません。ですが私は竜種を操るような方法を知りませんし、考えたことも無いんです………私からは以上です。今度は貴女方の事情を聞かせてもらえませんか?」
「わかった。まず―――――」
どーしてもカルデア側書くとぐだぐだしてしまう。