カリッ
レンズのようなものを食べながら植物とリンクし、辺りを探る京。
「見つけた…」
戦闘からやっとのことで脱し歓迎会を終えた翌日、真っ先に京が行ったことは周囲の探査であった。
もう始まっている物語の中で動いている勢力は3つ、管理局、ヴォルケンリッター、そしてグレアム中将とその使い魔の勢力だ。
今、京が探しているのはグレアム中将の勢力、猫2匹だ。
あちらの目的は闇の書の完成とその封印、それは正直どうでもいい。
京が危惧しているのはその目的に自分が邪魔者だと認識されているかどうかである。
もうAs初戦を見事に引っ掻き回してしまった、これからどう転ぶかわからない、グレアム中将は復讐に燃えているくせに正義感を捨てきれない人だったはず、こちらの月村家に手を出すことはないとは思うが形振り構わなくなったときはわからない。
そして鳴海市全体の植物にリンクし、周囲を探った。そして見つけた。
「八神家に1体、こちらに1体ね」
あちらはもう様子見というわけではないだろう、警戒、監視の類に近い。
あれだけ異形の力を使って両勢力を戦闘不能に追い込んだのだ、なにか目的があると思われても仕方がない。
京は思案する、これからどう行動するか
グレアム中将とは絶対に敵対してはいけない、あちらも管理局に属してはいるのだ、こちらの情報を回されるだけでチェックメイトだ。
八神家と接触するだけでもマズイがこちらは月村家だ、なのはとフェイトとも接触する可能性も非常に高い。
交渉するのはどうか、しかしこちらに切れるカードがない、救う方法は知っている、だがこれは主人公補正という絶大かつ曖昧なものによって成功しているようなものだ。
実際の成功率は低い、それに乗るほどあちらは子供ではない。バグだけ壊す便利な能力などマイナー能力にあったら是非教えて欲しいものだ。
京は目を伏せる。
絶望と困惑がその表情から窺える。
少しだけ顔が青くなっていた。
「ちっ、早速色々と詰んでやがる…」
「京くん、行こ~」
そう、これからフェイトの家に行かねばならない、もう既になのはとフェイト接触フラグも100%を振り切ってしまった。
断ろうとは思ったのだ。
しかし
「ぇ、一緒に行けないの?」
すずかが寂しそうな顔をする。
断る術がないことを京は完全に忘れていた。
そのままズルズルと共にお邪魔する方向へと流れていく。
「大丈夫…きっと」
自分は魔力反応は無い。右顔と左腕さえ見られなければ自分はぱっと見ただの大怪我した少年、バレる要素はない、筈だ。
そんなことを考えながらフェイトの元に向かうのだった。
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フェイトの元に向かう。
キノコレーダーになのはとユーノが一緒に居るのを確認した。
京は舐めていた、自身にリンカーコアがないことから気づかれはしないと高をくくっていたことに
昨日何故バレたかを考慮していなかったことに
そして、後悔はすぐにやってくる。
フェイトの住んでいるマンションに着く
呼び鈴をならす
「ハーイ」
そして
ドアが開き、金髪の少女が現れた。
「ぁ…」
フェイトがはっとしたような顔をする。
「はじめまして…かな?月村すずかです」
「アリサ・バニングスよ。ビデオメールはしてたけど会うのは始めてね」
「京だ…付き添い…みたいなものだ」
以前として京の顔色は暗いままだった。
「うん、上がって上がって!」
嬉しそうに笑顔になり促してくる。
そしてリビングに入っていくすずか達
「ぁ、なのは、来てたんだ!」
「うん、私のほうが早かったね」
「ぁ~、ユーノくんだ~」
そこにはなのはとフェレットが既に先客として来ていたようだ。
もふもふしているすずか
アリサはフェイトの傍らにいる子犬に目を向けた。
「あれ、その子は」
「アルフっていうんだ、女の子の子犬なの」
「へ~、前に拾った犬に似てる、同じ種なのかな…?」
そう言って抱き上げる撫でるアリサ
気持ちよさそうにするアルフだったが
「っ」
ハッとした様にこちらに振り向いた。
そして念話で伝えられたからなのか、少ししてなのはとフェイトもビクリと肩を震わせた。
こちらを凝視しているフェイトとなのは。
その反応が何を示しているのか、わかりたくなかった。
バレたのだろう、それはもう思いっきりに
京は内心冷や汗をダラダラと流していた。
それと同時になぜ速攻でバレたかわからなかった。
何故、そんな言葉が思い巡る。
そう思ったときには頭の中である人物の言葉が反復していた
『お前から血の臭いがした』
