マイナー能力者が往く異世界記   作:じろー

57 / 89
今年最後の投稿です。
来年もまたよろしくお願いいたします。


第55話

 汚染獣を前にしてレイフォンは刀を握り締める。

 

「……」

 

 活剄を練り上げ、体のあらゆる部位を強化、敵の攻撃に備えた。

 約三分、レイフォンが京を守り続けなければならない時間だ。

 今から京が放つものは文字通りの一撃必殺、その代わりに致命的なタイムラグが存在する。

 魔銃を構えたまま、一歩も動くことはできない。

 全てが終わるまで汚染獣からの脅威を排除する、それがレイフォンの役割であった。

 

「オォォォォォオオン!」

 

「っ」

 

 汚染獣が動き出す。

 これから起こり得る脅威がわかったのか、敵は京目掛けて突進を始めた。

 こんなところだけ鋭い。レイフォンは苦笑する。

 それと同時に剣から鋼糸へと錬金鋼を変化させ、準備した。

 迫り来る老生体が大口を開ける。

 そこから無数の牙が飛び出した。

 

「ふっ!」

 

 鋼糸に剄を通し、それらはレイフォンの周囲を漂う。

 迫り来る牙。

 しかし、鋼糸はその尽くを弾き、流し、両断して完封に持ち込む。

 鋼糸の師匠なら牙を弾き返すくらいの芸当はできるだろうが操れる糸の数が違いすぎる。

 そして、目の前にまで迫る老生体本体、本来なら避けるところだが生憎とこちらも動くことはできない。

 鋼糸から剣へと変換すると同時、構える。

 すぐ目の前には老生体。

 

「はぁぁぁあ!」

 

―――焔切り・翔刃

 

 跳躍の加速からの居合い切り

 

―――焔重ね・紅布

 

 振りぬいた剣を両手に持ち、それをさらに振り下ろし剄を爆発させることで爆炎を発生させた。

 汚染獣がひるむ。

 しかし同時に剣が砕けた。

 それを見ながらレイフォンは心の中で時間を刻みながら歯噛みする。

 前進を止められても逸らすことはできない。

 あまりの重量と巨体、そしてそれは危機を回避するために京に攻撃をすることを止めることがない。それを完全に止めることは不可能だ。

 そして、持ちえる手札が少ない。

 それは武器、前回の老生体でもそうだったが生半可な錬金鋼では数回切っただけで壊れてしまう。レイフォンの剄に耐えられないのだ。

 名付きレベルを前に実際、レイフォンは一人で行った場合倒せなかっただろうと考える。

 天剣があればどうにかなったのかもしれないがそれは叶わぬ願いだ。

 

 次の瞬間、戦慄が走った。

 

 拙い。

 

 汚染獣の背の砲身が傾き、背負うように横向きになるとそれはレイフォンを標準した。違う、それは先、京に付けられている。2人諸共この一撃で殺すつもりだ。

 背後を一瞬見やればそこにはまだ完了していない京の姿が見える。

 そして考えるまもなく、それは発射された。

 漆黒の弾丸、それは直径50mはある巨大なもの、中身は入っていないがその質量と強度は脅威となる。

 

「……!」

 

 考えるまでも無し、レイフォンは自然と体が動いた。

 レイフォンは後退ではなく前進、凶悪な弾丸に飛び込んでいく。

 

―――水鏡渡り

 

 旋剄を超える加速、風を切り裂いて錬金鋼を握る。

 

―――虚蠍滑り

 

 反復元状態の錬金鋼に剄を流しこむ。刀の形に変化しようとしていた錬金鋼は極薄の刃となって漆黒の弾丸を切り裂く。

 真っ二つになった弾丸は2つに割れ、京のを避けるように両サイドに着弾した。

 しかし、レイフォンは止まらない。

 押され通しではいけない。格好が付かないだろう。

 振りぬいた刀は未だ健在、ならばこの技を持って老生体に重い一撃を与える。

 

「食らえ」

 

―――天剣技・霞桜

 

