銀河機攻隊マジェスティックプリンス 悪魔を操縦する者   作:ザルバ

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 GDFはウルガル軍に対し起死回生作戦を考えた。

 最も、それを考えたのはアマネなのであるがその手柄はすべてコミネに取られた。鉄華団の面々も横取りした作戦と気付いている。

 作戦は要約すると敵の基地を光学兵器で破壊。そのあとで来る敵を嫌いで制限し使い捨てのレールガンで一斉攻撃。そして通常の戦闘を行うというものだ。そして敵の予測進路から亜高速誘導弾と荷電粒子砲を一斉掃射。光学兵器の再充てんが完了したら一斉に退避し敵基地を破壊。至ってシンプルではある。

 その作戦にイズルは問題点が多いと思った。

 

1:光学兵器が一か所にしかないこと。

2:長期戦になることを想定しておらず撃てる土台しかそろえていないこと。

3:敵の奇襲を考えていないこと。

 

 これらの点からイズルは奇襲を受けた時のGDF軍の動きが気になった。

 GDF軍は正直言ってマニュアル通りに動く軍である。軍としてそれが問題かと言えば、NOだ。しかし問題はそこではなく命令がなければ動けない負いう点にある。

 いざ奇襲を受けたら命令を受けるまで攻撃しない。つまり的になってしまうということだ。

 イズルがそんなことを考えているとスズカゼが背の低い女性を連れてやって来た。

「待たせたわね。紹介するわね。あなたたちのマネージメントを担当する山田ペコさん。」

「よろしくお願いします。」

 ペコがお辞儀をするとイズルたちもお辞儀で返した。

「彼女は母艦にも乗り込むわ。」

「皆さんの身の回りとスケジュールを管理させていただきます。仕事や日常生活で困ったことがあったら何でも相談してください。あっ!恋の相談も受け付けまーす!」

「じゃあさっそく個人的な相談げふっ!」

 スルガが悪ノリしようとしたところをケイのエルボで撃沈させた。その光景にスズカゼは呆れる。

「じゃあ、あとはお願いね。」

「はい艦長。」

 そんな時イズルがあることを聞いた。

「ねぇ。俺たちどうすればいいの?」

「さっき発表になったケレス大戦では僕らも参加するんですか?」

 アサギの問いにスズカゼが答えた。

「ええ。でもあなたたちはしばらく待機よ。」

 そのことに一同驚いた。

「スターローズ内で自由にしていて構わないわ。じゃあこれから会議なの。」

 スズカゼはそう言うとその場を後にした。

「それじゃあ行きましょうか。スターローズ内に皆さんの新しい部屋を用意したので。」

 イズルたちはペコに案内され部屋の前でカードを渡された。

「はーい。それで食堂や売店で精算もできます。他に生活の中で何か必要なものがあったらおっしゃってください。それじゃあお疲れ様でしたー。」

 去ろうとするペコにイズルたちはお辞儀をした。

「一人一部屋か・・・・・」

 アサギはカードを見ながらそうつぶやいた。

「アタシここ!」

 タマキがカードを扉の前にかざし部屋に入るとそこは一人で暮らすには十分広い広さの部屋が広がっていた。

「スッゲー!」

「VIPだね。」

「寮とは大違いね。」

 ケイ、イズル、スルガの順に反応する。そしてなぜかみんな同じ部屋にとどまってしまっていた。

「みんな自分の部屋に行くのら!」

 そう言われてみんな自分の部屋に行くが結局結果は同じであった。

 そして少しあってイズルは一人食堂に来ていた。

(なんだか変なの。急に戦場に出て戦って、勝って負けてまた勝って、卒業して軍にいる。短い時間だけど結構いろいろあり過ぎたなー。)

