銀河機攻隊マジェスティックプリンス 悪魔を操縦する者 作:ザルバ
いやー長かった。
仕事に着いてから自分の時間が取れなくて、刺激も無くてグダグダ進めたこの作品もいよいよ大詰めです。最後までお付き合いください。
ゲートを破壊できるかと思われた攻撃はくしくもバリアーによって防がれてしまった。
強力な一撃を放つストラグルレーザーをもってしても貫くことはできなかったのだ。
全軍が絶望に陥る隙をウルガル軍は見逃さない。赤いウルガル機が地球防衛軍へと攻撃を開始する。
先ほどまでとは一転して押されていく連合軍。そんな中イズルはある決意を決めた。
「ごめん、ペコさん。こんな時だけどトイレ。行くの忘れてた。」
「え?え、ええ・・・・・」
突然のイズルの言葉に呆気にとられるペコ。ペコはトイレの入り口まで同行する。
イズルは事前に指定していた場所に用意されている装備を装着すると通気口を通りある場所へと向かった。
(俺だけ生き残っても意味がない。ケイも、アトラも・・・・・・・・・みんな一緒じゃないと俺は嫌だ。)
イズルの脳裏には今日までかくぁってきたすべての人間の顔が浮かんだ。
(オルガ、俺がすることはもうわかってるよ。)
オルガに言われるまでもなくイズルは行動する。
スターローズではオペレーターがシモン司令に報告していた。
「再充填で六時間です!」
「それまでに対策を講じる必要がある。」
「先ほどの攻撃は効果がありませんでしたが・・・・・」
通信越しにアマネが物申す。
「集束力を最小まで収縮させて、貫突力を最大に上げる。」
「ブルー1の攻撃で実態電であれば高エネルギー障壁を貫通可能なことが実証されています。多数の実態弾にて先制包囲防を麻痺。並びに、制御装置破壊を進言します。」
「許可する。艦隊とスターローズの前段による統制攻撃を行う。」
「了解。全艦隊の亜光速誘導弾をリンクさせます。」
すべての亜光速誘導弾がアマネの艦にリンクされる。
「リンク完了!」
「よろしい。亜光速誘導弾、全弾発射!」
シモン司令の指示の下、亜光速誘導弾が全てゲートに向け放たれる。
「亜光速誘導弾、再二次加速開始。弾着まであと三十秒。」
その報告をした直後であった。全ての亜光速誘導弾が撃ち落とされた。
「亜光速誘導弾、完全消滅!」
シモンはモニターに破壊される直前の映像を映し出す。
「あれはルメスの部隊です。守りの硬さはウルガル一でしょう。」
「あれだけの誘導弾を一瞬で破壊・・・・・」
アマネは驚く。
「遠距離戦は不可能か。」
「はい。」
絶望的な肯定。さらに追い打ちをかけるように報告が入る。
「第一、第二防衛艦隊損耗率45%。ベラロシア、大中華艦隊後退を開始。」
「全艦密集隊形!艦隊から離れると撃破されるぞ!」
ゴディニオンでスズカゼ艦長は状況を口にした。
「ストラグルレーザーも、亜光速誘導弾も攻撃失敗。直接叩くしか・・・・・」
「チームラビッツの状況・・・・入りました。」
ジュリアーノがモニターにラビッツの様子を映す。ラビッツは敵に包囲され、逃げ出すことが出来ない状況にあった。
「撃っても撃ってもキリがねーぞ!」
「全方位、完全に囲まれた。」
「弾薬残り15%!」
「エネルギーがもうないのら!」
「退けもこの虫けら共が!数ばっかり多くてウザいんだよ!」
狙い撃ちにされているラビッツ。彼らを失えば地球防衛軍の指揮は一気に下がり、艦隊はうち滅ぼされるのは目に見えていた。
「ブルー1、エネルギー残量25%。ローズ3,18%。戦闘継続、困難。」
「後退の上、補給させろ。」
ジュリアーノがタマキに通信を入れる。
「こちらゴディニオン。聞こえるか、子猫ちゃん?繰り返す。こちらゴディニオン。」
「聞こえるにゃん!」
「全機一旦帰投せよ!」
その言葉を受けてケイがルート検索する。
「ルート確認!21-AFからEM方面へ後退。データを送るわ。」
「牽制射撃をするからその間に退いてくれ!」
「了解。全機――――」
その時であった。ラビッツにある機体が接近していた。
「超高速熱源、急速接近!タマキ、逃げて!