 音速よりも速く、老生体に接近したレイフォンは天剣授受者としての奥義を振り下ろす。

 それが老生体の頭を切り裂くと、目から、鼻から、口から夥しい量の血が噴出した。

 天剣技・霞桜。

 それは浸透斬撃、内部から浸透した斬撃の衝剄は内部で反射と共鳴を繰り返し、内部を無数の斬撃が襲うのだ。

 同時に老生体の頭に刺さったままの刀を放棄すると頭を蹴り、脱出した。

 これで自分の仕事は終わりだ。

 あとは任せる。

 目を向けた先には、灰と赤と黄、3色の光が今、汚染獣に迫ろうとしているところだった。

 

 

‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

 

 

「お前に相応しいソイルは決まった!」

 

 名付きと呼ばれる老生体でも上位の存在。

 それを一撃の下に葬り去ることのできる召喚獣を召喚する。

 奴に相応しいソイルを、それが決まった。

 京が一つの弾丸を取り出す。

 

「"死を包む眠り" スチールグレイ」

 

 取り出されるは灰色のソイルが充填された弾丸。

 それは安らかな死を意味する色。

 死を受け入れし者の命の結晶。

 

 京がそれを指で弾くと弾丸は魔銃に吸い込まれるように装填される。

 まずは1つ目。

 更に京はもう1つの弾丸を取り出す。

 

「"沸き上がる血の滾り" ヒートクリムゾン」

 

 取り出されるは炎のような赤いソイルが充填された弾丸。

 それは情熱を表す炎の色。

 闘志を燃やし続けた者の命の結晶。

 

 それもまた魔銃に吸い込まれるように装填される。

 これで2つ目。

 そして最後に取り出される弾丸は…

 

「"闇を貫く閃光" ライトニングイエロー」

 

 宙を舞うように黄色く発光するソイルが充填された弾丸が姿を現す。

 それは闇夜を照らす希望の色。

 闇に立ち向かった勇者の命の結晶。

 

 最後の弾丸が魔銃に装填される。

 3色の命の結晶、ソイルが揃った。

 ドクンドクンと心臓の鼓動が早くなる。そしてドリルも唸るように回転していた。

 そして同時に、魔銃に同化するかっこう虫が京の夢を食ったことで更なるエネルギーを宿らせ、魔銃の真の力を発現させる。

 砲身が黄金に輝く。

 そして、それは目の前の老生体に向けられた。

 無事、レイフォンは役割を果たした。ならば今度は自分の番だ。

 トリガーを引くと共にソイルが射出される。

 

――――――零式召喚――――――

 

 安息の死、情熱、雷光、3つの光が合わさろうとしていた。

 召還するは一角の天馬、雷神獣、雷の化身。

 そして、その強化形態だ。

 今ここに姿を現す。

 

 その名は…

 

 

 

 

 

「唸れ…! 召還獣! イクシオン・零式!!」

 

 

 

 

 

 撃ちだされた灰、赤、黄の3色の光弾は、螺旋を描きながら老生体へと直進し、その目の前で交わった。

 交わった瞬間、辺りを極光が照らす。

 そして光の中から青白い雷が発生した。

 雷は収束するように形を作り、1つの形をとっていく。

 4枚の羽を靡かせて、それは現れた。

 

「HIIIIIIIIIIN!!」

 

 甲高い雄たけびを上げながら雷の天馬は姿を現す。

 イクシオン・零式、零式召喚によって更なる強化を加えられたイクシオンの強化形態である。

 

「オォォォォォォオオン!!」

 

 そこに老生体が動き出した。

 凄まじい再生速度と共にレイフォンに与えられた大ダメージも鳴りを潜めつつある。

 だが、もう遅い。

 老生体の目の前には安らかな死を与える力がそこにあった。

 奴にはもう死相が見える。

 

「オォオン!」

 

 老生体が大口を開けると多数の牙がイクシオンに殺到する。

 

「…!」

 

 イクシオンはそれを身動ぎもせずに迎え撃つ。

 瞬間、殺到する牙はイクシオンの周囲に突如として停止すると灰となって消えた。

 電磁シールド、イクシオンの周囲に張り巡らされたシールドは牙など歯牙にも掛けず、シールドに触れ、構成される雷に滅却されてしまった。

 

「足掻きはもう終わったか?」

 

 京による死の宣告。

 それと同時に老成体の周囲を囲うように球形の結界が張られた。

 

「!」

 

「もう遅い」

 