 イズルはそう思いながら座る席を探そうとすると整備藩の人たちに声を掛けられた。

「イズルっちー。こっち来なーい?」

 イズルはマユに呼ばれて空いている席に座る。

「そういやこうやって話すのは初めてだったわね。私マユ・カリオペ・ユキタニ。」

「俺はダニエル・ユドリア・ワリストフ・バルリング・ブレンドル・サトウ。長いからダニエルでイイよ。」

「そんで私がデガワ・シンジだ。」

「じゃあ改めて、ヒタチ・イズル。ちょっと聞いていいかな?」

「なになに?」

 マユが積極的に聞いてくる。

「バルバトスのあの腕の砲弾、もっと強い威力のものに変えられる?」

「アレを?う~ん・・・・・そうなると威力が強い火薬を使うのがいいけれど安定性に欠けるのよねー。」

「ましてやジャムの危険性もあるしな。」

「威力ある 武器はあれども 使えない。」

「???」

 デガワ俳句もどきにイズルは首を傾げる。

「ああ、気にしなくていいから。でもガンダムフレームなんて骨董品、アタシ初めて触れたよ。」

「俺も。わかんないところをガキたちに教えてもらったときは正直情けないなーって思ってさ。」

 ダニエルの言葉にイズルは少し反応する。

「それって鉄華団の?」

「そうそう!そういやお前のこと皆尊敬してたけど・・・・・なんか関係でもあるの?」

 そのことにイズルは少し答えるのが困った。イズルが記憶を失っていないことはごく一部しか知らない。それを経たにしゃべってはマズいからだ。

「ちょっと色々あって。食事の時にする話じゃないしまた今度でもいい?」

「まぁ・・・・・わかった。どれより鉄華団からお前縦に新しい武器が支給されたんだぜ。」

「俺宛に?」

「ああ。この前の白いやつに対応するために振りやすくて攻撃力のある武器にしたんだってよ。」

「そっか。じゃあ後で確認させてもらうね。ご馳走様。」

 イズルはそう言うと席を立った。

 

 イズルが廊下を歩いていると見覚えのある男に気づいた。

「あ、おやっさん。」

「ん?よぉ!イズルじゃねぇか!元気にしてたか!」

 イズルが声を掛けたのはナディ・雪之丞・カサッパであった。

「まあね。他の皆は元気?」

「ああ。早くお前に会いたいだとよ。ちょっと顔出してやってくれ。」

「わかった。」

 そんな話をしていると一人の女性が声を掛けて来た。

「ナディさん、頼まれていた物資の確認終わりましたよ。」

「おお、すまねぇ。こういうこまけぇのはやぱ女にやってもらうのが一番だな。」

 ナディがタブレットを操作しているとイズルが声を掛ける。

「おやっさん、この人は?」

「ん?そいやお前は知らなかったな。メリビット、こいつはイズルだ。」

「まぁ。じゃあみんなが尊敬している子ってあなたなのね。初めましてイズル君。メリビット・ステープルトンって言うの。」

「ヒタチ・イズル。よろしく。」

 互いに握手をするとイズルはあることに気づいた。

「おやっさん。」

「なんだ?」

「この人と付き合ってんの?」

「っ!?!?」

 その言葉におやっさんは目を見開いた。

「おめぇ・・・・・なんでわかった?」

「なんとなく。それと同じ石鹸の香りがしたからかな?」

「お前は犬か!」

 そんなやり取りにメリビットはくすくすと笑った。

 

 イズルは一人格納庫でバルバトスルプスを見ていた。

(今度のケレスで絶対アイツは出てくる。その時は・・・・・・絶対に殺す!)

 イズルは一人胸の奥底で決意を固めていた。

 野性的ともいえる機器察知能力が危険信号を告げているからだ。

 

 そしてケレス大戦当日、ゴディニオンはスターローズから発艦した。

 作戦宙域までの道中、スズカゼは冷夏に確認を取っていた。

「銃装備のチェック、不良装備の交換、エラーが出た部品の交換、すべて完了したわよね?」

「うーん。後は最終調整だけ。」

「ケレス大戦、アタシたちにとっても大きな大戦ね。」

「アッシュにもね。アッシュが逃げ出したくならなかったらいいんだけど。」

「ジュリアシステム・・・・・・そして阿頼耶識システム。」

 レイカはバルバトスルプスの方を見る。

「機体の反応速度は良くなるけど、一方で非常に制御しにくい。そしてパイロットへダイレクトに情報を伝えてくれてさらにその性能はアップ。すごいけど厄介なシステムよね。猛烈に反応するとぶっ壊れるし。」

