マイナー能力者が往く異世界記   作:じろー

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第48話

 誰もいない部屋で京は静かに佇んでいた。

 時は来た。

 汚染物質の完全克服、7年掛かりでようやく終わりを迎えることとなった。

 

「ごめんね」

 

 手紙を置く。

 メイシェンの為に書いておいたものだ。中には短い要約の文章とあるアイテムが入っている。

 もしも何かがあっても、京が不在の間でも守ってくれるだろう。それほどにあのアイテムの汎用性と能力の異常な規模は計り知れない。

 

「さて」

 

 行こう。

 目的を果たすために

 ツェルニから京は消えた。 

 

 

 

‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

 

 

 

 晴れて京は一人自由になった。

 汚染獣もいないほどの上空で飛行しながら京は考える。

 これから京の調査という名の潜入と諜報活動に入るわけであるがやることは多いのだ。

 対象は仙鶯都市シュナイバルと槍殻都市グレンダンを詳しく知りたいと思っている。

 様々な特化機巧を持つ都市、その中でこの世界に対して重要な役割を担っていると睨んでいるのがこの2つの都市である。

 どちらかといえばシュナイバルの方を京は注視しているが

 そして他にも京が表に出る事ができてわかった事がある。

 都市以外で緑が存在する場所があったのだ。

 そこには汚染物質が存在せず、青々とした草花が生い茂り、透き通った湖や滝が確認する事ができた。そしてそれを守るようにする何期かもわからない古い老生体が数体。

 一期であそこまで強かったのに数十期はありそうな老生体と相対するのは遠慮願いたい。

 少なくとも京は3つの場所を調べてみたかった。

 

「すぐ戻るって言ったけど、どうなるかな」

 

 汚染物質、解析が完了し、わかったことは、この粒子が対象の物質を崩壊させる効果を持つこと。そしてこの粒子には元があり、それが変異したものであるということだ。

 イグナシスの塵、それが意味するところは塵を汚染獣及び汚染物質と仮定するとイグナシスという機関か人物が元凶と考えられる。

 イグナシス、重要なキーワードになることだろう。

 ちなみにそのキーワードを知るに至った原因であるメルニクスに聞いてみた所こう答えられた。

 

『イグナシス、月に封じられし者、悪意を振りまくもの』

 

 あまり要領を得なかったがイグナシスが人物であり、月に封印されていることだけはわかった。

 月が地球を回る衛星のことを指しているかはわからない。

 色々と見えてきた。

 明確な目的として、イグナシスが何物なのかに到達すること、それが全ての元凶のようなものであればそれの排除。

 そして今向かっている場所は

 

「なんであいつらも学園都市にいるんだか」

 

 学園都市マイアスだった。

 調査も重要であるが京にとって最優先事項は相棒であるキールとジバクくんとの再会である。

 そして見つけている。

 場所は学園都市マイアス、ツェルニと異常に近い場所にあった。

 それが何を意味しているかは今は考えることではない。

 なにより無事でいてくれた事が嬉しい。

 飛ぶ羽と髪にも力が入った。

 マイアスが京の視界に入る。

 

「……ん?」

 

 マイアスが目視できるようになった時は京はその異変に気が付いた。

 都市が動いていない。

 何をしているのか、何かのトラブルか、いつまでそうしていたのかはわからないが汚染獣に餌を置いているようなものだ。

 そして現に

 

「……ぁ~ぁ、俺は知らないよ、と」

 

 多数の汚染獣がマイアスに向かって群がっていたのだから

 それに一瞥をくれて、さっさと2人を回収し都市を離れようと算段を固める。

 マイアスがどうなろうと知ったことではない。

 逆に汚染獣の対応に追われているということは京の潜入もやりやすいということだろう。中々に良いタイミングだったのかもしれないと京は思った。

 見ればマイアスの武芸者たちは都市の外延部に並び迎撃体勢を整えようとしている。

 

「ふむ」

 

 これはコソコソしないでもよさそうかもしれない。

 マイアスの丁度上空で制止し、体を長くした髪で覆い隠す。

 同時に落下した。

 重力に引かれるように真っ直ぐに、そして勢いに乗って速く、更に速くと速度を速めていく。

 

「MACHSPEED」

 

 そして更に加速。

 厄介極まりない念威操者の探知に引っ掛からないほどに速く、マイアスに向かって落ちていった。

 

