待っていただけた方には本当にお待たせいたしました。
復帰しました、これから頑張ります。
武芸大会まで残すところあと1ヶ月、外では激しく修練が始まっていた。
そしてそれは今までの修練とは違い、鬼気迫るものでもあった。
一部を見てみよう。
「囲めっ! 正面から挑むな、隙を作り出すんだ! 射撃班、ってー!」
大きな合同修練場で、メイシェンとレイフォンは2つに別れ、50人ほどの生徒と相対していた。
それを余裕の表情を以ってレイフォンが、少し挙動不審にメイシェンが対応する。
『射撃は無視、中央突破で問題ない』
京のサポートのよって戦い方の道筋を聞き、それに習ってメイシェンは動く。
腕を目の前にクロスさせ、ダッシュで包囲を突破する。
何人かが無残に宙を舞った。
ふとため息を吐き、遠巻きに行われるレイフォンの練習風景に目を向ける。
「……」
レイフォンが襲い掛かる生徒を避け、捌き、できるだけ相手にダメージを与えないように長い時間戦わせようとしている姿があった。
どちらかといえばメイシェンが自己修練、レイフォンが教導、そんな感じだった。
他ではシャーニッドが周囲に散乱する多くの的に向けて二丁拳銃を構える姿が見える。
フェリは広範囲にわたって念威を飛ばし精密さも高める修練を、ニーナは部隊長同士で集まり、部隊編成や、行動などを話し合っていた。
個々に対集団戦を想定しての修練、それは第17小隊に課せられた目的について起因する。
それはカリアンの執務室に小隊全員が呼ばれたときのことだ。
執務室に入るとそこにはカリアンともう1人武芸科の最高責任者ヴァンゼ・ハルデイが横にいた。
「今回は、君達第17小隊に特別な任務を下させてもらう」
重々しい空気の中、ヴァンゼが口を開いた。
「今まさに迫っている武芸大会、お前達には少数精鋭として、敵陣潜入の任を言い渡す」
そして、全員には思っても無いことを言い渡した。
「っ!?」
それに驚きに目を見開いたのはニーナ。
シャーニッドは冗談きついぜ、と口には出さないものの肩を竦めた。
重大な任務だった。
武芸大会、それは相対する都市2つをフィールドとし、武芸科の生徒全員が参加する学内対抗戦のようなものだ。
都市中央に聳え立つ様々な機関が入った学園塔、その頂上に立てられたフラッグを落とす、それが勝利条件である。
敵陣潜入、それはフラッグを落とすことを目的にした重要かつ危険なミッションなのだ。
「私達、だけでですか」
自信が無いわけではない、だがニーナは確認するように問いを投げた。
「いや、レイフォン君には抜けてもらう。君達4人、あとは1人の協力者を入れて計5人で遂行してもらう」
「それは……!」
ニーナはそれ以上は口に出せなかった。
最近、急激な活躍を見せ始めた第17小隊、だがそれができるだけの実力にのし上がったのはただ1点、レイフォンの加入という点が全てと言っていいのだ。
レンフォンがいない隊など一体どれほど戦力が衰えるか、それは常にレイフォンに頼りきりであるという現状をニーナがずっと気にしていたからこそわかる。
「レイフォン君には、防衛に当たってもらうことになっている」
カリアンはそう言う。
「レイフォンも潜入に参加すれば簡単に決まるんじゃねぇか?」
シャーニッドもレイフォンが防衛というのは違和感があるのか、その決定に異を唱えた。
当のレイフォンはそれを黙って聞いている。
「僕達はね、負けてはならないんだよ」
17小隊の反応はあらかじめ想定済みだったのか、静かにカリアンは答えた。
「私達は以前よりも強くなった。2年前よりも実力的に強くなった。それはレイフォン君を加えることによってより強固なものとなってね」
ツェルニの全生徒とレイフォンが戦ってもレイフォンは難なくそれを鎮圧できる。それほどにレイフォンは規格外だ。
実際、学生としての強さではない。
それがツェルニにいる。これ以上なく心強いことだ。