 結界内は雷の嵐が吹き荒れている。

 イクシオンの巨大な角に刻まれた異界文字が光る。

 それと同時に結界が収束を始めた。

 結界内のエネルギーはそのままに、それは収束することによって威力を増大、飽和するまでに至る。

 

「……! ……!」

 

 悲鳴すらも上げることはできまい。

 それは窮極にまで練り上げられた雷の招来場、灰になどならない。ただ消滅するのみ。

 終わりだ。

 

 

 

――――――オーバードライブ・シンチラントランス――――――

 

 

 

 ………………

 

 …………

 

 ……

 

「ふぅ……」

 

 手に持つ魔銃を解除し、溜息をつく。

 ふらりと足元が揺らいだ。

 肉体的な疲労ではなく、精神的な疲労で

 先のかっこう虫の使用が原因だった。

 夢を食われることで使用者に絶大な力を与える虫、しかし、京には自分の夢が何だがわからない。

 帰ること、違う、それは目的だ。

 迂闊に使うべき能力ではない、そう判断する。

 自分の夢の大きさも定かではない。次に使って食い尽くされでもしたら終わりだ。

 少なくとも、自覚するまでは多用できない。

 それでもこれで一応の危機は去った。よしとしよう。

 

 ここで京はミスを犯した。

 ほんの一時的にしろ、気を抜いてしまった。

 危機回避のための予知や集中を怠って、初めて夢を食われたことによる精神的疲労と相まって、最悪の隙を見せてしまっていた。

 この灰色の大地に安全な場所などどこにもないというのに

 

「……っ」

 

「京さん! 避けて!!」

 

 

 瞬間、無色の何かが京を捉えた。

 

 

『BANG!!』

 

 

 その時、京は空に浮かぶ月がひび割れるところを見た。

 

 

‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

 

 

「包帯が足りない! 倉庫から持ってきて!」

 

「はい!」

 

 ツェルニのシェルター内、そこでは慌しく人が行きかっていた。

 通路には大勢の武芸者が倒れている。

 血を滲ませて、苦悶に顔を歪ませて、中にはどこか欠損して、そんな凄惨たる光景が辺りに広がっていた。

 

「持ってきました!」

 

 そこでメイシェンは忙しそうに働いていた。

 縮こまって震えているわけには行かない。今のメイシェンは武芸科であり、守る側なのだから

 しかし、今のメイシェンは全くの無力、力がない。それは京がそこにいないからだ。

 己の無力を噛み締める。ほんの少し前まではそんなこと思いもしなかったのに

 そう思いながらも救急の手当てを施しながら見知った顔が見えた。

 

「ぉっ、メイシェンじゃねぇか」

 

 そこにはシャーニッドが壁を背に座っていた。

 見れば疲労がありありと浮かんでいるものの傷は殆どない。そこにホッとしてしまった。

 

「隊長は……?」

 

「休めって言ったんだがな、指揮する奴がいないとか言ってまだ最前線で踏ん張ってやがる」

 

 シャーニッドもそう言いながら息を整えている。

 狙撃手が手元が狂ったでは冗談では済まされない。したくなくても必要な休息だった。

 

「状況は、大丈夫ですか?」

 

「ちょっとヤバイ、雄生体が出てきやがった」

 

 京とレイフォンが出動してから約3時間が経過した。

 そしてその間、計20発の卵が襲ってきていた。

 幸いツェルニが動いてくれたおかげで学園に直撃することはなかったがそれは近距離に着弾し、そこから幼生態が現れていた。

 そして、それを多くの負傷者を出しながら撃退するも、途中から風向きが変わった。

 卵から這い出てくる汚染獣が幼生体から雄生体に変わり始めたのだ。

 雄生体などもはや手に負える代物ではない。1期なのが幸いして蹂躙されることはないがそれでもこちらの消耗は格段に上がった。

 

「これからの追加がないことを願うばかりだな、っと」

 

 そういってシャーニッドは立ち上がった。

 すぐさま駆け足で姿が見えなくなる。

 それを遠めに眺めて、メイシェンは思ってしまった。

 羨ましい。

 力があれば、助けになれるのに

 ポケットから京から貰った白と黒の勾玉に12の宝石がついたアクセサリーを取り出し、握り締める。

 