自分を普通の人間ではないと瞬時に看破したシグナムの言葉だった。
アルフ、使い魔といえど狼である。
匂いでバレる、盲点といえば盲点、しかし実績できる者は本来皆無だがここにできる者が居た。
つまり、京はフェイトと接触するという段階で既に詰んでいたということだ、月村家に厄介になっている以上これは避けることが出来ない。
早いか遅いかだけだった差、今回は運悪く早かっただけの話だったのだ。
そこにやってくる1人の男、クロノだ。
「やぁ、こんにちわ、フェイトの兄をやっている。クロノだ」
白々しい、そんなことを思ってしまう。
何気なくやってきたように見えるがこちらへの警戒が手に取るようにわかる。
京は思わず笑ってしまう。
あれだけ思案を巡らせ警戒してこの様だ、笑い話にすらなってくる。
最悪の事態だ、これ以上はないくらい最悪だ。一番に知られたくなかった管理局に正体がバレた。
殺すという選択肢はできない。すずかが悲しむから
逃げる?どこに?少なくともここにはいられない。
素直に管理局にお世話になる、あまり良い手ではない。自分は正真正銘の犯罪者、罪が軽くなることは無いだろう。
そしてこの体はいわば生体ロストギアとレアスキルの塊、管理の名目で拘束は予想の範疇である。
思考が頭の中でめまぐるしく巡る、しかし意味のないものだ。
「そうなの…それでね」
微笑ましく会話している、なのは達、何を考えているのだろうか
そして夕方になる。
皆が帰ろうとすると
「ちょっとクロノが話があるんですって、ちょっと先に行っていてくれる?」
リンディに引き止められた。
きた、もう驚くことはない。
「俺に聞きたいことですか?」
苦し紛れにとぼけてみるが、周りの目は冷たい。
「すずか、先に行ってて」
「うん」
何も疑問に思わずにアリサと共に帰っていった。
「お話とは?」
「わかってると思うのだけど?」
リンディが返す、周りの皆はもう臨戦態勢に移っていた。
「さぁ…」
「聞きたい事は沢山あるけど…あなたの目的は何?」
目的、かつてはあって今はもうないもの。
そして話したところで理解はされない、身勝手なものだから
「………」
無言で返す。
「君からはロストギア反応がする、ロストギアの不法所持は重罪だ」
「はっ、管理外世界での話でよくいう」
「それでもだ、それに君は管理局に武器を向けていた」
「ちっ」
言い逃れも出来はしない。
「お話を聞かせて」
「話せば分かり合えることだってあるよ」
なのはとフェイトが説得にかかってくる、思いを言葉にして伝えること、それが彼女達の信念だ。
ボロボロにされたのによくそんなことが言えるなと京は思う
しかし、それでも分かり合ってどうこうなる問題ではない。
「話すことなど何もない」
それが答えだ、分かり合う合わないという問題ではない、関わり合うか合わないかという問題だ。
別に人としては好きな部類だ、尊敬も出来る。
「できれば任意同行という形にしたいのだけど」
任意同行し自分について話しても、局員への傷害、ロストギアの不法所持での逮捕、処置としては管理局への監視下の中での従属だろう、言い方は悪いがこちらにとっては高待遇だ。
しかし、これは上に目をつけられないという前提の話、論外だ。
「同行も拘束もされる気はない」
「どうして!?」
なのはは叫ぶが
「生憎と信じられない」
「どういう意味だ!」
京が考えていることなどなのは達がわかるはずもない。
管理局が信用できないというわけではない。
だが全貌として京は知らない。組織として良いも悪いもあるのだろう。
だから不安になる、連れて行かれた先が未知というのは嫌なものだ。
相手はなのは、ユーノ、フェイト、アルフ、クロノ、リンディ、6人だ。まだ武装局員も向かっている可能性も考えられる。
キール、ジバクくんは家で留守番中だ。
現時点のなのはとフェイトも強化されていたはず、形振り構っている状況ではないかもしれない。
前日のような交渉は上手くいくだろうか、やるしかないだろう。
それをするにはまず
「京、あなたを拘束、逮捕させていただきます」
「………」
相手にそちらを潰せるという力を見せ付けなければならない。
包帯を解き、再生させる。
「全開…」
そして京は植物人間、七ツノ魂、傀牙の種の能力を最大出力に上げる。
左腕が更に変形する、両腕と背から鎌が生え、瞳は縦に割れ、顔に刺繍のようなものが現れる。
ここをなんとしても切り抜ける
京は覚悟を決めた。
心の中の黒い木が2つ目の花を咲かせた。
「生体型ロストギア…」
「そう思いたければ思えばいい」
京は左腕を横薙ぎに振るう、太い黒い蔓が左腕から飛び出る。