「今度の対戦はフル装備で。ピットクルーも出撃になると思うわ。」

「F1のクルーみたいなもんよねー。任せて。戦いながらアッシュを修理する訓練もしているから。」

「え?」

「ピットクルー全員、総力を挙げてサポートするわ。それに鉄華団から朗報があるの。イズル君用の新しい武装と向こうでのバルバトス5の補給と修理もしてもらえるって話よ。最前線に出る船だから正直こっちも助かるわ。」

 そのことにスズカゼは微笑んでいた。

 

 そしてGDF軍は光学兵器のために陣を展開していた。

 ゴディニオンの待機室ではスルガ以外が一塊になり、それぞれの形で心を落ち着かせていた。そんな時タマキが訪ねた。

「ねぇ、ここケレスの近くだよね?」

「ああ。」

「アタシたちいつ出撃するの?」

「命令があってからだ。」

「だーかーらー!いつ出撃するって聞いてるの!」

「静かにしてて。」

 タマキの問いにアサギが静かに返し、ケイが注意をする。するとイズルがあることに気づいた。

「そういえばスルガは?」

 

 そのころスルガはピット艦でゴールド4の装備を見て目を光らせていた。

「スーゲー!通常兵器の他に、大型対艦誘導弾に中距離インパクトキャノンもある!」

「装備はできているが、お前はなまっちょろいな。」

「出撃まで一緒に腕立て伏せしようぜ!」

 ヒデユキとノリタダが誘うがスルガは丁重に断る。

「お、俺男と一緒に汗を流す趣味はありませんので・・・・・・」

『なにぃ!?』

「そ、それより!これ貼るとこありますかね?」

 スルガが手にしたのは黒いAKを片手にV字型の白い水着を着た金髪巨乳ポスターであった。そのことに一同呆れる中、アラームが鳴った。

「アッシュ乗組員、全員アッシュに搭乗!」

 スズカゼの指示をペコがイズルたちに伝える。

「出撃用意、お願いします!」

 イズルたちへスズカゼから説明があった。

「搭乗したらそのまま待機。くれぐれも冷静に。あなたたちが委縮したらアッシュも防御ばかりを優先にしてしまうわ。」

「じゃあがんばろっか、アサギっち。」

「っ!なんだよそれ・・・・・」

 イズルの突然の言葉に驚くアサギだがケイにはその意図がすぐに分かった。

「イズルはアサギの緊張を解きほぐそうとしたのよ。」

「っ!?」

 イズルは普段一人でいるため他に目を向けていないと思われがちではあったが実はそうではなかった。ちゃんとリーダーとしての仕事をしていた。

「イズル、私も自分たちの居場所を守れるように頑張るわ。」

 ケイはイズルに微笑むとイズルは頷いて返した。

(DNAの目的は自信を生き延びさせ、自分のコピーを作ること。ジュリアシステムは、様々な本能を呼び覚ます。その結果、乗る者の心を大きく揺さぶる。)

 スズカゼはイズルたちを見てそのことを考えた。

 そして作戦開始30分前になったGDFの基地ではコミネが指揮を取ろうと立っていた。

「作戦開始まで、あと30分。」

 その時警報が鳴った。

「ポイントタンゴに敵艦隊出現!」

「第一次防衛線に敵の奇襲です!」

「先を越されたか!」

 第一次防衛線には紫のウルガル機が次々と82式高機動戦闘兵器を破壊していっていた。

「第一機動隊、撃退!損傷率17%!」

「攻撃だ!」

 コミネが攻撃を支持ずるとアマネが止めに入る。

「全ください!まだ充てん―――」

「待てん!攻撃開始!」

 

「開始!?」

 そのことにゴディニオンにいるスズカゼも驚かされた。

 無茶苦茶の状況で起きたケレス大戦、雲行きが不安なまま始まってしまった。

 

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