 ズドンと小さく重い音を経てて落下地点に小さなクレーターを作りながらマイアスの潜入に成功する。

 すぐさまその場を離れ、周りに誰かいないかと様子を探る。

 しかし、周りには人っ子一人いなかった。

 汚染獣に襲来によってシェルターに皆が避難したということだろう。

 

「さてさて」

 

 あとはキールとジバクくんを見つけるだけだ。

 この距離ならキールとジバクくんの距離など手に取るようにわかる。何故なら彼らは自分の能力の一部でもあるのだから

 他の武芸者に見つからないように影を縫うように移動していく。

 そして京の向かう方向に鳥の群れを発見した。

 珍しい、京はそう思った。

 都市内で鳥を放ってもエアフィルターを気付かずに突破してしまい、汚染物質に触れて即座に死ぬからだ。

 つまりあれだけの数が教育されているということである。

 そしてあの中から微かに声が聞こえたのを京は聞き逃さなかった。

 

『助けて』

 

 あの中に電子精霊がいたのか、妙に電子精霊と縁があることだ。

 中性的な子供のような声、確かにあの鳥の群れから聞こえていた。ということはあの鳥のうちどれかが電子精霊なのだろう。そして何物かに追われているため、ああやって姿を隠しているのか

 

「さて、さて」

 

 どうしたものか

 あれを助けるメリットは特に無いが聞いてしまった以上後味が悪い。

 どうしたものかと考えていると鳥の群れが四散した。

 向かうスピードを速める。

 そこにはニーナと同い年くらいの少女と、よりにもよってキールとジバクくんがそこにいた。

 そして周りにはなにやら怪しげな男か女かも判別できない狼の仮面をつけた者達。

 キール達も自分の例に漏れず、厄介事に引っかかっているようだった。

 なるほど、どちらにせよ手を出さなければならない展開だ。

 

「調子でも試しておくかな」

 

 丁度いい、肩慣らしだ。

 久しぶりに自分から存分に動く、相手としては丁度いい。

 そして派手にいくぞと京は紡いだ。

 

 

 

 

 

 

 

「足洗邸の住人たち。よりバロネス・オルツィ、時間の精霊使い(タイムショッカー)   …発動!」

 

 

 

 

 

 

 

 全身25箇所に大小様々な時計が装着される。

 同時に左目の瞳が時計版のような模様に移り変わった。

 その目こそは第二視力(セコンド・サイト)、ありえざるものを見る目である。

 

 Tick Tack...

 

 時計の刻む音がする。規則正しく音がする。

 

 そして、時間の精霊使い(タイムショッカー)と言われる所以の能力こそは

 

「ジャック・オ・ランタン 死のロウソク ジィニィの燃える尻尾……」

 

 京が詠唱を始める。

 それは全て火を連想させる言葉、怪奇に愉快に燃える命の灯火。

 

「スパンキーよッ! 集めた鬼火を貸しとくれッ!!」

 

 出ておいで、そして燃やし尽くせ。

 同時に腰に付いた2つの懐中時計を手に取る。それには小さな輪がついており、京がそれに指を刺して思いきり投擲する。

 それはヨーヨーのようになっており、真っ先に襲い掛かろうとした狼の面の者達をそのワイヤーで絡めとった。

 

「っ!」

 

 気づくのが遅い。

 ニヤリと笑ったまま京は続けた。

 

「迷いの時間! 爆発する二十一時の…!!」

 

 カパリと懐中時計の蓋が外れる。

 指す時間は午後9時、迷い惑う時間、暗がりに見える灯りはなんでしょう。

 

 

『「愚かな火(ウィル・オ・ザ・ウィプス)」!!!』

 

 

 同時にそれは青い炎の爆発に包まれ、男達は爆散した。

 時間の精霊使い(タイムショッカー)、それは時計を魔法陣代わりにした精霊召喚魔法使いである。

 血などが飛び散ると思ったが特には無い。人形か、分身といったところか

 クイと京が指を引くとそれは巻き戻されるように懐中時計が再び京の手元に戻ってくる。

 

「久しぶり」

 

 守るように、立ち塞がるように少女の前に降り立つ。

 

「オイ! 遅いぞ! 一体何年…」

 

「すまないな、オレにも結構あったんだよ、察してくれ」

 

「ったく…」

 