しかし、しかしだ。
「彼と同じような実力を持つものが他の学園にいるとしたら? それが攻撃側に回っていたとしたら?」
もしも相手にレイフォンと同等の存在がいたらどうなるだろう。
レイフォンを攻撃要員に回し、そして相手も攻撃要員だったのなら
それはきっとどちらが早くフラッグを叩き折るのか、ということになるのだ。
それは実力云々の問題で、最早運だ。
「推測の域をでないのはわかる。レイフォン君と同じような存在が他の都市にいて、今まさに武芸大会で戦う、などということはありえないだろう、でもね」
真剣な顔でカリアンは言う。
「僕達はね、負けてはならないんだよ」
再度言ったカリアンの言葉、その言葉だけで17小隊の面々は黙るしかなかった。
わずかな可能性でも負ける要素は排除したい、それがカリアンの方針である。
レイフォンが防衛に入る。
つまり、守りは鉄壁を超えるものになるのだ。
例え、レイフォンと同等の存在が相手側にいようとも、相手が攻撃側なら必ずレイフォンと戦うことになる。相手の最強の手駒を封殺できるならそれに越したことはなく、いないのならばフラッグを潰される心配はないといっていい。
まずは負けないこと、それが前提だ。
勿論、それは異常の塊であるメイシェン及び京が攻撃要員に回っているからこその決断でもあるがそれは2人には知る由もないことだった。
「大丈夫、君達は強いよ」
カリアンは笑ってそう言う。
「そして、君達の協力者を紹介しよう。入ってくれ給え」
カリアンが促すと扉が開き、人影が現れた。
「……」
それは見覚えのある人だった。
「ダルシェナ…」
第10小隊の副隊長であり、かつてはメルニクス浄化時に戦っていた相手でもある。
そして、シャーニッドとは因縁浅からぬ相手だ。
「すまねぇな。俺が誘ったんだよ」
いつのまにそんなことをやっていたのかと全員がシャーニッドに振り返った。
「まだまだ小隊の定員には余裕があるし、この機会にでもなってな。ちょうどよくいたんでね」
ディンの負傷により、第10小隊は解隊、彼女はもう一般の生徒に過ぎない。
仮にも副隊長を務めた小隊メンバーの一人だ、その実力を燻らせるのは些か勿体無い。
だが、しかし
「よく乗ってもらえたな」
ダルシェナがシャーニッドのことを嫌っているのは皆知っていることである。
他の者からの勧誘にはともかく、シャーニッドの勧誘でくるとは誰も信じないだろう。
「だから、旦那に頼んだ」
そう言って、シャーニッドが顔を向ける先にはニッコリと胡散臭い笑みをするカリアンがいる。
犠牲がもう1人、とフェリがぼそりと言った気がした。
「ふんっ……」
少し不機嫌そうにダルシェナは顔を逸らす。
なるほどと、一同は納得した。
17小隊でカリアンの息が掛かっていないものは実際あんあまりいない。
それをある者は冷ややかな目で、呆れた目で、諦めたような目でカリアンを見た。
「なに、彼女は納得してくれたよ」
それを信じるものは誰もいなかった。
シャーニッドもまさか潜入任務にされるとは思っていなかった。ただ隊の戦力増強にいいと思っただけだったのだ。そしてそれを何とかならないかと偶々あったカリアンに物の試しに頼んでみた。ちょうどヴァンゼと潜入任務の隊は17小隊と考えていたカリアンは了承、ちょうどいいと決めたのは誰も知らない。
「よろしく頼む」
「ああ」
最初に話しかけたのはニーナだった。
それにダルシェナはぎこちなくも答える。
「俺もよろしくしてくれると……」
「断る」
しかし、シャーニッドとの壁は埋めがたいもののようだった。
それからはある程度の自己紹介で終わり、その日のうちに解散となる。
と、ここまでがメイシェン達の修練内容の実情である。
学園都市ではない都市では戦争と呼ばれるこの武芸大会、集団でぶつかるならばジリ貧でもある。それを少数での精鋭による任務、それを相手側が予測していないわけではないだろう。