それは高速の鞭だ。
「きゃぁっ」
「うわぁっ」
運動能力は低いなのはとユーノは鞭を食らい吹っ飛ぶ。
避けることの出来た4人はすぐに行動を開始する
「ハーケンスラッシュ!」
「ブレイクインパルス!」
フェイトとクロノは共に近接攻撃に入るが
ギシリと音が鳴る。
フェイトの攻撃は左手で受け止められ、クロノの攻撃は右手で受け止めた。
しかしクロノの攻撃は対象の固有振動数を割り出して震動エネルギーを発生させ衝撃波を相手に与える魔法だ。
「なんだこいつは!?」
京でなければ
京の体の中には3つの異物が入っておりそれぞれが侵食同化している、固有振動数など絶えず変動しているようなものだ。
京は迎撃に入ろうとするがそれはリンディとアルフが許さない。
「チェーンバインド!」
「リングバインド!」
両手両足を拘束され上からチェーンのようなバインドで締め付けられるが
「サイコボマーフルパワー」
全身を爆弾に変え大爆発する、京の今の体はかなりの強度を誇る、自身の爆発程度ではビクともしない。
爆発に巻き込まれ4人は吹き飛ばされる
すかさず窓を突き破り逃げ出そうとする京だったが
「ちっ…、強装結界…」
今いる局員が総動員で組んだ結界がそこにあった。
完全に逃がす気がないということなのだろう。
「逃がしはしない!」
クロノが魔法を撃つ。
室内の方がよかったか
クロノの魔弾を弾きながら考える。
砲撃を迂闊に撃つことができない室内のほうが京に分があったがしょうがない。
「シンハ!」
エネルギー波でクロノを吹き飛ばしまだ部屋の中にいる者達に追撃をかける
「Wサイコバズーカー」
両腕にバズーカを纏い乱射する
そして京はこの状態を切り抜けるために更に自身を編成させる。
京が唱える
「我解くる鬼神の呪縛
秘呪の刃にて封呪を断つ
破呪!ヴァジュラオンアーク!
現臨せよ、汝、前鬼!」
現れるは鬼神と化した京。
「鬼神前鬼ここに現臨」
見た目は同じに見えるがこれは第3段階、前鬼 完全鬼神だ。
この状態に京は一つ仮説を立てる。
トリガーは恐らく能力数、それに応じてリミッターが外れるかもしれないと
上手いこと出来ている、そう思いつつなのは達が出てくるのを待つ。
先ほどの攻撃でなのは達が終るとは京は微塵も思っていない。
彼女らは主人公だ、敵たる自分が強力なら何か策を講じてくるだろう。
「来いよ、お話がしたいんだろ?」
脱出しようとしても妨害を受けることはわかっている、なら今ここで戦闘不能になってもらう。
「スターライトブレイカー!!」
回答は特大の桜色の閃光
しかしもうこの程度ではもう京を押さえることは難しい。
「紅蓮招来!!」
拳から生えた金剛角を突き出し叫ぶ。
金剛角に炎が纏い灼熱の収束された炎がスターライトブレイカーとぶつかり打ち消しあった。
「サンダーブレイド!」
「スティンガーブレイド・エクスキューションシフト!」
間髪いれずに放たれるフェイトとクロノの無数の刃で構成された魔法、その数は100を超えている。
「魔破雷舞陣!」
周囲に雷撃を発し電磁界を作り出し、全ての弾を打ち落とす。
「雷よ 集いて光の線となれ、雷光閃!」
轟く雷鳴。
フェイトとクロノに向かって雷の閃光を打ち出す。
着弾と同時に爆発が起きる。
煙が晴れそこにいるのはプロテクションを張ったリンディのみ、2人はいない。
「ちっ」
完全予知の唯一の穴は対象が自分ということだ、自分の見ている範囲までしか予知が出来ない。相手の未来までは見通せない。
京の両サイドを挟むように迫るフェイトとクロノ、そして頭上からアルフが迫る。
「烈風龍!」
真空の竜巻を発生させ弾き飛ばす。
そこにユーノが背後に転送され自分ごとチェーンバインドで拘束した。
「これで終わりだ!」
トランスポーターが開き転移される、そこにいたものは
全ての準備が終っているなのはだった。
「A.C.S,stand by.」
「アクセルチャージャー起動!ストライクフレーム!」
「Open.」
「エクセリオンバスターA.C.S!ドライブ!」
魔力刃が京に突き刺さる、目の前にはゼロ距離で収束攻撃をしようとしているなのはだ。
これは避けることができない、ユーノとなのはの捨て身の攻撃だ。
しかし、京もただでやられるわけにはいかない。
「出たとこファンタジーよりエマ=キャラウェイ、モノマネ …発動」
そして、ゼロ距離からのエクセリオンバスターA.C.Sが京を飲み込んだ。
「終った…」
「よかった…」
ユーノとなのはほっと一息つく
「お疲れなのは」
フェイトもなのはに労いの言葉をかけるが
「あぁ、お疲れ様だ」
右手をこちらに向けた京が立ち