 その時だった。

 

「……!」

 

 何か胸騒ぎを感じた。焦燥感ともいえる。

 ざわついた。締め付けられそうに苦しくなる。

 京に、何かあった。

 それはほとんど確信に近いものだった。

 どうすれば、どうすれば、どうすれば

 しかし、それがわかってもメイシェンに打つ手はない。一人の武芸者ですらない人間なのだから

 

 次の瞬間、握り締めたアクセサリーから光が漏れた。

 

「ぇっ……!」

 

 

 

 

 

――――うた∽かた より橘一夏、神精霊の宝玉  …発動――――

 

 

 

 

 

 12の宝石のうち、空色の宝石が輝く。

 光は辺りを照らし、光が収まると空色の宝石は色を失い、灰色の石となってしまった。

 そして、目の前にそれはいた。

 

「……」

 

 女神、天女のような白い衣を羽織って人ではないなにかがそこに佇んでいた。

 

「あなたは……」

 

 メイシェンの言葉にそれは答えない。

 それは語りかける言葉ではないから

 女神はメイシェンに慈しみと優しさの眼差しでメイシェンを見つめている。

 それはメイシェンにどうすればよいかを諭しているようでもあった。

 息を呑み、改めて言葉を紡ぐ。

 

「……お願いします……」

 

 それでいい。

 

「力を、貸してください!」

 

 その時、女神は頷くと辺りは真っ白になった。

 

 そこは空だった。

 

 夕暮れの赤い空が広がっている。

 そしてそこにはメイシェンただ一人、しかし、姿は違った。

 白い衣を纏った姿、変身を遂げたのだ。

 神精霊の宝玉、それは全12属性の神精霊と呼ばれる最高位の精霊を呼び出し、その力を借りることのできる宝具である。

 属性は、陽、月、地、水、焔、天、風、華、雷、冥、海、鏡、の12の属性、メイシェンの手助けに名乗りを上げたのは天の神精霊である。

 天の神精霊の力を得たメイシェンは天に関連することならば万能である。

 そう、例えば

 

「……見つけた!」

 

 天の元、空の下にいるものなら例えどこであろうと捕捉する。

 メイシェンは背から生える4枚の翼を使い。飛び立ったのだった。

 

 しかし、その前にやることがある。

 

 

‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

 

 

「負傷者は下がれ! 余力があるものは私と共に抑えるんだ!」

 

 雄生体を前にニーナは怯まない。

 雄生体、幼生体よりも一回りも二回りも大きく、攻撃的な化け物。

 例え大人であろうとあれに対処するのは至難であろう。

 勝てない。あれは暴力だ。

 レイフォンなど規格外の存在では取るに足らないものだろう。

 だが普通に見るならばあれが数匹いるだけで都市が滅びかねないのだ。

 

「だが…!」

 

 振り上げる鉄鞭は近くにいた幼生体の体に打たれ、内部にその打撃を浸透させる。

 幼生体は沈黙。

 

―――迅雷

 

 己の最大の技でさらに2体、幼生体を殺す。

 だが卵からは有に100体を超える幼生体が跋扈しているのだ。

 そして、次の瞬間、雄生体がこちらに迫っていた。

 

「しまっ…!」

 

 幼生体に手間取りすぎた。

 都市内に入らせるわけには行かないのに

 咄嗟に動こうとした瞬間、膝ががくんと落ちた。

 体が動かない。

 剄を使いすぎて、剄脈疲労によって限界が訪れたのだ。

 剄脈は武芸者にとって神経よりも大事なもの、剄脈が生きていれば肺が潰されようと心臓が停止しようとある程度は生きていける。だがそれが止まれば致命傷だ。

 もはやこれまでかと、目を紡いでしまった。

 しかし、訪れる死は来なかった。

 目を開けば横たわる雄生体、その体はごっそりと焼かれる場所もあれば削られている場所もある。

 

「なにが」

 

 何があったというのか

 一瞬だけ、何かが空に見えた。

 白い人型、に見えた。

 あれが見知った少女に見えて、ニーナは口をつぐんだ。

 

「おい、大丈夫か」

 

 そこに休息から帰ってきていたのかシャーニッドがニーナの手を掴んだ。

 