確実に途中で見つかり、そこからは相手の猛攻をかいくぐりながら都市中心まで突入しなければならないのだ。
勝利の唯一の手段という任務は重い。
刻々と時は迫っていた。
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ふと、京は思った。
ここにいつまでいることになるだろう。
かれこれ7年弱、この世界にいるわけだが、思った以上に動けない。
手にしたのはある程度のキーワードが精々、生身で動けるようになったとしてもこの調子ではあと何年掛かるか見当もつかない。
「とりあえず、と」
この都市でできることだけでもやっておこう。
そう京は思い立ち、行動に移るのだった。
日が落ちかけ、暗くなっている頃、京はようやく目的の後姿を見つける。
あまり違和感がないように、そっと横に周る。
「こんばんは」
「ぁ、どうも」
京が声を掛けたのはレイフォンだった。
目的は天剣授受者として話を聞きたかったのだ。
ソースはキールとジバクくんである。
始め、レイフォンが天剣授受者であると知ったときは激しく落ち込んだものだった。
今までの行動は一体なんだったのか
サヴァリスとの戦闘の意義が半分以上薄らいだ瞬間である。
サヴァリスを利用して槍殻都市グレンダンとの縁を作る。それはよかったがあくまで戦いに目的を無理やり作っただけでオマケのような扱いだ。
行こうと思えば時間を掛ければ潜入できる。
ただ互いに大怪我を被っただけだと思うと涙が出てきた。
そしてここにグレンダンの頂点に位置する天剣授受者でレイフォンがいるならもう潜入もする必要はなさそうだ。
「どうしたんですか?」
レイフォンは少々他人行儀にそう問うた。
京はあまり表に出ない。正確には武芸関連の時間の場合は表に出なかった。
あくまでそこはメイシェンの範疇であり、道具に徹しているからだ。
だからあまり、17小隊とも密といえるほどの関係は築けていない。
「ちょっとさ、話がしたい」
「僕に、ですか?」
レイフォンは不思議そうに首をかしげる。
そして固まった。
「天剣授受者として、質問を数点」
京の言葉に固まった。
勿論、その理由を京は把握している。
天剣を剥奪されたこととその理由、ぶっちゃけどうでもいい。
「……わかりました」
いつもの若干ゆるい表情から一転、緊張した顔付きになると頷く。
結局、レイフォンの家で話すということで連れ添って歩く。
そしてそこに邪魔が入るとは思わなかった。
「おや? 元ヴォルフシュテインと化け物じゃないかさ~」
向かって出てきたのはハイアだった。後ろには少女と仮面を付けた何物かが控えている。
とんだ邪魔が入った。そう京は心の中で舌打ちした。
「……まだいたのか?」
「……よく俺の前に姿を見せられたな」
レイフォンは剣帯に手をやり、京もすぐさま動けるように姿が揺らいだ。
間柄としては非常に険悪だ。
主にメイシェンの一件でハイアへの心証はすこぶる悪い。
殺気に近い敵意にハイアの後ろの2人が錬金鋼を持ち構えようとして、ハイアに手で制された。
「怖い怖い、そんな目で見ないで欲しいさ~、こっちも仕事さ~」
そうおどけた様子でハイアは言った。
だが目が笑っていない。
一触触発の状況になっていた。
「あの一件からおれっち達の報酬額は半額さ~、商売上がったりさ~」
そうハイアも結構切実な問題なのだろう、やるせなさ層に肩を竦ませた。
彼らはサリンバン教導傭兵団、先は傭兵としての仕事をしていたが今は教導としての仕事をしているということだろう。
団体での動きについて、対汚染獣など、彼らは熟知している。
それは暴走状態のメイシェンはチームワークによって御しているだけにわかることだ。
そして、迫る武芸大会の為にカリアンにとって彼らの教導者としての力は欲しく、様々な思惑を持って彼らをまだ使っているというのだろう。