「え?」
その直後であった。ローズ3の両翼が半分近く切り落とされた。
「なにが?」
ブルー1は高速移動する敵に90式重電磁化速報イレイザーを向け迎え撃とうとするが一気に懐にまで接近されてしまう。
接近してきたのはジアートの機体であった。
「こいつはあの時の!」
その時誰もが理解した。こいつはイズルを求めている、戦いたいのだと。
「すみません!」
ペコが慌てた形相で入って来た。
「どうしたの?」
「イズルさんが・・・・・行方をくらませました!」
「なんですって!」
その言葉に一同衝撃が走った。その直後であった。勝手にバルバトス1のピット艦がゴディニオンから離れた。
「どういいうこと?ピット艦のクルーは応答して!」
スズカゼ艦長が通信を入れるとそこに出たのはイズルであった。
「ごめん、スズカゼ艦長。」
「イズル!貴方どういうつもりなの!」
「どうって・・・・・・・戦うつもりだけど?」
「なっ!」
スズカゼはイズルがさも当然のように答えることに驚きを隠せなかった。
「なにをバカなことを・・・・・・やめなさい。すぐに戻りなさい!これは命令よ!」
スズカゼの言葉に対し、イズルは言った。
「・・・・・・・・・・出来ない。」
「なっ!?」
イズルはこれまで指示とあればどんな命令でも受け入れ、それを来ないしていた。偏見もあれど仕事をした。まるで機械のように。
だが今の彼は、人間として拒否をした。
「どうして・・・・・!」
「・・・・・・・・ケイやアトラ、みんながいないと嫌だから。」
「え?」
「俺さ、戦うことでしか自分を見つけられなかった。戦って、死体積み重ねて、血を浴びて、恨まれて、妬まれて・・・・・・・・・・・ロクな死に方しないだろうし、ロクな生活もおくれないだろうって思ってた。でも・・・・・・二人が、俺に生きる喜びとか、生きてる喜びって言うのかな?そう言うのを与えてくれた。だから俺は戦うよ。命令に背いてゴメン。でも・・・・・・・・・みんながいないと俺、嫌だから。」
イズルはそう言うと通信を一歩的に切った。
「オルガ、ゴメンね。汚れ役受けさせちゃって。」
「気にすんな。いつもお前が汚れ役を引き受けてくれたんだ。これくらい大したことねぇよ。」
「オルガ・・・・・・・」
「大事なもん、見つけたんだろ?」
「うん。」
「なら守れ。俺たちを守ってくれたように、そいつらを。」
「わかった。」
イズルは通信を斬るとロックを解除されたバルバトスルプスへと向かう。
「ダンテ、ありがとう。」
「気にすんなよ。それより早く行ってこい!」
「うん。」
「それとヤマギからの伝言だ。バルバトスの腰の方のブースターにそれぞれ一本ずつブレードを入れてるってよ。機体は重くなるけどいざって時に使えって。」
「わかった。」
イズルはバルバトスルプスに搭乗する。
ピット艦からバルバトスルプスが出るとポーズを取る。
武装は手には大型ブレード、背部サブアームにはロケット砲、両腕部には200mm砲が装備されていた。
「バルバトスルプス、ヒタチ・イズル。出る!」
バルバトスルプスは勢い良く戦場へと向かう。
バルバトスルプスはロケット砲で大呂の障害となるウルガル兵を撃ち落とす。」全弾使い終えると切り離して捨てる。
《ようやく来たか。》
ジアートはイズルの姿を捉えると笑みをこぼした。
「ふっ!」
バルバトスルプスが大型ブレードを振る。ジアート機はブルー1とつばぜり合いになっていたが回避するため離れる。
「イズル!」
「お前、なんで来たんだよ!」
「来るなって言っただろこの馬鹿垂れが!」
「バカアホオタンチ!」
「少なくともタマキには言われたくないよ。」
イズルは痛烈なことを平然と言う。
「おとなしく船に引っ込んで居ろって言っただろ!」
「いやだ。」