 不機嫌そうではあったが怒っているわけではなさそうだった。

 それに少なからずホッとして目の前の少女に目を向ける。

 

「この人は?」

 

「リーリンってんだよ、なんつーか、連れだ」

 

 なるほどと心の中で納得する。

 彼女が今までキール達をどうにかしてくれていたのだろう。

 礼を言わなければならない。

 

「まぁ、話は後だ」

 

 敵意の視線はより一層強くなっていた。

 相手としては突如現れた自分に警戒しているとしてもおかしくはない。

 

「貴様…何物だ!」

 

 一人だけ都市警察の服を見に包んだ男が声を荒げた。

 どう答えるべきか、そうだ。

 

「飼い主だ」

 

 指を指してそう言った。

 ギャーギャーと背後が五月蝿くなった気がしたがスルーする。

 逃がしてくれる気は無いだろう。

 ならばここにいる全員、消えてもらう。

 

「俺達が邪魔をする事がどういうことだがわかって…!」

 

「……」

 

 荒く大したことも口にしなさそうな男の口に蹴りを入れる。

 耳障りだ。少々黙っていてもらおう。

 右足につけられた時計が指すのは午後4時。

 

「午後4時の「乾燥小屋の口なしさん(キルムリス)」!!」

 

 蹴ると同時に鼻が異様に大きく、口の無い妖精がその両手で男の顔を包む。

 そしてその妖精が消えると男の口は消えてなくなっていた。

 

「ーーー! ---!」

 

 もごもごと何かを発しようとしても口が無ければ話せない。

 邪魔な音も消えて再び静寂が辺りを覆った。

 そしてその静寂を破るように仮面の者達が襲い掛かってくる。

 

「ふっ!」

 

 右手の甲から鎖に繋がれた3本の剣が現れ、一人を止める。

 更に異形の左手で相手の振るう剣を掴み、そして髪がドリル状になり頭上から槍を持った者を串刺しにした。

 まだまだ、こんなものじゃ自分は倒せない。

 

「動物たちの守護者よ。青白い顔をした痩せたハッグよ。太古の女神よ」

 

 それは下界を見下ろし生きる者をつかみ上げる下老女の妖精。

 

「っ!?」

 

 京の顔を見た男たちは一瞬驚愕したように見えた。

 何故なら京の顔の半分が醜い老女のようになっていたのだから

 

「午前8時の「黒い(ブラック)アニス」ッ!!」

 

 京の両肩から赤い両腕が現れ、攻撃を止めていた左右の仮面の者の首を掴み上げる。

 そのまま腕は伸び地面に叩き下ろすとバキリと小気味良い音がして仮面の者は消えてなくなった。

 

「すごい…」

 

 リーリンが感嘆とした表情で京を見ていた。

 圧倒的、そう言わざる得ない。

 

「お前は何だ?」

 

 一人の面を付けたものがこちらに問いを投げてきた。

 だがこちらはそれを答える訳が無い。

 

「さて、俺はお前らの事が知りたい」

 

 如何にも悪の組織といった形ではないだろうか、興味がある。

 

「我らは狼面衆、イグナシスの夢想を成さんとする者」

 

「へぇ……」

 

 京の左目が細まる。

 探す手間が省けたということだろうか

 実に僥倖だ。

 

「それで、こいつを使って何をしようって?」

 

 右手で指を指すのは小鳥の形をした電子精霊、彼らが狙っていたものだ。

 

「縁を繋ぐため」

 

「系譜を繋ぐ血脈」

 

「それを得て、我らはシュナイバルへと至る」

 

「そしてリグザリオの思想を潰すのだ」

 

 狼面衆は語る。

 一人一人が紡いでいくように、そこには個としての意思が感じられなかった。

 それにしても

 

「ははぁ、有益な情報ありがとう」

 

 よくもまぁスラスラと語ってくれたものだ。

 お陰でやるべき指針が見えてきた。

 

「お前はなんだ? その力を我らは知らない」

 

 再度の問いに、京は確信を以って答えた。

 

「君らの敵さ」

 

 少なくとも先ほどの情報から彼らが人間の敵であることはハッキリした。

 もう少し話していたい所だが、彼らはもうその気はないようだ。

 リーリンを脇に抱えて飛び上がる。

 

「ぇ? きゃっ!?」

 