出て行っていないだけにハイア達がまだメルニクスを欲しているのはわかる。
「廃貴族は見つかったか?」
皮肉を入れて京は問う。
「全くの手がかり無しさ~、教えてもらえると助かるさ~?」
しかし、皮肉にも全く動じずにハイアはそう返す。
未だに敵意が向いたままなことにハイアはため息を零した。
「今のところ、俺っちたちが仕掛けることはないさ~、息苦しいから止めてもらえると助かるさ」
そう言ってハイアは歩き出した。
やる気はないと言いたいのだろう。
「今のところは、ね」
またメルニクスが動けばやることもあるのだろう。
そして擦れ違い様、ハイアはレイフォンに目を向けた。
「ただ、あんたとは一戦交えておきたいさ」
その目は今まで押さえていたものを一気に噴出したような殺気だった。
「いつでも死ににこい」
いつもの温厚なレイフォンとは打って変わって、それは強者らしい敢然たる振る舞いだった。
それきり言葉はなく、いつもの通りに戻ったのだった。
ただ周りは京達とハイア達の敵意に感ずいたのか人は誰もいなくなっていたが
2人は後ろを一瞥すると何事もなかったように歩を進めるのだった。
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結果から言おう。
収穫は皆無だった。
全く、何も、都市の内情などはキールなどから大体は聞けていて、目新しいものはほとんどなかった。
「……」
「すみません」
だらんと脱力している京を若干申し訳なさそう見ながらレイフォンは謝った。
しかし、それは手探り状態でレイフォンに期待をしすぎていた京が悪いとも言える。
「あぁ、うん、別にレイフォンが悪いんじゃない」
「僕は天剣授受者ですがあくまで一般市民の出です。そういう謀はグレンダンを纏める三王家が仕切っています。天剣授受者の半分はそういう出なので……」
なるほど、と納得した。
天剣授受者も称号のようなものであくまで強力な武力としてしか見ていないということ、実際に様々な事象を知るものは限られているということだろう。
「京さんが何を知りたいのはわかりませんが、全てを知る、というならば女王陛下しかいませんね」
「なるほど……」
そうなれば会いに行かなければならないかと思う。
サヴァリスとの戦闘も無駄ではなかったと思えば多少胸も軽くなる。
グレンダンと接触して、まず始めることは三王家とやらか、といつかの算段を固める。
やはり、グレンダンには何かある。
サヴァリスやレイフォンのような完全に逸脱した力の持ち主を12人集め、そして絶えず汚染獣が跋扈する地に居座り続ける理由、何かあると思わずにはいられない。
そして王制であるということ、個人が支配している都市はあれど王制である都市は実際のところ他には無い。
グレンダンには何かが目的や物があって、代々王族は良きにしろ悪きにしろなにかを画策している。そう邪推してしまうのは京の思い込みすぎだろうか
「でも会っても何も聞けないと思いますよ?」
そうレイフォンは言う。
「陛下はかつて造反した天剣授受者2人と王家の者を瞬殺してます。手を出すだけ無駄かも」
「あぁ…そうなのかぁ……」
京はそう答えるしかなかった。
聞けたのは良かったがその情報はげんなりする。
別に戦いに行くわけではない、だがサヴァリスやレイフォンなどを見るとどこか頭のネジが外れた人のような気がして、戦闘に発展しそうな気がするのは気のせいだろうか
戦闘を行うようになってもなりふり構わない攻撃をしなければ天剣授受者と同じく瞬殺コースな気がする。
それは突入するときに考えればいいかと、京は思考を放棄した。
当の女王が京に殺気丸出しであるのは京の与り知らぬことだ。
「すごいですね」
「え?」
突然のレイフォンの言葉に京は首を傾げた。
「自分から何かしようと動こうとしてる」