イズルはジアート機と対面すると大型ブレードを構える。するとケイにだけ通信を入れた。
「ケイ。」
「なに。イズル?」
「・・・・・・・・・愛してる。」
「なっ!?」
突然の言葉にケイは顔を赤くする。
「さて、殺し合おうか!」
《待ちくたびれたぞ、我がラマタよ!》
「はぁっ!?」
ジアート機とバルバトスルプスが激しくぶつかり合う。
「・・・・・・今のうちに撤退するぞ。」
アサギが指示を出しラビッツの面々は補給のため撤退を始める。
激しい戦闘が続く中、次々と戦況がアマネの艦に入ってくる。
「ベラロシア軍、後退しつつも戦線を維持!」
「アフリカ、混乱しています!」
「第一正面艦隊、損耗率64.9%!」
「ラビッツの状況は?」
「モニターに出します。」
モニターにはジアート機と激しい戦闘を繰り広げているバルバトスルプスの姿があった。戦いながらも腕部200mm砲を近くのウルガル機に向け撃っていた。
「あっちも動けない、か。ポイントDN31に手法を一斉斉射!同時に、第一第二艦隊全力後退!」
「敵、急速に接近中。」
「全訪問が焼き付いても構わん!撃って撃って撃ちまくれ!」
「敵が多すぎます!」
アマネは爪を噛む。
一方全力後退しているゴディニオンにも敵が迫っていた。
「敵接近中。」
「状況は?」
「こっちの射程に入る前に一方的に撃たれますね。」
「まずいな・・・・・・やれるか?」
「お任せください。」
「本給で楽するのが夢なんでちょっと頑張りますよ。」
「確認済みの敵と過去の軌道を送る。」
「了解。行動予測パターンを送出。上から1,024通り出す。予測パターンイランダム砲撃係数をインプット。誤差範囲を削除の上、安全範囲上位を算出。安全係数を0.2堕とせば回避率は14.72%向上します。」
「それによる影響は?」
「キッチンの食器がすべて割れることと翌朝の筋肉痛ですかね?」
「じゃあそれで。」
「了解。送還データ送ります。」
「これより本艦は回避行動に入る。僧院20秒以内に体を固定し、衝撃に備えよ!」
「10秒前!送還フルオート、準備よし!」
「5,4,3,2,1!」
「加速!」
スズカゼ艦長の指示と同時にゴディニオンは加速する。
「回避パターン許容範囲内!」
「大物をアイツらが惹きつけているんで助かるな。」
「全砲門け!」
ゴディニオンお全ての武装が起動し接近してくるウルガル機を落とす。しかし予想外の機体が一機、ゴディニオンに接近していた。
「敵機接近!回避不可能!」
「迎撃間に合いません!」
「っ?!」
絶望的事実が告げられ、撃ち落とされるかと思った直後であった。
損傷が激しい獅電と、機体半壊状態でかろうじてマシンガンを持っているランドマンロディがウルガル機にぶつかる。
「撃て!」
「うぉおおおおおおおおお!」
ゼロ距離から放たれるマシンガンを喰らいウルガル機は爆散する。それにより獅電とランドマンロディはブースターが壊れる。
「鉄華団のMSパイロットのおかげで助かりました。」
「すぐに救援を!」
スズカゼ艦長がそう言った直後であった。獅電のパイロットから通信が入る。
「来なくていいよ。それに・・・・・・この傷じゃ助からねぇしな。」
パイロットは自分の左側を見る。腕は骨がむき出しになり、足に至っては膝から下が潰れていた。
「アイツはさっき通信入れたけど、返事がない。もう死んじまったよ。」
そうしている間にも獅電はエネルギーが行き場を失って今にも動力が暴走を起こそうとしていた。
「生きてくれよ。俺たち、
その直後、機体は爆発した。
「反応・・・・・・・・・焼失しました。」
「・・・・・・・・・わかったわ。」
スズカゼはその言葉を受け入れる。
(あなたたちは・・・・・・・・・・・誰ガなんと言おうと人間よ!)