「大丈…夫、でもないか」

 

「お前は気負いすぎなんだよ」

 

「お前は気負わなすぎだ」

 

「それだけ減らず口が叩けるなら上等だ」

 

 無事を確認したシャーニッドは笑うが疲労は消えていない。

 そして、戦闘が終わったわけではない。

 

『汚染獣、さらに東に発生、すごい数です! 救援を!』

 

 そこに周囲を探索している念威操者から通達が入る。

 撃ちだされた卵の内、着弾してすぐに飛び出さす。不発弾のように時間差で行動を開始した汚染獣が発生したのだ。

 更に、更に現れた汚染獣に戦線は決壊しようとしている。

 しかし、もう動けない。

 シャーニッドに運ばれながら、手放さなかった鉄鞭を握り締める。

 

「力が、あれば…」

 

『力がいるか?』

 

 ニーナの心の吐露に応える者がいた。

 その声は聞き覚えがある。

 

「ちっ、テメェこりねぇな」

 

「お前は…」

 

 そこには黄金の雄山羊がいた。

 廃棄族メルニクス、いや、だったものか

 シャーニッドとニーナは無駄とはわかりつつも武器を構え警戒する。

 

『我、かつてメルニクスを守護したもの。憎しみの染まりし我は、外界から来たものに洗われた。我を手に取れ、さすれば我が魂、都市を守る刃となろう』

 

 かつて聞いた憎しみのフレーズ、だが今回は違った。

 わかる。

 ニーナにはそれがどんな感情なのかわかる。

 

「お前は、都市を守りたいのか」

 

『是』

 

「都市を守るために力を貸してくれるというのか」

 

『是』

 

「……わかった」

 

「おい! ニーナ!」

 

 メルニクスの言葉にニーナが乗る。

 しかし、シャーニッドは黙っていなかった。

 仮にもかつての友を食いつぶそうとしたメルニクスだ。ニーナが同じ轍を踏むとも限らない。

 

「大丈夫だ」

 

「いくらなんでもそれは」

 

「大丈夫だ、信じてくれ」

 

「……ったく」

 

 ガリガリと頭を掻き、仕方なさそうにシャーニッドはその場を離れる。

 

「うちの連中は勝手な奴が多すぎる」

 

 嫌いじゃないがね、とぼそりと続けて聞こえた気がした。

 

「こい、雄生体を片付ける」

 

 ニーナの呼びかけにメルニクスが憑依した。

 凄まじい剄が体を駆け巡り、体全体が青く発光している。

 焼き切れそうな電線にさらに負荷を掛けるような行為、体中が悲鳴をあげているが今は踏ん張りどころだ。

 

「往くぞ!」

 

 

‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

 

 

 様々な運命が今降りかかろうとしていた。

 運命の円環から外れた存在、精霊の半分の命を持つ存在、外界からの異端者、鍵を握る少女。

 各々がそれに対峙する。

 そして、割れる月とそこから湧き出るもの者、それを向かい討つ最強の武芸者。

 

 まだ戦いは始まったばかりだ。




とまだまだ戦闘は続きます。
そろそろ毎世界恒例のあの能力も出す予定です。
戦闘ばかりのためストーリーの歩みは亀ですがよろしくお願いします。

原作名:うた∽かた
ジャンル:アニメ
使用者:橘一夏
能力:神精霊の宝玉
全12属性の神精霊と呼ばれる最高位の精霊を呼び出し、その力を借りることのできる宝具。
属性は、陽、月、地、水、焔、天、風、華、雷、冥、海、鏡であり、鏡が最も強い。
一度使用すると同じ神精霊は呼び出せず、呼び出した精霊の属性に関する事ならばあらゆることが可能となる。
白と黒の勾玉に6つづつ宝玉が付いており、黒い勾玉は使用者に精神的な影響を強く与えてしまう。

と うた∽かた でした。
後半の欝具合が酷い、まどかマギカ程じゃないですが
12ある変身全てのデザインが別々のイラストレーターが担当しており、ナデシコや化物語、スクライドなど担当した無駄に豪華な人がデザインしてたりします。
うた∽かたの主人公とメイシェン似てないかな、気のせいですかスミマセン。
オープニングなどは名曲なので是非見てみてください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。