「それは必要に迫られたからであって、きっとそれはレイフォンも変わらないさ」
「そう、だといいんですけどね」
そう言ってレイフォンは苦く笑った。
「僕のやったことは聞かないんですか?」
「聞いたよ、それに俺は武芸者じゃないからね、わからないや」
それきり、2人の間に会話は無くなった。
そして不意に京が立ち上がる。
「それじゃ、参考になったよ。ありがとう」
帰宅の意を表して、出て行こうとする。
「小隊の練習のときも姿を現してくださいよ」
「それは……」
背に声を掛けられ京が口をつむぐ。
「隊長も先輩もやっぱりメンバーだと思ってますよ、きっと」
「……考えておくよ」
そう言って出て行く。
少しだけ京は笑っていた。
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メイシェンは都市の外延部より少し外れたところにいた。
少し強い風が吹き、髪を凪ぐ。
『都市、目視の範囲に入りました』
フェリの念威の声がメイシェンとその周囲者達に木霊する。
メイシェンの周りにはニーナ、シャーニッド、ダルシェナが控えていた。
ついに武芸大会が始まろうとしているのだ。
念威操者がその接近に気づくと、すぐさま警報が都市全体に鳴り響き、敵都市接近の報を辺りに伝える。
そしてすぐさま一般生徒は地下シェルターに退避、武芸科の生徒は屋根から屋根に飛び移りながら各員配備に移っていた。
各隊長は集まり、最終確認に移る。
「都市防衛システム、異常なし、いつでも起動できます」
「作戦本部できました! 各隊長は本部に集合してください」
カリアンの周りでは世話しなく、作戦本部付の念威操者が本部からの指令を伝えていた。
「相手は?」
「はい、確認できました。学園都市マイアスです」
「ふむ、知らないな」
「あぁ」
カリアンの言葉に隣に控えるヴァンゼが頷く。
「僥倖だ」
「油断が過ぎるぞ、カリアン」
「わかってる。だが強敵とわかっているよりはよほどいい」
迫っているのは学園都市マイアスだった。
ツェルニの生徒からすればそれは聞いたことがない都市だ。
武芸大会は1回ではなく数回に分けて行われる、大体が3回か4回ほどだ。
連勝すれば問題ない。そして、過去の戦績がよかった都市としてマイアスの名は聞いたことがなかった。
初戦の相手としてはもってこいである。
まぁそれでも弱小都市のツェルニよりはよほどマシなのだろうが
「各員に通達、修練通りに定位置に移動、隊長は散会、追って指示をする。17小隊の面々には指示があり次第、マイアスに突入しろ」
「了解!」
この作戦本部では既に武芸大会は始まっているのだ。
そして勝利は全て第17小隊に掛かっている。
マイアスがすぐそこまで見えた。
目の前には大きく、さっきまで点だった都市が今では目の前に広がっている。
「準備はいいか!」
「おうよ」
「はい!」
ニーナの号令により、各自が錬金鋼を具現化し、武器を持つ。
「メイシェン、お前が先頭だ。いいな」
「大丈夫です。任せてください」
若干緊張した顔をしてメイシェンは頷いた。
「なに、襲い掛かる敵は俺が一人残らず打ち落としてやるって」
そういってシャーニッドがいつもと変わらない態度で言った。
「お前の背中は守らないからな」
「ちぇっ、こんな時くらい気のいいセリフ言ってくれよ」
「誰が」
そんなシャーニッドにダルシェナが皮肉で突っ込む。
少しだけ場の空気が軽くなった気がした。
「京」
静かにメイシェンが京に語りかける。
『了解』
それに全てに応える様に京も力を引き出す。
この1ヶ月の成果はさらにメイシェンに力を与えている。
さぁ、見せてやろう。
『……――――――発動』
メイシェンの瞳孔が猫の様に縦に割れる。
同時に耳から機械的なアンテナが展開され、装着される。
そして戦いは始まった。
次回、VS学園都市マイアス
能力も複数登場になります。
乞うご期待ください。