「暴れないで、落ちたら知らないよ」

 

 壁を走る様に移動していく。

 それを追うように狼面衆が後ろにいる。

 

「そろそろその子が拙い」

 

 その言葉にリーリンはハッとして手の中の電子精霊マイアスを見た。

 そこにはぐったりとして余力が無い事がアリアリとわかる。

 

「機関部に戻せば大丈夫だろう」

 

 今向かっているのがそこなのだ。

 ある程度まで引き離し、移動するとリーリンを下ろす。

 

「後は、よろしく」

 

「あなたは…?」

 

「足止め」

 

 そう言って背を向ける。

 リーリンは頷いて走っていった。

 

「さて、さて」

 

 あいつらがこちらにやってくるまでに準備をしよう。

 とっておきだ。

 

「ニミィ・ニミィ・ノット! 闇の中から声がする! ニミィ・ニミィ・ノット! 陽気で邪悪な声がする!」

 

 呼ぶものは鬼、陽気で姑息な悪魔、邪妖精。

 

「午後0時のイカサマ師! 「無表情なトム(トム・ポーカー)」!!」

 

 現れたのはシルクハットを被った長身のクチバシをもった邪妖精。

 それは背後に現れ、大きく口を開け、京の頭に齧り付こうとしたが

 

「悪いけど時間が無いんだ」

 

 京の髪がドリル状になり、トムの周囲を覆っていた。

 

「食べられるのは、俺の名前を言い当てたときだけ、だったよね」

 

「ちっ…、そうだよ」

 

 参ったと両手を挙げてイカサマ師は笑う。

 契約内容は呼び出されたときにフルネームを言い当てられれば食われるというものだ。

 

「さて、俺の名は京だ。フルネームは?」

 

「……佐藤 京」

 

「ハイ、ハズレ。じゃぁ働いてもらうよ」

 

 ズルイズルイとトムは言うが実際ズルイ。京も自分のフルネームは知らない。月村とでも言われれば正解にしておいてやろうか

 イカサマ師が使えるようになった。時間が無い。

 次だ。

 

「土地土地によって異なる3つの顔の妖術師、人間の足を消す賭け事好きの痩せた男よッ!!」

 

 召喚するはスコットランドとアイルランドに伝わる邪悪な妖精、3つの顔を持つ妖術師。

 

「午前6時の「超自然の妖術使い(グルアガッハ)」!!」

 

 現れたのは白いローブに身を包み、木でできた杖を持った老人だった。フードを被りそこからは顔は暗く見えない。

 グルアガッハは不気味な声で問う。

 

「お前が新しい召喚師か…、それはどうでもいい。で、本日の勝負は?」

 

 契約内容は賭け事で勝てばグルアガッハの魔法を一度だけ使えるというもの。

 そして賭け事は

 

「勿論、カードだ」

 

 トムが前に出ると口から大量のトランプを手品のように出した。

 

「先行はどうぞ、ルールはいつも通りってやつでいいのかな?」

 

「ふん! 勝手にしろ」

 

 トムがシャカシャカとシャッフルする。

 ルールは簡単、カードを選び、強いほうが勝ち。

 2が最強、黒より赤が強い、ハートよりダイヤが強い、早くて簡単なルールだ。

 グルアガッハがカードを一枚抜く、そして京も一枚抜いた。

 トムがニヤリと笑う。

 そして互いにカードを見せ合った。

 結果は

 

「俺の勝ち」

 

 京がAでグルアガッハがJ、勿論運で勝ったのではない。

 何のためにトムを呼び出したのか、勿論イカサマをさせる為だ。

 初めからグルアガッハに勝ちは無い。

 故に時間は掛かるが魔法は絶対に使える。

 

「人間の足を消すのが道楽だったな」

 

「あぁ、そうだとも! 人間の足を消して慌てふためくのを見るのが愉快でしかたがない!」

 

「そうか」

 

 なら丁度いい。

 京の指を指す。

 その方向には狼面衆がこちらに向かってきていた。

 

「ならあいつらの足、消してくれ」

 

「いいだろう! いいだろう! あぁ、慌てふためく様を見せておくれ!」

 

 先ほどまで負けて少々落ち込んでいたのに楽しみが出来たとテンション高めにグルアガッハは杖を掲げる。

 足とのお別れはすんだか

 