スズカゼ艦長は静かに、そう思った。それを聞いていいた皆も、そう思った。
そのころイズルはジアートと激しいぶつかり合いをしていた。
ジアートが剣を振ればイズルは大型ブレードで対抗し攻撃を相殺、ビームを放てば回避行動をとり腕部200mm砲を撃つ。ジアートはそれを剣を加点させて防御する。
「っ!前より早い!」
イズルはジアートの動きが前戦ったときよりも切れがある事に気づく。彼にとっても最後の戦いにするつもりなのだと本能で理解する。
「ここでお前を・・・・・・殺す!」
バルバトスルプスのハーモニックレベルがさらに上昇する。
バルバトスルプスは片手でジアート機の左の剣を掴む。
「なにっ!」
「ふっ!」
バルバトスルプスは大型ブレードを持っている手でジアート機の剣を折ると折れた刀身を突き刺そうとするがジアート機はそれを薙ぎ払い弾き飛ばした。
「おいバルバトス、もっと俺に力を寄こせ!」
バルバトスの時に徐々に青い光が入り始める。
一方地球防衛軍委は戦況報告が入っていた。
「護衛艦たかなみ、轟沈!直営艦隊、残存21隻!」
「本艦砲戦応力12%。装甲、第一区画から第三区画まで喪失。機関全力発揮可能!」
「第一、第二艦隊再編成まであと八分。大中間、ベラロシア軍は探知圏外。」
「ストラグルレーザーの充填までは?」
「あと十分です。」
「いかなる犠牲を払ってもゲートの制御装置を破壊する。機関全開!残存艦隊は魚鱗陣形を組め!突入準備!」
アマネが指示を出した直後であった。上からのウルガル軍の攻撃により戦力が更にそぎ落とされる。
「本艦はこれより敵陣中央を突破!ゲートへと!」
アマネの艦に一機のウルガル機が攻撃を仕掛けようとした時であった。
「ターリホ―!」
ウルガル機が撃ち落とされた。
「騎兵隊参上!」
「ドーベルマン?」
「今はドーベルマン2だ。全機突入!」
チャンドラの指示に続き各国の量産型アッシュが攻撃を仕掛ける。
「敵前衛、後退!」
「第一、第二艦隊再編成終了。」
「全艦隊前へ!敵ゲートを一挙に攻略する!」
「残り距離20%。ゲートが射程に入ります。」
「全艦集中砲撃!ありったけの弾を叩きこめ!」
放たれる攻撃も防がれてしまう。事態は一向に動きを見せなかった。
アマネが敵ゲートの制御装置に船をぶつけようとした時、アサギが待ったをかける。
ゴディニオンから分離した武器ユニットに急増のブースターを取り付けたローズ3が押す形で一気にゲートへと向かう。それを見逃さにウルガル軍はローズ3への集中砲火を仕掛けるが致命傷になる攻撃をブルー1の87式動剣盾アームブレイカーを回転させて防御する。
「大丈夫、アサギ?」
「ああ、この程度何でもない・・・・・・・・・・と言いたいが、数が多すぎる。」
その時であった。スターローズから一機の機体が出てくる。それはテオーリア専用のウルガル機であった。テオーリアは活動するウルガル兵に撤退するように促す。そんなテオーリア委に対しアマネは怒る。
「落ち着きな、アマネさん。」
「オルガ君!でももっと・・・・・」
「敵の大将がやられて、式が混乱しているときにとびっきりの目玉を出す。普通に考えりゃ定石だ。それによ、亡命した姫様なんだろ?だったら命狙われるリスクを冒すタイミングは今だ。」
そしてローズ3の即席ロケットがゲート制御装置を破壊、エネルギーシールドが無効化されストラグルレーザーが放たれた。
決まったかに思えた瞬間であった。赤いウルガルの隊長機がストラグルレーザーを破棄した。
絶望に陥る状況。
そんな時であった。バルバトスルプスが完全に覚醒した。
「さぁ・・・・・・・・・
殺し合うぞ!」