「エクセリオンバスターA.C.S」
黒い魔力光のエクセリオンバスターA.C.Sが3人を飲み込んだ。
「フェイト!」
アルフが助けようと突っ込んでくるが
「MACHSPEED」
ドスッ
超高速移動によって現れた京の右に倒れた。
「まだ…やる?」
リンディの目の前に高速移動し、右手をクロノに向ける。
「母さん!」
クロノが叫ぶがこちらは気にしない
「では交渉としようか…」
「犯罪者と交渉など!」
クロノが噛み付く
だがそれを無視して京は話を続けた。
「闇の書…」
「!」
クロノとリンディが反応をする。
「お前達はそれを解決しようとしているのだろう?俺にかまっている暇はあるのか?」
「お前は何を知っている!」
「何も知らない…訳ではないが、部外者だな。俺はただ巻き込まれただけだ」
「先の戦闘も?」
「迷惑な話だが」
「………」
「今ここで決着をつけてしまってもいい、何人かは病院送りになってもらう、それで闇の書をなんとかできるならやってみるがいい」
万年人手不足の管理局とリンディとクロノの因縁も突く
「こちらの提示するものは闇の書の一件が終るまでの休戦、相互不干渉、それだけだ」
それまでに手を打たせてもらう。
「その代わりあなたは一切この事件に関与しないと?」
「そういうことだ」
「………」
「どうする?」
「わかりました…事件の解決までです」
「それでいい」
なのはの元に歩いていく
「ぅ…ぁ」
満身創痍だ。
レイジングハートも無理な魔法が祟ったのか砕けかけている。
そして京はレイジングハートを拾い
ガリガリと齧り付き
「や…止めて…」
食べた。
「あ…あぁ…」
絶望的な声を上げるなのは
しかし、京は微塵も壊す気などない。
(EAT-MANよりボルト・クランク、EAT-MAN)
そして京が既に発動していた能力のうちの2つの内の1つEAT-MANが発動した。
「完成!」
そう京が紡ぐと右手から修復されたレイジングハートが現れた。
「ほら、直ってるから」
なのはに向かって放り投げる
「…ぇ?ぁ…ありがとう」
「ああ」
「ヴァジュラ雷光牙!」
そして最後の攻撃で結界を破壊し出て行ったのだった。
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「これからのことを考えないとな…」
期間は設けることが出来た。身の振り方を考えなければならない。
もうこちらのことは完全にバレた、もう全て引っ掻き回してやろうか…と考えてしまう。
が約束は約束だ、大人しくしていよう。
京が病院から起きた時に見た未来、それは自分がエントリー・モードを開いているところだと気づく。
「あぁ…やっぱり、真っ暗だったから何なのかと思ったが…」
そういうことなのか…と京は考える。
未来を変えることは出来る、しかし、あれの意味するところは…
京がこの世界から消えるときは近い。
もう1つの能力はまだパーツを食べきってないので出せません。
重火器武装でそれなりに知ってる人も多そうですが…ヒントは「弾数無限」
これから佳境に入っていきます。
明日にはリリなの編完結させますのでよろしくお願いします。
原作名:出たとこファンタジー
ジャンル:漫画
使用者:エマ=キャラウェイ
能力:モノマネ
魔法のコピーを行うことが出来る。
コピーするには対象の魔法を身に受けなければならない為、ブースト魔法や即死するような魔法はコピーできない。
現在コピーしている魔法は「エクセリオンバスターA.C.S」
にじファン時代に教えて頂いた能力です。ありがとうございます。
魔法世界にいるうちにあらかた受け切っておきたいですね。
原作名:EAT-MAN
ジャンル:漫画&アニメ
使用者:ボルト・クランク
能力:EAT-MAN
正式な能力名はない為、暫定的なもの。
能力は質量保存の法則を無視して、無機物有機物例外なく食べることが出来るというもの。また食べたものは体のどこからでも出すことが出来る。
壊れたものでも食べれば体の中で修理して出すことが出来る。
欠点はあくまで食べた物でないといけないこと、食べたものしか出すことが出来ないので一度出してしまうともう1度食べるまでは出せない。部品が足りないなどしていると足りないままでしか出せない。
いくらでも入れることが出来き出せるので全身武器庫と化す。
再構成できる対象は「森羅万象」
EAT-MANでした。
個人的にお気に入りの作品の1つです。
主人公の狂言回しとしてのかっこよさは異常
アニメは98年の物が好きだったり
とにかく主人公がかっこいいので是非読んでみてください。