「天が落ちてきたりて我を押し潰さぬ限り、我が誓い破らるること無し」

 

 グルアガッハの杖についていた口ががパリと口を開ける。

 そこから吐き出された玉のようなものが光り輝き、辺りを照らす。

 

「足よ消えろ!!」

 

 瞬間、狼面衆の足が消え去るように消滅した。

 

「なっ!?」

 

「はは、効いただろ」

 

 足が無くなれば這いずることしかできはしない。

 詰みだ。

 

「良い情報をありがとう。お陰で何をすればいいかまたわかった気がするよ」

 

 京の両肩にキールとジバクくんが乗っかる。

 

「仕上げだ!」

 

 右手にキールが装備され、左手にジバクくんが掴まれる。

 相手は分身のようなものおそらく別の場所に本体がいるのだろう。

 ならば遠慮などしない。

 

「また会おう」

 

 この先、京が動く先には彼らの影があることだろう。

 だからそれまでさよならだ。

 キールとジバクくんのエネルギー重点が完了する。

 

「キールロワイヤル&"大"バクシンハ!!」

 

 緑色とピンク色のエネルギー波に呑み込まれ、狼面衆は消え去った。

 

 

 

‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

 

 

 

 地下への入り口で待ってしばらくするとリーリンが顔を出した。

 

「お疲れ」

 

「ぁ、はい。ありがとうございます」

 

 そっとリーリンが頭を下げる。

 

「俺は京っていう。あれの連れだよ」

 

「あなたが…」

 

 キールを前にしてリーリンはキール達と京の顔を見比べるように見ていた。

 リーリンが京を見ても何一つ驚かなかったのは京の高感度を大分上げた。

 が、今はそんなことをしている場合ではない。

 

「さて、じゃぁ…」

 

 汚染獣が進行中なのだ。

 リーリンをシェルターに逃がして、あとは都市が倒されそうなら手を貸そう。

 そう思っていると

 

「っ!?」

 

 空から何かがが飛来した。

 咄嗟に後ろに下がると京とリーリンを割って入るように一人の男が現れる。

 それはリーリンを守るように、京と相対していた。

 

「おや、避けましたか」

 

 少し喜色を浮かべながら男が笑う。

 長い銀髪を後ろで結んだ長身の好青年、シャーニッドのような軽さも含んでいるような気配がする。

 

「誰、かな?」

 

 男は獰猛な笑みを浮かべる。

 それは獲物を見つけたように、嬉しそうに笑う。

 

「天剣授受者、サヴァリス・クォルラフィン・ルッケンス」

 

 そして続けるように言った。

 

「任務なんでね。消えてもらうよ」

 

 まだ騒動は終っていないようだ。

 




お待たせいたしました。
早い更新したいのですがあまりできず口惜しい状態です。
ううむ…ううむ…

次回、vsサヴァリス、チート同士の勝負になります。
次話だけ視点が変わります。名付けて「天剣授受者サヴァリス先生による主人公攻略講座」
頑張って書いてみようと思います。

原作名:足洗い邸の住人達。
ジャンル:漫画
使用者:バロネス・オルツィ
能力:時間の精霊使い(タイムショッカー)
時計を召喚陣とした精霊使い。
精霊と契約し、何時に来て欲しいと約束を交わす。そうすることで時計の指し示す時間に対応した精霊を呼び出す事ができる。
問題はその日の時間によって呼び出せる精霊が1体ということだが24の時計を身に付け、その時間を各一時間ずらして身に付けるという詐欺同然の方法によって全ての精霊を実際の時間と関係なく呼び出す事ができる。
召喚はあくまで約束であり、強制ではないので精霊たちとのコミュニケーションをちゃんととっていないとボイコットされる危険がある為、機嫌をとるように心掛けなければならない。
実際は時計を召喚陣にすることなど不可能なのだが左目の瞳に封印された者が原因でそれが可能となっている。
左目に封印されている者とその力とは…

と足洗邸の住人たち。でした。
古今東西の神様ごちゃ混ぜの混沌とした世界観のこの作品、非常に面白いです。
かなりの数のキャラが登場しますがどのキャラも個性に溢れ、短い登場にも拘らずキャラが立っています。
知らない方も多い隠れた名作。
バロネスさんのかっこよさは異常、特に5,6,7巻は良い盛り上がりです。
興味があれば是非見てみてください。
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